遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第百一話 尋問

カーテンがかけられ、明りがデスクスタンドのみになった部屋・・・。

そこにいるのは証言者、イェーガー。

そして、尋問するのはチーム5D’sとチーム・シェリーの面々。

最初に口を開いたのは、遊星だった。

「約束通り、お前の知っていることをすべて話してもらおうか。」

「ヒ・・ヒッヒッ・・・。」

顔が引きつり、何も話さないイェーガーのイスにシェリーのカードが突き刺さった。

「ひい!!」

「知っていること、全部話しなさい。治安維持局とイリアステルに、一体何の関係があるのか・・・。」

「・・・。ごくり。分かりました。」

覚悟を決めたイェーガーは話しはじめた。

自分は貧乏なサーカス団の出身であること。

そして、誕生日に母親が衣装を質に入れて、カップラーメンをプレゼントしてくれたことを。

「ううう・・・分かる!!俺もだあ!!マーサの家で、仲間たちと1杯のカップラーメンを分け合った!!あの味は今も忘れられ・・・・。」

バコン!!

ジャックはトライアクセラーの一撃で気を失った。

「邪魔をして悪かったな。続きを話せ。更にいうと、イリアステルと関係のある話だけしてくれ。それ以外の話は今は不要だ。」

「あ・・・はい・・・・。」

そして、イェーガーは続けた。

カップラーメンがきっかけに彼は治安維持局に就職したこと。

そして、ゴドウィンの元で懸命に働いて、特別調査局室長に出世したこと。

その結果、家族全員にたくさんのカップラーメンをプレゼントすることができたこと。

「それで・・・イリアステルは?」

「へっ?」

シェリーはカップラーメンの話で満腹になるどころか、たいそうご立腹になり、イェーガーの胸ぐらをつかんだ。

「そんなくだらない話で終わりだなんて言わせないわよ!!」

「シェリー・・・。」

遊星にいさめられたシェリーはイェーガーを解放した。

「君は、さっきからイリアステルに触れることを避けているのかい?」

「は・・・はい・・・。それは・・・。」

「名前が表に出て、家族に危害が加えられないかと思っているのか?」

「・・・。」

「早く話さねえと、イリアステルの前にシェリーに殺されるぜ。」

「は・・・はい・・・。」

イェーガーは意気消沈した。

「今回の事件で、ネオドミノシティには大きな被害が出た。」

遊星はイェーガーのために用意したピリ辛レッドデーモンズヌードルを手に取った。

「奴らをあのまま野放しにしていては、カップラーメンを食べてみんなが笑顔になる、そんな当たり前なことまでできなくなるかもしれない・・。」

「あ・・・。」

「そんな未来でいいのか・・・?」

「・・・!!」

カップラーメンを笑顔で食べている自分の家族の姿がイェーガーの目に浮かんだ。

もし、このまま逃げ続けると、家族の笑顔を見ることが永遠にできなくなるかもしれない。

「分かりました。今度こそすべてお伝えしましょう。」

イェーガーは意を決し、知っていることをすべて話した。

 

そして、夕方になって話は終わった。

「・・・と、言うわけでございます。」

「なるほどな・・・。」

「どうやら、遊星たちの方が知っていることが多いようだ。」

「・・・。徒労か。」

ヒイロ達はディアブロの事件の後、ホセからいろいろ話を聞いたため、イェーガーのそれと比べるとより有益な情報を得ていた。

「奴らの目的は、モーメントごとネオドミノシティを破壊して、未来を変えることだ。」

「な・・・なんですと!!で・・・では、イリアステルの正体は・・・。」

「だから、それをお前に聞いてるんだよ!!」

「本当にそれだけしか知らないの?」

シェリーは再びイェーガーの胸ぐらをつかんだ。

「え・・・ええっと、他に知っていることは・・・あ!!電話です!!」

「電話だと?」

「はい。前に一度だけ、外部の企業から3人に対して電話がありました。相手の詳細は、治安維持局の機密データベースに保存されているはずです。」

「そのデータベースはどこなんだい?」

「それは・・・・。」

ブルーノの質問に、イェーガーは少し言いにくそうな表情になった。

 

そして、午後7時半、シティ繁華街にあるゲームセンター、ゲームパラダイス。

そのゲームセンターのアトラクションの1つ、疑似ライディングデュエルゾーンにヒイロ達はいた。

「本当にこの中に機密データベースがあるのか?」

「ヒッヒッヒッ、ここにあるのはごく一部の人間しか知らないのですよ。」

「どう見ても、ただのゲーム機だけど・・・。」

龍亞は不思議そうにこのアトラクションを見た。

「そうでしょう?こんなところに治安維持局のデータベースにアクセスする端末があるとはだれも思いません。たとえ何者に尾行されていても、安心してデータを引き出せるというわけです。」

イェーガーは得意げにアトラクションを起動させ、パスワードを入力した。

「そんな理由でこんな手の込んだ偽装をしたのかよ!?」

「クロウ。静かにしろ。」

「ヒッヒッヒッ、たとえ遊んでいても、任務だといえば何の問題もありませんからね。」

「そっちが本音じゃないの?」

「すごいんだか・・・すごくないんだか・・・。」

龍亞と龍可は評価の苦しんだ。

「これでよし。」

ゲームを起動すると、いきなり画面にあるヒーローが現れた。

「ワンターン!!」

「げっ!!カップラーメンマン!?」

クロウは最新のトラウマ、カップラーメンマンに拒否反応を示した。

そして、詰めデュエルの画面が出た。

 

プレイヤー

手札2(《SP-スピード・エナジー》《ジェスター・コンフィ》)

ライフ1000

SPC4

場 ジェスター・ロード レベル1 攻撃0

  伏せカード1(《サンダー・ブレイク》)

 

カップラーメンマン

手札0

ライフ1800

SPC4

場 C-バソキアン レベル5 攻撃1600

 

「これは・・・詰めデュエルか?」

「はい。パスワード代わりの詰めライディングです。問題は2問。チャンスは3回です。私が軽く説いて見せましょう。私はカードを1枚伏せ、罠カード《サンダー・ブレイク》を発動。手札から《ジェスター・コンフィ》を墓地へ送り、《C-バソキアン》を破壊します。」

上空から雷が落ち、《C-バソキアン》は破壊された。

 

C(カップ)-バソキアン

レベル5 攻撃1600 守備1600 効果 闇属性 魔法使い族

表側攻撃表示で存在するこのカードが戦闘で破壊され、墓地へ送られたとき、相手の手札をすべて墓地へ送る。

 

「これで、場に存在するモンスターは《ジェスター・ロード》のみ。これで、効果で攻撃力がアップします。」

 

ジェスター・ロード レベル1 攻撃0→1000

 

「失敗だな。」

「へ・・・?」

「相手ライフは1800。そして《ジェスター・ロード》の攻撃力は1000。これでは詰めない。」

「あ・・・。」

画面上のイェーガーは詰めデュエル失敗のペナルティとしてカップラーメンマンの必殺技、ソースビームの餌食となり、クラッシュした。

「何をしている・・・?」

ヒイロはかなり白い目でイェーガーを見た。

「え・・・ええっと・・・そ・・・それは・・・部下に問題の設定を任せておりまして・・・。」

「俺がやる。」

ヒイロはイェーガーをおろし、代わりに問題を解き始めた。

 

プレイヤー

手札2(《SP-スピード・エナジー》《ジェスター・コンフィ》)

ライフ1000

SPC4

場 ジェスター・ロード レベル1 攻撃0

  伏せカード1(《サンダー・ブレイク》)

 

カップラーメンマン

手札0

ライフ1800

SPC4

場 C-バソキアン レベル5 攻撃1600

 

「俺は《スピード・ワールドⅡ》の効果を発動。スピードカウンターを4つ取り除き、手札のSPを公開することで、相手に800ポイントのダメージを与える。」

画面上のヒイロの手から水の波動がカップラーメンマンに向かって発射された。

 

カップラーメンマン

ライフ1800→1000

 

「(ここまで凝っているのか・・・?このゲームは・・・。)そして、カードを1枚伏せ、《サンダー・ブレイク》を発動。《ジェスター・コンフィ》をコストに、《C-バソキアン》を破壊。」

《C-バソキアン》が破壊されたため、《ジェスター・ロード》はジャグリングをはじめた。

 

ジェスター・ロード レベル1 攻撃0→1000

 

「バトル。《ジェスター・ロード》でダイレクトアタック。」

《ジェスター・ロード》の攻撃を受けたカップラーメンマンは派手に吹き飛んだ。

 

カップラーメンマン

ライフ1000→0

 

「ふん・・・。」

「なるほど。《スピード・ワールドⅡ》の効果でダメージを与えるのがポイントだったのですねえ。」

「・・・。」

ヒイロは再びイェーガーを白い目で見ると、次の問題も簡単に解いた。

「すぐに通信記録を探してくれ。」

「あ・・はい。外部からの通信記録は・・・。」

イェーガーは最近の記録からそれを検索すると、ある企業名が現れた。

「モーメント・エクスプレス開発機構、クラーク・スミスが責任者で、物質転送装置開発を目的としている組織か・・・。」

「詳しいですね。やはり、元アルカディアムーブメントのメンバーだからですか?」

「ああ。1度だけその組織の施設に侵入したことがある。そこでいろいろ資料を手に入れたが、本部ビルと運命を共にした。侵入する価値はある。」

ヒイロ達はポッポタイムへ戻ると、モーメント・エクスプレス開発機構に侵入するための作戦会議を始めた。




イェーガーの情報により、モーメント・エクスプレス開発機構を知ったヒイロ達。
はたして、そこで見るものとは・・・?
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