~E・S~転生者は永遠を望む   作:ハーゼ

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あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

そしておひさしぶりです。


第四十八話 海ってはしゃいじゃうよね

「海だ~!」

 

海を目の前にし、隣から元気な叫びが響き渡る。

 

「いつにも増して元気だね布仏さん」

 

「だって臨海学校だよ!?海だよ!?ビーチだよ!?」

 

「本音・・・うるさい」

 

現在俺達一年生は臨海学校で海に来ている。

簪ちゃんは最初休むつもりだったらしいが本音ちゃんと先輩に押し切られて結局参加した。

まぁ、折角の高校生活こういった思い出になることには積極的にならないともったいないからね、うん。

 

「よ~し、なるみん、かんちゃん一緒にビーチバレーをしよう!」

 

「ん~、僕は釣りしたいかな」

 

「私はここのパラソルにいるから」

 

「えぇ!?」

 

ボールを持つ本音ちゃん、釣り竿を持つ俺、タブレットを持つ簪ちゃん。

三者三様である。

 

「じゃあ、しばらくしたらここに集合でいいかな?」

 

「わかった」

 

「・・・・・」

 

なんだか本音ちゃんがすごく不満げな表情をしている。

 

「い~や~だ~!折角海に来たのに皆別々とか楽しくないじゃん」

 

「別にいいじゃない」

 

「だめ!IS作成禁止!」

 

「あっ、ちょっと!」

 

本音ちゃんがタブレットを強奪し、俺を壁にするように簪ちゃんから逃げ回る。

この子達は俺の周りで追いかけっこするの好きなのか?

 

「はい、ストップね」

 

二人の手を取り、動きを止める。

その際に本音ちゃんからタブレットも回収し簪ちゃんに返す。

 

「うぅ、なるみんの裏切り者~」

 

「何言ってるの、優はもともと私の味方でしょうに…」

 

目をウルウルとさせ本音ちゃんがこちらを見てくる。

 

「う~ん、残念ながら更識さんの味方ってわけじゃないかな」

 

「えっ?」

 

「今回は布仏さんの言う事にも一理あるからね」

 

「ほぇ?・・・ってことは」

 

「一緒にビーチバレーやろうか」

 

俺の言葉を聞き、本音ちゃんは飛び跳ねて喜ぶ。

そしてなぜか簪ちゃんは不服そうだ。

 

「更識さんも一緒にどう?」

 

「・・・私はいろいろしておきたいことあるし、海って別に面白いものがあるわけでもないし」

 

「そっか、ならしょうがないか。布仏さん、さっきあっちでバスタオルお化け見かけたんだけど見に行かない?」

 

「面白そ~いくいく~」

 

「えっ、なにそれ!?ちょっと見たいかも…」

 

簪ちゃんが少し動く気になってくれたところでさらに追い打ちをかけていこうと思う。

あっ、因みにバスタオルお化けは本当に見かけた。たぶん体格的にラウラちゃんかな?

 

「でも更識さんはやることあるんじゃないっけ?」

 

「ぐっ、そ、それは…」

 

「無理して一緒に来なくてもいいんだよ?ISは大事だしね」

 

「で、でもちょっとぐらい息抜きは必要だし…」

 

「でもかんちゃんまだ作業していないよね?」

 

「・・・・いじわる…」

 

少しからかいすぎて拗ねてしまった。

拗ねてる姿はさすが姉妹と言うべきか楯無ちゃんと似ている。

 

「アハハ、ごめんごめん。ちょっと意地悪だったね、ほら、一緒に行こう」

 

手を出すと簪ちゃんは不機嫌そうにこちらの手を取る。

 

「後で何か奢りだからね…」

 

「はいはい、なんでもいいですよお嬢様」

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうして・・・・こう・・なった・・・」

 

所々穴の開きへこんだコート、そのコートに倒れ伏す俺達、ヒートアップしている観客。

コートに立っているのは二人のみ。

しかし、ネットには穴が開き、ボールも既に限界を迎え破裂してしまった。

どうしてこんな地獄が出来上がってしまったんだっけか・・・?

 

(俺らってなにしてたんだっけ・・・?確か・・・・)

 

 

「ビーチバレー?」

 

「うん、はやはやも一緒にやろうよ~」

 

ビーチバレーか、うん、体を動かすのも悪くないな。

人数も丁度よさげだしな。

 

「あぁ、いいぞ。」

 

「やったぁ!じゃあ、三対三ね~」

 

「こっちは俺とラウラとシャルでそっちは鳴海と布仏と・・・」

 

「更識簪」

 

他のクラスの子か。

鳴海の奴いつの間にそんな交友を広げていたんだ?

 

「更識さんっていうのか、俺は衛宮隼人だ。よろしく」

 

「呼び捨てで構わない、私も衛宮って呼ぶから」

 

それぞれ自己紹介も終わりコートに入り、試合を開始する。

こちらからのサーブでゲームスタートだ。

 

「いくぞー」

 

ビーチバレーなんて初めてだからうまくサーブできるかどうか・・・・・よし、なかなかうまくサーブできた。

 

「あわわわわ、えいっ!」

 

布仏はかなり慌てているようでレシーブを空ぶり、こちらが先制。

これもしかして試合にならないんじゃ…

 

「い、いくぞ~」

 

今度はアンダーサーブにすることにした。

これならさすがに…

 

「やぁ!」

 

スカッ――

 

見事な空振りだった。

 

「ホイっとな」

 

地面すれすれのところで鳴海がボールをすくいあげる。

 

「ていっ」

 

それを更識がトスし鳴海が見事なアタックをしてくる。

ていうか素人の動きじゃないだろそれ!?

ボールが向かう先にはラウラ。

 

「ラウラ!」

 

ラウラなら大丈夫だ、取ってくれる。

よし、今度はこっちg「ぶへっ!」―――えっ?

ボールがラウラの顔面を捉えた…

 

「ラ、ラウラ!?大丈夫!?」

 

シャルがラウラのもとにかけていくのを見て遅れて駆け付ける。

 

「お、おい。大丈夫か?」

 

「どうしちゃったのさラウラ」

 

「__わ__いいと_」

 

「「えっ?」」

 

「かわいいといわれた・・・私が・・エヘヘ///」

 

今の衝撃でラウラがおかしくなった!?

 

「まだ照れてたの!?」

 

「照れる?」

 

「さっき隼人に水着が似合っていて可愛いと言われたこと」

 

「えっ、それって試合が始まる前のことだよな!?」

 

「うん、よっぽど嬉しかったんだろうね…」

 

さ、さすがにこちらも少し照れる。

 

「この分だとラウラは続行無理だね」

 

「だな…」

 

とりあえず観戦している皆にラウラを任せる。

 

「あ~、ごめん。まさかボーデヴィッヒさんが取れないとは思わなくて」

 

「いや、気にするな。俺のせいでもあるから…」

 

「でもどうする?人数が足りないけど」

 

確かにラウラができない以上人数が合わない。

かといって先ほどの鳴海達のコンビネーション攻撃をみて参加したがる人もいない。

俺だって観戦できるならそっちの方が楽しいかもしれない。

 

「織斑先生、ビーチバレーやってますよ。どうですかご一緒に?」

 

「ふむ、少し相手をしてやるか」

 

あっ、勝ったな。

悪いがこちらの勝利は確定した。

 

「おっ、ビーチバレーやってんのか。俺らもいいか?」

 

織斑先生をこちらに引き込もうと思ったとき、一夏、篠ノ之、鈴の三人も来た。

 

「全然いいとは思うがチームはどうするか」

 

「トーナメントにでもしないかい?二対二の」

 

そう言う鳴海の手には既に人数分の棒が握られている。

手際がいいというか良すぎるぐらいだな。

 

「じゃあ、そうするか」

 

 

「これで決まりだね」

 

鳴海優&衛宮隼人

 

「よろしく衛宮」

 

「おう、よろしくな鳴海。頼りにしてる」

 

「こっちこそ」

 

篠ノ之箒&凰鈴音

 

「なんであんたとなのよ!」

 

「こちらのセリフだ。私は一夏と組みたかった」

 

「私だってそうだったけどあれじゃどうしようもないわよ!」

 

織斑千冬&織斑一夏

 

「くじ運のない奴らだ」

 

「おっ、千冬姉とチームか。こりゃあ優勝もらったな」

 

「油断するな馬鹿者、それと織斑先生だ」

 

「いてっ!」

 

更識簪&布仏本音

 

「かんちゃん目指すは優勝だよ!」

 

「はいはい、まずはレシーブできるようになってからね」

 

「・・・・目指せ一勝だね!」

 

山田真耶&シャルロット・デュノア

 

「よろしくお願いしますねデュノアさん」

 

「はい、こちらこそよろしくお願いします」

 

「衛宮君にいいところ見せなきゃですね」ボソッ

 

「は、はい…///」

 

抽選の結果第一試合は俺らと更識のチーム、第二試合が一夏のチームと篠ノ之のチーム、それでシャルのチームがシードで第一試合で勝ったチームと戦う。

そして残った二チームで決勝戦という感じだ。

 

「でもなんか物足りないよな」

 

一夏がそんなことを言う。

確かに景品などがあればもっともりあがるかもしれない。

 

「でも急に景品とかは準備できないし、しょうがないんじゃないか?」

 

「あっ、それならこの前ショッピングモールの福引でレジャーランドのペアチケットが二枚当たったんだけど、景品はそれでどうだい?確か遊園地の名前は『ワクワクザブーン』だったかな?」

 

そう言って鳴海が口にした名前は超大手の人気遊園地のものだった。

しかも鳴海の言っているチケットは恐らく入手困難なプレミアチケットのことだろう。

評価は格安で整備も完璧。常に新しいものを導入する姿勢はまさに理想のレジャー施設とのこと。

 

「えっ!ほんとか優!でもいいのか自分で使わなくて?」

 

「まぁ僕にはそういう人もいないし、チケットも無駄にしなくて済むからね」

 

「・・・・確かそのチケットってネットで一枚4万ぐらいで取引されてるやつよね…?」

 

鈴の発言に皆驚きを隠せない。

一枚4万って、ペアチケットだから一人あたり2万円!?

格安ってなんだっけ?

 

「そのプレミアチケットは施設内の別料金の高級エステやマッサージなどの施設を全て無料で利用できるためその値段でも通常よりはるかに安いらしい。しかも待ち時間はなしで施設内の飲食代も無料らしい」

 

な、なるほどそういうことか。

しかしさすがは女性陣は情報量が違うな。

 

「へぇーそうなんだ、じゃあ思ったより景品になってよかったよ」

 

平然とそう言う鳴海。

ちょっとあっさりしすぎじゃないか…?

しかし、その効果は絶大のようで一部は獲物を狩るハンターのようなオーラを纏っている。

 

「というわけで始めていこうか」

 

これが地獄の始まりだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

第一試合 衛宮チームVS更識チーム

 

挨拶を交わし、それぞれ配置につく4人。

サーブは優からである。

 

「なるみん、優しくお願~い!」

 

「布仏さん、これ一応試合だからね?」

 

そう言いながらも試合はアンダーサーブからはじまる。

 

「とぅえい!」

 

掛け声とともに本音の腕がボールを舞い上げた。

 

「あっ!やったぁ!」

 

「本音、ナイスレシーブ」

 

本音ではアタックは難しいと考えたのか簪は本音が上げた球をそのまま打ち込む。

 

「よっと」

 

しかし、少し無理な体勢だったため隼人が簡単にレシーブをする。

それを優の的確なトスで繋ぎ、隼人がアタックをする。

ボールはとられることなく地面に着く。

 

「ナイスアタック衛宮」

 

「お前のおかげさ。更識もナイスアタックだったぞ、二発目から来るとは思わなかった」

 

「う、うん・・・ありがと。そっちもナイスアタック」

 

「ねぇねぇ、なるみんどうだった?」

 

「いいレシーブだったよ、さっきより良くなってる」

 

「イエーイ!ブイブイ!」

 

この感じが試合終了まで続き、結局衛宮チームの勝利となった。

 

「なるみん、優勝したらつれてってよ~。あそこのお菓子すっごく美味しいんだって」

 

「ん、いいよ。まぁ、優勝したらね」

 

「やったーなるみんだいすき~」

 

「・・・・いいなぁ…」ボソッ

 

「更識さんも行く?」

 

「えっ!いや、別に私は…」

 

「遠慮しなくていいって」

 

「・・・・行きたい、かな」

 

「じゃあ、僕が優勝したら僕の分のチケット二人にあげるから楽しんでおいでよ」

 

「えっ?ちょっ―――」

 

「楽しみに待っててね~」

 

そう言うと優は第二試合の審判役に行ってしまう。

 

「そういうことじゃないんだけどな…」

 

「皆でいきたいってことだったのにね?」

 

「う、うん…」

 

 

 

第二試合 篠ノ之チームVS織斑チーム

 

「この勝負!」

 

「負けないわよ!」

 

「な、なんか随分気合入ってんな、二人とも」

 

「フッ、面白くなってきたな」

 

試合開始は鈴からのサーブ。

 

「鈴!」

 

「わかってるって!」

 

強烈なジャンプサーブが炸裂し、それは一直線に一夏に向かって行く。

 

「うおっ!?」

 

慌ててレシーブの構えを取るが一夏の腕をボールが弾く。

 

「「よし!」」

 

「す、すっげぇ…」

 

「なるほど、そういう作戦か」

 

鈴と箒の考えた作戦はいたってシンプル。

千冬怖いから一夏集中狙い作戦である。

この二人、景品獲得という共通目的の為に異常なチームワークを見せ始めている。

 

「どんどん行くわよー!」

 

再び鈴のジャンプサーブが一夏のもとに向かう。

 

「もう少し頭を捻らんとな、小娘ども」

 

「ゲッ!千冬さん!?」

 

一夏を狙う速いサーブになんなく割り込み、レシーブをする千冬。

すかさず一夏もトスで繋げる。

 

「織斑先生だ」

 

ドスンッ、と重たい音が鳴る。

その正体は千冬の打った球が砂浜に埋まる音だった。

 

「どうした?それでは優勝なぞ夢のまた夢だぞ?」

 

((お、大人げない…))

 

「ナイスアタック!千冬姉」

 

「織斑先生だ」

 

「いたっ」

 

 

試合終盤、再び一夏に強烈なサーブが飛んでいく。

タイミングがベストだったのか千冬はカバーしていない。

 

「俺だって―――」

 

一夏は既にレシーブの体勢に入っている。

そして完璧にボールを捉え、見事なレシーブをする。

 

「嘘っ!?」

 

ボールは千冬のトスによって再び一夏のもとへ。

 

「―――負けてらんねぇ‼」

 

「くっ!」

 

一夏の打ったボールは箒の腕を弾いた。

 

「よっしゃー!」

 

ピーッピーッ!

 

「「そんなぁ…」」

 

二人の無念とともに第二試合は終わりをつげた。

 

 

第三試合 衛宮チームVSシャルロットチーム

 

「手加減しないよ隼人!」

 

「望むところだ」

 

「よろしくお願いします先生」

 

「はい、こちらこそ。お手柔らかにお願いしますね」

 

摩耶からのサーブでスタートする。

摩耶がジャンピングサーブしたことに観客たちは驚く。

いつもの雰囲気からは想像もできないほどの切れのある動きだったからであろう。

球は隼人のもとに向かっている。

 

(驚いたが、これならとれ―――)

 

「でかいな…」ボソッ

 

「ブッ‼」

 

優のつぶやきに思わず隼人は噴き出して、ボールを顔面から受けてしまう。

 

「だ、大丈夫ですか!?衛宮君」

 

「だ、大丈夫です…」

 

摩耶が隼人に駈け寄っていき、心配をする。

隼人は先ほどのつぶやきのせいか、思わず摩耶のものをちらちらと見てしまう。

 

「は~や~と~!」

 

「っ!?」

 

そんな隼人にコートを挟んだシャルロットが声をかける。

心なしかその目から光が失われつつある。

 

「大丈夫なら早く死合い再開させよ?」

 

「・・・・・はい…」ガクブル

 

 

「勝者衛宮チーム!」

 

試合の結果は辛くも衛宮チームの勝利となった。

 

「つ、疲れた…」

 

「いや~お疲れ衛宮」

 

隼人は傷だらけになっていた。

 

 

決勝戦 衛宮チームVS織斑チーム

 

「よっしゃ、負けねぇからな!」

 

「おう!織斑先生が相手だからってこっちも負けるつもりはないからな」

 

「ほぅ、それは楽しみだな」

 

(楽しんでるなぁちーちゃん。こりゃあ楽しくなりそうだ)

 

試合が開始し、先に仕掛けたのは織斑チーム。

 

「ハッ!」

 

千冬の打った球はやはりコートにめり込む。

 

「あれレシーブしても大丈夫な球なのか…?」

 

「何弱気になってんのさ、ここまできたら優勝でしょ?」

 

「・・・・あぁ、そうだな」

 

次に仕掛けたのは衛宮チーム。

 

「よっと」

 

僅かに甘い球が来たところを見逃さず、優のアタックが決まる。

 

「優の奴うまいな…」

 

「あぁ、結構やる」

 

そこからはお互い点取り合戦となった。

どちらかが点をとればもう片方が取り返す。

その接戦に観客もいつの間にか増えており、声援も白熱している。

 

「キャァーーー千冬様ー!!」

 

「鳴海君も頑張ってー!」

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

しかし、二人にはその声援は聞こえてないのか相手を見据え続けるだけだ。

その二人の雰囲気に隼人と一夏は飲まれかけていた。

そしてそこからはまさに地獄だった。

 

サーブの威力は段違いに跳ね上がり、アタックもギリギリでしか見えない速度にあがった。

ボールがネットを超えるたびに風圧でネットは揺れ、地面に着けばすさまじい音をたてながら砂が舞い上がる。

そんな中にいる隼人と一夏はもちろん被害にあった。

凄まじい速度のボールに当たったり、近くに落ちたボールの衝撃で地面を転がったり、ボールが頬を掠め薄く血も出た。

 

そして時間は冒頭の地獄に追いつく。

 

(そうだ…思い出した。俺達ビーチバレーしてたんだった…)

 

隼人は首を動かし一夏を確認するが既に一夏は気絶していた。

 

「・・・・ビーチバレーってなんだっけ…?」

 

バチンッ!ガタンッ!

 

その時ボールの破裂し、ネットも崩れた。

 

「・・・・ん?ボールが破裂したか」

 

「・・・・そうみたいですね。えぇーっと点数は――――」

 

「ただいまの勝負!引き分けです!」

 

わあぁぁ!!

 

審判が試合終了の声をかけると観客たちも沸き立った。

そして激戦を終えたものたちへの賞賛の拍手が送られる。

 

「ていうかいつの間にこんなにいっぱい人が来たんですかね?」

 

「ふむ、思いのほか熱中しすぎたようだな」

 

「たす・・・かった…」ガクンッ

 

「あれ?衛宮はなんでそんなところに転がってるんだい?・・・・気絶してるし」

 

「まったくだらしない、体力切れといったところか」

 

「でも景品どうします?引き分けですし」

 

「ハハハハハハハ‼それなら心配することはない!」

 

突如高笑いが響き渡り、皆がそちらの方を向く。

視線の先に立つのは零士。

その水着は黄金の輝きを放っており、神々しい。

 

「なかなかに面白い見世物だった!その褒美としてここにいるもの全てを招待してやる」

 

「そういえばあのレジャーランドは天馬財閥の所有するとこだったっけ」

 

「そう、この俺様が保有している物だ。ここの全員分のチケットを用意することなど造作もない!」

 

わあぁぁ‼天馬様ァ~‼

 

夕暮れまでビーチには天馬コールが響き渡ったという。




隼人と一夏の犠牲は無駄ではなかった。
・・・・・たぶん。
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