今は新しくキーボードを近くの電気屋で買って執筆しました。
「それじゃあ今日はここまで」
「ありがとうございました」
疲れたー。マジ疲れたわ。こんなん平日毎日授業してる慧音先生すごいわ。というか現世の先生すごいわ。授業に加えて生徒の相手、人によっては生徒指導とか部活の顧問とかあるし、モンスターペアレントの相手もある。もしや先生、教師とは人間ではなかったのではないか?違うか?
よく考えたら精神を病む人も教師間でいじめ問題もあったし、(会)社(の家)畜よりも社(会の家)畜っぽいな。給料も安そうだし実際問題どうなんだろうか?いやまあ確かにやりがいとかはあるだろうし楽しそうではあるけど、やりたいとは思わないな。
あれだ、高嶺の花は見る分には構わないが、近づいて触れたら棘はあるし毒はあるみたいな感じだ。見てる分には構わないけど、実際に就職しようとは思わないみたいな感じ。
「先生さよならー」
「じゃーな!」
「またなー」
「またなじゃねえよ。一応今日限りだからな!」
生徒たちを見送っていると、生徒たちから寺子屋に就職させてくるな。やめろ、俺は神社で働いているのに二足の草鞋を履かせようとするな。多忙で死ぬ。
「いいじゃないか。たまにはここで働いたら。ほら今日の給金だ」
「…………」
さりげなく渡された物を受け取ったらお金をそのまま渡された。結構な額を持った自分の両手を見るがなんとも言えない。
「どうした。金が手に入ったのだからもっと喜べ」
「とりあえず現ナマじゃなくて封筒とか袋とかに入れてくれませんかね?」
「仕様がないだろう。今さっき私の財布から出したからな。封筒なんて用意してなかったからな。今回はこれで我慢してくれ。次回からはちゃんと封筒を用意しておこう」
「頼みま……じゃねえ。なんで先生まで俺を迎え入れようとしてるんですか?やめてくださいよ。神社の経営もあるし、普段の家事だってあるんですよ?博麗神社は人里から遠いから買い出しだけで大変なんですよ?」
「私もな、一日くらい、家事に没頭してたいんだ…………」
一日中だらけたいとか、好きな事をしてたいとかじゃなくて、家事をしたいというのが、自宅の放置具合を窺えて悲しくなるな。
「買い出しに来た時にたまになら手伝いますよ…………」
「すまない……」
「ていうか、妹紅さんに手伝ってもらえばよくないですか?あの人竹焼く以外暇でしょ?」
妹紅さん、フルネームは藤原妹紅さんといって、不死の薬、蓬莱の薬を飲んだ確か平安時代の貴族の娘であった人だったかな?竹を焼いて商売している。よく慧音先生のお宅でご飯を食べに来ている姿を目撃する。竹を焼く以外は特にすることはなく、基本的には暇な人だったはずだ。何百年と生きてきて流石に家事ができないなんてことはないだろう。
「いや、妹紅が来るのは夕方以降が多くて、夕食の準備だけで終わってしまうんだ。もしかしたら夕食時を狙って来ているのかもしれないな」
「まじかよ、妹紅さん夕食たかってるのかよ」
「そうでもないぞ。食材は持ってきてくれるし、調理も手伝ってくれる。片付けも一緒にやってるから、一概にたかられてる訳ではない。寧ろ私の方が妹紅にたかっているのかもしれないな」
「じゃあ余計に手伝ってもらいづらいじゃないですか。まあいいです。寺子屋がお休みの時と俺が暇なときが重なったら手伝いますよ」
「すまないが、よろしく頼む」
その後は挨拶もそこそこにして帰ろうと思ったが日もそこそこ高い。稗田の家に行って今回の異変の顛末を話しに行こうか。事前にアポイントしてないけど大丈夫かな?
人里は大きな里と言ってもそこまで大きいものではないため、数分も歩けば目的地に辿り着ける。稗田の家も例外ではない。
「すいませーん、博麗の者ですけど、稗田家御当主はいらっしゃいますかー?」
「白鹿様ですね、少々お待ち下さい」
大きな両開きの門ではなく脇にある戸、
「お待たせしました。此方へお入りください」
「ありがとうございます」
通された場所は大広間みたいな宴会とかに使われる部屋ではなく、少々こじんまりとした実用性をある程度持たせたような、見るからに執務室ですとでも言いたげな部屋だった。妖怪について記録された本や幻想郷の歴史を残した本はだいたい一冊はこの部屋にある。
「お待ちしておりました、白鹿さん。お久しぶりですね?」
「お久しぶりです、御当主様。お体はお変わりなさそうで」
壮年を思わせる落ち着いた声色とは反した十代の少女、それが稗田家御当主、稗田阿求である。とは言っても稗田家当主は代々記憶を引き継いでいる、みたいな感じなので、実年齢とは不相応に老けている。そしてそういった能力の代償なのか、稗田家当主は代々短命であるとされている。
「変わりありませんよ。皆が大袈裟なだけです。外で遊びたいのに、やれ危ないだの、やれ怪我をするだの、やれ病気になるだのと口煩いのです。日がな一日部屋に篭っていた方がよっぽど身体に悪いと言うに、聞く耳を持ってくれません」
「それだけ大事にされてる、という事でしょう。あまり怒らないでやって下さい。彼らも悪気はないんでしょうから」
「ええ、そうなのですが………。いえすいません愚痴を吐いてしまいましたね。それで今回の御用件は、先日の異変についてでしょうか?」
「はい、一応其方でも情報収集されているとは思ったのですが、此方も解決に動いた当事者というか、博麗神社主導で解決にあたりましたからね。主観混じりであってもお話ししておこうかと。それに何かの間違いで変な事を記録されては堪りませんからね」
「ええ、情報が錯誤して、誤った事を記録する訳にはいきません。取り敢えず今回の異変、紅霧異変についてお話しして頂けますか?」
「はい」
異変程ではないにしろ、妖怪やそれに類するものを記録するために話しに来る事は結構ある。霊夢に任せれば楽でいいのだが、霊夢はこういった格式ばった場所は好まないため、霊夢が俺に話したものを俺が稗田家に話すみたいなことになっていた。
今回もそれに近いが、今回は規模も大きく、俺自身も異変解決に参加しているため、多少の話の補填は可能なのだ。そのため普段より情報量は多い。とは言っても何も物語のように相手を惹きつけるような話し方なんてする必要はなく、事務連絡に近い。基本的に、何時何処で誰が何故何をどのようにして、とか5W1H形式にして話せば問題ないのだ。なので四半刻もすれば一日あった出来事なんて話し終わる。一々下らない会話内容とか詳らかにする必要はないのだ。
だからそんなつまらない顔しないでくださいませんかね?
「こっちも役目があるから話してるんで、そんな不貞腐れないでくれます?」
「そうなんでしょうけど面白味に欠けます。役目の方は終わったのですから、今度は脚色やら捏造やらして面白味を持たせて下さい。あとそろそろ私の事を阿求ちゃんとでも呼びなさい。友人にいつまでも『御当主様』などと呼ばれるのは面白くありません。口調ももっと柔らかくして下さい」
「性分ですので諦めて下さい。御当主様は記憶だけで言えば年上ですし、立場も上の人間ですから」
このお方、ここに来る度に呼称の仕方について持ち出してくるのである。友人と思ってくれるのは嬉しくないわけではないが、周囲に怒られそうで、ただの少女扱いするのは嫌なのだ。
あと立場についてはおそらく同等だと思うけど、同じだと伝えればこの話が更にややこしくなるので言う気はない。御当主様の世間知らずに感謝だな。
「それじゃあ帰ります」
「お話ししてくれないのですか?」
「そろそろ夕食の準備のために帰りたいんですよ。能力なんてない俺は地に足つけてえっちらおっちら歩いて帰らなきゃならないんでね」
「わかりました。お話は次回来て頂いたときにでもお願いしますね」
「
「本音が漏れてますよ。そんな感じで本音を語っていただくだけでも嬉しいのですけど。建前だけの会話程つまらないものはありませんから」
「さっきのは餓鬼のお茶目で目を瞑ってくださいな」
部屋から出る際に一度お辞儀してから去る。次回来るのはいつになるだろうか。次の大きな異変で言えば春雪異変後か。だいぶ先になりそうだけど、それまでに一度くらいは来られるだろう。
こんな小説に毎回何かしらの感想などのコメントくれて嬉しい限りです。
そういえば最近色々なことに挑戦しています。一番最近だと大阪のコミトレでコスプレしてきました。東方キャラじゃなかったけど…………。