しかも時期は過ぎてるし…
今回は少しだけ先の一幕……
この日の出来事はイチカのこの一言から始まった。
「テンマが
その提案に真っ先に賛同したのが
「イチカの提案にのった! 宴会の場所は獅子宮でいいよな?」
「頼んだぜ」
だがイチカのこの言葉に『待った』をかける者達がいた。
「十二宮をそんな風に使って良いのか?」
「童虎様にも聞いた方が良くないか」
そう言うのは
2人の言葉にイチカとレグルスは納得し……だが宴会を辞める気はないので説得を開始する。
「獅子宮は俺の守護宮だから大丈夫だろ?」
「だな、他の守護宮の
「だけどな…」
なおも渋る耶人だが次のイチカの一言にこの場に居る耶人以外の全員が頷き話し始めると溜め息を吐きながら無理矢理納得する。
「結構好きに使ってるよな、俺の師匠とかデジェル様とか……」
「確かにな…」
「アルデバラン様は普通だと思う」
「エルシド様もだな」
「童虎は……アレだ、故郷の…「清だ」……そうそう、そこのものが結構あるぜ」
「分かったよ、問題なければいいぜ」
イチカ、レグルス、テネオ、ラカーユ、テンマ等の自身、もしくは師匠が
「ほう、まあ良かろう」
「ありがとうございます」
此処は『天秤宮』
あれから食材調達係と会場設営係とお伺い係の3つに別れた5人(テンマは宴会の主役の為に免除……とはいかずにレグルスと会場設営係に配置)の内の1人であるラカーユがテンマの師匠であり
因みにイチカ、耶人にテネオの3名は食材調達係としてロドリオ村へと買い出しに向かっている。
「ところでその宴会の参加者は誰じゃ?」
承諾の返事を貰い気が緩んでいるラカーユに唐突にそう訪ねた童虎、この時点でラカーユは気付くべきであった。
「テンマと耶人、アルデバラン様の弟子のテネオと……レグルス様とイチカ様と自分の6人です」
十二宮出張料理人『イチカ』の料理のファンが
「……そうかの、ところで宴会の料理を作るのはイチカか?」
「はい、今は食材を買いにロドリオ村へ」
「……そうか」
「それじゃ、テンマが
「「「「「「―――――食べるぞ!!!」」」」」」
レグルスの音頭にこの場の全員が答え、宴が始まった。
「いや、ホントに美味いな」
「腕によりをかけて作ったからな」
レグルスとイチカが話しながら料理に手を伸ばし談笑する。
「前に食べたけどホントに美味いなイチカの料理」
「食えるのが相当運が良いって話だぜ」
「俺は運が良かったんだな」
テンマ、耶人、ラカーユの3人は十二宮出張料理人『イチカ』の料理に感嘆しながらも食べる。
「ホントに美味いよな」
「全くだね」
「あの時は本当にありがたかったよ」
テネオは食材調達の際に見つかり協力と引き換えに宴会に参加したセリンサ、サロと共にイチカの料理を存分に味わえた期間に思いを馳せていた。
……それぞれが宴会を楽しむ中に彼等が現れた。
「「邪魔するぞ」」
現れたのは……
「童虎にアルデバラン?」
「どうなされましたか?」
2人に真っ先に気付いたレグルスとイチカは立ち上がり2人を迎えいれる準備をする。
「この宴会は儂の弟子であるテンマを祝ってもらってるものじゃからの、差し入れを持ってきた」
「俺もテネオ達が加わっていると聞いてな、これを持ってきた」
そう言って2人が持ってきたものをイチカに手渡し、イチカは渡されたものを覆う布を丁寧に外し中身を確認する。
「これは、肉と野菜と料理酒?」
首をかしげるイチカを見て宴会に参加している面々は視線を此方へと向ける。
「コレで何をしろと?」
「「何か一品頼むぞ!」」
……どうやら2人は自分達が食べる料理の材料を持ってきたらしい。
「追加で作るべきだな」
「手伝おうか?」
「…俺も」
立ち上がり材料を器用に纏めているイチカにテネオとテンマが手伝おうかと声をかける。
「テネオはよろしく頼む。だがテンマ、お前は駄目だ」
「なんでだよ?」
「お前がこの宴会の主役だからだ。俺が主役の宴会の時にでも頼むさ」
そしてイチカとテネオの2人は宴会から一時抜けたのである。
量が多かった為に数品の料理が完成し宴会の間に運ぶとそこに新客が居た。
「遅くなり……ああ、エルシド様も来たんですか」
「すまないな」
居たのはラカーユの師匠である
「いえいえ、ちょっと
「悪いな」
人数の増加により皿が不足したのでイチカは下にある巨蟹宮へと向かう。
「師匠……留守か」
イチカは自身の師匠である
「戻りました」
「ご苦労。ふむ、やはり美味いな」
「お褒めに預かり光栄です」
「ところでイチカ、鍛練は怠っていないだろうな?」
「勿論です」
イチカには目指す目標がある。
彼等の背中を見える位置に立つ事。
傍らに立ち共に戦う事。
そして……彼等の先へと足を踏み出す事。
その日が来る事を願う。
「ならいい、今度確かめさせてもらおう」
「喜んでお願いします」
こうして宴会は夜遅くまで続く……
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