遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第百四話 通常

初戦開始一時間前・・・。

ヒイロ達は控室で話し合いをしていた。

「何だと・・・!?レアカードが一枚もない?」

「ああ。ヨシが見せたデッキに会ったのは《もけもけ》、《コピックス》、《キーメイス》・・・。どれも古いノーマルカードばかりだ。」

「よくそんなデッキで予選を突破できたわね。」

「もしかしたら、俺たちをだますためにわざと見せたんじゃないのか?」

クロウは冗談半分にそんなことを言った。

「そんなことない!!太郎たちはそんなことをするはずがない!!」

龍亞はクロウの発言に抗議した。

「たしかに、あいつらに人をだます能力があるとは思えないからな。」

「そ・・・そうか・・・。悪い・・・。」

「いずれにしても、チーム・太陽など敵ではない。俺たちが倒すべきは2回戦で戦うチーム・ラグナロクだ!」

「・・・。チーム・ラグナロク・・・。」

チーム・ラグナロクは星界の三極神という3枚のシンクロモンスターが主体のデッキで戦うチームで、すでに1回戦を突破している。

また、ヒイロ達がマシン・デイブレイクを修理していたのと同じ日にエキシビションマッチではジャックとそのチームの1人であるドラガンという男がデュエルをした。

その時、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》とその男のエースカード、《極神皇トール》が共鳴し、開錠が壊れかけたことをヒイロ達はジャックから聞いた。

「そのためにも、全力でチーム・太陽を倒すぞ。ジャック、ヒイロ、俺の順番で行くぞ。」

「ああ。あの程度、俺一人で粉砕してくれる!」

「油断はできませんよ。」

ミゾグチが控室に入ってきた。

「ミゾグチ・・・。」

「通常モンスターのみのデッキでも、戦略は数多く存在します。それに、あの太郎というデュエリスト・・・。3人抜きを達成しています。ご油断なきように。」

「あの太郎が・・・。」

龍亞は太郎のまさかの実力に驚いた。

 

「(さあ!!Bブロック第2試合でぶつかるチームを紹介しよう!!まずは、あの強敵チーム・ユニコーンを撃破した、チーム5D’s!!そして、特に注目したいのは棄権したチーム・トライウィンズから移ったヒイロ!!仲間の意思を受け継ぎ、どこまで戦えるのかーーー!?)」

「ジャックーーーー!!」

「頑張れーーーー!!」

客席からジャックのファンが一斉に応援を始めた。

「人気者だな。無職王。」

「当然だ・・・って貴様!!」

ジャックはヒイロを何度も殴ろうとしたが、完全に見切られた。

「(さあ、対するは無名のチームでありながら、見事に決勝トーナメントにコマを進めた、チーム・太陽!!)」

「頑張れよー!チーム・太陽!!」

「しっかりなー!」

決勝トーナメントに出場することになったためか、彼らにもわずかながらファンができたようだ。

「(ファーストホイーラーのジャックと吉蔵がスタートラインに立ち、間もなく試合開始だー!!)」

「あのDホイール・・・。ちゃんと走るのかしら・・・?」

「こりゃ、すぐに勝負がつきそうだなあ・・・。」

応援席にいるトオルとミサキはマシン・デイブレイクの性能を疑問に思った。

「(いよいよ試合開始だーーー!!ライディングデュエル!!)」

「「アクセラレーション!!」」

ジャックとヨシは同時に発進した。

すると、ヨシのマシン・デイブレイクはホイール・オブ・フォーチュンを上回るスピードで走っていた。

「何!?遊星とブルーノの奴、あのオンボロに一体何をした!?だが・・・!!」

ジャックは一気に加速し、ヨシと並んだ。

ボルガー&カンパニー製の新型エンジンを搭載したホイール・オブ・フォーチュンはさらなる加速が可能になっていた。

「負けるかあ!!って・・・!!」

ヨシはさらにスピードを上げたが、あまりの性能に腕が追い付かず、バランスを崩し、ジャックにぶつかりそうになった。

「く・・・!!」

ジャックは何とか回避したが、そのままヨシは第1コーナーを取った。

「へたくそが・・・。」

ジャックは悪態をつき、ヨシの先攻でデュエルが始まった。

「「デュエル!!」」

 

ヨシ

手札5

ライフ4000

SPC0

 

ジャック

手札5

ライフ4000

SPC0

 

「俺のターン!」

 

ヨシ

手札5→6

 

「俺は、《キーメイス》を召喚!」

ヨシの場に鉤の形をした杖を持ったパジャマ姿の妖精が現れた。

 

キーメイス レベル1 守備300

 

「《キーメイス》・・・?」

「レベル1の通常モンスターじゃねえか!?こんなので今までデュエルしてきたのかよ!?」

トオルは驚きながら《キーメイス》を見た。

「カードを2枚伏せて、ターンエンド!」

 

ヨシ

手札6→3

ライフ4000

SPC0

場 キーメイス レベル1 守備300

  伏せカード2

 

ジャック

手札5

ライフ4000

SPC0

場 なし

 

「この程度のモンスターで、この俺が倒せるものか!!俺のターン!」

 

ジャック

手札5→6

SPC0→1

 

ヨシ

SOC0→1

 

「このカードは手札を1枚墓地へ送ることで、手札から特殊召喚できる。俺は《紅蓮龍ヴァイス》を特殊召喚!」

ジャックの場に溶岩の球体が現れ、そこから全身から溶岩を放つ赤い龍が現れた。

 

紅蓮龍ヴァイス レベル4 攻撃1600(チューナー)

 

紅蓮龍ヴァイス

レベル4 攻撃1600 守備1700 効果 炎属性 ドラゴン族

このカードは手札を1枚墓地へ送ることで、手札から特殊召喚できる。

このカードを特殊召喚したターン、自分はチューナーモンスターを通常召喚できない。

 

手札から墓地へ送られたカード

・ドレッド・ドラゴン

 

「そして、《ツイン・ブレイカー》を召喚!」

 

ツイン・ブレイカー レベル4 攻撃1600

 

「バトル!《ツイン・ブレイカー》で《キーメイス》を攻撃!このカードは守備表示モンスターを攻撃するとき、貫通ダメージを与える!行け!《ツイン・ブレイカー》!」

《ツイン・ブレイカー》は3叉の剣で《キーメイス》を攻撃しようとした。

「罠カード発動!《ジャスティブレイク》!俺の場の通常モンスターが攻撃対象になったとき、お互いの場の通常モンスター以外の攻撃表示モンスターを全滅させる!」

「何!?」

《キーメイス》は杖から稲妻を発生させ、ジャックの場のモンスターを一気に破壊した。

「くう・・・。俺はカードを2枚伏せ、ターンエンド!」

 

ジャック

手札6→2

ライフ4000

SPC1

場 伏せカード2

 

ヨシ

手札3

ライフ4000

SPC1

場 キーメイス レベル1 守備300

  伏せカード1

 

「(おーーーっと!!1ターンキルをしようとしたジャック!しかし、《ジャスティブレイク》に阻まれ、モンスターが全滅したーーー!!)」

「俺のターン!!ドロー!」

 

ヨシ

手札3→4

SPC1→2

 

ジャック

SPC1→2

 

「罠カード発動!《凡人の施し》!デッキからカードを2枚ドローし、手札の通常モンスター1体を除外する!」

 

ヨシ

手札4→5

 

手札から除外されたカード

・ネオアクア・マドール

 

「そして、手札から《手をつなぐ魔人》を守備表示で召喚!」

ヨシの場にオレンジ色の体で、いつも笑っているヘンテコな魔人が現れ、《キーメイス》と手をつないだ。

 

手をつなぐ魔人 レベル4 守備1600

 

「このカードの守備力は俺の場の他の守備表示モンスターの守備力分アップする!そして、このカードが表側表示で存在する限り、他のモンスターを攻撃対象にすることができない!」

 

手をつなぐ魔人 レベル4 守備1600→1900

 

手をつなぐ魔人

レベル4 攻撃1000 守備1600 効果 闇属性 悪魔族

「手をつなぐ魔人」は自分フィールド上に1体しか存在できない。

このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、相手は表側表示で存在する他のモンスターを攻撃対象に選択する事はできない。

このカードの守備力は、自分フィールド上に存在するこのカード以外の 表側守備表示モンスターの守備力の合計分アップする。

 

「そして、カードを2枚伏せて、ターンエンド!」

 

ヨシ

手札5→2

ライフ4000

SPC2

場 手をつなぐ魔人 レベル4 守備1900

  キーメイス レベル1 守備300

  伏せカード3

 

ジャック

手札2

ライフ4000

SPC2

場 伏せカード2

 

「更に守りを固めてきたか・・・。」

「ですが、ジャックのデッキには《レッド・デーモンズ・ドラゴン》がいる。それにも限界があるでしょう・・・。」

「俺のターン!」

 

ジャック

手札2→3

SPC2→3

 

ヨシ

SPC2→3

 

「永続罠カード発動!《強化蘇生》!俺の墓地に存在するレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する!戻ってこい!《紅蓮龍ヴァイス》!」

 

紅蓮龍ヴァイス レベル4 攻撃1600

 

「《強化蘇生》の効果で特殊召喚されたモンスターのレベルは1上昇し、攻撃力・守備力は100ポイントアップする。」

 

紅蓮龍ヴァイス レベル4→5 攻撃1600→1700

 

強化蘇生

永続罠カード

自分の墓地に存在するレベル4以下のモンスター1体を選択して発動する。

そのモンスターを特殊召喚する。

その効果で特殊召喚されたモンスターのレベルは1つ上がり、攻撃力・守備力が100ポイントアップする。

また、このカードが表側表示で存在する限り、自分のターンのスタンバイフェイズ時に自分は1000ポイントのダメージを受ける。

このカードで特殊召喚されたモンスターがフィールドから離れたとき、このカードは破壊される。

このカードがフィールドから離れたとき、特殊召喚されたモンスターは破壊される。

 

「更に、手札から《奇術王ムーン・スター》を召喚!」

ジャックの場に月の装飾が施されたステッキを持った奇術師が現れた。

 

奇術王ムーン・スター

レベル3 攻撃900 守備600 チューナー 闇属性 魔法使い族

1ターンに1度、自分フィールド上に表側表示で存在するチューナーモンスター1体を選択する。

このカードのレベルはエンドフェイズまで選択したモンスターと同じになる。

 

「俺は、レベル3の《奇術王ムーン・スター》に、レベル5となった《紅蓮龍ヴァイス》をチューニング!王者の鼓動、今ここに列をなす。天地鳴動の力を見るがいい!シンクロ召喚!我が魂、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》!」

 

レッド・デーモンズ・ドラゴン レベル8 攻撃3000

 

「来たな・・・。ジャックのエースカード・・・。」

ヒイロはジャックの場に現れた《レッド・デーモンズ・ドラゴン》を見た。

「行け!《レッド・デーモンズ・ドラゴン》!アブソリュート・パワーフォース!!!」

《レッド・デーモンズ・ドラゴン》は右手に灼熱のエネルギーを注ぎ込み、《手をつなぐ魔人》にぶつけようとした。

「罠カード発動!《決戦の申し出》!ゲームから除外されている通常モンスター1体を特殊召喚する!俺は《ネオアクア・マドール》を特殊召喚!」

海中から仮面をつけた白い髪の魔術師が現れ、《手をつなぐ魔人》に加勢した。

 

ネオアクア・マドール レベル6 守備3000

 

決戦の申し出

永続罠カード

ゲームから除外されている自分の通常モンスター1体を選択して特殊召喚する。

このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターを破壊してゲームから除外する。

そのモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。

 

「《手をつなぐ魔人》の効果で、守備力がアップ!」

 

手をつなぐ魔人 レベル4 守備1900→4900

 

「守備力4900だと!?く・・・そのまま攻撃しろ!」

《レッド・デーモンズ・ドラゴン》は灼熱の拳を《手をつなぐ魔人》にぶつけたが、《ネオアクア・マドール》の水のバリアでさらに強化された守備力に阻まれた。

「ぐうう・・・!!」

 

ジャック

ライフ4000→2100

 

「だが、《レッド・デーモンズ・ドラゴン》が攻撃した時、相手の場の守備表示モンスターをすべて破壊する!デモン・メテオ!!」

《レッド・デーモンズ・ドラゴン》は破壊できなかった悔しさからか、更に灼熱のエネルギーを集め、火球を生み出すと、ヨシの場に投げつけた。

「永続罠カード発動!《スクラム・フォース》!俺の場に表側守備モンスターが2体以上存在する場合、そのモンスターはカード効果では破壊されない!」

《手をつなぐ魔人》達は一緒に火球を受け止め、それを海に投げ捨てた。

 

スクラム・フォース

永続罠カード

自分フィールド上に表側守備表示モンスターが2体以上存在する場合、自分フィールド上に存在する表側守備表示モンスターは相手の魔法・罠・効果モンスターの効果では破壊されない。

 

「《レッド・デーモンズ・ドラゴン》の攻撃をしのいだか・・・。」

「なんて守備の硬さだ・・・。」

ヒイロと遊星は驚きながらヨシの場を見た。

「く・・・。カードを1枚伏せ、ターンエンド!」

 

ヨシ

手札2

ライフ4000

SPC3

場 手をつなぐ魔人 レベル4 守備4900

  ネオアクア・マドール(《決戦の申し出》の影響下) レベル6 守備3000

  キーメイス レベル1 守備300

  伏せカード1

  スクラム・フォース(永続罠)

  決戦の申し出(永続罠)

 

ジャック

手札3→1

ライフ2100

SPC3

場 レッド・デーモンズ・ドラゴン レベル8 攻撃3000

  伏せカード2

 

「俺のターン!」

 

ヨシ

手札2→3

SPC3→4

 

ジャック

SPC3→4

 

「俺は手札から《コピックス》を召喚!」

ヨシの場に一つ目のモンスターが現れ、《手をつなぐ魔人》の力となった。

 

コピックス レベル2 守備500

手をつなぐ魔人 レベル4 守備4900→5400

 

「更に、手札から《SP-スピードストーム》を発動!俺のスピードカウンターが3つ以上あるとき、1000ポイントのダメージを与える!」

《SP-スピードストーム》のソリッドビジョンから竜巻が発生し、ジャックを襲った。

「ぐあああ!!」

 

ジャック

ライフ2100→1100

 

SP(スピードスペル)スピードストーム

通常魔法カード

自分用スピードカウンターが3つ以上ある場合に発動する事ができる。1000ポイントダメージを相手ライフに与える。

自分のスタンバイフェイズ時にこのカードが墓地に存在する場合、自分用スピードカウンターを3つ取り除く事で、このカードを手札に戻す事ができる。

 

「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」

 

ヨシ

手札3→1

ライフ4000

SPC4

場 手をつなぐ魔人 レベル4 守備4900

  ネオアクア・マドール(《決戦の申し出》の影響下) レベル6 守備3000

  キーメイス レベル1 守備300

  コピックス レベル2 守備500

  伏せカード2

  スクラム・フォース(永続罠)

  決戦の申し出(永続罠)

 

ジャック

手札1

ライフ2100

SPC4

場 レッド・デーモンズ・ドラゴン レベル8 攻撃3000

  伏せカード2

 

「ふん!!その程度の防御など、打ち砕いて見せる!俺のターン!」

 

ジャック

手札1→2

SPC4→5

 

ヨシ

SPC4→5

 

「永続罠《デモンズ・チェーン》!相手モンスター1体の攻撃と効果を封じる!」

悪魔の力が施された鎖が《手をつなぐ魔人》を拘束し、スクラムを破壊した。

 

手をつなぐ魔人 レベル4 守備5400→1600

 

「そして、《ランサー・デーモン》を召喚!」

ジャックの場に両腕が槍になっている悪魔が現れた。

 

ランサー・デーモン レベル4 攻撃1600

 

「《ランサー・デーモン》は1ターンに1度、自分の場のモンスターが守備モンスターを攻撃するとき、貫通ダメージを与える効果を持つ!行け!《レッド・デーモンズ・ドラゴン》!アブソリュート・パワーフォース!!!」

《レッド・デーモンズ・ドラゴン》は灼熱の拳を《手をつなぐ魔人》に叩き込み、粉砕した。

「うわあああ!!」

 

ヨシ

ライフ4000→2500

 

「そして、《ランサー・デーモン》で《コピックス》を攻撃!」

《ランサー・デーモン》は槍で《コピックス》の胴体を貫き、撃破した。

「ターンエンド!」

 

ヨシ

手札1

ライフ2500

SPC5

場 キーメイス レベル1 守備300

  ネオアクア・マドール(《決戦の申し出》の影響下) レベル6 守備3000

  伏せカード2

  スクラム・フォース(永続罠)

  決戦の申し出(永続罠)

 

ジャック

手札2→1

ライフ1100

SPC5

場 レッド・デーモンズ・ドラゴン レベル8 攻撃3000

  ランサー・デーモン レベル4 攻撃1600

  伏せカード1

 

「よし!これなら突破できる!」

「やっぱり大したことがなかったな!遊星!」

クロウは楽観的に戦況を見たが、遊星はなぜか安心できなかった。

太郎とジンがこの状況にもかかわらず、全く動揺していなかったからだ。

「遊星。何かあるな。」

「ああ・・・。確かに《手をつなぐ魔人》を破壊し、鉄壁の防御陣を崩したが・・・なんだ?あの余裕は・・・?」

遊星とヒイロは彼らの策がいまだに見えなかった。




ジャックVSヨシのデュエルはジャックの圧倒的有利!
しかし・・・あのカードの召喚の布石がまだ・・・。
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