遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第八話 間近

「うう・・・・。」

再び目を開けると、そこはマーサハウスの寝室だった。

「ようやく目を覚ましたね。心配したよ。」

そこには、褐色の肌で、黒い髪の中年女性がいた。

「マーサ・・・・。」

ヒイロの頭にマーサという名前が浮かんだ。

「待ってな。今、スープ持ってくるからね。」

マーサはスープを取りに寝室から出て行った。

そして、入れ替わりに金色の髪で長身の男が入ってきた。

その男は、やはりチーム・サティスファクションのジャケットを着ていた。

「ようやく目が覚めたか。」

「ああ・・・・すまない・・・。ジャック・・・。」

ヒイロの頭にジャック・アトラスという名前が浮かんだ。

「お前はクラッシュしてから4日寝ていた。後で鬼柳に会っておくんだな。あいつは毎日見舞いに来ていたんだぞ。」

「ああ・・・。分かった。」

ヒイロは彼らの仲間を大切にする心に感謝するとともに、そんな彼らのことを忘れてしまった自分に怒りを覚えた。

「(なぜ俺は・・・彼らのことを忘れてしまったんだ・・・。こんなにもいい仲間を・・・。)」

「ヒイロ。明日の正午にアジトで集合だ。いいな。」

ジャックはそれだけ言うと、寝室から出て行った。

すると、ヒイロの頭の中にアジトの場所のイメージが浮かんだ。

「(どういうことだ・・・?彼らと接するうちにだんだん記憶が戻ってくる・・・。)」

ヒイロはそのあと、マーサからスープをもらった後、そのまま翌日まで眠った。

 

ー翌日ー

ヒイロは集合時間よりも1時間前にアジトへ着いた。

アジトの中には、鬼柳と遊星がいた。

「ヒイロ。もうい・・・。」

「ヒイローー!!良かったぜえ!!」

鬼柳は遊星の話を中断させ、ヒイロが意識を回復させたことを大いに喜んだ。

「鬼柳・・・。心配をかけてすまない。遊星。あのDホイールは・・・。」

「ああ。お前が乗っていたDホイールはおしゃかになってしまった。だが、お前が無事でよかった。Dホイールはまた作ればいいが、お前という仲間は一人しかいないからな。」

「そうだぜ!ヒイロ!お前はチーム・サティスファクションの大事な一員だからな!」

「・・・。ああ・・・。」

ヒイロはDホイールのことを気にかけていたが、遊星と鬼柳の言葉でその必要はないことに気付かされた。

そのあと、3人で会話をしてジャックとクロウの到着を待った。

 

チーム・サティスファクションの5人はサテライトの地図が置かれてある机の周りに立った。

そして、第一声は鬼柳だった。

「ヒイロが意識を失っている間にかなり状況が変わったぜ。まず、チーム・ブルー&ブラックはあの後、また俺たちの縄張りに入ってきた。それで報復として4人で奴らのアジトを制圧して、縄張りを拡大した。」

「そうか・・・・。」

ヒイロは海蔵とのデュエルを思い出した。

「(まあ、幹部クラスの実力があの程度だ。遊星たちだけでもあっさり制圧できるな。)」

「じゃあ、ここからは俺が説明するぜ。」

クロウが前に出て、赤ペンでボウリング場をアジトに持つチーム・ダーティーワークスなどの縄張りを塗りつぶし、そのあと、黒ペンでチーム・ブルー&ブラックの縄張りを塗りつぶした。

「黒で塗りつぶしたところが俺たちの縄張り、赤で塗りつぶしたのがサテライト廃工場をアジトに持つチーム・ノンセキュリティだ。あいつら、俺たちがチーム・ブルー&ブラックと戦っている間に縄張りを大きく広げやがったんだ。これで、サテライトに残ったチームは俺たちとあいつらだけになった。」

クロウの説明が終わるのと同時に、鬼柳は地図にあるサテライト廃工場を指さして言った。

「あいつらの勢力はたしかに俺たちより大きい。だが、あいつらをぶったおさねえとサテライト統一はできねえ!そこで、今からチーム・ノンセキュリティのアジト、サテライト廃工場に突入する!」

「たしかに・・・このままでは手をこまねいてはいずれ俺たちのチームはつぶされる。それならまだ準備できていない間に仕掛ける方がいい・・・。」

ジャックは地図を見ながら言う。

「お・・・・。珍しいな。ジャックが慎重なことを言うなんてな。」

「なんだと!クロウ!!貴様あ!!」

ジャックはクロウの耳を引っ張る。

「うわあ・・・いででででで!!。」

「・・・。放っておいていいのか?」

ヒイロは遊星と鬼柳に少しだけ不安になったため問いかける。

「ああ。いつものことだ。だが、奴らの戦力は俺たちの10倍はあるぞ。正面からでは難しい。」

「・・・。」

鬼柳は黙ってしまった。

彼はこういう頭を使う作業は苦手なのだ。

「・・・。ちょっといいか?」

ヒイロは鬼柳と遊星に意見をすることにした。

「工場は南の正門とは別に、北に裏門がある。まずは2人で正面に出て敵を引き付け、時間をおいてから残りのメンバーで裏から侵入し、リーダーを倒す。リーダーさえ倒せば俺たちの勝ちだ。」

「なるほど・・・。だが、正面でおとりになるのは誰がやるんだ?」

遊星は疑問を呈すと、すぐにジャックとクロウが喧嘩をやめ、

「「俺たちがやる!!」」

二人同時に名乗り出た。

「じゃあ、それで決まりだな。」

遊星が承諾すると同時に鬼柳が机の上に乗り、大声でいう。

「遊星!ジャック!クロウ!ヒイロ!この戦いでチーム・サティスファクションの運命が決まる!!絶対勝って、みんなで満足しようぜ!!」

ヒイロは鬼柳の姿を見て、ほんの少しだけ笑みを浮かべた。

 

5人は、すぐにサテライト廃工場へ向かう。

これがチーム・サティスファクションの終わりの始まりとなる戦いになることを知らずに・・・。




次回、いよいよチーム・サティスファクションのサテライト統一の総仕上げが始まります!!
それにしても、あの廃工場をアジトにしていたあとチームの名前なんでしたっけ?
チーム・ブレードワークスは適当に着けた名前です!
覚えている人は教えてください(泣)
では、感想待ってます!!

(例のチームがチームノンセキュリティだという人がいたので修正しました!教えてくれた人、ありがとうございます!)
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