「く・・・くそ!!」
具士沢はまさかの敗北で動揺している。
「よお、よくも俺の大事な仲間を罠にはめてくれたな。」
鬼柳と遊星が具士沢に近づく。
「・・・。無事だったか。」
ヒイロは二人の無事を顔には出さなかったが、喜んでいる。
「待たせたな。」
「観念しやがれ!もうお前に部下は全滅したぜ!」
ジャックとクロウが屋上に到着した。
「・・・・。ちくしょう!!縄張りはくれてやる!!」
具士沢はそれだけ言うと、工場から逃げ去った。
「よし!!ついにサテライト統一だ!!ま、具士沢を俺の手でぶっ飛ばせなかったのは残念だがな!」
「ああ!みんなの力の結果だな。」
「ふん。俺たちならば当然だ!!」
「おっしゃあ!悲願達成だぜ!」
鬼柳たちはサテライト統一を喜んでいる。
しかし、ヒイロはなにか嫌な予感を感じていた。
「(たしかに、サテライトを統一したのはうれしいことだが、なんだ・・・?この胸騒ぎは・・・。何か・・・・これから嫌なことが起こるような・・・。)」
サテライト統一から一週間後、遊星たちはいまだに気力が抜けた状態のままだ。
特に鬼柳はほとんどしゃべることがなくなり、デュエルをする回数も減った。
「(無理もない・・・。サテライトを統一したことで、新たな目標を見つけなければならなくなったが、今の俺たちには見つかっていないからな。)」
「ジャック。俺とデュエルをしないか?何か見つかるかもしれない。」
「ああ・・・。久しぶりにやるか。」
遊星とジャックはデュエルを始めるが、そこには縄張り争いの時に感じた緊張感や迫力はなく、とてもつまらなく思えた。
「大変だ!!鬼柳の奴が!!」
クロウが急にアジトに飛び込んできた。
「まさか・・・。」
ヒイロは一足先にアジトから出た。
「や・・・やめてよお・・・。」
「へっ!弱いくせにデュエルをしてんじゃねえよ!」
鬼柳は小さい子供とデュエルをし、カードを奪おうとしていた!
「・・・。」
ヒイロは黙って子供と鬼柳の間に割って入った。
「邪魔をするな!ヒイロ!デュエルディスクを持っている奴はすべて俺たちの敵だ!」
「・・・。いけ。」
ヒイロは鬼柳の言葉を無視し、子供を逃がす。
続いて遊星たちが鬼柳とヒイロのところまで走ってきた。
「鬼柳!デュエルをこんなことに使うな!デュエルは・・・楽しいものじゃなかったのかよ!!」
クロウは鬼柳の胸ぐらをつかみ、叱責する。
「離せクロウ!すべてのデュエリストを倒してこそ、真のサテライト統一は達成されるんだ!!」
鬼柳は完全に暴走していた。
今の鬼柳は、遊星を助けたときに見せた仲間想いの彼ではなかった。
「・・・。もういい・・・。もう俺は・・・お前についていけねえ・・・。」
クロウは鬼柳を離し、立ち去っていく。
「おい!!待てよ!俺たちはチームじゃなかったのかよ!!」
鬼柳は必死に呼び止めるが、クロウは聞く耳を持たなかった。
「・・・。」
そして、ジャックも何も言わずに立ち去る。
「おいジャック!!クロウ!!なあ・・・遊星とヒイロはチームを抜けねえよなあ??」
「・・・。鬼柳。」
ヒイロは口を開く。
「しばらくお前は・・・頭を冷やした方がいい。遊星。俺は少しだけ休む。鬼柳を頼む。」
「・・・。」
遊星がうなずくと、ヒイロはクロウの後を追うことにした。
「??ヒイロ・・・・?」
鬼柳はヒイロの発言の意味が分からなかった。
いや・・・分かりたくなかったのだろう。
「オイ!!ヒイロ!ヒイロ!!お前まで抜けちまうのか!!」
「・・・。(これで元の鬼柳に戻ってくれればいいが・・・。)」
ヒイロは鬼柳のもとを去りながら、彼が元の仲間想いの彼に戻ることを願った。
しかし、数日後、彼の願いはガラスのようにもろくも打ち砕かれることになる・・・。
ついに鬼柳のもとを離れてしまったヒイロ達。
その行動が吉と出るか凶と出るか・・・。
次回!チーム・サティスファクション編はついに終盤へ!!