遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第百二十二話 深淵

モーメントの中は虹色の輝きと熱で満ちていた。

しかし、痣の力のおかげか、少し熱いと感じるだけだった。

「・・・・。そこにいたか・・・。」

その輝きの中に、真っ黒の球体がある。

そこから感じるのは、膨大な心の闇・・・。

「今いくぞ・・・。ダークネス・・・。」

ヒイロは迷うことなく、その闇の球体の中へ入った。

 

「・・・。ここは・・・。」

球体の中に入ったヒイロに待っていたのは無限に広がる闇の空間。

そして、目の前の玉座には左腕がないディヴァインが座っていた。

「ディヴァイン・・・いや、ダークネス・・・。」

「汝、なぜ逃げなかった?そのままアポリアの元へ向かうという選択肢もあっただろうに・・・。」

「ここへ行かなければ、お前を倒せないからな・・・。」

「ほう・・・。」

玉座の後ろで本当のダークネスが姿を現し、ディヴァインは立ち上がった。

「汝、いつまで己の心を偽る。ヒイロ・リオニス・・・いや、アルス・マクレイン。」

「・・・。」

ヒイロは捨てた名前で呼ばれたが、何も感じなかった。

「リオニス・・・。汝の養父の姓であったな。」

「それがどうした・・・。」

「楽になれ。すべての力を捨て、本当の心を見せよ。本当は恐ろしいのであろう?逃げ出したいのであろう・・・?汝は常にその感情を押し隠し、戦い続けてきた。他人の力を借りずに・・・。誰のためでもなく、強い自分を演じるために・・・。」

「お前の戯言に付き合う気はない。」

ヒイロはデュエルディスクを展開した。

「一人で戦えるのか・・・?ここには汝の愛する者はいない。そして、仲間も・・・。」

「俺がここで戦うことで、遊星たちはZ-ONEとの戦いに集中することができる。お前に遊星たちの元へ行かせるわけにはいかない。」

「確かに・・・。我はシグナーの力を忌む。虚無の世界には不要な存在だからだ。だが・・・。」

ダークネスは右手をディヴァインに当てた。

すると、彼の肉体が劫火に包まれ、瞬時に灰となった。

「・・・。」

「この程度の存在はすぐに消すことができる。だが・・・。」

ダークネスは今度はヒイロの足元に溶岩を出現させた。

しかし、痣のバリアでヒイロには全く影響がなかった。

「汝は命の石と不完全なシグナーの力・・・それらが生み出す莫大な力で守られている・・・。ゆえに厄介・・・。」

ダークネスの手に5枚の黒いカードが出現した。

「来い・・・ヒイロ・リオニス。汝にとって最期のデュエルを・・・。」

「最期になるのは・・・どちらだ。」

「「デュエル!!」」

 

ヒイロ

手札5

ライフ4000

 

ダークネス

手札5

ライフ4000

 

「俺の先攻。ドロー。」

 

ヒイロ

手札5→6

 

「俺は手札から《Eゴーレム》を守備表示で召喚。」

 

Eゴーレム レベル4 守備2100(チューナー)

 

「カードを2枚伏せ、ターンエンド。」

 

ヒイロ

手札6→3

ライフ4000

場 Eゴーレム レベル4 守備2100(チューナー)

  伏せカード2

 

ダークネス

手札5

ライフ4000

場 なし

 

「ふふふ・・・。そのような脆弱な場で・・・。我のターン。」

ダークネスの手に黒いカードが創造された。

 

ダークネス

手札5→6

 

「われは手札からフィールド魔法《ダークネス》を発動。」

ダークネスの背後に巨大な黒い水の球体が現れた。

「これは・・・。」

「この中には虚無の世界・・・我の世界が存在する・・・。この中では何も見えず、何も聞こえず、何も思い出せず・・・等しく闇に落ちていく世界・・・。《ダークネス》が発動した時、我の場の魔法・罠カードをすべて破壊する。」

ダークネスの場にブラックホールが出現したが、彼の場に魔法・罠カードがないため、カードは1枚も吸い込まれることは無かった。

「そして、手札・デッキから《虚無》、《無限》、《ダークネス1》、《ダークネス2》、《ダークネス3》を1枚ずつ、ランダムにセットする。」

ダークネスの5枚の翼に新たに想像された5枚のカードをセットされた。

「そして、手札から《ダークネス・アイ》を召喚する。」

ダークネスの場に眼だけのモンスターが現れた。

 

ダークネス・アイ レベル1 守備1000

 

「なんだ・・・?その眼は・・・。」

「我はこれでターンを終了させる。そして、《ダークネス》の効果でお互いのターンのエンドフェイズ時に我の場の魔法・罠カードはすべてセットし、ランダムに並べ替える。」

翼にセットされた5枚のカードは1度消滅し、再びランダムに配置された。

 

ダークネス

フィールド魔法カード

発動時に自分の魔法&罠カードゾーンのカードを全て破壊する。

手札及びデッキから「虚無(ゼロ)」「無限(インフィニティ)」「ダークネス1」「ダークネス2」「ダークネス3」を1枚ずつランダムにセットする。

この効果でセットされたカードを確認する事はできない。

お互いのターンのエンドフェイズに自分フィールド上の罠カードをセットされた状態に戻し、セットされた場所をランダムに変更する。

自分フィールド上の魔法・罠カードがフィールド上から離れた時、自分フィールド上の魔法・罠カードを全て破壊する。

 

ヒイロ

手札3

ライフ4000

場 Eゴーレム レベル4 守備2100(チューナー)

  伏せカード2

 

ダークネス

手札6→4

ライフ4000

場 ダークネス・アイ レベル1 守備1000

  伏せカード5(《虚無》《無限》《ダークネス1》《ダークネス2》《ダークネス3》)

  ダークネス(フィールド魔法)

 

「(いきなり5枚の伏せカード・・・そして、レベル1のモンスター・・・。奴の目的は・・・。)俺のターン。」

 

ヒイロ

手札3→4

 

「手札から《Eソードマン》を召喚。」

 

Eソードマン レベル4 攻撃1600

 

「レベル4のモンスターとレベル4のチューナーモンスター・・・。そこから現れるのは汝の守護竜、《マリンフォース・ドラゴン》。ならば・・・。永続罠《虚無》を発動。」

「《虚無》だと・・・?」

ヒイロは表側になったその不気味な罠カードに疑問を持った。

「このカードと連動し、我が魔法・罠カードをもう1枚発動する。現れろ。《無限》。」

《無限》が《虚無》に連動して、表側表示に変化した。

「《虚無》と《無限》・・・。2つの罠が発動した時、そのカードの間にセットされたカードをすべて発動する。」

「何!?」

「《虚無》と《無限》その間にあるのは・・・《ダークネス1》。このカードがその2枚のカードの効果で目覚めたとき、他のダークネスカードが発動するたびに汝の場のカードを1枚破壊する。」

《Eソードマン》の肉体に青い電撃が走り、破壊された。

 

虚無(ゼロ)

永続罠カード

「ダークネス」が発動している場合、以下の効果を発動する。

「無限」が発動していない場合、自分の魔法&罠カードゾーンのカード1枚を発動する。

「無限」が発動している場合、このカードと「無限」の間にあるカードを全て発動する。

 

無限(インフィニティ)

永続罠カード

「ダークネス」が発動している場合、以下の効果を発動する。

「虚無」が発動していない場合、自分の魔法&罠カードゾーンのカード1枚を発動する。

「虚無」が発動している場合、このカードと「虚無」の間にあるカードを全て発動する。

 

ダークネス1

永続罠カード

自分フィールド上に「虚無」と「無限」が発動している時にこのカードが最初に発動した場合、以下の効果を得る。

・相手フィールド上のカード1枚を破壊する。

・その後、「ダークネス」と名のついた永続罠カードが発動する毎に、相手フィールド上のカード1枚を破壊する。

 

「く・・・・。俺はこれでターンエンドだ。」

「《ダークネス》の効果で、我の場の罠カードはすべてセットされ、その配置が変化する。」

5枚の伏せカードは闇の力で配置が変化した。

 

ヒイロ

手札4→3

ライフ4000

場 Eゴーレム レベル4 守備2100(チューナー)

  伏せカード2

 

ダークネス

手札4

ライフ4000

場 ダークネス・アイ レベル1 守備1000

  伏せカード5(《虚無》《無限》《ダークネス1》《ダークネス2》《ダークネス3》)

  ダークネス(フィールド魔法)

 

「く・・・。」

「我のターン・・・。」

 

ダークネス

手札4→5

 

「《ダークネス・アイ》を攻撃表示に変更させる。」

 

ダークネス・アイ レベル1 守備1000→攻撃0

 

「攻撃力0のモンスターを攻撃表示にするだと・・・?」

「我に汝の常識は通用しない。《ダークネス・アイ》が攻撃表示で存在する場合、我はダークネスモンスターをリリースなしで召喚できる。現れよ。《ダークネス・デストロイヤー》。」

ダークネスの場に骨がいびつに浮き上がった屈強な悪魔が現れた。

 

ダークネス・デストロイヤー レベル7 攻撃2300

 

「このモンスターは1ターンに2度攻撃でき、更に貫通効果を持つ。」

「何!?」

ヒイロは《ダークネス1》の効果を思い出した。

その破壊効果で《Eソードマン》が破壊される可能性があったからだ。

「(だが・・・あいつは《ダークネス》の効果で伏せカードの確認が禁じられている・・・。なら・・・。)」

「《虚無》と《無限》を発動。」

ダークネスの魔法・罠ゾーンの両端に配置された2枚のカードが発動した。

「何!?」

ヒイロはなぜダークネスがカードを確認することなく、それらのカードを発動したのか理解できなかった。

「闇の力よ・・・我とともに・・・。」

発動したのは《ダークネス2》、《ダークネス1》、《ダークネス3》の順番だった。

「《ダークネス2》の効果発動。我の場のモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズまで1000ポイントアップする。そして、その効果は他のダークネス罠が発動するたびに使用できる。」

「く・・・。」

3枚のダークネス罠から力を与えられた《ダークネス・デストロイヤー》は自身の破壊翼を抑えるのに精いっぱいだった。

 

ダークネス・デストロイヤー レベル7 攻撃2300→5300

 

ダークネス2

永続罠カード

自分フィールド上に「虚無(ゼロ)」と「無限(インフィニティ)」が発動している時にこのカードが最初に発動した場合、以下の効果を得る。

・自分フィールド上のモンスター1体の攻撃力をこのターンのみ1000ポイントアップする。

その後、「ダークネス」と名のついた永続罠カードが発動する毎に、自分フィールド上のモンスター1体の攻撃力をこのターンのみ1000ポイントアップする。

 

「攻撃力5300の2回攻撃・・・。」

「《ダークネス・デストロイヤー》で、《Eゴーレム》を攻撃。」

《ダークネス・デストロイヤー》は破壊欲のままに《Eゴーレム》を破壊しようとした。

「罠発動!《くず鉄のかかし》!これで攻撃を無効にする。」

《くず鉄のかかし》が《ダークネス・デストロイヤー》の攻撃を妨害した。

「だが、まだ攻撃は残っている。」

「く・・・。」

《ダークネス・デストロイヤー》の右腕が《Eゴーレム》を貫き、撃破した。

「く・・・うわああああ!!」

 

ヒイロ

ライフ4000→800

 

「はあ・・・はあ・・・。」

ヒイロは腹部に手を置いた。

なぜか、ものすごい痛みが腹部を襲ったからだ。

「さあ・・・汝の力はその程度か?ターンエンド。」

ダークネスの5枚のカードは再びセットされ、配置が変化した。

 

ヒイロ

手札3

ライフ800

場 伏せカード2(うち1枚《くず鉄のかかし》)

 

ダークネス

手札5→4

ライフ4000

場 ダークネス・アイ レベル1 攻撃0

  ダークネス・デストロイヤー レベル7 攻撃2300

  伏せカード5(《虚無》《無限》《ダークネス1》《ダークネス2》《ダークネス3》)

  ダークネス(フィールド魔法)

 

「くう・・・・。」

「どうだ?痛いであろう?苦しいであろう?諦めて、命を差し出せば楽になれる・・・。」

「ふざけるな・・・。この程度ではまだ・・・。」

ヒイロは立ち上がり、カードを引いた。

 

ヒイロ

手札3→4

 

「俺は手札から《Eリベンジャー》を特殊召喚。」

 

Eリベンジャー レベル6 攻撃0

 

「このカードは、相手ライフが俺より2000ポイント以上上回っているとき、特殊召喚できる。さらに、手札から《Eドール》を召喚。」

 

Eドール レベル1 守備0(チューナー)

 

「ほう・・・。まだ力が残っているとはな・・。」

「まだだ。手札から魔法カード《Eレベルブランチ》を発動。俺の場のモンスターのレベルを2つ下げることで、俺の場に《Eブランチ・トークン》2体を特殊召喚する。」

ヒイロの場に枝の形をしたモンスターが2体現れた。

 

E(イクイップ)レベルブランチ

通常魔法カード

自分フィールド上にチューナーモンスターが表側表示で存在するときにのみ発動できる。

自分フール土壌に表側表示で存在するレベル3以上のモンスター1体を選択する。

選択したモンスターのレベルは1つ下がり、自分フィールド上に「E(イクイップ)ブランチ・トークン」2体を特殊召喚する。

このカードを発動したターン、自分は「E(イクイップ)」と名のつくモンスターしかシンクロ召喚できない。

 

E(イクイップ)ブランチ・トークン

レベル1 攻撃0 守備0 トークン 地属性 植物族

「E(イクイップ)レベルブランチ」の効果で特殊召喚される。

このカードはリリースできない。

このカードは特殊召喚されたターンのエンドフェイズ時に破壊される。

 

「レベル1の《Eブランチ・トークン》2体とレベル5になった《Eリベンジャー》に、レベル1の《Eドール》をチューニング。疾風の鳥獣騎士よ。その翼の鎖を砕き、天を駆けろ!シンクロ召喚。《EMウィンドナイト》!」

 

EMウィンドナイト レベル7 攻撃2400

 

「ヒイロ。私に力を。」

「分かっている。罠発動。《EWスキルキャノン》。このカードは発動後、装備カードとなる。」

《EMウィンドナイト》の両腕に「S」という文字が砲身に刻まれている大型キャノン砲が装着された。

「装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップし、戦闘で相手モンスターを破壊した時、デッキからカードを1枚ドローできる。」

 

EMウィンドナイト レベル8 攻撃2400→3400

 

EW(イクイップウェポン)スキルキャノン

通常罠カード

このカードは発動後、装備カードとなり、「E(イクイップ)」と名のつくシンクロモンスター1体に装備される。

装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップする。

装備モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時、デッキからカードを1枚ドローする。

 

「むう・・・。」

「バトル。《EMウィンドナイト》で《ダークネス・デストロイヤー》を攻撃。ウィンディ・キャノン!」

《EMウィンドナイト》は飛翔し、両腕に装着されたキャノン砲で《ダークネス・デストロイヤー》を破壊した。

「むう・・・。」

 

ダークネス

ライフ4000→2900

 

「(なぜ、あのカードを発動させなかった・・・?)更に、EWを装備した《EMウィンドナイト》が戦闘で相手モンスターを破壊した時、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。」

《EMウィンドナイト》は両翼から鋭利な羽根をダークネスに向かって放った。

「手札の《ダークネス・ウィスプ》の効果。このカードを手札から墓地へ送ることで、効果ダメージを1度だけ0にする。」

ダークネスの目の前に黒い思念体が現れ、羽根から彼を守った。

 

ダークネス・ウィスプ

レベル1 攻撃0 守備0 チューナー 闇属性 悪魔族

このカードを手札から墓地へ送ることで、自分が受ける効果ダメージを1度だけ0にする。

この効果で手札から墓地へ送られたこのカードは次の自分のターンのドローフェイズ時にデッキに戻る。

 

「・・・。だが、《EWスキルキャノン》の効果で、デッキからカードを1枚ドロー。カードを1枚伏せ、ターンエンド。」

 

ヒイロ

手札4→0

ライフ800

場 EMウィンドナイト(《EWスキルキャノン》装備) レベル8 攻撃3400

  伏せカード2(うち1枚《くず鉄のかかし》)

 

ダークネス

手札4→3

ライフ2900

場 ダークネス・アイ レベル1 攻撃0

  伏せカード5(《虚無》《無限》《ダークネス1》《ダークネス2》《ダークネス3》)

  ダークネス(フィールド魔法)

 

「(むう・・・。我としたことが・・・。)」

ダークネスは右側に伏せられている2枚のカードを見た。

「(まあいい・・・。このようなモンスターを倒す手段は他にもある。)」

ダークネスは《EMウィンドナイト》をじっと見た。

「ヒイロ。その伏せカードは・・・おそらくあのダークネス罠を看破する術になる。」

「分かっている。《EMウィンドナイト》・・・・。」

ヒイロもまた自分の伏せカードをじっと見た。




ヒイロVSダークネスのデュエル!!
ダークネス罠を突破する方法とは・・・?(アニメ見た人にはわかりますよね?)
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