「むきゅー・・・。」
兵がライフが0になるのと同時に気を失ってしまった。
「少し・・・油断してしまったか・・・。。」
ヒイロは口の周りに付着した血をぬぐう。
「ヒイロ!!良かった・・・。」
龍可は涙を流しながらヒイロの勝利を喜ぶ。
「早く脱出するぞ!近道があるんじゃ!」
そういうと、トルンカは真っ先に独房から出て行ってしまった。
「・・・。なんだろう。私、すごく嫌な予感がするんだけど・・・。」
「俺もだ。」
しかし、トルンカを放っておくわけにはいかないため、2人はトルンカの後を追うことにした。
そのあと、トルンカの近道は行き止まりばかりで、更には見張りにも見つかり、脱出するのに数時間かかったことは言うまでもない。
ようやく町まで戻ったころには、トルンカは息を切らし、龍可は途中で走れなくなるくらい疲れたため、ヒイロにおんぶされている。
「はあ・・・はあ・・・・どうじゃ・・・近道じゃったろ・・・?」
「まったく近道とは思えなかったけど・・・。」
「・・・。」
ヒイロは何も言わずにただトルンカをにらみつける。
「そ・・・それよりも早くレグルス殿をなんとかせんと!!」
「レグルス?」
「モンスターの精霊で、白いライオンのようなモンスターだってエンシェント・フェアリ・ドラゴンが言ってたの。そ・・・それと・・・。」
龍可は少し顔を赤くする。
「・・・。なんだ?」
「も・・・もう降ろしてくれる・・・?」
「・・・?分かった。」
ヒイロはなぜ龍可が顔を赤くしているのかわからないまま降ろした。
「レグルス殿はエンシェント・フェアリー・ドラゴン様を縛る鎖を断ち切ることができる唯一のモンスターなんじゃ!」
「鎖・・・。エンシェント・フェアリーは封印されていたな。」
ヒイロは夢の中でエンシェント・フェアリーと会った時のことを思い出した。
それが、肉体が封印されているためだと考えると納得がいく。
「ヒイロ・・・。レグルスを助けなきゃいけないの・・・。力を貸してくれる?」
龍可は不安そうにヒイロに頼む。
断られるかもしれないと思ったからだろう。
「分かった。」
「ありがとう!!ヒイロ!」
「気にするな。お前を守ることが今の俺の任務だからな。レグルスは森にいるな?」
「え・・・?なんでおぬしそんなことを知っておるんじゃ?」
「さあな。」
「まあ・・・知っておるのなら話は早いな。じゃあ、先に行っとるからのお!!」
トルンカは東の森へ走って行ってしまった。
「あ・・・!!トルンカ!もう・・・。」
龍可はトルンカを追いかける。
「・・・。俺は子守り役か。」
ヒイロは他にも龍可達に言いたいことがあったが、2人とも言ってしまったため、やれやれと首を横に振り、二人の後を追った。
ヒイロ達は小一時間かけて森の最深部に到着した。
「グルルル・・・。」
鎧をまとった白い獅子がヒイロ達をにらみつける。
「お前がレグルスか・・・。」
「お願いレグルス!エンシェント・フェアリー・ドラゴンを助けるため、力を貸して!!」
「ふざけるなあ!!」
レグルスが龍可に向かって突っ込んでくる!!
「龍可!」
ヒイロは龍可を抱いて跳躍し、近くの木の幹の上にのった。
「うわあ!!どーなってるんじゃあ!!」
「貴様ら・・・私を捕え、エンシェント・フェアリー・ドラゴン様のお力を悪用する気か!!」
「はて・・・?話がどうもかみ合っておらんような・・・?」
「気をつけろ。今のあいつは杖の呪いで俺たちの言葉が反対の意味に聞こえている。」
「ええ!?何を根拠にそんなことを・・・・!?」
「あ・・・ヒイロ!トルンカ!あれを見て!!」
龍可はレグルスの左後ろ脚を指さす。
そこにはカースド・ニードルの先端が突き刺さっていた。
そして、その先端はマイナス状態になっている。
「やはりな。」
「な・・・なら・・・やーいやーいレグルスのばーか!弱虫ライオン!!お前なんかこわくないぞー!!」
「ぐわああ!!」
レグルスは悪口を言うトルンカを追いかける。
「今更そのような浮ついた言葉が通用すると思ったか!!」
「どんな意味で聞こえてたのかしら・・・?」
龍可は失笑している。
「・・・。」
ヒイロはデッキからカースド・ニードルのカードを出す。
「それ・・・どこで手に入れたの!?」
「トルンカにカード化してもらった。龍可。質問がある。」
「何?」
「今の俺たちがプラスと仮定しよう。そのプラスの俺たちがマイナス化すると呪われる。だが、マイナス化している奴をさらにマイナス化したらどうなる?」
ヒイロは何かを思いついていた。
「マイナスのマイナスは・・・プラス!!」
龍可はヒイロがやろうとしていることがわかり、すぐに行動を起こす。
「トルンカ!レグルスを私たちの近くまで誘導して!!」
「わわわ・・・・分かったのじゃ!!」
トルンカはヒイロ達がいる気の近くまで走る。
「待てえ!!」
レグルスはトルンカを追いかける。
「よし・・・。魔法カード『カースド・ニードル』発動。」
ヒイロはデュエルディスクにカードをセットする。
デュエルディスクからビームが発射され、レグルスの脚に刺さっているカースド・ニードルに命中する。
すると、刺さっているそれがプラス状態になり、強烈な衝撃波が起こる。
「きゃあ!!」
「ひょええ!!」
「ぐわああ!!」
「く・・・・!」
ヒイロ達が衝撃波で吹き飛ばされそうになるが、赤いバリアによって守られる。
「ぐう・・・またか・・・。」
ヒイロのシグナーの痣の力が全員を衝撃波から守った。
しかし、再び右腕に激しい激痛が起こる。
「うぐ・・・。はあ・・・はあ・・・・。」
衝撃波が収まるのと同時に痣が消え、痛みが治まった。
「む・・・?私は一体・・・。」
レグルスの脚からカースド・ニードルが外れる。
「レグルス!!話を聞いて!」
ヒイロと龍可は木から降り、レグルスに事情を説明した。
「そういうことでしたか・・・。申し訳ありません。カースド・ニードルに惑わされたとはいえ、エンシェント・フェアリー・ドラゴン様を救う者たちであるあなた方に牙をむけるとは・・・。」
「いやいや・・・レグルス殿が元に戻ってよかったですじゃ。」
「そういえば、先ほどの浮ついた言葉は・・・。」
「あわわわわわ!!それよりも、エンシェント・フェアリー・ドラゴン様をお救いするのを・・・。」
「む・・・。そうでしたな。ヒイロ!!」
レグルスはヒイロに目を向ける。
「なんだ?」
「先ほどのバリア・・・あなたがはったものですな?」
「そうだが。」
「やはり・・・・。ヒイロ。あなたはそのシグナーの力を使ってはならない。」
「・・・?どういうこと・・・?レグルス・・・。」
龍可は疑問に感じ、レグルスに問いかける。
「なぜなら・・・。」
レグルスは迷ったが、ヒイロのことを考え、言うことにした。
「その力を使いすぎると・・・あなたは命を落とすことになるからです・・・。」
ようやくレグルスと合流!!
精霊世界編はもうすぐ終わりか?
次回はついにヒイロの痣の秘密が明らかに!!
感想待ってます!