「よーし・・・準備はできたか?」
牛尾が操縦席に座り、ヘリを起動する。
ヘリには遊星号 ホイール・オブ・フォーチュン トライチェイサー 車両2台の搬入が完了し、遊星たちもヘリの座席に座っている。
「ああ・・・。出してくれ。」
遊星の言葉を聞いた牛尾はヘリの扉を閉じ、離陸させた。
数分後、ヘリはサテライト上空にいた。
「・・・。」
遊星は腕組みをしながら何かを考えているようだった。
「まだ気にしているのか?父親が旧モーメント開発者だったことを。」
ヒイロは少し呆れたように言う。
「ヒイロ。遊星のお父さんと旧モーメントのこと・・・聞かせてくれる?」
アキは旧モーメントのこと、そして今の遊星の態度が気になったため、ヒイロに質問する。
「ああ・・・。俺たちの養母、マーサから聞いた話だが、17年前のゼロ・リバースはサテライト最深部にある旧モーメントの暴走が原因で起こった。そしてモーメント開発部MIDSの責任者が遊星の親父だ。」
「ちゅっと待ってくれよお!!」
操縦席に座っている牛尾が口をはさむ。
「なんでサテライト出身の奴がそんなでっけえプロジェクトの責任者に・・・?」
「遊星はもともとシティの出身だ。」
ジャックが牛尾の質問に答えた。
「そんな・・・こいつがサテライトのクズ野郎じゃ・・・。」
牛尾は驚いた。
サテライトで2度自分とデュエルし、傷跡をつけた男の本当の出身地がシティ出身だということがいまだに信じられなかったからだ。
「俺はサテライトの出身だ!!それがどうした!!」
「い・・・いや・・・。」
ジャックの怒声に牛尾は委縮してしまった。
「クリー・・・。」
「クリリー・・・。」
突然、プチクリボーとクリボンが現れ、ヒイロ、龍可にしがみつく。
「どうしたの?クリボン。」
「大丈夫か?プチクリボー。」
ヒイロはプチクリボーの頭をなでて、落ち着かせた後、ヘリの窓から地上を見る。
「・・・。妙な霧だな・・・。」
サテライトは黒い霧に包まれていて、人の姿は全くと言っていいほどなかった。
だが、黒い霧に覆われていない場所もあった。
「マーサハウスか・・・。変わっていないな・・・。」
すると、遊星が急に立ち上がり、牛尾に近づいた。
「あの建物の近くに止めてくれ。」
「え・・・?なんでそんな・・・。」
「止めて。」
上司である深影の言葉には逆らえない牛尾はしぶしぶマーサハウス付近にヘリを着陸させた。
しぶしぶしたのは深影の命令だからではない。
自身がバカにした遊星の意見と深影の意見が一致していることが気に食わなかったからだ。
ヘリが着陸した後、ヒイロ達はヘリから出た。
「久しぶりのマーサハウスだ・・・。本当なら、こういう形で帰ってきたくはなかったが・・・。」
「おや、なんだいなんだい。こんなところにヘリが来るなんてねえ・・・。」
マーサハウスからマーサが出てきた。
「おや、遊星。ジャック。良く戻ってきたねえ。・・・!!ヒイロ!!」
マーサはヒイロの姿を見て目を丸くした。
「・・・。3年ぶりだな・・・。マーサ・・・。」
「ヒイロ・・・よく戻ってきたね・・・。」
マーサはヒイロを抱きしめ、涙を流した。
「・・・。ただいま・・・。」
ヒイロはそれだけ言ったが、表情は相変わらず無愛想なままだった。
「(・・・。やはり・・・素直になれないのはつらいな・・・。)」
ヒイロはここまで素直に感情表現できない自分に若干のコンプレックスを感じていた。
そして、今度はマーサハウスから無精ひげを生やした男が出てきた。
「遊星。お前に話したいことがある。ついてきてくれ。」
「ああ・・・分かった。雑賀。」
「お前たちもだ。旧モーメントに関することだ。」
遊星たちは雑賀とともにマーサハウスに入った。
「・・・。」
マーサは遊星たちの姿を見て、何かを感じ取ったのか、こうつぶやいた。
「あんたたち・・・死んじゃあだめだよ。」
そして、マーサもマーサハウスに入った。
サテライトに到着しました!
さて・・・これからの展開はどうしましょうか・・・。
まあ・・・これから寝て考えます。
感想待ってます!