遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第百二十五話 帰還

次元のはざまを超えると、そこはネオドミノシティの高台だった。

「ここは・・・?」

「戻ってこれたんだわ!」

「あ・・・・!!2人とも、あれを見て!!」

龍亞は赤き龍を指さした。

赤き龍はヒイロ達の前に来て、ジャック、クロウ、アキ、シェリー、ミサキを降ろすと、姿を消した。

「無事だったか・・・?」

「ああ。赤き龍が俺たちを助けてくれたからな!!」

「・・・。勝てたのか?」

「ああ。それにしても、あの時お前が戦っていたのは何者だったのだ?」

「・・・。遊星・・・遊星はどこだ!?」

ヒイロはジャックの質問を無視して、遊星がいないことを指摘した。

「まさか・・・まだアーク・クレイドルの中に・・・?」

「まさか・・・遊星が死ぬ未来は変わっていないというの!?」

「ちっ・・・。」

ヒイロはストライクチェイサーで遊星と通信しようとしたが、全くつながらない。

「あ・・・。見て!!アーク・クレイドルが・・・!」

「何!?」

アーク・クレイドルは徐々に高度を上げ、消滅していく。

「ま・・・待ってくれえ!!あの中にはまだ遊星が・・・!!」

「遊星が死ぬなどありえん!!・・・あってたまるか!!」

アーククレイドルの消滅はとどまるところを知らず、わずかな時間で完全に消滅してしまった。

「あ・・・ああ・・・。」

「遊星ーーー!!」

「そんな・・・。」

「馬鹿な・・・。」

「そんな・・・遊星・・・。」

ジャックたちは遊星が死んだと思い、肩を落とした。

「・・・。スタッグ。動けるか?」

「No ploblem.muster.」

ヒイロはストライクチェイサーからスタッグを分離させると、その足を掴み、一緒に飛行した。

 

「遊星・・・。どこにいる・・・?」

ヒイロはスタッグに捕まったままアーク・クレイドルがあった場所で捜索した。

もはや、そこには嘘みたいに何も存在しなかった。

「・・・何!?」

ヒイロの目の前に虹色の渦が現れた。

そして、そこから遊星が飛び出してきた。

彼は気絶したが、アポリアの力を受けた彼のDホイールは自動的にジャックたちの元へ向かっていた。

「正直焦ったぞ・・・。遊星・・・。」

ヒイロはわずかに笑むと、彼と一緒に仲間の元への帰路についた。

 

イリアステル・・・・。滅びの未来を変えるためにZ-ONEが生み出した組織。

彼はモーメントによる世界の滅亡を回避するため、ネオドミノシティを消滅させようとした。

だが、俺たちがそれを阻止した。

Z―ONEはかつては世界を救うために自分を遊星に改造し、戦ったが、結局世界が滅ぶのを停めることができなかったという過去があった。

あのデュエルの後、遊星はDホイールで旧モーメントに特攻しようとしていたが、Z-ONEが代わりに旧モーメントに特攻し、アーク・クレイドルを消滅させた。

だが、なぜアーク・クレイドルと巻き添えで消滅した遊星がこうして戻ってこれたのかはいまだに分からない。

おそらく、Z―ONEの最期の力だったのだろうと俺は思う。

そして、ブルーノ・・・。

彼は遊星の未来を変える力を試すためにあえて生死をかけたデュエルに臨んでいた。

死に際の彼は笑っていたと遊星は言っている。

せめて・・・彼だけは生きていてほしかったが・・・。

また、ミサキがなぜ俺にフュージョンシンクロを教えたかを話してくれた。

彼女はネオドミノシティ消滅に反対し、Z-ONEに逆らってこの時代に来た。

そして、アクセルシンクロに対抗するために独学でフュージョンシンクロを開発し、遊星と同等の力を持つ俺に教えた。

どうやら、彼らの未来では俺は遊星に並ぶ伝説のデュエリストらしい・・・。

少々買いかぶりすぎな気がするが・・・・。

シェリーはZ-ONEと取引をし、家族を蘇らせることを条件に彼に味方していた。

だが、クロウと十六夜の説得で考え直してくれた。

今、彼女はミゾグチとともに故郷へ帰り、ルブラン家の復興に努めている。

大変だが、復讐のためにずっと戦い続けた彼女なら大丈夫だろう。

俺も、次の目標を決めるときか・・・。

 

「・・・・。」

ヒイロは手記をしまうと、新聞を見た。

第1面はフォーチュン開発成功というニュースだ。

フォーチュンとは遊星が開発しているモーメント制御装置だ。

遊星はこれを滅びの未来回避の第1歩とするらしい。

クロウはデュエルチェイサーズになり、日夜犯罪者を追いかける日々を送っている。

ヒイロ、アキ、龍亞、龍可はいつも通りデュエルアカデミアに通っていて、ヒイロとアキは今年卒業だ。

アキは本来なら去年卒業の予定だったが、1年の休学があったため、1年遅れた。

ジャックは半年前に旅に出て音沙汰なしになっている。

「・・・。携帯が・・・。」

ヒイロは電話に出た。

「遊星か。フォーチュン開発おめでとうと最初に言っておく。」

「(ありがとう。ヒイロ。龍亞と龍可は元気にしているか?)」

「ああ・・・。遊星はどうだ?研究室にこもってばかりだろう?」

「(まあな。ろくに休暇もとっていないからな・・・。そうだ。今晩、久しぶりにみんなで集まるか?)」

「そうだな・・・。龍亞と龍可には俺から伝えておく。」

「(分かった。じゃあ、また夜に・・・。)」

ヒイロは電話を切ると、手記を書く前に完成させた新たなデッキをデッキケースに入れ、龍亞と龍可がいる居間へ向かった。




もうすぐデュエルアカデミアを卒業するヒイロ。
彼が次にすることとは・・・?
そして、彼のラストデュエルの相手とは・・・?
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