聖闘士星矢LC<冥王神話>―成層圏からの来訪者―   作:海人

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前書き

この時点では一夏は11歳、『聖戦』開始の4年前になります。



2話:聖闘士(セイント)

 

 

2話:聖闘士(セイント)

 

 

「マニゴルドさん。」

「なんだ、イチカ。」

 

これから自分がどうなるのかを尋ねようとしたら聞きなれない言葉を聞いた。

 

「イチカ?」

「お前の持ち物に書いてあったらしいぜ。」

 

自分に持ち物なんて有ったのかと思いながら聞かないといけない事を尋ねた。

 

「イチカが僕の名前?」

「とりあえずはイチカで良いんじゃないか、気に入らなければ別の名前を考えれば良いしな。」

 

マニゴルドさんもそう言っている事だし名前が有った方が何かと不自由しないし今はイチカでいいかな。

 

「はい……ところで聖闘士(セイント)って何ですか?」

「先ずは其処からかよ……」

 

顔を顰めながらそう呟き、マニゴルドさんの話が始まった。

 

 

 

 

 

††††††††††††††††††††††††

 

 

 

 

 

さて、あれから一通りの話は済んだがコイツは理解できたのか?

 

「理解したか?」

「はい。聖闘士(セイント)は戦神アテナに仕える存在で小宇宙(コスモ)を体得し星座を模した聖衣(クロス)を纏う事が許された存在。」

 

よし、此処の所は理解出来てんだな。じゃあ、続けるか。

 

「そうだ、次に聖衣(クロス)についてだ。聖衣(クロス)は大きく3つに分ける事が出来る。」

「3つに・・・ですか?」

 

イチカの顔には聖衣(クロス)に違いなんてあるのかと書いてあるのが目に見えるように分かる。まあ、これから教えれば何とか分かるだろうよ。

 

「そうだ、まず俺が纏っている蟹座(キャンサー)黄金聖衣(ゴールドクロス)は黄道十二星座を模した物で聖衣(クロス)の中では最上位の代物だ。数は12と少ないが聖闘士(セイント)の中でも段違いの実力を持った者の証と言っても良いんだぜ。」

 

俺の言葉を聞いたイチカが尊敬の眼差しを俺に向ける。自分で言っててなんだが・・・恥ずかしいもんだな。俺を聖闘士(セイント)の中でも段違いの実力を持った者とか言うのはな。

 

「逆に青銅聖衣(ブロンズクロス)は数が多いが聖闘士(セイント)初心者向けの聖衣(クロス)の様なもんだ。白銀聖衣(シルバークロス)は初心者向けから少し格を上げたもんだと考えればいい。」

 

これだけだと青銅聖衣(ブロンズクロス)白銀聖衣(シルバークロス)が対した事の無いように感じると思うが基準が黄金聖衣(ゴールドクロス)だから仕方ねえか。

 

「つまりマニゴルドさんは聖闘士(セイント)の中で強くて偉い人なんですね。」

 

・・・今のイチカの言葉を他の黄金聖闘士(ゴールドセイント)に聞かれたら・・・シジフォス辺りに調子に乗ってるのかとでも言われるだろうな。そしてジジイが腕試しとか言って……やべえ、修業時代の事を思い出しちまったじゃねえか。よし、早めに訂正しておかないと俺の明日がヤバいな。

 

「其処らへんも教えとくか・・・実は今までの説明はあまり役に立たねえ。」

「どうしてですか?」

 

首を傾げるイチカを見て、他の黄金聖闘士(ゴールドセイント)に聞かれても大丈夫なように考えながら)慎重に口を開く。

 

「何個かの例外があるからだ。」

「例外?」

「経験だな。俺は黄金聖闘士(ゴールドセイント)になってそれなりに経ってるが・・・シジフォス達も同じくらいだからな・・・まあ、経験(そこ)はこれからどうにでも出来る。それに『聖戦』を生き残った聖闘士(セイント)達も少数だが存在する、ジジイもそうだしな。」

 

『聖戦』については大雑把にだが説明をしておく。詳しくはまた今度で良いだろう。

 

「次に纏う聖衣(クロス)に何らかの役割が課せられている場合、これは祭壇星座(アルター)白銀聖衣(シルバークロス)が良い例だな。」

 

この白銀聖衣(シルバークロス)聖闘士(セイント)聖闘士(セイント)を統括する教皇の補佐を担うからな・・・それに今の祭壇星座(アルター)白銀聖闘士(シルバーセイント)はジジイの兄貴、『前聖戦』を生き残った古参の聖闘士(セイント)だからな。

 

「それに青銅聖衣(ブロンズクロス)白銀聖衣(シルバークロス)には黄金聖衣(ゴールドクロス)にはない特殊な力が有るのが多い・・・らしい。」

「知らないんですか!?」

「俺が何でも知ってる訳ねえだろ・・・ジジイやアイツなら分かってるだろうけどな。」

 

ついでに言っておくがアイツってのはジジイの兄貴の弟子で聖衣(クロス)の修復技術を所持する牡羊座(アリエス)黄金聖闘士(ゴールドセイント)のことだ。

 

「ところでジジイってさっきの話に出た『聖戦』を生き残った聖闘士(セイント)の1人ですか?」

「ああ、念のために言っておくが本人の目の前でジジイとか言うなよ。」

 

言ったらどうなるか?・・・俺の修業時代の話を詳しく教えてやったら顔色を蒼くして凄い勢いで頷きやがった。

 

「まあ、後は他の黄金聖闘士(ゴールドセイント)にでも聞いてみろよ。」

 

後でシオンやデジュルのあたりに教えてもらえるように頼んでおくか。

 

 

 

 

 

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「それでお前の今後なんだが……」

「どうなるの?」

 

自分が誰なのかすら分からない・・・そんな自分がこれからどうなるのかと思っているとマニゴルドさんが口を開いた。

 

 

 

 

 

「暫くは俺の従者をしながら色々と習ってもらう。」

 

 

 

 

 

聞きなれていない言葉を聞いた。

 

「従者?習う?」

 

どう言う意味だろうと考えていた自分の言葉が聞こえたのか少し表情を柔らかくしたマニゴルドさんが口を開いて説明してくれた。

 

「そう、今のお前じゃ何が出来るか分からねえからな。最低限の常識とかを教えてやるぜ。」

「お願いします、マニゴルドさん。」

 

そう言うと少しだけ顔を顰めてこう言った。

 

「まず、俺を呼ぶときは『マニゴルド様』だ。それと敬語を使えよ。」

 

確かに・・・従者なら言葉づかいを改めないといけないのか。

 

「分かりました。これから宜しくお願いします、マニゴルド様。」

「おう、任せとけ。」

 

これが俺とマニゴルド様の師弟関係の始まりだった。

 

 





後書き

今回は聖衣(クロス)についての説明でした。次回は半年ほど飛んでイチカの日常を書こうと思います。

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