あの空に帰るまで   作:銀鈴

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本日2話目


あとがき

 大体10ヶ月くらいの長い間、お疲れ様でした。

 

 こんなクッソ重いしエグい(読者評価)物語を最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。

 

 というわけで、遂に「あの空へ帰るまで」完結ですよ。

 

 書こうと思ったきっかけはなんだったっけ……多分日常的な話を書いてた時にエグいの書きたくなったのと、趣味が暴走した結果ですねこれ。というわけで、自分が書きたいことを書きたいだけ、周りの評価を特に気にせず書ききった本作でした。

 

 まさか、感想欄の阿鼻叫喚があんなに気持ちの良いものだとは……お気に入り伸びなかったけど満足です。『内容が重すぎる、1話1話が安心して読めない』らしいから是非もないよね! 自覚はしてる。

 

 でもって、異世界ものに関するちょっとした不満感を全部どうにかしてみたいなーという試みでもありました今作。

 

 なんで温室育ちの日本人のガキが生き物殺してなんとも思わないの?

 なんで自分の怪我をそう簡単に受け入れられるの?

 なんで大怪我しないとかあり得るの?

 なんで武器なんてものすぐ使えるようになるの?

 なんでチートがあるのは主人公だけなのか?

 男の娘って良いよね

 etc……

 

 というわけで行き着いたモロハくんちゃんとそのチート、そんでもって勇者という立場。

 

 何かを変える為には自分を殺さないといけない

 怪我を受け入れる為に心を殺さないといけない

 当たり前のように大怪我はするし身体も欠ける

 武器だってロクに使えるものじゃない

 チートなんて誰もが持ってる

 友達も全て殺すべき敵

 ミニスカ女装欠損包帯男の娘可愛くね?

 使い捨ての特攻兵器扱いで、機密や明かしたくない秘密を抱えているから暗殺対象で、後ろ盾は不安定な姫さまただ一人。

 

 そんな中掴み取った、大切な人と過ごす日常。今まで駆け抜けさせられていた所為で、考える暇もなかった「自分」という存在について考えられる平和。10年経ったらハッピーエンド大好きバトルジャンキードラゴンが来訪するけど、きっとそれまでは平和平和。まあそんな感じで、モロハくんちゃんの物語は完結です。

 

 因みにハッピーエンドドラゴンは、「同じ姿で戦うとかつまらないだろう」と境ホラの半竜的な形で来襲します。モロハ側にも《昇華》と《絶対王権》の強化があるので、死にそうになっても死にはしない感じで決着すると思われ。

 

 あと書き忘れてたこと何か……あ、そうだ。タイトル。

 『あの空に帰るまで』は「死んであの空に帰る」とか「地球の空に帰る」とか「愛する人が待つ空の下に帰る」とか色々解釈できる感じに。だから本編での回収も曖昧だったりします。

 

 読者さんの言葉を借りるならば「空の下にいる愛するヒト」の元に帰ることができた、とも言えますね。私は「愛するヒトが待つ青空の下」に帰ることが出来たとかも良いかなーって思ってます。

 

 

 さて、ここで残った問題は『あれだけラスボスムーブかましてたファビオラはどうなったの?』というものと、『《自己否定》とは結局なんだったのか?』というもの。

 

 実はあの空へ帰るまで、ルート分岐を最初は予定してまして。このルートじゃ触れられないんですよね。ですので、文字数埋めも兼ねて、分岐したかもしれないルート紹介を最後の方に。

 

 まあ蛇足なので、読むの面倒な人のために簡潔にまとめます。

 

 ファビオラが魔王だったんだよ! ナ、ナンダッテ- Ω ΩΩ

 

 《自己否定》は自分の箱庭である世界で、何かをやり過ぎたモノを否定する為に所謂神が送り込むもの。それを主人公として愉しむ為のオモチャ。世界か執拗に王を殺そうと仕向けていたのは、自分たちが設定した主人公を、毎回毎回何もさせずにブチ殺してたからと。

 

 

 それでは次回作でまたお会いしましょー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、ボツネタ供養も兼ねて蛇足。

 

 まず今回の『エウリ』ルートは、読んでくださった通りです。

 異世界側がメインで、クーデターを成功させてハッピーエンド。日本に帰るということはなく、幸せに二人は過ごしましたとさと締めくくられる話。

 

 

 次に、最初に予定していた『委員長』ルート

 日本側がメインで、ファビオラを倒し、魔王を倒すある意味王道のルート。でもこの場合は、ハッピーバッドエンドです。簡単に纏めるとこんな感じ。

 

 最初の学校で委員長(ヒロイン)死亡

 →ヒロインと死の間際に、みんなを地球に帰すと約束

 →ヒロインの持っていたチート【具象化】を受け継いで奮闘

 →自分を削り、自分を殺し、約束を守る為奮闘し、半死半生になりながら魔王を討伐

 →送還の魔術を使い、勇者全員を指定。発動直前に洗脳勇者が全員集合(この時点で、もう自分が何者であったか何のために戦っていたのかは忘れる)

 →半人半魔となった主人公を、魔王城にいる魔族=敵と判断し総攻撃

 →主人公死亡

 →けれど死の間際に約束を思い出し、約束を守ることができたことに満足して死ぬ。

 

 →これを契機に姫さまがクーデターを起こし、勇者という防衛力の無くなった王をヘルクトと共に斬首

 →新政権となり、勇者の実態を告発

 →今までの勇者達を弔う国葬的なものが発生

 →事態解決の立役者→英霊へ……

 

 といった感じの、ファビオラがボスのルートです。

 ヒロインがいないとまあこうなるよねって感じの終わり。1番後味が悪いです。でも【具象化】というチートのお陰で自分が失った感情分、指数関数的に力は強くなるので3パターン中1番強くなるルートでもあります。

 

 

 最後に、《自己否定》の謎とか全部を回収する、姫さまルートという名の総まとめ的ルート。1番長い。

 基本的に2つのルートの複合(委員長は死亡、エウリとは信頼関係はあるが恋愛関係はない)で、クーデターを成功させた後、魔王側から宣戦布告。新政権という不安定な状況の中、数少ない姫さまの私兵を中心に戦争開始。

 

 王を殺したメンバーで魔王軍側の中枢に突入、討伐直前にモロハの限界が来て《自己否定》が暴走。モロハの人格を消し去り、アマリリスを全て吸収し、自己否定に付随する全てのチートを引き剥がして《自己否定》という1つの人格として分立。

 

 分裂した《自己否定》は、肌の色は白、髪は紅蓮なモロハの2Pカラー(五体満足)

 

 抜け殻となった血塗れのモロハの目を閉じさせ、『平和』のためと理想を掲げ、『平和』から最も遠い戦争を起こしている人間・魔族の虐殺を開始する。死にかけのモロハを、姫さまが《絶対王権》を使い蘇生。

 自分から出たものだからと、突入チームに合わせ無理を押してモロハは出撃。その際、ディラルヴォーラと戦ってないから残っていた右脚を差し出して、ファビオラを一時的な味方に。最後の決戦が開始します。

 

 独立した《自己否定》が槍と炎で虐殺を続ける戦場に、ファビオラと姫さま(with絶対王権)、フロックスとエウリ、ヘルクトと騎士団、おまけにモロハが参戦。暴走する《自己否定》とのラストバトル。

 姫さまを庇ってヘルクトが致命傷を負って後退。エウリとフロックスが炎に焼かれて撤退。ファビオラが《自己否定》の心臓を貫き、けれど反撃で存在を《否定》されて死亡。その直前、モロハに吸血鬼としての力を全て託して消滅。

 降伏勧告をする《自己否定》と、最後に残った姫さまと共に問答。「自己否定を否定する」「未来を否定させはしない」と答えを突きつけ、降伏勧告を否定。戦闘継続。

 死闘の末、前からは姫さまの刀が、背後からはモロハの槍が《自己否定》を斬り裂きほぼほぼ相打ちに。吸血鬼としての力で、モロハが《自己否定》を取り込み共存ルートへ。

 

 そこから後世時点で、

 平和な治世。初の女王。国に身を捧げた英雄。

 それらの記録が真実であるかは定かではないが、歴史に残る資料には、『女王の隣には、1人の隻腕の男がいつまでも寄り添い支えるようにしていた』という記録が残っている。

 といった感じの、鋼鉄の7人的エンディングルート予定もありました。

 

 

 まあ1番書いてて気持ちよかったエウリさんがヒロインのルートで確定したんだけどね!!

 

 

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