拙い部分も多々ございますがよろしくお願いします。
ズチュ、ヌッチャヌッチャ、ブチッブチッ、ゴクッ。
「おぅえ、くそ不味」
木々が生い茂る中、一人の男と現実ではありえないほどでかい色んな虫をミキサーでぐちゃぐちゃにして、鍋で煮詰めて、冷凍庫で冷やして固めた感じの、子供が見たらトラウマ確定の生物としてあり得ないものがいた。
それは
ああ、一人の男っていうのはこの俺である。
俺が何者で今何してるかって?
俺は
やっていることもいたって普通。ただ肉食ってその感想を述べているに過ぎない。
この肉が不味いこと不味いこと。腐肉のようにドロリとした舌触り、鉄と焦げた肉のにおい、食感も硬く、間違って飲食店で出そうものなら、その店はクレームを大量生産したうえで以降客が来なくなることが確定されるだろう。
じゃあなんでそんな不味い物を食うのか。それは俺が食べたいからという何ともつまらない理由に他ならない。
だが、別に不味いものが食べたいとか、飢えに苦しむ金無し家なし親族なしのハードモード人生を送っているだとか、そういったことはない。ないったらない。
それにそういうのを食べなければならない種族とかではない。そもそもそういった化け物、ここでは、はた迷惑な神といたずらで自爆スイッチを押すような妖精と厄介ごとを起こす妖怪、他にもまあまあいるが、基本的にこの3本でお送りする。そういった化け物は妖怪を食べない。食べたとしても食用の物ぐらいしか食べない。何でも食べる例外がいないこともないけれども。
そもそも俺は人間だしな。ただの、と注釈がつかないのは申し訳ない。色々な意味で俺は一般人ではいられないのだ。
「ああ、不味い。クソ不味い。こんだけ不味いのは生まれて初めてかも。いや待つんだ。逆に考えるんだ。こんだけ不味いということは逆に美味しいでは?(哲学)そうだこれだけ不味いんだ本当は美味しいんだ。(困惑)ああこれめっちゃ美味い!美味しい!(確信)」
バクバクと食べ進める。先程までの食事の進み具合が嘘のように妖怪の肉がなくなっていく。
「………やっぱ不味いわこれ。いや自己暗示でどうにかできるかと思ったけど無理だわ。私って……ホントにバカ。」
吐きそうになりながらも、炎の妖精を脳内に出現させ気合で頑張る。
そうだ、俺はまだ諦めない!やってやらぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
「なにやっとんじゃこの馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ドゥッ!!」
腹部に強烈な衝撃、視界がブラックアウトするが、すぐに後頭部を強打し復活した。
まずは状況把握から始めよう。
どうやら何かに吹き飛ばされ、木にぶつかり後頭部強打といったところか。
うん、こんなことで得意気になる前に現実から目を逸らさず直視しよう。
空中でガイナ立ちしてる紅白巫女がいることを、直視しよう。
なんでそんな高いところでガイナ立ちしてんの?兄貴に憧れてるの?そもそもそんな高いところで大股広げて立ってたら、スカートの中身見えるぞ、ほら。
「白か」
「死ね」
………殺気ッ!
直感に任せ急いで体を横に傾ければ、木に刺さっているのは15センチ程度の太い針。そのままであれば確実に脳天に刺さっていた。そのまま直感に従い、あてもなく走る。
「てめーこの野郎なにしやがる!危ねえじゃねえか!あとちょっと避けるの遅かったら死んでたぞ!」
「うっさい!死ね!乙女のスカートの中身覗いてんのが悪いんでしょうが!死ね!」
「お前のパンツで欲情しねえよ!あと喋りながら針を投げるな!死ぬ!」
「死ね!」
「やめろください!」
「やめてほしかったら止まりなさい!そしたらやめたげるから!死ね!」
「せめてそういう事は殺意を隠して言ってくれませんかねぇ!さっきから語尾から殺意が溢れ出してんだよ!」
ああ、くそ!もうしゃべる余裕がねえ!さっきまで妖怪食ってたから横腹痛い!それと気持ち悪い!妖怪の肉食ったから!本気でずっと走ってるから!そもそもあいつずるくね!?俺走っててあいつ飛んでるんだぜ!?理不尽だ!
「だぁらっしゃぁぁぁぁぁ!!」
「ああ、もういい加減止まりなさい!!」
霊符「夢想封印」
スペルカード宣言されるのを脳の隅で処理しながら、浄化されるのを感じる。
俺の名前は博麗