遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第十九話 再会

「ん・・・。」

ヒイロが目を開けると、そこは薄暗い独房だった。

どうやら、あのときに気絶している間に地下の独房に入れられたようだ。

「クリクリー!」

「プチクリボー・・・。」

プチクリボーはヒイロが目覚めるまでの間にいろいろとみてきてくれたようだ。

ヒイロはプチクリボーの頭に手を置く。

すると、先ほどまでプチクリボーが見てきたものが頭の中に入ってくる。

龍可は203室にいることが分かった。

「よし・・・。よくやった。」

ヒイロはそれだけ言うと、独房のカギ穴を見た。

ロックピックをうまく使えば開けることができるが、部屋の中には使えそうなものがない。

「使いたくはないが・・・・。」

ヒイロは右腕に痣を出現させ、デュエルディスクにカースド・ニードルをセットした。

右腕に痛みが生じたが、開錠には成功した。

ヒイロは痛みが引いた後、独房を出た。

 

「中央が吹き抜けになっているおかげで、なんとかなりそうだ。」

ヒイロは近くの柱や、吹き抜けの手すりなどを利用して、自力で2階まで上ることにした。

サテライトでのデュエルギャングとの戦いやアルカディアムーブメントでの任務で建物に侵入する際に壁をよじ登る、僅かな足場から足場へと飛び移る、高所からのダイビングなどを何度もやってきたため、それほど苦にはならなかった。

こうして、ようやく203室の前まで来た。

龍可がいるかの確認のためにノックをした。

「誰!?もしかして・・・ヒイロ!?」

中から龍可の声が聞こえた。

「ああ・・・・。約束通り、助けに来た。」

それだけ言うと、カースド・ニードルを使い、扉を開けた。

すると、龍可がすぐに中から出てきた。

「ヒイロ!!ありがとう。この世界では初めましてね。」

龍可は笑顔でヒイロにお礼を言った。

「礼はここを脱出してから言え。行くぞ。」

「あ・・・!!ちょっと待って。もう一人助けてほしい人がいるの・・・。」

「誰だ?」

「龍亞・・・。私の双子の兄なの。龍亞は多分、同じ階の部屋に閉じ込められているの。お願い!」

ヒイロは首を少しだけ縦に振る。

そして、龍亞のいる部屋を探そうとしたが、遊星が驚いた顔で近づいてきた。

「ヒイロ!なぜ龍可と一緒に?」

「え・・・??遊星とヒイロが知り合いなの??」

「ああ・・・。2年前にいなくなった・・・。それより、なぜアルカディアムーブメントにいるんだ。」

遊星はいろいろ聞こうとしたが、ヒイロは右手のひら前に出して話をやめさせた。

「ここで話すと見つかるだけだ。龍可が入っていた部屋に入るぞ。詳しいことはそこで話す。」

「あ・・・ああ・・・。そうだな。」

ヒイロ達は部屋に入った。

そこで、ヒイロは2年前に自分に降りかかったことを、龍可は精霊世界で起こったことを遊星に離した。

「そうか・・・・。ヒイロ。お前は先ほどまでディヴァインに操られていたんだな・・・。」

「ああ。それでかなり手を汚してしまった・・・。」

ヒイロは両手を見ながら自嘲的に言った。

「遊星はなぜここへ?」

「あの後、お前のことが気になってな。ダイモンエリアにいる仲間の雑賀に頼んで、本部ビルの偽造マスターキーを作ってもらってここまで侵入してきたんだ。それから、十六夜を探しに来た。」

「十六夜・・・?十六夜アキか?」

ヒイロは十六夜とは任務以外ではあまり面識はなかったが、彼女が強力なサイコデュエリストであることは分かっていた。

「ああ・・・。彼女もシグナーだ。」

「シグナー・・・。まさか・・・お前も・・・・。」

「ああ・・・。俺とジャックもシグナーだ。」

それを聞いたヒイロは何か因縁のようなものを感じた。

「遊星。残りの話はあとにしよう。俺と龍可は龍亞の救出に向かう。お前は十六夜を探せ。」

「ああ。ヒイロ。受け取れ。もう1枚の偽造マスターキーだ。」

ヒイロは遊星からマスターキーを受け取った後、龍可と一緒に先に部屋から出た。

 

一方その頃・・・本部ビルのディヴァインの部屋には一人の女性が倒れていた、

彼女の名はカーリー渚。

ジャックを慕う女性の一人で、彼との接点を保つべく、アルカディアムーブメントに潜入捜査をしていた。

しかし、この部屋でディヴァインに見つかり、サイコデュエルの末、致命傷を負ってしまった。

「ふふふ・・・・。雑魚にしてはさすがだな。まだ息があるとは。」

ディヴァインは倒れている彼女を見て嘲り笑った。

「うう・・・。ジャック・・・。」

「じゃあな。」

ディヴァインはファイアー・ボールし、とどめを刺そうとしたが、緊急放送がそれをやめさせた。

「侵入者、および脱走者あり!本部ビルにいる者は至急彼らの確保に当たれ!!」

「ちっ・・・使えん奴らめ。うん?脱走者・・・。まさかヒイロか!!ええい!!」

ディヴァインは憤慨しながら部屋を出た。

そして、部屋にはカーリー一人残された。

「ジャック・・・ジャッ・・・ク・・・・。」

ファイアー・ボールは受けなかったものの、彼女の体はもはや限界で、ほどなくしてこと切れてしまった。

しかし・・・死の瞬間、彼女の右腕に黒いハチドリの痣が浮かび、カードも闇のオーラに包まれ、姿を変えていったことはまだ誰も知らなかった。




遊星と合流!そして、カーリーがダークシグナーに!!
それにしてもエレベーターや階段を使わずに柱などを利用して上へ向かうって・・・・書いて思ったんですけど、めちゃくちゃ大変ですよね。
まあ、ヒイロはかなり身体能力が高い設定ですけど・・・やりすぎですね。
感想待ってます!!
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