遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第十一話 離別

「く・・・くそ!!」

具士沢はまさかの敗北で動揺している。

「よお、よくも俺の大事な仲間を罠にはめてくれたな。」

鬼柳と遊星が具士沢に近づく。

「・・・。無事だったか。」

ヒイロは二人の無事を顔には出さなかったが、喜んでいる。

「待たせたな。」

「観念しやがれ!もうお前に部下は全滅したぜ!」

ジャックとクロウが屋上に到着した。

「・・・・。ちくしょう!!縄張りはくれてやる!!」

具士沢はそれだけ言うと、工場から逃げ去った。

「よし!!ついにサテライト統一だ!!ま、具士沢を俺の手でぶっ飛ばせなかったのは残念だがな!」

「ああ!みんなの力の結果だな。」

「ふん。俺たちならば当然だ!!」

「おっしゃあ!悲願達成だぜ!」

鬼柳たちはサテライト統一を喜んでいる。

しかし、ヒイロはなにか嫌な予感を感じていた。

「(たしかに、サテライトを統一したのはうれしいことだが、なんだ・・・?この胸騒ぎは・・・。何か・・・・これから嫌なことが起こるような・・・。)」

 

 

サテライト統一から一週間後、遊星たちはいまだに気力が抜けた状態のままだ。

特に鬼柳はほとんどしゃべることがなくなり、デュエルをする回数も減った。

「(無理もない・・・。サテライトを統一したことで、新たな目標を見つけなければならなくなったが、今の俺たちには見つかっていないからな。)」

「ジャック。俺とデュエルをしないか?何か見つかるかもしれない。」

「ああ・・・。久しぶりにやるか。」

遊星とジャックはデュエルを始めるが、そこには縄張り争いの時に感じた緊張感や迫力はなく、とてもつまらなく思えた。

「大変だ!!鬼柳の奴が!!」

クロウが急にアジトに飛び込んできた。

「まさか・・・。」

ヒイロは一足先にアジトから出た。

 

「や・・・やめてよお・・・。」

「へっ!弱いくせにデュエルをしてんじゃねえよ!」

鬼柳は小さい子供とデュエルをし、カードを奪おうとしていた!

「・・・。」

ヒイロは黙って子供と鬼柳の間に割って入った。

「邪魔をするな!ヒイロ!デュエルディスクを持っている奴はすべて俺たちの敵だ!」

「・・・。いけ。」

ヒイロは鬼柳の言葉を無視し、子供を逃がす。

続いて遊星たちが鬼柳とヒイロのところまで走ってきた。

「鬼柳!デュエルをこんなことに使うな!デュエルは・・・楽しいものじゃなかったのかよ!!」

クロウは鬼柳の胸ぐらをつかみ、叱責する。

「離せクロウ!すべてのデュエリストを倒してこそ、真のサテライト統一は達成されるんだ!!」

鬼柳は完全に暴走していた。

今の鬼柳は、遊星を助けたときに見せた仲間想いの彼ではなかった。

「・・・。もういい・・・。もう俺は・・・お前についていけねえ・・・。」

クロウは鬼柳を離し、立ち去っていく。

「おい!!待てよ!俺たちはチームじゃなかったのかよ!!」

鬼柳は必死に呼び止めるが、クロウは聞く耳を持たなかった。

「・・・。」

そして、ジャックも何も言わずに立ち去る。

「おいジャック!!クロウ!!なあ・・・遊星とヒイロはチームを抜けねえよなあ??」

「・・・。鬼柳。」

ヒイロは口を開く。

「しばらくお前は・・・頭を冷やした方がいい。遊星。俺は少しだけ休む。鬼柳を頼む。」

「・・・。」

遊星がうなずくと、ヒイロはクロウの後を追うことにした。

「??ヒイロ・・・・?」

鬼柳はヒイロの発言の意味が分からなかった。

いや・・・分かりたくなかったのだろう。

「オイ!!ヒイロ!ヒイロ!!お前まで抜けちまうのか!!」

「・・・。(これで元の鬼柳に戻ってくれればいいが・・・。)」

ヒイロは鬼柳のもとを去りながら、彼が元の仲間想いの彼に戻ることを願った。

しかし、数日後、彼の願いはガラスのようにもろくも打ち砕かれることになる・・・。




ついに鬼柳のもとを離れてしまったヒイロ達。
その行動が吉と出るか凶と出るか・・・。
次回!チーム・サティスファクション編はついに終盤へ!!
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