遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第九十六話 海中

「はあ・・・はあ・・・。」

ヒイロとディアブロ軍団のカーチェイスはすでに2時間を経過しようとしていた。

彼がひきつけたことで、その付近のレーンにいるDホイーラー達は無事に避難することができた。

しかし、長時間のカーチェイスによって、ヒイロの体力が消耗していき、次第に攻撃に成功する《A・ボム》が現れる。

「これ以上は限界か・・・。なら、奴らを・・・。」

ヒイロはジージャンのポケットから小型爆弾を取り出した。

これは、アルカディアムーブメント本部脱出の際に持ち出したもので、自分の罪の証として常に持ち運んでいた。

「(下手をすれば相打ち。だが、運が良ければ・・・。)」

「ヒイロ!!」

「何!?」

ヒイロは爆弾のボタンを押そうとした寸前で、あの女Dホイーラーが現れたため、中断した。

そして、《A・ボム》の1つがアンノウンを攻撃しようとした。

「罠カード発動!《聖なるバリア―ミラーフォース―》!これで、あなた達の《A・ボム》を吹き飛ばす!」

虹色のバリアーが《A・ボム》に襲い掛かり、1機残らす撃破した。

また、ディアブロ達も数百もの《A・ボム》の爆発に巻き込まれ、次々とクラッシュしていった。

「あんたは・・・?」

「あなたを守る!それが私の使命!」

「俺を・・・?とんだ使命を受け入れてしまったようだな。」

「ふふ・・・そうね・・・。ヒイロ!あなたは先に行きなさい!今、遊星が機皇帝と戦っているわ!」

「なぜお前がそれを・・・いや、聞かないでおこう。」

ヒイロはエレキッスのアクセルを全開にし、先へ進んだ。

「さあ、あなたたちの相手は私がするわ!」

ミサキは《覚醒将ガルド》をフュージョンシンクロし、残りのディアブロを迎え撃った。

 

「遊星・・・無事でいろ・・・。」

誰の姿も見えなくなったレーンをヒイロは疾走していた。

すると、後ろから何かが近づいてくる音が聞こえた。

「・・・。このタイミングで来たか。」

ヒイロは後ろを見た。

近づいてきているのはルチアーノだった。

スタッグの攻撃で失った左腕とデュエルディスクは再生していた。

「ヒイロ・リオニスーーー!!僕を覚えているよなー!!」

「ああ・・・。無様に腕をちぎられたガキか。」

「ルチアーノだ!!よくも、僕をコケにしてくれたなーーー!!」

ルチアーノは激昂しながらデッキを見せた。

「プラシドには半分感謝してるぜぇ!おかげで騒ぎに紛れて、デッキを取り返すことができたからねえ!!」

「ふん・・・。コソ泥に落ちたか。」

「どこまでも癪に障ることばかり言いやがって・・・・。こうなったら龍亞・龍可の分の怒りもお前にぶつけてやる!!来い!!」

ルチアーノがデュエルディスクに《スピードワールドⅡ》をセットすると、ルチアーノとヒイロは変な光の輪に覆われた。

「これでダメージが実体するか・・・。」

「「ライディングデュエル!!アクセラレーション!!」」

 

ルチアーノ

手札5

ライフ4000

SPC0

 

ヒイロ

手札5

ライフ4000

SPC0

 

「僕の・・・ターン!!」

 

ルチアーノ

手札5→6

 

「僕は手札から《起動砦のギア・ゴーレム》を召喚!」

ルチアーノの場に球体型の小さなゴーレムが現れた。

 

起動砦のギア・ゴーレム レベル4 守備2200

 

「カードを2枚伏せ、ターンエンド!!」

 

ルチアーノ

手札6→3

ライフ4000

SPC0

場 起動砦のギア・ゴーレム レベル4 守備2200

  伏せカード2

 

ヒイロ

手札5

ライフ4000

SPC0

場 なし

 

「(あのデッキは大体分析したが、ここに来るまでにデッキに別のカードを入れている可能性もないとは言えない。ならば・・・。)俺のターン!」

 

ヒイロ

手札5→6

SPC0→1

 

ルチアーノ

SPC0→1

 

「俺は手札から《幻獣先帝バフォメット》を召喚。」

 

幻獣先帝バフォメット レベル4 攻撃1700

 

「俺の場にモンスターが存在しない状態で、このカードの召喚に成功した時、デッキからレベル4以下の幻獣1体を特殊召喚する。俺はデッキから《幻獣ライフシルフ》を特殊召喚。」

 

幻獣ライフシルフ レベル1 攻撃100(チューナー)

 

「レベル4の《幻獣先帝バフォメット》に、レベル1の《幻獣ライフシルフ》をチューニング。シンクロ召喚。《幻獣拳闘士パワーギガース》!」

ヒイロの場に《幻獣巨人タイタン》ほどではないが、巨大で白い髪の筋肉質な拳闘士が現れた。

 

幻獣拳闘士パワーギガース レベル5 攻撃2300

 

「《幻獣ライフシルフ》を使用したシンクロ召喚に成功した時、ライフが600回復する。」

 

ヒイロ

ライフ4000→4600

 

「バトル。《幻獣拳闘士パワーギガース》で《起動砦のギア・ゴーレム》を攻撃。パワー・ストライク。」

《幻獣拳闘士パワーギガース》はその剛腕で《起動砦のギア・ゴーレム》を砕こうとした。

「罠カード発動!《エクサス・サモン》!僕の場のモンスターが攻撃対象になったとき、そのモンスターを手札に戻し、手札に戻したモンスターよりも攻撃力が低いモンスターを手札から特殊召喚する!」

《起動砦のギア・ゴーレム》の姿が拳が到達する直前で消え、今度は場に青色の卵のような機会が現れた。

 

スカイ・コア レベル1 攻撃0

 

「そして、罠カード発動!《ツイン・ボルテックス》!お互いの場のモンスター1体を破壊する!」

《ツイン・ボルテックス》のカードから2本の電撃が放たれ、《スカイ・コア》と《幻獣拳闘士パワーギガース》は砕け散った。

 

ツイン・ボルテックス

通常罠カード

お互いの場のモンスター1体を選択して破壊する。

 

「《スカイ・コア》の効果発動!このカードがカード効果で破壊されたとき、僕の場に存在するモンスターをすべて破壊し、デッキ・手札・墓地から《機皇帝スキエル∞》《スキエルT》《スキエルA》《スキエルG》《スキエルC》を特殊召喚する!」

 

機皇帝スキエル∞ レベル1 攻撃0

スキエルT レベル1 攻撃600

スキエルA レベル1 攻撃1000

スキエルG レベル1 守備300

スキエルC レベル1 攻撃400

 

スカイ・コア

レベル1 攻撃0 守備0 効果 風属性 機械族

このカードは1ターンに1度、戦闘では破壊されない。

このカードがこのカード以外のカードの効果で破壊された時、自分フィールド上に存在するモンスターを全て破壊して、自分のデッキ・手札・墓地から「機皇帝スキエル∞」「スキエルT「スキエルA「スキエルG」「スキエルC」を 1体ずつ特殊召喚する。

 

「さあ、合体しろ!《機皇帝スキエル》!!」

ルチアーノの号令のもと、5体のモンスターは合体し、青い巨大な怪鳥型ロボットに変化した。

 

機皇帝スキエル∞ レベル1 攻撃0→2200

 

「だが、俺は手札から《幻獣リバースカラドリオス》の効果発動。このカードは俺が幻獣を召喚したターンに手札から特殊召喚できる。」

 

幻獣リバースカラドリオス レベル3 攻撃400(チューナー)

 

「《幻獣リバースカラドリオス》の特殊召喚に成功した時、墓地からこのターン破壊された幻獣を復活させる。」

《幻獣リバースカラドリオス》の光によって、《幻獣拳闘士パワーギガース》が再生した。

 

幻獣拳闘士パワーギガース レベル5 攻撃2300

 

「《幻獣拳闘士パワーギガース》の効果発動。1ターンに1度、手札に存在する幻獣1体を墓地へ送ることで、デッキから新たな幻獣を手札に加える。」

ヒイロは手札から《幻獣クロスウィング》を墓地へ送り、デッキから新たに《幻獣ブラックケルベロス》を手札に加えた。

「《幻獣クロスウィング》が墓地に存在するとき、俺の場の幻獣の攻撃力は300ポイントアップする。」

 

幻獣リバースカラドリオス レベル3 攻撃400→700(チューナー)

幻獣拳闘士パワーギガース レベル5 攻撃2300→2600

 

幻獣拳闘士パワーギガース

レベル5 攻撃2300 守備1000 シンクロ 地属性 戦士族

「幻獣」と名のつくチューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

1ターンに1度、手札に存在する「幻獣」と名のつくモンスター1体を墓地へ送ることで発動する。デッキから「幻獣」と名のつくモンスター1体を手札に加える。

 

「俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド。」

 

ルチアーノ

手札3

ライフ4000

SPC1

場 機皇帝スキエル∞ レベル1 攻撃2200

  スキエルT レベル1 攻撃600

  スキエルA レベル1 攻撃1000

  スキエルG レベル1 守備300

  スキエルC レベル1 攻撃400

 

ヒイロ

手札6→2(うち1枚は《幻獣ブラックケルベロス》)

ライフ4600

SPC1

場 幻獣リバースカラドリオス レベル3 攻撃700(チューナー)

  幻獣拳闘士パワーギガース レベル5 攻撃2600

  伏せカード2

 

「お前、バカかよ!?機皇帝相手にシンクロモンスターを場に残すなんてさあ!!キャーヒャヒャヒャ!!!」

「お前なら、機皇帝を召喚してくることはわかっていた。俺たちのシンクロモンスターが恐ろしいのか?」

「何ぃ・・・!?」

「俺たちのシンクロモンスターが怖いのか?クソガキ。」

「てめえ・・・・。」

ルチアーノはわなわなと手を震わせた。

「うん・・・?」

ヒイロは右腕の痣を見た。

すると、遊星が《機皇帝ワイゼル》を倒すためにアクセルシンクロを行おうとしたが、Dホイールと合体した機械男による心理攻撃によって失敗し、挙句の果てに《スターダスト・ドラゴン》が吸収される光景が目に浮かんだ。

「(遊星・・・。待っていろ。すぐにあのクソガキを倒し、お前の元へ行く!!うん・・・?)」

ヒイロの痣の光が強くなり、目を閉じてしまった。

 

「ここは・・・?」

目を開けると、そこは遺跡が沈んでいる海の中だった。

「(呼吸はできるようだが・・・ここはどこだ・・・?)」

「ここは僕の住処だよ。マスター。」

「何・・・?」

遺跡から《マリンフォース・ドラゴン》が姿を現した。

「お前も・・・・。いや、今更驚くことは無いか。」

「ひどいなあ。ちょっとびっくりさせようって思ったのにー。」

《マリンフォース・ドラゴン》の子供っぽい口調にヒイロは少し笑みを浮かべた。

「(こいつ・・・龍亞に似ているな・・・。)それで、なぜこのタイミングで俺を・・・?」

「これを渡すためだよ。」

《マリンフォース・ドラゴン》はカードを創造し、それをヒイロに手渡した。

「これは・・・?」

「これは僕がフュージョンシンクロした姿だよ。マスターの思いと僕の力が混ざり合い、海が僕たちにさらなる力をもたらすんだ。」

「《マリンフォース・ドラゴン》・・・。」

「マスター。僕は知ってるよ。君の強い心も。初めてデッキを作ったときに見せてくれた笑顔も。大切な人をう哭立った時の悲しみと苦しみも。もちろん、彼も知ってるよ。」

「クリリー!!」

《プチクリボー》がヒイロの肩に乗り、笑顔でヒイロの後ろを指さした。

そこには、ヒイロのデッキに入っているすべてのモンスターたちがいた。

「お前ら・・・。」

「僕も、みんなも・・・。みんなマスターのことが大好きなんだ。とっても優しい君のことが・・・。」

「ちっ・・・。お前まで俺を・・・。」

ヒイロはいまだに優しいと自身を形容されるのに慣れていないようだ。

「僕たちはどこまでもついていくよ。たとえそこが地獄でも・・・。きっと、龍可ちゃんも・・・。」

「・・・。そうだな・・・。」

ヒイロは創造されたカードを手に取った。

「お前たちは・・・。俺に・・・俺たちに・・・・力をくれ!!!」

ヒイロはカードをモンスターたちにかざした。

「そう・・・それでいいんだ。マスター。」

カードからまぶしい光があふれ出し、ヒイロの視界を包み込んだ。




フュージョンシンクロモンスターを手に入れたヒイロ!!
これは彼女の思惑通りなのか・・・?
そして、そのカードがもたらす可能性は・・・?
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