「花瑞、もう大丈夫なのか?」
壁山さんと交代した私は、円堂さんに声をかけられる。
「迷惑かけてすみません。私はもう大丈夫です!」
相手のスローインは荒城君に渡った。
「ふん!例え俺等のワイバーンブリザードを一人で守れてもなぁ!気を失っちまうんじゃ意味ないぜ!」
「でも、何度でも止めに来るよ!私は!」
「風丸さん!」
蓮君から風丸さんにパスが渡った。
「お前も絶望するといい!ダークフェニックス!」
「円堂さん!」
「ゴッドハンド!」
ゴッドハンド!?何で、正義の鉄拳を使わないの!
ムゲンザハンドを破ったワイバーンブリザードよりも威力があるのは見ればわかるのに、何で!
「ぐぐぐ!」
円堂さんはダークフェニックスを両手で受け止めた。
「ふぅ、花瑞!」
受け取ったボールには、あのジ・アースの時のような暖かさが感じられた。
そうか、円堂さんは皆の思いを受け止めたかったんだ。弾くことなく、全てを。なら、私だって!
「蓮君!勝負!」
真っ向からのぶつかり合い、私は根性だけで荒城君に打ち勝った。
「少林!止めるぞ!」
「「シューティングスター!」」
あの技は!
「なっ!?避けられた!?」
私にその技は効かないよ!その技のことは私もよく知っているから。
シューティングスターは落下者が落ちはじめてから急激に私が速度を変えれば対応出来ない。
「やらせるかぁぁ!」
風丸さんが高速でスライディングを仕掛けてきた。
私は上空に飛んだ。この距離なら!
「伝わって!ゴッドノウズ!」
私は知らぬ間に涙を流していた。
皆がこんなことになってしまったことへの思いが再び強く込み上げてきたから。
「ショットアボウ…ナックル!」
矢がゴッドノウズを弾こうとする。
しかし、そのボールは弾かれることなく一直線に黒岩君の元に突き進み、そのままゴールに入った。
「バカな…」
1-2、まだ喜んでる場合じゃない。
「調子に乗るなよお!」
試合再開、ワイバーンブリザードが早くも撃たれようとしていた。
「やらせない!」
再び元気を取り戻した吹雪さんが染岡さんのワイバーンクラッシュと真っ向からのぶつかった。
ボールは上空へと打ち上げられた。
「レボリューションV」
そのボールにすかさず反応した半田さんと松野さんのシュートを、円堂さんはゴッドハンドで受け止めた。
「花瑞!」
「貰った!」
パスカットをした風丸さんがダークフェニックスを撃った。
「円堂さん!」
円堂さんももうボロボロだった。
「こぉぉい!」
両手でボールを受け止めようとする円堂さん。しかし、ゴッドハンドすら使わないのではさすがに無理がある。
でも…
「まだいけますよ円堂さん!」
「花瑞!」
円堂さんの背中を私は物理的に押した。
「二人だけでは足りないだろ?」
「「黒嶋さん!」」
こちらも三人がかりでボールを止めた。
「円堂さん。ジェネシスに使ったあの技を、私達で!」
「よし、 わかった!」
ここにいる、三人、いや雷門中全員の力を再びこのボールに込める。
「ジ・アース!」
「そんなところからのシュートをやらせるか!」
風丸さんはシュートブロックに入ろうとしたが、まるで何かに躊躇するようにシュートコースに入れなかった。
「ショットアボウ…キャッチ!」
ジ・アースは一度は黒岩君にキャッチされたかと思われた。
しかし、その力は収まりきらずゴールに突き進んだ。
2-2
「バカな…俺たちが…こんなはずは」
呆然とする風丸さんに円堂さんはこう言った。
「どうした風丸、まだ試合は終わってないだろ?最後まで全力でサッカーやろうぜ?」
「円…堂……?」
「な?皆も最後まで全力でサッカーやろうぜ!!」
その声はグラウンド中、いやそれよりももっと広い場所に響き渡った。
「ふふ、円堂、相変わらずだな…敵にまでそんなこと言うなんてな」
「敵なもんか、お前らも皆仲間じゃないか!」
その瞬間、皆の何かが解放されたようだった……
一人を除いては
「綺麗事で何とかなると思うなよ円堂守!俺はそんな言葉に惑わされない!他の奴がお前の味方になったって、俺がこのダークエンペラーズを勝たせる!」
「蓮君…」
蓮君の闇は深いようだ。
でも、必ず救い出す!
マキュア「くそがぁぁ!」
筆者「ぐぉぉ…」(メテオシャワーを5回ほど喰らった)
マキュア「遅い!後書きない!どうなってんのよ前回!」
筆者「艦これのイベントが…」
マキュア「他のゲームの話を出すなぁ!くたばれぇ!」
ヒロト「今日も二人には近付かないでおこう」