異世界へハンターが転移   作:冬黒兎

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第1話

『…ハンターさんなら分かると思うんだ。

きっとその古龍は、ただ、生きているだけなんだと思う。

数えた者がいない程に幾年もの昔、

ただそこに存在しただけで生けるものに影響を与えた龍の姿を…、

悪意なき故に恐れられた風の姿を、どうか、見てきてほしい。

そして、その話を子供達に聞かせてあげてほしいんだ。

きっと、君にしかできないだろうから。』

 

 

【ハンターさん、この村にはねこんな唄が語り継がれているんだ…

 

闇がその目を覚ますなら

彼方に光が生まれ来て

大地に若葉が伸びるなら

 此方に影が生まれ来る

すべてを照らすは光なれ

 あまたの影は地に還り

いずこに光が帰る時

 新たな影がうまれけん

やがては影が地に還り

 新たな命の息吹待つ

共に回れや光と影よ

 常世に廻れや光と影よ

そしてひとつの唄となれ

天を廻りて戻り来よ

 時を廻りて戻り来よ

 

御魂がその目を醒ますなら

彼方に命が生まれ来て

心がその目を醒ますなら

 此方に想いが生まれ来る

すべてを包むは御魂なれ

 あまたの想いは力に変わり

命が御魂に帰る時

 新たな想いが生まれけん

消えぬ想いは御魂に帰り

 新たな命の息吹待つ

共に回れや 命と心

 常世に廻れや 命と心

そしてひとつの唄となれ

共に歩みて戻り来よ

 共に歌いて戻り来よ】

 

 

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「お前さんならできるできる!」

「団長さん…行ってきます」

 

「ハンターさん!【シャガルマガラ】の素材持って帰っきたらスケッチさせてください!絶対帰ってきてくださいね!」

「お嬢、我らの団の看板娘、素材持ち帰ってくるんで、これからもよろしくお願いしますよ」

 

「クリアしたら、交換できる素材が増えるからぜひよろしゅうに!」

「これからもよろしくお願いします、竜人商人さん」

 

「うわーーん!!絶対かえってきてぐだざぃねぇ!!ぜっだい"でずよ"おぉ」

「ほら、泣いてばかりだとまた加工屋さんに怒られちゃんじゃない?」

「ぐず、オッショさんは怒らないもん…かえってきてください!」

 

「では、行ってきます」

「「「「行ってらっしゃい!!」」」」

 

 

 

 

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禁足地…

天廻龍シャガルマガラの生息域

 

しかし生息域なのは間違っているのかもしれない、

シャガルマガラの幼体、ゴア・マガラはあるやる所に生息する

が、ゴア・マガラの軌道を追っていくと何処かで産まれてどの個体も必ずここに【帰る】習性がある

 

団長さんが言っていたが

 

『シャガルマガラ…。

天を廻って戻る龍、か…。

……なあ。

シャガルマガラは、どうして禁足地に入り込んだんだろう?

これは俺の想像なんだが…、

あそこはシャガルマガラの故郷なんじゃないかな。

生まれて、育って、山を離れ、

脱皮して、大人になって、山に戻る。

気が遠くなるほどの幾年もの時を経て、廻り戻ったんだ。生まれ故郷に。

ん?シャガルマガラはなんでわざわざ故郷に戻ったのかって?

うーん、そうだなァ。故郷が恋しくなったのかなァ。

フフ…。そんなことを、考えたりな』

 

団長さんの考えはあながち間違ってないのかもしれない。

団長さんの勘は恐ろしいほどに当たるからな…

 

 

そんな決戦前に場違いな事を考え

装備を整えて禁足地に脚を踏み入れる

 

 

途端、白い何かが空を舞った

その何かは空中で、翼を広げ私を見下ろしていた

そして、そのままダイブしてきた

 

横に回避しどうにか避ける

すぐさま背中から【チャージアックス】を構える

 

ダイブしたあとのシャガルマガラの腹の下に入り込み斬りつける

黄色く溜まった瓶を装填し斧モードに変化させ脚を斬りつけ、転ばす

転んだシャガルマガラの頭部目掛け属性解放斬りをする

 

少し、怯んだもののすぐさま立ち上がりシャガルマガラはブレスを地面に叩きつけるように放つ

瞬間、身体に激痛が走り吹っ飛ぶ

 

「ご主人!大丈夫かにゃ!?」

 

一匹の猫が飛び出してきた

 

「ッ!?タロー!なんでついてきたんだ!」

「し、心配だったんだに…「グォォォオオオオオオオオ」

「話は後で聞くよ、今はシャガルマガラだ!」

「了解にゃ」

 

身体は先ほどのブレスで激痛が走っているがまだ大丈夫

 

シャガルマガラは此方に向かって体当たりをしてくるが盾でガードする

が、シャガルマガラは尻尾を振り後ろからぶつけてふっとばす

 

「真・回復笛の術にゃ!」

 

清んだ笛の音色が聞こえ身体の傷が癒えていく

 

「タローナイスだ!」

 

地面がずれている段差からシャガルマガラの頭部にチャージアックスを振り下ろす

シャガルマガラは頭部に攻撃をくらい倒れる、倒れたシャガルマガラの背中に飛びつき腰にあるハンターナイフを何度も突き刺すがシャガルマガラは途中で起き上がり俺を振り落とそうとする。

俺を は必死にシャガルマガラの背中へしがみつき再度ハンターナイフを突き刺す

 

するとシャガルマガラの背中の鱗が砕けシャガルマガラは横転する

腹に斬りつけ赤瓶を装填すん、斧モードに変化させ属性解放斬りをするまたもや激しい音と共にシャガルマガラの漆黒の角が弾け飛ぶ

 

「グォォォオオオオオオオオ!!!」

 

シャガルマガラは立ち上がり空高く舞い咆哮する

地面から黒い光の柱がいくつも立ち上がる、黒い光がシャガルマガラを囲むように…

そして、白い光がシャガルマガラを包み込み…………消えた

 

「は………?」

 

その後すぐ白い光が俺を包みこみ、俺は激しい睡魔に襲われ意識を離した

 

 

 

 

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目が醒めると知らない部屋にいた

 

「お、やっと起きたか大丈夫か?」

 

「ここは……?」

 

「クルダルスという国だ、なんだ?お前さん他の国の者なのか?」

 

「あ……え?」

 

 

 

 


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