遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第百八話 征服

決勝トーナメントは準決勝戦まで連日で行われ、決勝戦は1日おいてから行われる。

チーム・太陽戦の翌日・・・。

「ううん・・・。」

龍可はヒイロのベッドの中で目を覚ました。

時間は午前8時、普段ならヒイロはすでに朝食を作っているころだが、今日は違った。

「あ・・・ヒイロ・・・。まだ寝てたんだ。」

龍可はヒイロの体を揺らした。

「あれ・・・?ヒイロ・・・?」

何度揺らしても、ヒイロは目を覚まさなかった。

「うそ・・・。どうなってるの!?ヒイロ!ヒイロ!!」

 

 

「ヒイロが目を覚まさない・・・?」

「一体どうなっている!?説明しろ!龍可!」

「分からない・・・。昨日はいつも通り一緒に寝ていただけなのに・・・。」

龍可からの連絡を受けた遊星たちはペントハウスに集合した。

しかし、どう対処すればいいのかわからず、ただいたずらに時間だけが経った。

「ねえ。龍可。これ、龍可の時と同じだよ!」

「そういえば・・・。」

2人は龍可が1か月昏睡状態に陥ったときのことを思い出した。

その時、龍可は精霊世界へ行っていた。

「じゃあ、あの時のように呼びかければ・・・。」

「でも、もうすぐチーム・ラグナロクの試合が始まる!このままいかないと不戦敗になっちゃうよ!!」

ブルーノは時計を見た。

準決勝開始まであと1時間だった。

「みんなは準決勝に行って!!」

龍可はヒイロの手を握った。

「龍可・・・。」

「きっと、ヒイロならそう言う!私はヒイロに呼び掛けるわ!」

「龍可・・・。分かった。行くぞ!!」

「遊星・・・。」

アキは遊星の思いを察すると、何も言わずに一緒に出た。

「ヒイロ・・・。さっさと起きろよ!!」

「目覚めんと承知せんからな!!」

ジャックとクロウも出ていき、部屋に残っているのはミゾグチとミサキとトオル、そして龍可と昏睡状態のヒイロになった。

「ミサキさんたちも遊星の応援に・・・。」

「いえ。我々も手伝います。精霊世界というのはわかりませんが、呼びかける人数は多いほうがよいでしょう。」

「ヒイロ!!起きろーーーー!」

「ヒイロ・・・。」

「・・・。ありがとう・・・みんな・・・。」

龍可は彼らの助力に感謝し、握っているヒイロの手を自身の額に当てた。

「(せめて・・・ヒイロがどの精霊世界にいるのかわかれば・・・。)」

 

「・・・。ここは・・・どこだ・・・・?」

ヒイロはゆっくり目を開けると、何もない真っ暗な空間だった。

「・・・。今度は俺を永遠に目覚めさせないつもりか・・・?ミスターT。」

「ふむ。さすがだな。ヒイロ・リオニス。あっさりと私の仕業だということを看破するとは。」

ミスターTが背後から拍手をしながら出てきた。

しかし、1人だけではなく、徐々に数が増えて行った。

「やはり・・・複数いたか。」

「ダークネスが力を徐々に取り戻しつつあるのでな。希望があれば、もっと数を増やしてやるぞ。」

「いや、結構だ。同じ人間が何人も出ては気持ちが悪い。」

「それは残念。」

ミスターTの数が増えるのが止まり、全員がデュエルディスクを出現させた。

「・・・。そこまで命の石がほしいのか?」

「いいや。もうそのようなものは不要だ。もっと効率のいいものを見つけたからな。見たまえ。」

ミスターTが右手をかざすと、場所がネオドミノシティの展望台に変化した。

そして、上空には先日見たあの城があった。

「まさか・・・。」

「そう。あの城には膨大なエネルギーがある。ダークネスの力を完全復活させるほどのな。イリアステルという連中はどうでもいいが、あの城はほしい。そして!!」

ミスターTたちは融合し、1体だけになった。

「虚無の世界に君のような異質な存在は不要だ。もちろん、他のシグナーとあの星界の三極神を操るデュエリストたちもだ。」

「なら、なぜ俺からだ?」

「命の石・・・シグナー・・・精霊・・・そしてフュージョンシンクロ。どれも我らにとっては脅威だ。ゆえに君さえ倒すことができれば我々の勝利が確定する。」

「ふん・・・。俺の仲間を舐めるなよ。」

ヒイロはなぜか装着されていたデュエルディスクを展開させた。

「「デュエル!!」」

 

ヒイロ

手札5

ライフ4000

 

ミスターT

手札5

ライフ4000

 

「俺の先攻。ドロー。」

 

ヒイロ

手札5→6

 

「俺は手札から《Eゴーレム》を守備表示で召喚。」

 

Eゴーレム レベル4 守備2100(チューナー)

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンド。」

 

ヒイロ

手札6→4

ライフ4000

場 Eゴーレム レベル4 守備2100(チューナー)

  伏せカード1

 

ミスターT

手札5

ライフ4000

場 なし

 

「なるほど。守備力2100か。私のターン。ドロー。」

 

ミスターT

手札5→6

 

「私は手札から魔法カード《手札抹殺》を発動。お互いに手札をすべて捨て、捨てたカードの数だけカードをドローする。」

「いきなりか・・・。」

 

ヒイロが手札から捨てたカード

・Eソードマン

・Eビートル

・Eサイキッカー

・Eドール

 

ミスターTが手札から捨てたカード

・焔征竜-ブラスター

・巌征竜―レドックス

・瀑征竜―タイダル

・嵐征竜―テンペスト

・真紅眼の黒竜

 

「すべて・・・高レベルのドラゴン族・・・。」

「そうだ。そして、私は手札から魔法カード《龍の鏡》を発動。墓地のモンスターを除外し、ドラゴン族モンスターを融合する。 私は4体の征竜を選択する。」

「何!?《F・G・D》をじゃないのか・・・?」

「私が召喚するモンスターはそのようなモンスターを越えている。」

ミスターTの場に鏡が現れ、4体の征竜が映った。

そして、鏡が砕け、そこから青い細身な体をした人型の龍が姿を現した。

「見たまえ。これが究極の竜!《覇道竜―ハンニバル》!」

 

覇道竜―ハンニバル レベル10 攻撃5000

 

「バトル。《覇道竜―ハンニバル》で《Eゴーレム》を攻撃。」

《覇道竜―ハンニバル》は胸から龍の頭部を模った槍を取り出すと、《Eゴーレム》に突き刺そうとした。

「罠カード発動。《次元幽閉》。攻撃モンスターを除外する。」

《覇道竜―ハンニバル》の目の前に《次元幽閉》のソリッドビジョンが現れたが、そのモンスターはそのまま槍で《Eゴーレム》ごと貫いた。

「何!?」

「このカードは相手の魔法・罠カードの効果を受けない。そして、このカードが守備モンスターを攻撃した時、貫通ダメージを与える。」

ヒイロの真下から水柱が上がり、ヒイロを傷つけた。

「ぐあああ!!」

 

ヒイロ

ライフ4000→1100

 

「く・・・ライフが大幅に・・・。」

「安心したまえ。このカードが場にいる限り、私はモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚が行えず、セットすることもできない。そして、エンドフェイズ時に手札に存在するモンスターカードをすべて墓地へ送る。私はカードを3枚伏せて、ターンエンド。そして、手札のモンスターカードはすべて墓地へ送られる。」

 

ミスターTが手札から墓地へ送ったモンスター

・ドラゴン・アイス

 

ヒイロ

手札4

ライフ1100

場 なし

 

ミスターT

手札6→0

ライフ4000

場 覇道竜―ハンニバル レベル10 攻撃5000

  伏せカード3

 

「く・・・。俺のターン。」

 

ヒイロ

手札4→5

 

「俺は手札から《Eガンナー》を守備表示で召喚。」

 

Eガンナー レベル4 守備1000

 

「甘い。永続罠《最終突撃命令》を発動。これで、表側表示モンスターはすべて攻撃表示となる。」

《Eガンナー》は突撃の掛け声に反応し、攻撃表示となった。

 

Eガンナー レベル4 守備1000→攻撃1900

 

「そして、カードを2枚伏せ、ターンエンド。」

 

ヒイロ

手札5→2

ライフ1100

場 Eガンナー レベル4 攻撃1900

  伏せカード2

 

ミスターT

手札0

ライフ4000

場 覇道竜―ハンニバル レベル10 攻撃5000

  最終突撃命令(永続罠)

  伏せカード2

 

「私のターン。ドロー。」

 

ミスターT

手札0→1

 

「更に永続罠《毒牙の島》を発動。場に攻撃表示モンスターしか存在しない場合、相手フィールド上のすべての攻撃表示モンスターの攻撃力が1000ポイントダウンする。」

 

Eガンナー レベル4 攻撃1900→900

 

毒牙の島

永続罠カード

お互いのフィールド上に存在するモンスターが表側攻撃表示モンスターのみの場合、相手フィールド上に存在する表側攻撃表示モンスターの攻撃力が1000ポイントダウンする。

 

「意外とあっけない結末だったな。《覇道竜―ハンニバル》で《Eガンナー》を攻撃。」

《覇道竜―ハンニバル》の槍が《Eガンナー》を貫いた。

そして、そのままヒイロを攻撃しようとしたが、彼の周囲を覆ったバリアに阻まれた。

「ほう・・・。」

「永続罠《スピリットバリア》。俺の場にモンスターが存在する限り、俺に対して発生する戦闘ダメージが0になる。」

「なかなかやるな。しかし・・・。私は手札から速攻魔法《異次元からの埋葬》。ゲームから除外されているモンスターを3体まで墓地に戻す。」

 

墓地の戻ったカード

・焔征竜-ブラスター

・巌征竜―レドックス

・瀑征竜―タイダル

 

「そして、《覇道竜―ハンニバル》の効果発動。私の墓地に征竜が存在する場合、私のターンに1度、貴様の場の魔法・罠カードを1枚破壊することができる。」

「何!!」

《覇道竜―ハンニバル》は槍で大竜巻を起こし、《スピリットバリア》を破壊した。

 

覇道竜―ハンニバル

レベル10 攻撃5000 守備0 融合 炎属性 ドラゴン族

「焔征竜-ブラスター」+「巌征竜―レドックス」+「瀑征竜―タイダル」+「嵐征竜―テンペスト」

このカードは融合召喚でのみ特殊召喚することができる。

このカードは相手の魔法・罠カードの効果を受けない。

自分の墓地に「征竜」と名のつくモンスターが存在する場合、1ターンに1度、自分のターンに相手フィールド上の魔法・罠カードを1枚破壊することができる。

このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。

このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、自分はモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚・セットすることができない。

自分のターンのエンドフェイズ時に、自分は手札に存在するモンスターカードをすべて墓地へ送らなければならない。

 

「(これで・・・また俺が劣勢になったか・・・。)」

「私はこれでターンエンド。さあ、ここからどうする?」

 

ヒイロ

手札2

ライフ1100

場 伏せカード1

 

ミスターT

手札1→0

ライフ4000

場 覇道竜―ハンニバル レベル10 攻撃5000

  最終突撃命令(永続罠)

  毒牙の島(永続罠)

  伏せカード1

 

「《覇道竜―ハンニバル》・・・。このカードを攻略しなければ、俺は負ける・・・。」

ヒイロは征竜の頂点である《覇道竜―ハンニバル》をじっと見た。

 

一方、現実世界のヒイロは目を覚まさず、汗を流しながらうなされていた。

「うう・・・・。」

「ヒイロ!!大丈夫・・・?」

龍可はヒイロの汗を拭きながら呼びかけた。

ダークネスの力が原因で、龍可はヒイロがどの世界にいるのか全く分からなかった。

「龍可。テレビを持ってきたぜ!」

トオルはテレビをヒイロの部屋に置き、WRGPの生中継を選んだ。

チーム・ラグナロクとの戦いは大将戦に持ち込んでいた。

しかし、チーム・ラグナロクのラストホイーラー、ハラルドという銀髪の青年の場には《極神皇トール》、《極神皇ロキ》、《極神聖帝オーディン》がいて、戦況は遊星の圧倒的不利だった

「ヒイロ・・・。遊星はこの状況の中であきらめずに戦っているわ!だから・・・帰ってきて・・・!!」




ミスターTの切り札は最上級のドラゴン族モンスター!!
ヒイロ、万事休すか・・・?
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