「お前は・・鬼柳!?」
ジャックは驚きながら彼の名を呼んだ。
「鬼柳!なぜここへ・・??」
「ダインの輸送ついでに遊びに来たのさ。クロウから話は聞いたぜ。困ってるんだよな?」
「ああ・・・。これだ。」
ヒイロはトライチェイサーを鬼柳に見せた。
「うわあ・・・。この亀裂がたった一回のスタッグとの合体で・・・。」
「ああ。遊星と一緒に調べたが、スタッグはDホイールと合体するとき、そいつを合体しやすいように変形させ、分離するときに元の形に戻す。」
「そして、変形の時に車体に大きな負担がかかる。上質なダインでセキュリティが作ったトライチェイサーでもこのザマだ。」
「なるほどな・・・・。じゃあ、このダインはどうだ?」
鬼柳は補助席からダインの塊を見せた。
「このダインは・・・?」
「最近見つかったんだ!質はかなりのもんだぜ!」
「スタッグとの合体に耐えられるかどうか、調べてみよう。」
遊星は鬼柳からダインを受け取り、ある人物に電話をした。
「皆さん。結果が出ましたよ。」
チーム5D’sを支援している企業、ボルガー&カンパニーの研究室から緑色の髪をした若い社員が出てきた。
「それで、どうだ?リック。」
「ええ。あのダインとヒイロ君のDホイールの強度の差は著しく、あのダインで作ったDホイールなら、スタッグという機械との合体には1000回以上耐えられるでしょう。」
「そんなにすごいのか・・・?」
「ええ。それとよろしければ、我々に新たなDホイールを作らせていただけないでしょうか?」
「いいのか・・・?そこまでしてくれて、経営は・・・。」
「経営は別に問題ではありません。これがこの町を守ることにつながるのであれば、私たちは全力で支援します。」
リックは微笑みながら言った。
「感謝する。」
「ヒイロ!遊星!ジャック!」
トオルとミサキがエレベーターから出てきた。
ミサキはヒイロ達のDホイールのパーツが入った段ボール箱を持っていた。
「これは・・・?」
「私たちのDホイールの予備パーツよ。もしかしたら、必要になると思って・・・。」
ミサキはヒイロの目の前に段ボール箱を置いた。
「使って。ヒイロ。」
「お前たち・・・。」
「なら、俺はブルーノと一緒に、新しいプログラムを作る。」
「試運転は俺に任せてくれ。」
「遊星・・・ジャック・・・。」
ヒイロは自分に手を差し伸べてくれる彼らに深く感謝をした。
そして、一週間が経った。
その間、ジャックはナスカでバーニングソウルの境地に達し、町の復興も始まった。
しかし、WRGPの再会のめどはいまだに立っていなかった。
「完成したのか・・・?」
「はい。これがあなたのDホイール。ストライクチェイサーです。」
リックが指をさすと、そこには白、青、黄色の色合いで、後部にはDブーストとパラシュート、前方には《マリンフォース・ドラゴン》の頭部をモチーフとしたマークが描かれているDホイールがテスト用の道路で走っていた。
そして、ストライクチェイサーはヒイロの前で止まった。
「ヒイロ。」
「ジャック・・・。感謝する。」
「気にするな。それより、早く乗れ。」
「ああ・・・。」
ヒイロはジャックと交代し、ストライクチェイサーを走らせた。
右グリップの形が左グリップと若干異なっているのは、それがトライアクセラーだからだ。
「すごいスピードだ・・・。それに・・・。」
ヒイロはDブーストを起動させると、更に速度が上がった。
そのスピードは高い技量と強力な肉体でなければ扱えないくらいだった。
ヒイロはDホイールを徐々に減速させると、トライチェイサーからコピーしたマトリクス機能を操作し、色彩を変化させた。
その色彩は以前と同じく、黒、赤、金だった。
「(ストライクチェイサー・・・。大事に使うぞ・・・。)」
2時間後、テスト走行終了後、ストライクチェイサーはペントハウスの車庫に入れられた。
ジャックはヒイロにあとを任せると、急いでどこかへ行ってしまった。
ちなみに、トライチェイサーはセキュリティに返却し、修理された後に風間が搭乗することになった。
「これで、Dホイールの心配はなくなったが、問題はイリアステルに関する情報だな・・・。」
「でも、どうやって情報を集めるの?」
「牛尾と深影も協力してくれそうだが、期待はできない。それに・・・。」
ヒイロはホセの言葉を思い出した。
「(すべての人間を支配するには権力の頂点に立つ者を味方につければいい・・・か・・・。)イェーガーを探す。奴には嫌でも協力してもらわなければな・・・。うん?」
ヒイロは携帯を取り出した。
「どうした?」
「(ヒイロか!?急いで来てくれ!イェーガーを捕獲するぞ!!)」
「イェーガーを見つけたのか?」
「(ああ!!でもよ、どっかの誰かさんがカップラーメンの恨みがどうとか言いはじめてよ、逃げられちまった。)」
「・・・・。分かった。なら、ついでに龍可達もつれていく。」
ヒイロは携帯を切ると、車庫から入れたばかりのストライクチェイサーをだし、サイドカーを取り付けた。
「龍可。龍亞を呼んできてくれ。すぐに遊星たちのところへ向かうぞ。」
「分かったわ!」
龍可はペントハウスの中へ入っていった。
「(イェーガー・・・。必ず捕まえてみせるぞ。)」
ヒイロの新しいDホイール完成!
モデルはホンダ・VTR1000Fです。(ちょっと古いですけど・・・。)
さて、イェーガーをどうやって捕獲するのか?
感想待ってます!