突然の怪異 日常の崩壊(凍結中)   作:ラインズベルト

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地獄の追いかけっこ

「おじさん……」

 

すでに息を引き取り、身体中に刺し傷がある。ひどい状態だった。俺は部屋を見渡し、俺は何かに引かれるようにして、押し入れの戸を開こうとした。その時。

 

ドン。ドン。ドンドンドン。ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!

 

ザザァ。

 

叩く音とのあとに戸が開かれ、中から血にまみれ、血がベットリとついた包丁を持つリラッ○マのぬいぐるみが出てきた。

 

「なっ!?」

 

『僕、鬼ごっこがしたい』

 

ヤバイ!!本能が叫び、俺は逃げ出した。しかしリ○ックマもなかなか早く、いつかは追い付かれそうだ。なにか役に立ちそうなものはないのか!?

 

咄嗟に和也さんの部屋にはいる。和也さんの部屋にはバスケットボールがあった。これだと思い投げつける。奴は反動で転がる。その間に俺は逃げる。

 

「ふぅ……」

 

奴が追ってこないことを確認して、由佳の部屋に向かった。美琴に奴の事を伝えなくてはならない。

 

「あ、宗くん……おじさんは…………」

 

「駄目だった。あと、熊のぬいぐるみが、襲ってきた」

 

「ぬ、ぬいぐるみ……?」

 

「ああ。血が付いていたし、包丁を持っていたから犯人で間違いない」

 

「………っ!そんな、ことって……………」

 

「俺も信じられないけど………」

 

美琴は身を震わせ、今にも泣きそうだ。由佳は心配だが、美琴を一人にするわけにもいかない。俺は美琴を連れていくことにした。

 

「美琴、行こう。早くここを出て由佳を助けないと!」

 

「……そう、だね…………」

 

俺たちは一階に降り、玄関口に向かった。

 

ガチャガチャ。扉は見えないなにかでビクリとも動かない。

 

「うそ、だろ……?」

 

「そんな…………」

 

何度かドアノブを捻ってみるが一向に開く気配はない。このままだと不味いのは分かっている。焦りが増していくのがわかる。

 

「何とかしてここを出ないと」

 

「うぅ……」

 

とりあえず俺たちは一階の居間に入った。それは不味い選択だった。奴がいる。テーブルの上にあったあの豪華な料理を食べていることに驚いた。奴は食べることができたのか!!って、そんな場合じゃない!

 

『みぃ~つけたぁ~』

 

「「っ!!??」」

 

奴はこちらに気づいていたらしく、幼い声が響いた。こいつが、皆を殺ったんだ。俺たちは逃げるしかなかった。俺は置いてある花瓶をやつに投げつけ、怯んだ隙に美琴の手を引いて逃げ出した。

 

―――――――――――――――――――――――――

 

「し、宗くん……いまのが……」

 

「ああ。あいつが、皆を殺ったに違いない」

 

「うぅ、由佳、おじさん、おばさん…………」

 

「ごめん、美琴。俺は美琴を守ってやれるかわからない」

 

「そんなことない」と美琴は首を横に振って、こう言ってくれた。

 

「私一人なら、もうだめだったと思う。でも、宗くんがいるから、私は、こうして生きていれると思うよ……」

 

「美琴……」

 

必ず美琴を助けると、俺は心に決めた。何があっても、俺の命に変えても守り抜いて見せる!

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