ありがとうございます。
そして気が付けば20話目なんですよねこれ…
原作はいつ来るのやら…
そんなこんなで翌日。今日は休日である。
俺は今、ちーちゃん家の前にいる。
ここに来る前に束とひと悶着あった(一方的)ため、すでに体はボロボロである。
とまぁ、過ぎたことを思ってもしょうがないので前向きにインターホンを鳴らす。
ピンポーン
しばらくするとちーちゃんが出てきた。
「ほ、本当に来たんだな…。それとその傷はどうした?」
「おはようちーちゃん。あぁ、この傷?来る前に束とひと悶着あってさ。」
「おはよう雄二。珍しいな束と喧嘩するなんて。」
「朝からちーちゃん家に行くって言ったら『やっぱりちーちゃんの方が大事なんだぁ~』とか言ってボコられた。」
今は時間が惜しいため、午前中の手伝いをキャンセルしてこっちに来たのだ。
「まぁでも、ちーちゃん達が心配だからなんとか説得してきたから問題ないよ。」
「そ、そうか・・・・。まぁ、上がってくれ。」
そういうちーちゃんはなぜか少し嬉しそうだった。
ちーちゃんは修行が好きみたいだから家事の修行が楽しみなのだろうか?
というか花嫁修業になるのかこれ?
そんなくだらないことを考えながらお邪魔する。
リビングに行くと一夏君がいた。
「おはよう一夏君。」
「おーあよう。」
驚いた!もう挨拶ができるのか。うちの箒はまだだというのに…
ちーちゃんの方を見ると誇らしげだ。負けた気がしてなんか悔しいので腹いせに早速初めていこう。
「じゃあ、始めようかちーちゃん。」
「もう始めるのか?今来たばかりだろう、少し休んだらどうだ?」
ちーちゃんのやさしさが辛い。逆恨みして始めようとした自分の小ささがわかって辛い…
しかし、ここで引いたら本当に負けなので引き下がらない。
「いや、大丈夫。早く始めよう、時間は有限だ。」
「そうか、悪いな私たちの為に。よろしく頼む。」
ちーちゃんの誠実さが俺に大ダメージを与えていく。
やめて!俺のライフはもうゼロよ‼
俺は心に傷を負いながら(体も傷だらけ)も家事について教えていくのであった。
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時刻は正午に差し掛かろうといったところ。
「そろそろ昼食にしようか。」
「もうそんな時間か。」
午前中は掃除について教えていたがなかなか筋はいい。
雑巾がけは道場でやっているから教えることはないし、掃除機などが使えない機械音痴というわけでもなく、付け替えパーツのそれぞれの特性もちゃんと理解できたようだ。
しかし、問題点があるとするならワイルドすぎるといったところか…
掃除機をかける場合、ちーちゃんの動きが機敏すぎて掃除機があっちに行ったりこっちに来たりでガンガン壁に当たる。
洗濯の場合、洗剤を目分量で計らずに入れようとしていた。キャップを使うことをお勧めした。
とまぁ、午前中はそんなところで昼食時の今は料理について学んでもらおうと思う。
「今日は俺が料理するところをちーちゃんに見ててもらいます。」
「手伝いはしなくていいのか?」
「そう、今回は一度目だから見ててもらいます。そうして料理の流れを知ってもらいます。」
「なるほど。」
ちーちゃんが分かってくれたところであらかじめ買ってきておいた食材を袋から取り出す。
ちなみに冷蔵庫も確認したがやはり自炊しないためほとんど空だった。
「今日作るのは野菜炒めです。」
「昨日私が作ったものと同じ具材だな。」
食材をみながらちーちゃんが言う。
「そう!だからこそ違いが分かるんだ。」
昨日ちーちゃんが作ったからこそ俺は野菜炒めを選択した。
「じゃあ、早速作っていくよー。」
俺はまず野菜を切っていく。
「野菜は食感をのこすために少し大きめに切りたいところだけど一夏君も食べるため今回は少し小さめにカットしていく」
「おぉ~」
トントントントントンっとササっと切っていくとちーちゃんから感嘆の声が上がる。
ちーちゃんのこういった反応は珍しいため上機嫌で俺は残りの野菜を切っていく。
そしてまだ温めていないフライパンにニンジンなど火の通りにくい野菜を入れる。
「まだフライパンを温めてないぞ?それにせっかく切ったのにニンジンしか入れないのか?」
「食材はそれぞれ火の通りやすさが違うからいっぺんに入れてはダメなんだ。今のちーちゃんの反応からみて、昨日の生焼けはそれが原因だね。」
さらにフライパンにサラダ油を入れてニンジンとフライパンに馴染ませる。
「それに野菜は急に加熱すると細胞が壊れて水分が出てしまうからべちゃっとした仕上がりになってしまう。」
「そういうことか」
そういいながら俺は弱火で炒め始める。
(ていうか普通、細胞とか言ってもわからないんじゃないかな?それが分かるってちーちゃんも頭がいい方なんだなぁ。)
少し炒めたところで他の野菜も入れていく。火力はいまだに弱火。
「強火にしないのか?」
ちーちゃんが気になったのか聞いてくる。
「うん、今回は弱火でじっくり作っていく。そうすることでさっきも言った通り野菜の水分をあまり出さずにできるんだ。だからお肉も後で入れられる。あとは何と言っても火力調節が簡単だからね。」
「ふむふむ。」
ちーちゃんはうなずきながらメモを取っている。
もちろん強火でやる方法もあるが今回この調理方法を選んだのは簡単だからというのが大きい。
これなら初心者のちーちゃんでも生焼けといった心配もなく作れる。
そこへ肉を入れ弱火で炒めていく。
「ちなみにかき混ぜすぎちゃダメだよ。熱が逃げてしまうからね。かき混ぜるのは2分に一回ぐらいでいいよ。」
補足の説明をしながら仕上げに入っていく。
ニンジンに火が通ったことを確認し塩を振り2分ほど味を馴染ませてから、最後にしょうゆ、ごま油、コショウをくわえて強火で20秒間ほど炒めて香りを立たせつつ、わずかに出た水分を飛ばしていく。そして皿に盛りつけて、
「はい、完成」
「こ、これは・・・すごいな…」
ちーちゃんは俺の作った野菜炒めが同じ材料なのに昨日自分が作った物とは全然違っていて驚いているようだ。
同じ材料でも順番や炒め方によって大きく変わる。今回はそれを知ってもらいたかったのだがどうやら成功のようだ。
「じゃあ、一夏君呼んで食べようか。」
それから三人で昼食をとった。
俺の野菜炒めは二人から好評をいただいた。
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時刻は17時前。
「うん、とりあえず今日はこんなもんかな。」
「ふぅ、家事というのはここまでしなくてはいけないのだな…」
「まぁ、慣れだよ慣れ。基本的なことは教えたから気長にやっていこう。」
午後では個人的に気になったところ教え、今日一日で基本的なことは教えられたと思う。
あとは少しずつ教えてちーちゃんの成長を見守ろうと思う。
「でも料理は早めに手を付けておきたいから夕飯を一緒に食べていっても構わないかな?」
「もちろんだ。一夏のためにも早く覚えなければいけないからな。」
よし、ちーちゃんの了承も得たし買い物に行くか。
「じゃあ、買い物行こうか。冷蔵庫空だしね。」
「そうだな。」
(買い物術もおしえないとなぁ~)
そんなことを思いながら買い物をして、夕飯を一緒に作って食べてその日は帰った。
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なんやかんやでちーちゃん家に通い始めて1か月が経ち、現在はというと
「雄二ー、夕飯はまだか?一夏が期待しているからはやく頼むぞ。」
「ほいほーい。」
俺が料理当番に組み込まれました。というより俺が行く日は料理は俺の担当になった。
なぜこうなったかというと
『雄二の料理はうまいのだから雄二が来た日は作ってくれ。』
といわれ、俺が練習にならないよといったら
『私は日ごろこの家のことを全部しているんだぞ。たまに休みたいというのもダメなのか?自分を頼れといったのは嘘だったのか?』
と悲しそうに言われたらどうしようもない。(後に悲しそうなのは演技だったことが判明)
そういうわけで俺が一人で作っている。
「はいお待たせ。今日は一夏の希望通りハンバーグだ。」
今日は俺の得意料理【暮見ハンバーグ】だ。これは俺が母さんから教わった自信作だ。
一夏はハンバーグを前に目を輝かせている。ちーちゃんもハンバーグが好きなためうずうずしている。こりゃ、はやくあいさつしたほうがいいな。
そういえば、一夏のことは呼び捨てで呼ぶようになった。弟ができたみたいで俺もうれしい。
「それじゃあ、食おうか。」
《いただきます》
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飯を食い終わって今はちーちゃんと二人で皿洗いをしている。
「ありがとうな、雄二。」
「ん?」
唐突にちーちゃんにお礼を言われた。なんかしたっけ?
「お前が教えに来てくれて本当に良かったよ。一夏も前よりも笑うようになった。」
なんだ、そのことか。
「お礼なんて必要ないよ。俺がしたくてしているお節介だしね。それに一夏がうれしそうなのもちーちゃんの頑張りが全てさ。俺はその方法を教えただけ。」
「いや、感謝させてくれ。私はお前がいなければここまでできなかっただろう。」
まったく、気にしなくていいのにそんなこと。
「本当にありがとう雄二。」
ちーちゃんが笑顔でこちらにお礼を言ってくる。
その瞬間俺は固まった。その最高の笑顔に見とれてしまった。
「どうした雄二?顔が少し赤いが・・・熱でもあるのか?」
そういって俺の額にちーちゃんが手を当てようとしたところで
「だだだ大丈夫!?全然元気だから!」
俺はあわてて動き、一歩下がる。
「そうか?でも無理はするなよ。お前が倒れたら大変だからな。」
「うん、大丈夫。だけどちょっと休むね…」
ちーちゃんと話すのが恥ずかしくなりリビングに逃げるように向かう。
(ふぅ~、束といい、ちーちゃんといい、たまーにすごいドキッ!とさせることするからな~)
そういう時は平静を保てないので逃げている。
(まったく情けねぇーな…。家族みたいなもんだろ二人は…。何恥ずかしがってんだか。)
それから落ち着くまで一夏と遊んでから帰ったが眠れなかったので趣味の開発を進めた。
主人公だって男の子。
今回束の出番がなかった・・・
次回から数年飛んだり、時間の進みはやくなります。