その■は■■が滲み込みし■なり。
数多の■■を人々に与えるであろう。
イチカSIDE
目を開けると其処は掃除が行き届き清潔感が溢れるそれなりの造りをした家の一室の天井だった。
「……ここどこ?」
目覚めた第一声がこれなのは勘弁してほしいと思う、だって最後の記憶が船を超える高さの波に捕まり船から海へ真っ逆様なんだぞ。一体誰が助けてくれたのか……姿が見えないけど童虎様……いや、童虎様の
「目が覚めたか」
色々考えていると近くの壁だと思っていた部分が横にずれて開いた其処に俺より年上に見える一組の男女の姿があった。俺が起きたのを見た男性はそう声をかけてきたのだが俺は現在の状況を掴めずに居たので情報収集を兼ねて声をかけた。
「あなたは?それに此処は?」
「此処は越前国(現在の福井県)の敦賀だ、そして拙者は更級楯無……気軽にたっちゃんとでも呼んでほし……」
「何言ってるんですか!」
俺の質問に答えてくれた男性、たっちゃんさんは傍にいた女性がいつの間にか手にしていた紙製の棒(後にハリセンと言う名称だと知る)で叩かれていた。
「其方のお方は?」
「私はそこの馬鹿の従者を務める布仏真琴(のほとけみこと)と言う」
そう言ってハリセンを何処かにしまうのを見たたっちゃんが俺の素性を尋ねてきた。
「ところで君は何者だい?」
「俺はイチカと言います。乗っていた船が嵐で沈んで・・…気付いたら此処に居たんです」
事情を説明し助けてもらったお礼を言うが2人は腑に落ちないと言った表情で同時に呟いていた。
「「―――――嵐?」」
「……どうかしましたか?」
その呟く声が聞こえた俺はなにかおかしなことでも言ったかと思い尋ねてみるとこう言い返された。
「いや、よく生きてたなと思ってな」
その後、2人から休むように言われた俺はまだ疲れていたらしく少しずつ襲ってくる眠気に身を委ねることにした。
TATENASHI SIDE
「どう思う?」
イチカと名乗った少年の話を聞いた俺達2人は正直言って戸惑っていた。
彼の話した内容は……
・上海から船で長崎の出島に向かうところを嵐に襲われた。
・親戚の兄貴分が一緒にいたこと。
・出島には親戚が居てイチカがついてきたのはその親戚に会うのが目的であること
……などだ。
「ウソは言ってないと思います」
「だから余計に分からなくなるんだよな」
「ええ」
俺の問いに真琴は律義に答えを返してくれた。実際言って真琴の考えと俺の考えは完全に一致している……だけど1つ分からないことがあるんだよな、それが大本でこうして悩んでいる訳だし…
「この近辺で嵐なんて、この一月の間に一度も起きていない筈なんだからな」
もしかしたら
だとしたら……
彼が考えを形にしようとしているその頃、とある場所でも動きが在った。
ANTHER SIDE
薩摩国・坊津
日の本の南端に位置するこの国のとある浜辺にその男は居た。
「……懐かしい気配がしたと思って足を運んで見たのが
そう呟きながらどこか懐かしそうに見る物……
「セージのヤツ、
とりあえずなんで海に浮かんでいたのかを問いただすために意識を起こすことにした。
……少々手荒な方法で、だ。
「…此処…は……?…」
「お、目が覚めたようだな」
流石は十二宮を守る
「お主は?」
「はあ~~」
俺のため息に怪訝そうな表情をするので俺が何者かを知らないのだろうと考えとりあえずヒントを出すことにした。
「悪いが俺はお前より年上だぞ、
俺の言葉に驚きを隠せずにいる
「なっ?……お主、何者じゃ?」
「セージから聞いてないのかよ」
「なら、貴方が……」
「ああ、たぶんその考えで合ってるぞ。俺の名はハルキ、
「先の聖戦では、
遅くなってゴメンナサイ。