宿毛泊地提督の航海日誌 夏イベ編   作:謎のks

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うわーん! 秋イベ告知来ちゃったよぉー!?

…後2,3話かなぁ?(願望)


宿毛泊地提督の航海日誌 EGO -4

欧州の戦いは、最終決戦を終えやっとの思いで完遂しようとしていた。

 

ピヒュー………ドオォォオン!!

 

『グッ…!? ヤメテッ!!』

 

しかし流石の欧州の姫。

簡単には沈まず、さらに負けも認めようとしないので、ある意味で膠着状態が続いていた。

 

ピヒュー………バグゥオオオンン!!!

 

『ヤメロッ! ヤメテッテ言ッテンダヨ!! 聞コエナイ!!?』

「聞こえないっ!!」

 

ピヒュー………ドグュアボギャアアアンッ!!!

 

蒼龍は何か癇に障ったのか、執拗に手負いの獅子に向けて攻撃を続けていた。

 

『聞コエテンダロッ!! 馬鹿ナノカオ前ハァ!!!』

「馬鹿だよっ!!!」

『クッ…フザケルナァ!!!』

「こっちのセリフだよっ!!!」

 

 

『……どうすんすかコレ?』

「終わるまで待ちよるしかない。」

『イヤ、コレ下手シタラ一生終ワランゾ? 冗談ヌキデ』

「えっと、とりあえず帰り支度、する?」

「とりあえず海に浮かんでいい? もう体動かしたくない…」

「キタカミ、中破で頑張りましタものネ~?」

「だ、ダメですよ!? そんなことしたら沈んじゃいますから!!?」

 

ギャラリーが呑気に話していると、欧州棲姫が怒号を上げた。

 

『!! イイ加減ニ……シロォ!!!』

 

それを聞き入れたのか、蒼龍が攻撃の手を止めた。

 

『何デコンナコト…モウイッソ沈メテクレ……ッ! 私ハ…モウ………コンナトコイタクナイ…!!』

「………」

『コンナニ愛シテルノニ…必要トシテイルノニ……私ハ愛サレテナカッタ…必要ジャナカッタ……私ハ…ッ』

 

胸を押さえ、泣きわめくように、彼女は声を震わせた。

だが蒼龍は、それでも言い放った。

 

 

-貴女は間違っている

 

 

『……エ?』

「貴女が裏切られるはずない。貴女が捨てられるなんてありえない。…だって貴女は頑張ったんだから、一生懸命に」

 

貴女自身が、それを忘れているだけ。

蒼龍の温かな微笑みに、欧州棲姫はただただ魅入っていた。

 

『…ドウシテ、ソンナコト?』

「だって…私は貴女と違って、碌な戦果も無かったし、MIではあの有様だし…自分で言うとアレだけど、弱いし…?」

『………』

「でもね? それでも私は幸せ。提督に飛龍、吹雪ちゃん。みんなみんな、こんな私を支えてくれるから!」

『…ソウカ、羨マシイナ』

 

その笑顔に込められた「信頼」

彼女にとって、懐かしいような、滾る思いが溢れてくるような…そんな感覚になった。

 

「貴女もだよ? 頑張った子に幸せが来ないなんておかしいもん。」

『…私ハ』

「辛かった日々も、皆が居てくれたから、乗り越えられたんだ。…貴女にもあるでしょ? 自分が幸せだって、皆が「誇り」だって言える思い出が」

『………!』

 

その時、彼女の中で眠っていた記憶が、走馬灯のように駆け巡り蘇る。

 

 

 

”--k! お前は俺たちの誇りだ!! ”

 

 

 

『…そうか、そう…だったのか』

 

欧州棲姫の淀んだ何かが消え去り、瞳に「光」が宿る。

そのまま息を整え蒼龍を見つめた。だがそれは「睨みつける」でなく「覚悟」を決めた眼差しだった。

 

『…私ト、手合ワセシテクレ』

「それは…」

『頼ム……』

 

彼女が真っ直ぐ見つめ、紡ぐ言葉。短く自身の誠意と覚悟を込めた言葉。

 

「……うん、分かった」

 

蒼龍は彼女の意思を汲み取り、一対一の真剣勝負と相成った。

 

誰とも言わず距離を取り、海面に弧を描きながらその瞬間を待つ。

 

黄昏の月に照らされ、静かな波の音がその場に木霊する。

 

その様相は、誇りをかけた騎士の決闘か、はたまた命を賭した侍の死闘か…

 

だが、この戦いの勝敗で全てが決まる。それに変わりは無かった。

 

「…」

『…』

 

ギャラリーが見守る中、空気の流れが変わる瞬間 ―

 

 

 

ザパァッ…

 

 

 

「『―――!」』

 

 

 

波がうねり、水しぶきを飛ばす…

 

その一瞬に戦闘態勢を取る、一方は弓を、もう一方はボウガンで

 

「…!?」

 

ギャラリーにいた飛龍はその一瞬を見逃さない。

蒼龍が矢筒から取り出したのは、見たことない「矢(艦載機)」だった。

 

「(どういう事? 何を考えてるの、蒼龍…)」

 

だが彼女の思惑は、すぐに露となった。

 

 

 

『艦娘タチヨ! コノ先ヘ進ミタケレバッ!! 私ヲ斃シテ行クガイイ!!!』

 

叫ぶ、それは嘆きではない。自身の罪を認め、それを自らを以て断罪せんとする覚悟の「叫び」

 

だが

 

「嫌だよ! 私は貴女を倒すんじゃない!」

『…!?』

「私は貴女と…」

 

 

― 友達になりたいだけなんだっ!!

 

 

魂と思いを込め、思いきり引き絞った弓を全力で解き放つ。

 

矢は翼に変わり、思いを届けるため羽ばたく。

 

『……ッ!!』

 

目を見開いた。その先に見えるものは

 

彼女が誰よりも知る「青い翼」だった…

 

『…アア』

 

溜息にも聞き取れる感嘆の言葉を漏らし、見惚れる。

 

まるで悟ったように棒立ちとなった彼女に、最後の一撃が下った。

 

『…私ノ……「完敗」ダ』

 

その一撃は、どんな爆撃よりも強力だ。彼女はそう感じていた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…浮かんでいく

 

彼女の現在の心情を表現すると、そうなる。

 

「沈んでいく」感覚は、あまり感じたくない嫌悪感があったが、これはむしろ心地よかった。

 

沈むはずなのに、浮かんでいるとはおかしな話だが…それでも

 

『コレデ…ヤット会イニイケル……』

 

彼女は胸に広がる喜びに静かに微笑んだ。

 

私のことを忘れているかもしれない…でも一目見れたら、感じれたら、私はそれで満足だ。

 

今の彼女には後悔も、絶望も、悲哀もない。

 

それで充分だ。そう思っている彼女に、突如頭の中に「鍾音」が響き渡った。

 

『…鐘ノ……音…?』

 

まるで、彼女を祝福している、厳かで、それでいて和やかな響き。

 

『…アア……コレは』

 

-それが、貴女が愛された証拠。

 

貴女は彼らと苦楽を共にした…そんな彼らが、貴女を忘れるはずないじゃない?

 

『…うン、オモいだしタ……』

 

良かった…大体、捨てられるって考えがおかしいんだよ?

 

『……?』

 

一生懸命頑張った貴女が、そんな簡単に忘れられるわけないじゃない? 下手したら私より戦果あるんでしょ?

 

『アハハ…すこシ、しっばイしたけドネ? …こんなノ……全然………わた、シ…私……うそだ……別に、私は』

 

- こんなの、望んで…ないから

 

身体の各部にひび割れ、その感覚は全身を巡ろうとしていた。

 

完全に心を取り戻した彼女が最初に感じたこと、言葉では言い表せない程の深い「罪の意識」だった…

 

深層意識の深い闇に沈んでいく彼女。

今度こそ、後悔は残したくない…彼女は

 

 

 

- どうか、もう一度……願わくば、彼女たちのため…

 

 

 

薄れ消え逝く存在は、誓いと願いにより温かな転生の光に包まれた…

 

 

 

 

 

・・・・・

 

「兵器の、理想郷…?」

 

提督が言うと、狂人は然りと笑う。

 

「そう、彼女たちがニンゲンに成り代わり世界を変える…全人類の駆逐と新たな世界の構築。それが私の目的だ」

 

この突拍子もない発言に揺れる艦隊だったが、一人…徳田の意見は違った。

 

この男なら「可能」…自身の経験と勘が告げている。奴の持っているオーバーテクノロジーなら「条件が揃えば」どうとでもなるだろうと

 

…だからこそ、不可解な部分があった。

 

それは、彼がこんな回りくどいことをしてまで我々を追い詰めた、という点。

 

運営鎮守府が拠点としている鎮守府(サーバー)群は、日本各地、果てはかつての海外侵攻拠点地に設営されている。ここで注目したのは、横須賀や呉等、一大勢力となる彼らを差し置いて「宿毛泊地を選んだ」ということ。

 

それこそ、抑止力にもなり得る戦力を潰した方が効率的だ。それは、ここまでの作戦をやってのけた人物、理解していないはずはない。

 

………宿毛泊地は、言ってしまえばそこまでの戦力規模はない。せいぜい中堅どころだが、拠点を守るだけなら充分だった。

 

彼が何かを「知っている」となると、宿毛泊地には彼が脅威と見るに十分すぎる要素があるということ。

 

「(何にせよ、今はこの窮地を脱しなければ、話にならないか…)」

 

徳田は一旦その疑問を胸に押し込めるのだった…

 

「…アンタの言いたいことは分かった。やけんどそれは本当にその子らぁが望んじゅうことなが?」

「ほう? 面白いことを聞くな」

「オレとしては真面目に聞きゆうがやけんど? …にゃぁ離島、オマエはそれでえいが?」

『…私ニ決定権ハナイ。総督ノ望ム世界ヲ作ルコトガ、今ノ私ノ「義務」ダ』

「カッタイにゃぁ? 別にオマエらぁのためにやりゆうがやき、意見ぐらい言うてえいがぞ?」

『貴方ニハ関係ナイ…モウ決メタノ。ドンナコトガアッテモ、私ハコノ人ノ願イヲ叶エル』

 

その目にはかつて、提督を死地に追いやったぎらついた憎しみはなく、むしろ澄んだ覚悟が見て取れた

 

「…ほうか、やったらしゃぁない、か」

 

そんなやり取りをしていると、不意に聞きなれない声が聞こえてくる。

 

『あのぉ〜…』

「お? ありゃ!? 何なんアレ??」

「…帰ったか」

 

総督の後ろにいきなり現れたのは、せんちゃんとその肩に乗る謎の黒い生命体。

 

『は、はい…奴らの陽動と追い込むことに成功しましたです~』

「ほう? それは重畳…だが、私は奴らを「倒すまで戻るな」と言ったはずだが?」

『はひぃ!? そ、そうでしたっけ??』

『…ゴ安心クダサイ。彼奴等ハ我々ガ見テイルウチニ虫ノ息トナッテイマシタ。ソウソウ立テナオルコトハナイカト?』

「…ふん、()()()()()()()()()()()

『…ハッ』

 

総督に報告をする中で、(どうか無事であってくれ)と心で思うせんちゃんであった。

 

「…先生、あれ」

「ええ、あの黒い物体が「向こうの」提督でしょう?」

「うーん、まっ〇ろもそうやけんど、声がどう聞いてもばい〇んまんにしか聞こえん」

「…それはあまり大声で言わない方がよろしいかと?」

「……ほうやな?」

「…さて、ではここで君たちに問おう」

 

総督は艦娘たちに向けて、またも問いかけを投げた。

 

「私の言う理想郷…力そのもの足りえる君たちにも、そこに至る資格がある」

「資格って…」

「選別をしたいわけではないよ? だが、我々とてニンゲンに手を貸そうとも、君たちを破壊するなどとそこまで邪悪ではない」

「ハッ! 私は回りくどい言動は嫌いだ! 何が言いたい? ハッキリ言え!!」

 

ガングートが結論を催促した。

総督は言われるまま答えるが、それは耳を疑う提案だった。

 

 

「…私の元に就き、共に人類に反旗を翻そうではないか」

 

 

硬直、凝視、驚天動地の叫び……各々がそれぞれのリアクションを取った。

 

それは人類を「裏切り」、新人類たる深海群の繁栄に手を貸せ…という内容。

 

もちろん、それなりの見返りは約束しよう…と、典型的な誘い文句で一行の心を揺さぶった。

 

…それに対し提督は

 

「おお、ええんやない?」

 

 

 

……………

 

はぁ!?

 

 

 

「皆ぁの好きにしたらえい! ほらあれよアレ!「来るもの去るもの」とか言う…?」

「司令官! こんな時まで暢気すぎですよ!?」

「すまんにゃぁ? んでもそういうんもカッコえいにゃぁ思うて?」

「ああ、「裏切りの艦娘」って確かに語呂が…ってバカ! 馬鹿ですか貴方!?」

「先生、そんなに言わんでもえいやん(´・ω・`)」

「……ぷっ! はっはっはっは!!!」

「…ふふっ」

「本当に、貴方という人は」

「うむ、だがそれでこそ司令だ!」

「こンなのが、って思われちまうンだろうけど、それでもアタシらの頭だからねぇ?」

「そうだね? 提督は…「僕らの」提督はそうでなきゃ!」

 

一瞬にして和やか、かつ決意の固まった艦隊。

それはひとえに、提督と艦娘たちの「信頼」の賜物であった。

 

「…ふむ、交渉は決裂したようだな?」

「そういう事ですね? おバカさんたちには、狂人の戯言など通用しないということです」

「……うむ、「狂っている」か、それも然り」

「…お?」

 

総督はまるで意に介さず自身の在り方を肯定した。

 

「私はどんな抵抗や障害があろうと、この思想を覆すつもりは毛頭ない…「世界は間違っている」。脆弱であり矮小なニンゲンたちは、身に余る力を求めて今日まで闘争を繰り返してきた…そこに流れた血の跡や、名も無き命が儚く散ろうとも、己が欲望を叶えるため終わりなき戦争を続けるのだ」

 

総督の顔が怒り、殺意を超え、この世全てを呪う悪霊の形相をして見せた。

 

「絶対的な力。そのものである彼女たちは求めることも、まして競うこともない…彼女たちの支配する世界こそが! 悠久の平和足りえる「未来」なのだ!!」

「!?」

「力無き意思が世界を支配するのではない…「意志ある力」こそが、世界に相応しいのだ!!」

 

総督が言い終えると、突然に艦隊後方…提督たちの「とさすくも丸」が轟音と共に火を上げた。

 

 

ドオオォオン!!!

 

 

「ぬおぉ!? な、なんやぁ!!?」

 

爆発。唐突過ぎる揺れに思わず叫ぶ提督。

乗員三人(と妖精)は船にしがみついた。

 

「に”ゃあ”あああ~~~!!?」

「おおぅ!? 妖精さん、しっかりぃ!?」

「くっ! 何事ですか!?」

「て、提督!? 後方に敵影! 潜水艦群ですぅ!!?」

「なんやとおぉ!!?」

 

船長である明石が敵影を発見。

艦娘の艤装技術を応用したソナーに反応したのは、無数の敵潜水艦群。その先頭で次発魚雷を装填するは「潜水棲姫」

 

「私がこの展開を予測していなかったとでも? 残念ながら君たちが完全に「破壊対象」となった今、我々は全力を以て排除行動をさせてもらう!」

「し、司令官っ!?」

「間髪を入れるな! 総員、全深海魚雷を撃ち込め!!」

 

言われなくても、といわんばかりに敵潜水艦群はありったけの魚雷をとさすくも丸めがけてぶち込んだ。

 

「!? 提督っ!!?」

 

艦隊から悲鳴が上がる…果たして提督たちの運命は?

 

 

to be continued




〇おまけ「秋刀魚祭り2017 その4」

―敵艦発見、攻撃開始!―


♪~~~


!? 何で「月夜海(艦これ新オリジナルソング)」が流れてるんですか!!?

提督「えい歌やにゃぁ…」

吹雪「心が洗われますねぇ…」

加古「…そんな空気を無視してひゃっはー!!」

ズドォン!!

ツ級『シャーーー!?!?!?』

吹雪「加古さん!? せっかくの風情が台無しですよ!!?」

いやぁ毎回思うけどこの(戦闘BGMとしての)ミスマッチ感が…

提督「ぶっちゃけオレは大好きです! いいぞもっとやれ!!」

吹雪「それもどうなんですか司令官!?」

加古「よぉーし乗ってきたぁ! 「加古スペシャル」いっちゃうぞ!!」

おお! それはどんな代物で?

加古「こう、ポーズ決めるじゃん?」

ほう?

加古「でジャンプするじゃん?」

ほうほう?

加古「でそこから急降下直角キィィィーーーーーック!!!」

ドガァ!!!

つきゅーん『ギニャアアア!?!?!?』

ハイ皆さあぁん! ここツッコミどころですよぉ!? どこの仮面〇イダーだっつうんですよぉーい!!?

加古「ふっふーん(キメッ!)」

ヴェル「…違う(ポーズ修正中…)」

ヴェルちゃんがポーズを直して…なお……え


  一 欠


その人はダメエエエエ!? 最悪深海群滅んじゃうから!!?

磯風「仮面〇~~イダァ~~ブラァーック」

ヴェル「ア”-ルエ”ッ!!!」

吹雪「二人とも何言ってんの!?」

いそ&ヴェル「イエェーイ!! (ハイタッチ)」

吹雪「なにこの男子校的なノリ!?」

加古「四国(高知)の平和はアタシが守るッ!」

吹雪「もう収拾つかねえええええ!!?」

ツ級『シャー…(もう秋刀魚いいです…;;)』

こうして無事に秋刀魚漁を成功させた吹雪ちゃんたち。

大量の秋刀魚を持って、そのまま泊地に帰還します…さあ、いよいよお祭り本番です!

…次回に続く!
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