霊夢のお兄ちゃんになったよ!   作:グリムヘンゼル

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第9話

剣の修業が始まって3年が過ぎ、俺も6歳になった。霊夢も3歳になりたどたどしいが話せるようになった。これが実に可愛い。前世では妹どころか兄弟姉妹すらいなかったものだから霊夢に「おにいちゃん!」とか言われ、あまりの可愛さに悶絶する日々だ。

 

「ほれ、手が止まっておるぞ!さっさと切らんと追いつかんぞ!」

「はい!師匠!」

 

右手に掴んだ刃物で等間隔で切り落としていく。腕が上達した証拠か刃物の切れ味が良いおかげか刃物は豆腐を切るみたいに切り裂いていく。

 

「次はこいつだ。早く処理しろ。こいつは足が速いからな」

「了解です!」

 

まずは体表面を削り、次に腹を体に沿って裂く。臓物を引き引きずり出して、すぐさま水で洗い流す。

 

(ます)の処理は終わったか?終わったら次は肉の処理を頼むぞ。幽々子様は待ってくれないぞ」

「任せて下さい!」

 

剣の修行の実態は、幽々子様にお出しする料理を作るものだった。とは言っても、妖忌さんはキチンとした性格なので、脇差くらいの刀を振るわせて貰えたり、簡単に指導して貰えているので、満足している。紫母さんが地獄の様な修行をしてくれ、と言っていたが、そうはなっていないので、一安心といったところか。剣の実力は身についてはいないが、その分料理の実力とレパートリーは増えた。さらに言えば、身体の成長具合を吟味しても、包丁の扱いも上手くなったのではないだろうか。

 

「お前もそろそろ6歳になるのか?」

「いやもう6歳ですけど?師匠、手、止まってる」

「動いとるわ馬鹿者。ちゃんと気配を探らんか」

「すいません」

 

妖忌さんが俺の歳について聞いてきたが、たった一人の弟子の年齢ぐらい把握していてほしいものだ。まったく、憤慨ものである。

 

「どうしたんですか?俺の歳なんか気にして」

「お前の修業をな、もう少し本格的なものにしようかと思とったところじゃ。体格も最低限ではあるが出来上がっているからの」

 

おっと、このままなあなあで終わらせればいいなと思っていたけど、どうやら逃げれないようだ。今後の生命に関わることだからできればもう少し、ほんのちょっぴり本格的にしてほしいとか思ったけど。

 

「八雲様も、お迎えにいらしたときに、お前が生きていると不満を漏らしておられたからな。本格的に修業をしなければ、八雲様との約束を反故にすることになるからな。早速今日これが終わったら、反射で切り込むほど剣をその身に刻んでもらうとしよう」

「ふっ、望まない()ところですよ」

「本音が出ておるぞ。まあ良い、早く終わらせろ。こっちは終わったぞ」

「はあ?マジかよ!?」

「こりゃ!言葉はしっかりと使わんか!」

「……すいません」

 

この数分で数十皿の料理を作り上げたのかよ!?妖忌さん、あんたもしかして出演する作品間違えてない?ハヤテのごとく!とかそこらに出るべき人材では?現代日本で刀剣ぶら下げてても問題ない世界観だし、何より召使とか執事とか今やってることと変わらないし。

 

「終わりました!」

「ならさっさと持って行って、帰ってこい」

「はい!」

 

両手と腕と頭に料理を持って幽々子様のいる大広間まで大急ぎで持っていく。もし料理がなくなってたら妖忌さんに怒られる。そして予定以上に修業が厳しくなるだろう。今日はいつもよりも厳しくなるのは確定しているようなものだから、なるべく問題はおこしたくない。

 

「お待たせしました!!」

「は~い、お待ちしておりました~。でも、もうちょっと静かにね?妖夢がびっくりしちゃってるから」

「あ、すいません……。妖夢ちゃんもごめんね?」

「もんだいありません!ゆゆこさまも、からかわないでください!わたし、それぐらいでおどろいたりしません」

 

霊夢もそうだが妖夢も言葉をある程度話せるくらいには言語を理解してるみたいで、こうして会話できる年齢まで成長した。しかも基本周囲に年上しかいないせいか、妖忌さんの教育の賜物か、口調は敬語がデフォルト。うちの霊夢は誰であっても慇懃無礼な口調だから、少し羨ましく思ってしまう。妖忌さんはどうやったら3歳児に敬語を習得させたのだろう。妖夢は礼儀正しいし、本当に教えてほしい。このままいけば本当に原作同様、誰に対しても失礼な態度をとる、社会的にダメな人間になってしまう。今度から頑張ろう、そう!明日あたりから!今日は帰ったらそのまま寝ると思うし!だってこの後、地獄見ると思うから。

 

「白鹿君?そろそろ戻ったらどうかしら?妖忌が怒るわよ」

「それじゃあぼちぼち持ち場に戻りますね。ついでに空いたお皿も下げておきます」

「頑張ってね~」

「がんばってください!」

 

あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~。っといけないいけない、俺はロリコンじゃない。小学生は最高だな!とか言ったりしない。だけど元気は出た!

 

「さあ、師匠!早く修業しましょう!修業!」

「何じゃお前、急にやる気を出しおってからに……。気色悪い……」

「酷いですよ!早くしないとこのやる気もなくなりますよ!一過性のものなんですから!」

「分かったからまずはその皿を流し場に置いて来なさい。儂は刀を持ってくる。それまで庭に出て準備運動でもしておきなさい」

「了解!祖国の名誉にかけてェェェ!大和魂を見せてやる!!」

「お前に母国は存在せんじゃろうに……」

 

庭に出て緩く走りウォームアップする。体育の授業前に行うストレッチは筋肉を冷ます効果があるので、運動前には適さない行為らしい。やるなら軽い運動が適切らしい。

 

「待たせたな。ほれ、こいつを使え」

 

渡されたものは俺の身長ほどある日本刀、俺の身長が110センチくらいだから、打刀くらいの規格かな。ずっしりと重く、これを軽々しく振り回すことは困難だ。

 

「それで切りかかって来なさい。何、お前程度、いなすのは簡単だ。眠っておってもできるだろう。故に遠慮する必要はない。ほれ、こないのであらばこちらから攻撃するぞ?」

 

なるほど、よくある展開だ。やるからには徹底的にやってやろうじゃないか。

 

「突撃ィィィィィ!!」

「気合はよし。だがまだ遅い!」

 

刀を持つ手を掴まれ、そこを軸に投げられる。地面を転がり衝撃を逃がし立ち上がる。

 

Уpaaaaaaaaaaa(ウラァァァァァァァ)!!」

「どういう掛け声じゃ…………」

 

それからはただひたすらに攻撃を仕掛けて投げられるを繰り返すだけとなった。

 

 

「ばんざああああああああああああああい!!」

「頭でも強く打ったのか……………」




二次創作品のいいところは色々な作品からネタを持ってこれることだと思う。


ばんざあああああああああああああああい!!


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