俺達は2階へ上がり、由佳と書かれた扉を開けた。そして由佳を見つけることができた。血だらけで倒れ付している由佳を。
「っ!」
「由佳……!?いやぁぁぁ!!」
由佳には刺し傷がある。誰かが由佳を刺したんだ。俺はすぐに呼吸を確認した。
「!まだ息がある!」
「本当……?」
「ああ!確かおじさん達の部屋に救急箱があったはずだ。俺はそれを取ってくる。美琴は由佳をベットに!」
「うん……!」
消えていた光が再び美琴の目に宿った。それを横目に俺は急いで1階にあるおじさん達の部屋に走った。
おじさん達の部屋から救急箱を持ってきた俺はすぐに応急処置を施した。一応医療の知識があるので止血は上手くできた。目が覚めるかは由佳次第だ。
「由佳……ヒック……」
美琴はあまりのショックに泣いてしまっている。俺は美琴をそっと抱き締めて、頭を撫でた。俺にできるのは、これくらいしかない。
「一命はとりとめた。大丈夫だ」
「うぅ……ヒック」
美琴はしばらく泣いたままだった。俺は彼女を抱き締め、頭を撫で続けた。
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「落ち着いたか?」
「うん……」
美琴はかなりショックだったようで、いまだに顔を伏せている。俺は立ち上がり、おじさん達を探そうと提案した。美琴は小さく頷く。俺は震えている美琴の手を握り、歩きだす。
廊下を歩いていくと突き当たり、ベランダの扉が開いてる。
「見に行くか」
美琴は手に力を入れていた。外には雨が降っていたが、俺達は下にあるものに気づいた。
「おばさん……!」
「っ!」
それはおばさんだった。おばさんは腹部から血を流していた。俺は直視したくなかった。美琴は震え、今にも泣き崩れそうだった。
「行こう、おじさんも探さないと」
「…………うん」
美琴は泣いている。俺は…………。
「行こう、おじさんも探さないと」
「でも、でも…………」
「なら、美琴は由佳を見ていてくれ。俺はおじさんを探してくる」
「……うん」
とりあえず廊下に戻り、美琴を由佳の部屋まで送った。俺は由佳の部屋から行ける隣の春子ちゃんの部屋へ入る。中には誰もおらず、争った形跡もない。
「春子ちゃんはどこに……?」
部屋には特に何も無い。強いて言えば何故か書庫と書かれた鍵があるくらいだ。
…………なぜ春子ちゃんが書庫の鍵を……?
廊下に出て隣の部屋には
「和也さんの部屋か」
案の定和也さんはおらず、バスケットボールが落ちているだけだった。いまだに二人は見つからない。
「書庫って、どこだよ……」
仕方なく二階の居間に向かうことにした。
居間には、おじさんが、いた。すでに息を引き取った状態で。