「ついたな・・・。」
扉を通過すると、ヒイロと龍可は例の森の中にいた。
「ヒイロ!龍可!時が来たのですな!」
「うん。早く『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』を解放しなきゃ。・・・って『レグルス』・・・その傷跡は・・。」
『レグルス』の体の傷跡は前よりも増えていた。
おそらく、ヒイロと龍可が元の世界で戦っている間にも猿兵が『レグルス』を狙っていたのだろう。
「・・・。トルンカは?」
ヒイロはトルンカの姿が見えないため、掴まっていないか少し不安になったが、すぐにそれは杞憂だとわかった。
「おーい!レグルス殿ー!必要なものを持ってきましたぞー!」
トルンカは変装用の衣服やターバン、包帯を使って先端を隠したカースド・ニードルなどを持ってきていた。
「トルンカ!!これは?」
「ゼーマン城に侵入するための道具じゃ。」
「ヒイロ。龍可。我々の作戦を聞いていただきたい。」
-ゼーマン城 王の間-
王の間には紫の体毛をして、王の威厳あふれる服と王冠を身に着けた大猿が、石化した『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』に向かってカースド・ニードルを発動した。
しかし、マイナス化するに至らず、あっさりと砕け散った。
「ええい・・・。これでもダメか!!」
大猿は床に散乱している何十本ものカースド・ニードルを見た。
「ゼーマンさま まどうし 『レグルス』 つれてきてる。」
「何!?すぐに連れてこい!」
ゼーマンは『レグルス』を連れてきている魔道士に興味を持ち、利用しようとたくらんだ。
たしかに、どのような細工で『レグルス』を捕えたかは知らないが、その力があれば、『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』をマイナス化するのはたやすいと考えたからだ。
「ゼーマンさま まどうし きた。」
ゼーマンの前に3人の魔道士が眠っている『レグルス』を檻に入れた状態で連行してきた。
まずは一番小柄で、体を紫のマントで隠し、顔を帽子を深くかぶっとあまり見えなくしている魔道士が前に出る。
「ゼーマン様。わしの主人の力を使ってみてはいかかですかのう?」
「むう・・・・?」
「ひい!!?」
小柄な魔道士は突然ゼーマンに睨まれたため、おびえてもう一人の魔道士の後ろに隠れてしまう。
その魔道士は白い袈裟風のローブを着て、顔を頭巾で隠している。
「ゼーマン様。このお方は精霊を操る力をお持ちだ。このお方の力無しでは、『レグルス』を操り、『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』の力を手にすることはできますまい。」
袈裟姿の魔道士は、杖を持った『シンクロ・エクスクルーダー』によく似た容姿の魔道士の少女の力をゼーマンに紹介した。
「どういうつもりだ?私はこの世界を支配しようとしているのだぞ。」
「我々は流浪の魔道士。この地がどうなろうとかまわない。ただ自らの魔道の力を高めることができればそれでいいのだ。それに、今のあなた方では返り討ちに会うのがオチだろう?このお方なら朝飯前だ。さあ、どうする?ゼーマン様。」
袈裟姿の魔道士はじっとゼーマンを見た。
ゼーマンはしばらく考えた末、決断した。
「よかろう。では、すぐに『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』をマイナス化せよ。」
「いい選択だ。」
ゼーマンは自身のカースド・ニードルで『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』を解放した。
袈裟姿の魔道士は後ろに下がり、魔道士の少女が杖を天に掲げた。
「『レグルス』!前へ!」
すると、『レグルス』は目をさまし、3人の魔道士に続いて前へ進んだ。
「これで『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』はゼーマン様のものじゃー!!あ・・・。」
小柄な魔道士は必要以上に大股で歩いたのが災いし、マントに足が巻き込まれ、少女もろとも転倒してしまった。
すると、少女の杖に先端の偽装が解け、カースド・ニードル特有の先端が露になった。
「いたた・・・。」
小柄な魔道士はその杖を使って立ち上がると、とんでもないことを口にしてしまった。
しかも笑顔で。
「はーはっはっはっ!!ゼーマンめバカじゃのう!コロッと騙されおった!!うん・・・?」
その魔道士は恐る恐る杖の先端を見た。
杖の先端はマイナスを指していた。
「ちっ・・・。」
「なんだと!?」
袈裟姿の魔道士は軽く舌打ちをし、ゼーマンは警戒心を強めた。
「トルンカ!!」
少女はあまりの驚きから、うっかり小柄な魔道士の名前を呼んでしまった。
しかし、小柄な魔道士、いやトルンカの暴走は止まらなかった。
「わしらは『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』様を取り戻しに来たんじゃ!!そんなことも気づかんのか!!バカめ!!」
「あー!!それは!!」
「なぜ おれたち おなじつえ もってる??」
「ちょっと!!トルンカ!・・・あ!!」
少女も慣れない服で歩いていることもあり、転倒してしまった。
すると、顔を隠すために着けたターバンが取れてしまった。
その姿は龍可だった。
「あ!!こいつ このまえ にげたやつ!」
「まどうし ちがう!!」
「ばれたー!!」
「もうちょっとだったのに!!」
龍可はトルンカのとんでもないミスを恨んだ。
「貴様ら・・・よくも私を・・・・こやつらを捕えろ!!」
ゼーマンの怒声とともに、猿兵たちが龍可たちに襲い掛かる。
「仕方ないな。」
袈裟姿の魔道士はトライアクセラーを取り出し、猿兵たちを気絶させた。
「もう、この服はいらないな。」
その魔道士は袈裟を脱ぎ捨てた。
袈裟姿の魔道士の正体はヒイロだった。
「おのれ!!『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』は渡さん!!」
ゼーマンは自身のカースド・ニードルをマイナスにしようとしたが、ヒイロが投げたカースド・ニードルのカードがそれに刺さり、強烈な衝撃波が起こる。
その衝撃波でゼーマンは吹き飛び、カースド・ニードルとカードは消滅した。
「ぬおお!!おのれ!!」
ゼーマンは怒り、デュエルディスクを右腕に宿す。
「『レグルス』。龍可達を頼む。」
「分かりました。お気を付けください。ヒイロ!」
「貴様ら・・・生きてここから出られると思うな!!」
「「デュエル!!」」
ヒイロ
手札5
ライフ4000
ゼーマン
手札5
ライフ4000
「私の先攻。ドロー!!」
ゼーマン
手札5→6
「私は、『ファイターズ・エイプ』を攻撃表示で召喚!」
ファイターズ・エイプ レベル4 攻撃1900
「そして、『ファイターズ・エイプ』をリリースし、『バーニング・エイプ』を攻撃表示で特殊召喚!!」
ゼーマンの場に全身を灼熱の火炎で包まれた類人猿が現れる。
バーニング・エイプ
レベル7 攻撃2500 守備2500 効果 炎属性 獣族
このカードは「エイプ」と名のつく獣族モンスターを1体リリースすることで手札から特殊召喚できる。
このカードが戦闘で破壊されて墓地へ送られたとき、このカードを除外することで、自分のデッキから「DT(ダークチューナー)」と名のつくモンスター1体を選択して手札に加え、その後、墓地からレベル4以下の「エイプ」と名のつくモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。この効果はデュエル中、1度だけ発動できる。
「カードを2枚伏せ、ターンエンド!貴様らはここでつぶしてくれる!!」
ヒイロ
手札5
ライフ4000
ゼーマン
手札6→2
ライフ4000
場 バーニング・エイプ レベル7 攻撃2500
伏せカード2
ヒイロVSゼーマンのデュエル勃発!!
それにしても、アニメで見直してトルンカは元に戻ったときくらいしか役に立ってないし、しかも足引っ張るじゃんかと思いました。
さすがのヒイロでもフォローは無理か・・・。
感想待ってます!!