それではどうぞ
イチカSIDE
その日、俺ことイチカはアテナ様に呼ばれ、教皇の間に有る厨房へと足を運んでいた。
「……それで、何故私が此処にいるのでしょうか?」
ここ最近で『金牛宮』、『天蠍宮』、『人馬宮』、『宝瓶宮』に出張料理人として呼ばれ、料理を作るので今回呼ばれたのもそれ関係だと予想していたのだが……目の前……普段は綺麗に掃除され整えられている場所(ちゅうぼう)はこの時、野菜の切り屑が散らばり黒焦げの鍋が複数置かれた一種の異界となっていた。そして其処に佇むのは……
「これを見て下さい」
そう言って置かれたのは作られたばかりなのかほんのりと湯気が出ている料理だった。
「料理ですか?何故私に?」
「実は……他の人の意見を聞きたいのです」
俯きながらそう言う……話を詳しく聞くとシジフォス様のために料理を作ったらしいが上手く出来たのか不安なので俺に白羽の矢がったらしい。
「……では」
そしてその料理を口にした瞬間に……意識が飛びかけた。
そして理解してしまった。このままでは……何もせずともいずれくたばると・・・
「……どうです?」
「味見しましたか?少し味付けが薄い気がいたします」
ここは無難な意見を言うしかない。
仮に「味見しましたか?」と聞いてみたいのだが聞く余裕が既にない。
「……してない」
「侍女の人や他の人達にも意見を聞いてみてはいかがでしょうか?」
この一言が後に悲劇を生む事になるのを俺は知らなかった。
「……そうする」
しょんぼりしながらこの場を離れていくアテナ様の気配を感じなくなったのを見計らい、即座に『教皇の間』から『巨蟹宮』目指し全力疾走を始める、が・・・
「イチカか……顔色が悪いがどうした?」
双魚宮を抜け(この時、一時的にだが体調が回復した。なぜだろう?) 宝瓶宮を通過しようとけけ抜ける最中、目の前が少しずつ暗くなり片膝を地面につけていた。そこにデジェル様が現れたのだ。
「デジェル様、俺……頑張った…よ」
なんか目の前が暗くなっていくのを理解しながら俺の意識は闇に包まれていった。
デジェルSIDE
「デジェル様、俺……頑張った…よ」
先程『教皇の間』へと向かった筈のイチカが何故か顔色を悪くしてやってきたので不思議に思っていると、そう言った瞬間いきなりイチカが地面に倒れ伏した。
「いきなりどうしたんだ!!?」
慌てて駆け寄り起こそうとして……気付いてしまった。
「息を…してない……だと…」
余りの事態に絶句するしか出来ない自分だったが早く処置をしなければイチカが危ないと悟りこの事態に対処出来そうな存在にテレパシーで急いで連絡を取った。
『マニゴルド!! 急いで来てくれええぇぇぇぇぇぇ!!!』
後に分かったのだがこの時イチカは、黄泉比良坂と冥界を飛び越してほんの一瞬だがエリシオンに足を踏み入れていたらしい。
・・・どうだったでしょうか。
実は黒歴史・・・3まで完成しています(待てオイ
機会を見て出してみようと思います。