今回は第2の犠牲者が……
セージSIDE
その日、私ことセージはアテナ様に呼ばれ、教皇の間に有る厨房へと足を運んでいた。
「アテナ様、どうなさりましたか?」
「これを見て下さい」
そう言って置かれたのは作られたばかりなのかほんのりと湯気が出ている料理だった。
「料理ですか? 何故私に?」
「実は……他の人の意見を聞きたいのです」
俯きながらそう言う……つまり私の他に食べた者が居たがその者の意見が厳しかったのだろう……
「……では」
そんなことを考えながらその料理を口にした瞬間……
……意識、否……魂が肉体から飛びかけてしまった。
そして理解してしまった。このままでは……何もせずともいずれ魂が肉体を離れ黄泉比良坂に旅立ってしまうだろうと。
「ふむ……これは私が年老いたからでしょうな。味が濃いと思われます」
おそらく、他の意見を出した者も
「そうですか……」
私の言葉を聞き、アテナ様は『……次は誰の意見を聞こうかな?』と言っていた事など知らない……きっと気のせいに違いない。
そう思いながら自分がどれくらい耐えれるかを考える。
「では私はこれで失礼します」
アテナ様の気配が遠ざかるのを確認し、誰にも顔を合わさぬようにしてようやくたどり着いたスターヒルにある小屋の一室に有る椅子を動かそうとして……体が地面に倒れてしまった。
「……なんとか、堪えきれた…か……だ…なん…言…」
言葉を最後まで言い切る前に目の前から光が消えるのが何故かはっきりと分かった。
ANTHER SIDE
「やっと自力で肉体ごと跳べるようになったか」
「長かったですね」
黄泉比良坂、そこでこんな会話をする一組の師弟がいた。
「まあ、後は慣れだな。とにかく
「分かり……あれ?」
黄金の鎧―――
「どうした?」
「彼処の死者の群れの中なんだけど……セージ様が居た気が」
そう言って死者の群れの1つに指を
「何言ってやがる?あのジジイがそう簡単に……」
死ぬわけねえだろう?そう言おうとしたのだろうが指指(さ)した場所を睨み付けるように見つめて口を閉ざした。
「本人ですかね?」
「……ポックリ逝ったか?」
マニゴルドSIDE
「セージ様、一体何が……」
黄泉比良坂からジジイの魂を拾ってきてコッチに戻って来た俺たちは何が起きたのかジジイから事情を聞くことにした。だってなあ、あのジジイを黄泉比良坂に送るなんて普通出来ねえよ。そう思ってたらな、少しずつ語り始めたんだ。
「アテナ様の料……」
「まさか……食べたんですか!?」
ジジイの言葉にイチカの顔色が変わり、信じられないといった声でジジイの言葉を遮って確認しやがった。
「……ああ、まさかイチカもか?」
「……はい、俺が最初の『犠牲者』でした」
そう言うと2人とも涙を流しながら慰めあい始めたんだよ。
なあ、2人とも何が有ったんだ?
『犠牲者』とか『よくぞ生きてたな』ってどんな状況だったんだよ。
俺はそう思わずにはいられなかった。
マニゴルドは後に語る。
「あの時の会話を聞かなければ俺も何の躊躇いも無く食べてただろうな……」
と……
次回の『黒歴史』では第4~第13までの犠牲者達の名前が明らかに(ってオイ!??)