決勝トーナメントは準決勝戦まで連日で行われ、決勝戦は1日おいてから行われる。
チーム・太陽戦の翌日・・・。
「ううん・・・。」
龍可はヒイロのベッドの中で目を覚ました。
時間は午前8時、普段ならヒイロはすでに朝食を作っているころだが、今日は違った。
「あ・・・ヒイロ・・・。まだ寝てたんだ。」
龍可はヒイロの体を揺らした。
「あれ・・・?ヒイロ・・・?」
何度揺らしても、ヒイロは目を覚まさなかった。
「うそ・・・。どうなってるの!?ヒイロ!ヒイロ!!」
「ヒイロが目を覚まさない・・・?」
「一体どうなっている!?説明しろ!龍可!」
「分からない・・・。昨日はいつも通り一緒に寝ていただけなのに・・・。」
龍可からの連絡を受けた遊星たちはペントハウスに集合した。
しかし、どう対処すればいいのかわからず、ただいたずらに時間だけが経った。
「ねえ。龍可。これ、龍可の時と同じだよ!」
「そういえば・・・。」
2人は龍可が1か月昏睡状態に陥ったときのことを思い出した。
その時、龍可は精霊世界へ行っていた。
「じゃあ、あの時のように呼びかければ・・・。」
「でも、もうすぐチーム・ラグナロクの試合が始まる!このままいかないと不戦敗になっちゃうよ!!」
ブルーノは時計を見た。
準決勝開始まであと1時間だった。
「みんなは準決勝に行って!!」
龍可はヒイロの手を握った。
「龍可・・・。」
「きっと、ヒイロならそう言う!私はヒイロに呼び掛けるわ!」
「龍可・・・。分かった。行くぞ!!」
「遊星・・・。」
アキは遊星の思いを察すると、何も言わずに一緒に出た。
「ヒイロ・・・。さっさと起きろよ!!」
「目覚めんと承知せんからな!!」
ジャックとクロウも出ていき、部屋に残っているのはミゾグチとミサキとトオル、そして龍可と昏睡状態のヒイロになった。
「ミサキさんたちも遊星の応援に・・・。」
「いえ。我々も手伝います。精霊世界というのはわかりませんが、呼びかける人数は多いほうがよいでしょう。」
「ヒイロ!!起きろーーーー!」
「ヒイロ・・・。」
「・・・。ありがとう・・・みんな・・・。」
龍可は彼らの助力に感謝し、握っているヒイロの手を自身の額に当てた。
「(せめて・・・ヒイロがどの精霊世界にいるのかわかれば・・・。)」
「・・・。ここは・・・どこだ・・・・?」
ヒイロはゆっくり目を開けると、何もない真っ暗な空間だった。
「・・・。今度は俺を永遠に目覚めさせないつもりか・・・?ミスターT。」
「ふむ。さすがだな。ヒイロ・リオニス。あっさりと私の仕業だということを看破するとは。」
ミスターTが背後から拍手をしながら出てきた。
しかし、1人だけではなく、徐々に数が増えて行った。
「やはり・・・複数いたか。」
「ダークネスが力を徐々に取り戻しつつあるのでな。希望があれば、もっと数を増やしてやるぞ。」
「いや、結構だ。同じ人間が何人も出ては気持ちが悪い。」
「それは残念。」
ミスターTの数が増えるのが止まり、全員がデュエルディスクを出現させた。
「・・・。そこまで命の石がほしいのか?」
「いいや。もうそのようなものは不要だ。もっと効率のいいものを見つけたからな。見たまえ。」
ミスターTが右手をかざすと、場所がネオドミノシティの展望台に変化した。
そして、上空には先日見たあの城があった。
「まさか・・・。」
「そう。あの城には膨大なエネルギーがある。ダークネスの力を完全復活させるほどのな。イリアステルという連中はどうでもいいが、あの城はほしい。そして!!」
ミスターTたちは融合し、1体だけになった。
「虚無の世界に君のような異質な存在は不要だ。もちろん、他のシグナーとあの星界の三極神を操るデュエリストたちもだ。」
「なら、なぜ俺からだ?」
「命の石・・・シグナー・・・精霊・・・そしてフュージョンシンクロ。どれも我らにとっては脅威だ。ゆえに君さえ倒すことができれば我々の勝利が確定する。」
「ふん・・・。俺の仲間を舐めるなよ。」
ヒイロはなぜか装着されていたデュエルディスクを展開させた。
「「デュエル!!」」
ヒイロ
手札5
ライフ4000
ミスターT
手札5
ライフ4000
「俺の先攻。ドロー。」
ヒイロ
手札5→6
「俺は手札から《Eゴーレム》を守備表示で召喚。」
Eゴーレム レベル4 守備2100(チューナー)
「カードを1枚伏せ、ターンエンド。」
ヒイロ
手札6→4
ライフ4000
場 Eゴーレム レベル4 守備2100(チューナー)
伏せカード1
ミスターT
手札5
ライフ4000
場 なし
「なるほど。守備力2100か。私のターン。ドロー。」
ミスターT
手札5→6
「私は手札から魔法カード《手札抹殺》を発動。お互いに手札をすべて捨て、捨てたカードの数だけカードをドローする。」
「いきなりか・・・。」
ヒイロが手札から捨てたカード
・Eソードマン
・Eビートル
・Eサイキッカー
・Eドール
ミスターTが手札から捨てたカード
・焔征竜-ブラスター
・巌征竜―レドックス
・瀑征竜―タイダル
・嵐征竜―テンペスト
・真紅眼の黒竜
「すべて・・・高レベルのドラゴン族・・・。」
「そうだ。そして、私は手札から魔法カード《龍の鏡》を発動。墓地のモンスターを除外し、ドラゴン族モンスターを融合する。 私は4体の征竜を選択する。」
「何!?《F・G・D》をじゃないのか・・・?」
「私が召喚するモンスターはそのようなモンスターを越えている。」
ミスターTの場に鏡が現れ、4体の征竜が映った。
そして、鏡が砕け、そこから青い細身な体をした人型の龍が姿を現した。
「見たまえ。これが究極の竜!《覇道竜―ハンニバル》!」
覇道竜―ハンニバル レベル10 攻撃5000
「バトル。《覇道竜―ハンニバル》で《Eゴーレム》を攻撃。」
《覇道竜―ハンニバル》は胸から龍の頭部を模った槍を取り出すと、《Eゴーレム》に突き刺そうとした。
「罠カード発動。《次元幽閉》。攻撃モンスターを除外する。」
《覇道竜―ハンニバル》の目の前に《次元幽閉》のソリッドビジョンが現れたが、そのモンスターはそのまま槍で《Eゴーレム》ごと貫いた。
「何!?」
「このカードは相手の魔法・罠カードの効果を受けない。そして、このカードが守備モンスターを攻撃した時、貫通ダメージを与える。」
ヒイロの真下から水柱が上がり、ヒイロを傷つけた。
「ぐあああ!!」
ヒイロ
ライフ4000→1100
「く・・・ライフが大幅に・・・。」
「安心したまえ。このカードが場にいる限り、私はモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚が行えず、セットすることもできない。そして、エンドフェイズ時に手札に存在するモンスターカードをすべて墓地へ送る。私はカードを3枚伏せて、ターンエンド。そして、手札のモンスターカードはすべて墓地へ送られる。」
ミスターTが手札から墓地へ送ったモンスター
・ドラゴン・アイス
ヒイロ
手札4
ライフ1100
場 なし
ミスターT
手札6→0
ライフ4000
場 覇道竜―ハンニバル レベル10 攻撃5000
伏せカード3
「く・・・。俺のターン。」
ヒイロ
手札4→5
「俺は手札から《Eガンナー》を守備表示で召喚。」
Eガンナー レベル4 守備1000
「甘い。永続罠《最終突撃命令》を発動。これで、表側表示モンスターはすべて攻撃表示となる。」
《Eガンナー》は突撃の掛け声に反応し、攻撃表示となった。
Eガンナー レベル4 守備1000→攻撃1900
「そして、カードを2枚伏せ、ターンエンド。」
ヒイロ
手札5→2
ライフ1100
場 Eガンナー レベル4 攻撃1900
伏せカード2
ミスターT
手札0
ライフ4000
場 覇道竜―ハンニバル レベル10 攻撃5000
最終突撃命令(永続罠)
伏せカード2
「私のターン。ドロー。」
ミスターT
手札0→1
「更に永続罠《毒牙の島》を発動。場に攻撃表示モンスターしか存在しない場合、相手フィールド上のすべての攻撃表示モンスターの攻撃力が1000ポイントダウンする。」
Eガンナー レベル4 攻撃1900→900
毒牙の島
永続罠カード
お互いのフィールド上に存在するモンスターが表側攻撃表示モンスターのみの場合、相手フィールド上に存在する表側攻撃表示モンスターの攻撃力が1000ポイントダウンする。
「意外とあっけない結末だったな。《覇道竜―ハンニバル》で《Eガンナー》を攻撃。」
《覇道竜―ハンニバル》の槍が《Eガンナー》を貫いた。
そして、そのままヒイロを攻撃しようとしたが、彼の周囲を覆ったバリアに阻まれた。
「ほう・・・。」
「永続罠《スピリットバリア》。俺の場にモンスターが存在する限り、俺に対して発生する戦闘ダメージが0になる。」
「なかなかやるな。しかし・・・。私は手札から速攻魔法《異次元からの埋葬》。ゲームから除外されているモンスターを3体まで墓地に戻す。」
墓地の戻ったカード
・焔征竜-ブラスター
・巌征竜―レドックス
・瀑征竜―タイダル
「そして、《覇道竜―ハンニバル》の効果発動。私の墓地に征竜が存在する場合、私のターンに1度、貴様の場の魔法・罠カードを1枚破壊することができる。」
「何!!」
《覇道竜―ハンニバル》は槍で大竜巻を起こし、《スピリットバリア》を破壊した。
覇道竜―ハンニバル
レベル10 攻撃5000 守備0 融合 炎属性 ドラゴン族
「焔征竜-ブラスター」+「巌征竜―レドックス」+「瀑征竜―タイダル」+「嵐征竜―テンペスト」
このカードは融合召喚でのみ特殊召喚することができる。
このカードは相手の魔法・罠カードの効果を受けない。
自分の墓地に「征竜」と名のつくモンスターが存在する場合、1ターンに1度、自分のターンに相手フィールド上の魔法・罠カードを1枚破壊することができる。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、自分はモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚・セットすることができない。
自分のターンのエンドフェイズ時に、自分は手札に存在するモンスターカードをすべて墓地へ送らなければならない。
「(これで・・・また俺が劣勢になったか・・・。)」
「私はこれでターンエンド。さあ、ここからどうする?」
ヒイロ
手札2
ライフ1100
場 伏せカード1
ミスターT
手札1→0
ライフ4000
場 覇道竜―ハンニバル レベル10 攻撃5000
最終突撃命令(永続罠)
毒牙の島(永続罠)
伏せカード1
「《覇道竜―ハンニバル》・・・。このカードを攻略しなければ、俺は負ける・・・。」
ヒイロは征竜の頂点である《覇道竜―ハンニバル》をじっと見た。
一方、現実世界のヒイロは目を覚まさず、汗を流しながらうなされていた。
「うう・・・・。」
「ヒイロ!!大丈夫・・・?」
龍可はヒイロの汗を拭きながら呼びかけた。
ダークネスの力が原因で、龍可はヒイロがどの世界にいるのか全く分からなかった。
「龍可。テレビを持ってきたぜ!」
トオルはテレビをヒイロの部屋に置き、WRGPの生中継を選んだ。
チーム・ラグナロクとの戦いは大将戦に持ち込んでいた。
しかし、チーム・ラグナロクのラストホイーラー、ハラルドという銀髪の青年の場には《極神皇トール》、《極神皇ロキ》、《極神聖帝オーディン》がいて、戦況は遊星の圧倒的不利だった
「ヒイロ・・・。遊星はこの状況の中であきらめずに戦っているわ!だから・・・帰ってきて・・・!!」
ミスターTの切り札は最上級のドラゴン族モンスター!!
ヒイロ、万事休すか・・・?
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