「いててぇ・・・。」
龍亞はとどめの一撃を受けると、派手に吹き飛んでしまった。
「リアクションだけは満点だな。」
「すごい・・・。」
龍可はラストターンでのヒイロのすさまじい逆転劇に驚いた。
おそらく、ヒイロの実力は遊星やジャックに匹敵する。
「(私・・・ヒイロの足手まといになっていないかな・・・?)」
龍可はだんだん不安になっていった。
「龍亞。まだまだお前は力不足だ。」
「うう・・・。」
ヒイロの指摘で再び龍亞は自分の弱さを実感した。
たしかに、マグネロックや2体のシンクロモンスターの威力は強力だったが、あっさり攻略されている。
「だが、言いかえればまだまだ伸びるところがあるということだ。おそらく、お前は俺よりも強くれる。」
「ヒイロ・・・。」
「あんたたち。ご飯できたよ。」
マーサがヒイロ達を呼びに来た。
「分かった。行くぞ。」
「うん!」
「え・・・ええ・・・。」
ヒイロ達はマーサとともにマーサハウスに入った。
「「・・・・。」」
龍亞と龍可は2人から見ると貧しい食事を見て戸惑っている。
今日の献立はシチューとパン。
シチューの皿はかけているところがある。
だが、そう思ってしまうのは仕方がない。
二人はシティでも上級階層であるトップスの出身だからだ。
「おいしいねーこのシチュー!」
「うん!!」
孤児たちはおいしそうにそれを食べた。
龍亞と龍可は孤児たちがおいしく食べているのを見たためか、食べようかと戸惑っていたシチューを食べた。
「あ・・・。」
「おいしい・・・。」
龍亞と龍可はそのシチューのおいしさに驚きを隠せなかった。
「これ、セキュリティのおじさんが作るの手伝ってくれたんだぜ!!」
「何・・・?」
「あの牛尾が・・・。」
遊星とジャックは驚きながら牛尾の顔を見た。
「・・・。」
牛尾は恥ずかしさで顔を赤くしながらシチューを食べた。
そして、食事が終わると、遊星は立ち上がった。
「ダークシグナーとの戦いが終われば、シティとサテライトの間に橋が架かる。そうすれば、この差別はなくなる。みんなは自分の夢をかなえることができる。」
「(もしそれが本当なら・・・あいつも・・・。)」
牛尾は一緒にシチューを作った少年を見た。
彼は父親を強盗事件で失っている。
だが、その時に父親を必死に助け、犯人を捕まえてくれたセキュリティの人々に感謝していて、将来セキュリティの一員になることを志していた。
だが、今の法律ではサテライト出身者がセキュリティになることを禁じられている。
しかし、マーサは牛尾にこう言った。
「(この世に絶対なんてものはないんだよ。)」
「(俺は・・・偏見ばかりで・・・何も見えていなかったんだな・・・。)」
「さあ、あんたたちはもう休みな。片づけは私たちがやっとくからさ。明日からは大変なんだろう?」
ヒイロ達は寝室へ向かい、明日のために休むことになった。
「ヒイロ・・・ヒイロ!!」
「うん・・・?」
ヒイロが目を開けると、そこにはパジャマ姿の龍可がいた。
そして、今いる場所は寝室ではなく、枯れ木の森だった。
「シグナーよ・・・。」
ヒイロ達の目の前に大柄で褐色肌の男が現れる。
その男はスキンヘッドで、黒と黄色のローブを着ていた。
そして、ダークシグナーの特徴というべき眼の色をしている。
「ダークシグナーか・・・。」
ヒイロは問いかけるが、男は何も答えずに、カードを1枚取り出す。
「あ!!それは・・・・『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』!!」
「このカードは私が預かっている。取り返したければ『Cusillu』の制御塔へ来るがいい。私の名はディマク。貴様らシグナーを葬るために冥界の王から力を与えられし者だ。そして、一つだけ警告しておこう。明日の日没までに旧モーメントを制御できなければ、冥界の王が降臨し、世界を滅ぼす。」
そういうと、ディマクの周囲を黒い霧が立ち込める。
「待て!」
ヒイロはそういうが、待つはずもなく、ディマクは姿を消した。
「『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』・・・。」
「明日の日没までにか・・・。・・・!!」
突然、ヒイロと龍可はまぶしい光に包まれた。
二人はあまりのまぶしさに目を閉じた。
次回からダークシグナーとの決戦が始まります!!
そして、ヒイロはあの男とも戦うことになります・・・。
はたして、勝利するのは・・・。
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