ジョーカSIDE
屋敷が突然崩れだしたのを見た俺達は急いで先に進みおそらく
「マニゴルド、大丈夫か?」
「見て分かんねか?」
「……無事で何よりだ」
だけど俺達がそこに着いた時、すでに決着はついてたんだ。マニゴルドはボロボロだったけど生きていてアルバフィカの言葉に笑みを浮かべながらちゃんと返事をしていたんだ。
「…ははは、俺達全員ボロボロですね」
この4人の中で間違いなく重傷なイチカが言うと妙に説得力がある言葉だった、実際マニゴルドもそう思ったのかイチカのことをアルバフィカに任せたんだ。
「だな、イチカはその状態じゃ無理か…ジョーカ、ちょっとついてこいよ」
そう言ってマニゴルドと俺は黄泉比良坂に向かい、
イチカSIDE
「さすがヴェネチア、品揃えが良いなあ」
「それに良い食材も安く買えたし案内ご苦労さん」
そう言い、少し先を歩くジョーカに声をかける。
「いやいや、どういたしまして」
「それで、ジョーカはこれからどうするんだ?」
「まあ、仕事納めをしてから考えるさ」
「仕事納め?」
「ちょっと耳かして」
そう聞く俺の表情が怖かったのか慌てて此方にやってきて説明するからと前置きして話してくれた。
「なるほど、それは面白そうだな」
その時の俺はクロい笑みを顔に浮かんでいたそうな(ジョーカ談)
アルバフィカSIDE
「遅かったな」
「いや、その分良いモノ買えましたよ」
そう言い合流するイチカの背には行きとは違い大量の荷物を背負い、上手くバランスを取りながら歩いている。
「よし、帰ったら一品作れよ」
「了解」
「…お前らは……」
「アルバフィカ様もどうですか?」
このお気楽師弟の会話を聞きながら思わずため息をつくが……イチカは私の方を見ながらそう言うので少しだけ考え……
「……頂こう」
やはり一度は食べてみようと思ったので今度『双魚宮』に来るように言っておく事にする。
「ところでジョーカはどうした?」
「(あそこですよ)」
なぜか小声で私だけに聞こえるように言うイチカはマニゴルドに気付かれないように後ろを指さしているので視線をそちらに向けて……
……かなりの数になる子供たちを率いて唇に指を置いて『(マニゴルドにばれないように)喋らないでくれ』と目で語っているジョーカがいた。
ちなみにイチカを見ると……『俺は初めから聞いていました』と目で答えていた。
何をする気だ、お前らは?
とりあえずマニゴルドがターゲットなので黙って見ていることにした。
ほうほう、まずは数人がマニゴルドの横を通り過ぎ……次の数人がマニゴルドを押した!? 何気に度胸があるなと感心する。
「どわあ!!! コラクソガキ共、
文句を言おうとしたが途中で言葉が途切れる。
何故なら…
「へへ、仕事納め大成功だぜ」
…笑いながらそう言うジョーカがマニゴルドの財布を持っていたからだ。ちなみにその財布はイチカに投げ渡されている、イチカはちゃんと返すのかと少し心配する自分に驚く(マニゴルドに似てくるのが怖いので後で
「ありがとな、マニゴルド、アルバフィカ、イチカ」
そんな事を考えているとジョーカからそんな言葉が聞こえてきた。
「その
そう言うジョーカの表情は明るく地に足を立てしっかりと前を見据えているように見えた。
「楽しみにしてるぜ、ジョーカ」
「……そうだ、これジョーカ」
その様子を見たマニゴルドは軽く笑みを浮かべそう言い、イチカは何かを思いついたのか懐から何かを取り出し投げ渡した。
「何だよこれ?」
「道案内と良い店紹介してくれた礼だ」
ジョーカに渡したのはあの時(詳しくは4話を読んでくれ)懐に納めていた財布の1つだった。なるほど、こう言った感じで使うか。
「ありがたく貰っておくよ」
そう言うとジョーカは私たちから離れていく子供たちと共に街中へと足を進め始めた。
「じゃあな、また会えたらいいな」
「ああ、またな」
イチカとジョーカの会話を背にして私達3人は水上都市ヴェネチアを後にした。
追記
イチカSIDE
俺は『
これにて外伝4巻編は終了となります、次回は過去?話となり……黒歴史を挿んでオリジナル編に突入