「委員長、ここ片付けてもいいですか。」
深雪が生徒会に入り、達也も多少複雑な過程を踏みながらも、風紀委員入りした。
達也は、深雪がいきなり自分を風紀委員に推薦したことに驚きを禁じ得なかったが、実をいうと深雪は昨日穂波から渡されたメモを見て、事前に話すことを考えていたのだ。因みにその内容は以下のものだ。
こんにちは。
入学祝いは達也君から聞いたかしら?
今日は穂波さんは自由だから
どうぞ楽しんでください。
マドレーヌのことですが、
お口に合わなければ、即破棄してくださいね。
話は変わりますが、
貴方は明日生徒会入りを誘われるでしょう。
新入生総代でないとない話ですので
受け入れて頂きたいです。
ここからは一人言なので読まなくても
よろしいですよ。
風紀委員は二科生関係ありませんし、
今年一人枠が空いているけれど
いったい誰が入るのでしょうか。
気になります。
丁寧に綴られた文字は最後まで、乱れることなく書かれていた。しかし、読んだ者には何を伝えたいかは一目瞭然だ。
明らかに最後の一人言がメインだ。少々御節介な気もするが、深苑にとっては他人同然の姉弟のこともわかっているようだ。
因みにと長々と話してしまったが達也は今、散らかった部屋にいる。達也の希望で片付けを始めたが風紀委員長はあまり片付けに向いていないようで、なかなか綺麗にならない。達也を風紀委員へスカウトした理由である二科生対策について話していると
「ハヨッス。」
「おはようございます。」
と風紀委員が入ってきた。今日の巡回の報告をしに来たようだ。報告を終えると、姐さんと呼んでしまったことにより風紀委員長に頭を叩かれている人が達也を目にとめた。達也が新入りか聞いてきた。彼らは二科生だとか言っていたが、風紀委員長の先程副会長が足下をすくわれたばかりという言葉を聴いてその実力を認めて褒めた。
風紀委員は、風紀委員長の性格のおかげで差別意識の比較的低い人が集められている、ということが身をもってわかることであった。深苑は教員枠で入っているので、なんの考慮もせず風紀委員に選ばれるのは実質2人ということになる。
達也の実力を認めた先輩2人は自己紹介して、達也の風紀委員入りを歓迎した。
しかし、先程から自分が司波、司波と言って急に不思議に思ったのか風紀委員の2年生である沢木は
「司波は、兄妹はいるのか。」
と聞いてきた。きっと今年になってから去年以上に聞くようになったその苗字が気になったのだろう
「はい、今年の新入生総代の妹がいます。」
確かに司波の苗字を聞くのはあの美貌で注目を浴びている司波も40パーセントくらいはある。
もちろん、その兄が二科生ということで、司波さんには二科生の司波君がいると聞くので、達也の司波も10パーセントくらいはある。
しかし、沢木が言いたいのは違う。同学年であるからなのかわからないが沢木が聞く司波は50パーセントくらいはあの司波である。
「そうでなくてだな。司波、1つ上の姉とかいないか?前髪で目を隠してる…。」
そう、彼が言いたいのは司波深苑のことだ。意図がわかった達也は、
何故深苑のことが出るのか少し疑問に思いながらも
「はい、いますよ。名前は司波深苑です。何かありましたか?」
やっと知りたいことがわかった沢木は満足した顔でやっぱり、姉弟か。だから最近上機嫌なんだ。と特に友人でもない同級生の最近の様子を頭の中で浮かべて結論を付けていた。
「あぁ、面差しが似てたから気になっただけだ。」
これは別に沢木の目が特殊というわけではなく、達也の落ち着いた雰囲気が似ているのだ。
よく見比べるとわかるが深苑は深雪と似ている顔立ちだが、口元は達也にそっくりで普段目が隠れたままの深苑はどちらに似ているといえば、達也と答えるのが妥当である。
しかし、深苑が似ているというよりは深雪と達也が深苑に似ている、というのが正しい表現なのだろう。きっとわかったことだと思うが深苑は深雪と同じように顔が整っている。
しかし、表情筋が死んでいることと広角が全く上がらない愛想の悪さによって、深雪のように取り巻きがつくほど人気ではない。まあ、前髪で目を隠してるのだから顔が整っていることすら気づいている人は少数だ。
手紙すら長文ですね。
私はきっと、心情や伝えたいことを
直接言葉に表すことしかできないようです。
気なった方もいらっしゃると
思うのですが、司波と聞く50パーセント
理由はあるのですが、いつ書けるかは
今のところ不明です。
もしかしたら次回、もしくは九高戦まで
先延ばし、なんてこともあるかもしれません。
わかるまで、
色々とご想像してみてはいかがでしょう。
*副会長のところを副委員長としていました。
申し訳ありません。
改定の改定を行いました。