「ヒイロが死ぬ!?それって・・・どういうことなの!?」
龍可はレグルスに詰問する。
「エンシェント・フェアリー・ドラゴン様もこのような存在には驚かれました。今まで、前例がないシグナーですから・・・。彼がこのような不完全な覚醒を遂げた理由は不明です。しかし、不完全であるために現実世界でもカードの精霊の力を行使すること、常人をはるかに上回る回復力を持つこと、そして先ほどのような強力なバリアを作り出すことができます。」
「・・・!!」
その言葉にヒイロはハッとする。
先ほどのデュエルで吐血するほどのダメージを受けたものの、デュエルに勝った後、数分で回復したからだ。
そして、先ほどの衝撃波をバリアで防いだ際にも、右腕に痣が現れ、光ったのだ。
「し・・・しかし、レグルス殿。常人を上回る回復力を持っていながら、なぜ命を落とすことにつながるんですじゃ?」
「・・・。カードの精霊の力を現実世界で行使する力・・・常人を上回る回復力・・・そして、あのバリア・・・どれも自然の摂理に逆らうものです。龍可のような完全な覚醒を遂げたシグナーにも、カードの精霊の力の行使以外は可能ですが、痣がシグナーの身体にダメージが発生しないよう制御しているため、ヒイロほどの力はありません。」
「逆に俺は不完全なために制御が効かない。だから強力な力を出せるが、その分だけ俺の体を蝕む・・・そういうことか・・・。」
ヒイロの言葉にレグルスはうなずく。
「しかし、解決策をエンシェント・フェアリー・ドラゴン様は知っています。成功するかどうかは不明ですが・・・。」
「・・・。分かった。なら、早くエンシェント・フェアリー・ドラゴンを助けるぞ。・・・!!」
ヒイロは何かを感じたかのように目を大きく開く。
龍可も同様だった。
「大変!!現実世界での私たちに危険が迫ってるわ!」
「なら、それを解決してからだ。行くぞ。龍可。」
「で・・・でもどうやって現実世界へ?」
「・・・。」
ヒイロはある重要なことに気付いてしまう。
ヒイロも龍可も現実世界へ帰る手段がわからないからだ。
「昔この世界に来たときはエンシェント・フェアリー・ドラゴンが帰してくれたけど・・・。」
「今のわしはそんな高等な魔法は使えないんじゃー!!」
トルンカは頭を抱える。
「「クリー!」」
すると、ヒイロ達の目の前にプチクリボーとクリボンが現れる。
「クリボン!?」
「プチクリボー・・。」
2匹の精霊は地面に巨大な魔法陣を書き始める。
「「クリリー!!!」」
魔法陣を作り上げた後、2匹は魔力を放つ。
すると、現実世界へつながる扉が出現した。
「これなら帰れるな。」
「うん。でも・・・。」
龍可はレグルスとトルンカを見る。
「我々は時が来るまで森で身を隠します。」
「龍可ちゃん!ヒイロ!わしらのことは大丈夫じゃからな!」
「レグルス・・・トルンカ・・・。ヒイロ。現実世界での私はアルカディアムーブメントの本部ビルで幽閉されてるの。」
「分かった。俺はおそらく本部の独房にいる。必ず助けるから、そこで待っていてくれ。」
「うん!」
ヒイロと龍可は一緒に扉の中へ入る。
入った瞬間、視界は光に包まれ、何も見えなくなった。
精霊世界編終了です!!
ヒイロの痣の力の秘密・・・分かりましたか?
さて、ようやく本部ビル脱出編です。
龍亞の出番も秒読みか??
感想待ってます!!