「やったな!!龍可!」
龍亞は龍可に駆け寄り、勝利を喜んだ。
「うん!《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》も取り戻せたわ。」
「すごいよ!龍可!やっぱり・・・俺の力は必要なかったみたいだ・・・。」
龍亞は先ほどの敗北でヒイロと龍可に大きな心配をかけたことを悔やんでいた。
「そんなことはない。」
龍可は首を横に振り、龍亞に笑顔で答えた。
「龍亞が・・・ヒイロが・・・私を助けてくれたから、精霊世界を守れたし、《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》を取り戻すことができたの。だから・・・ありがとう。龍亞。」
「る・・・龍可・・・。」
龍亞は龍可の感謝の言葉で、うれし泣きをした。
「ヒイロも・・・本当にありが・・・。」
龍可がヒイロの目を向けた瞬間、彼女の表情が凍り付いた。
ヒイロは立ったまま意識を失っていたからだ。
「・・・。ヒイロ・・・?」
龍可は恐る恐るヒイロの胸に耳を当ててみたが、心臓の鼓動が感じられなかった。
「う・・・そ・・・。嘘だろ・・・?嘘だといってよ・・・ヒイロ・・・。」
龍亞はヒイロの体を揺らした。
しかし、なにも反応がなかった。
「ヒイロ・・・ヒイローーー!!」
龍可はヒイロの胸に顔をうずめ、涙を流した。
「まだ・・・望みはあります!!」
ヒイロのデュエルディスクの墓地から、声が聞こえた。
「え・・・・?」
龍可は不思議に思い、ヒイロの墓地のカードを確認すると、そこから《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》のカードが光っていた。
「ヒイロ・リオニスを蘇らせる方法があります。」
「ヒイロを蘇らせる方法・・・?」
「そうです。そのための力を龍亞が持っています。」
《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》は龍亞に指をさしながら言った。
「俺に・・・・?どういうこと?」
「あなたの中には・・・シグナーの力が宿っています。まだ、覚醒していませんが・・・。」
「ええ・・・・!?」
「龍亞も・・・シグナー!?」
龍亞と龍可は驚きながら、《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》を見つめた。
「龍亞。あなたの中に眠っているシグナーの力を、ヒイロに与えるのです。」
「え・・・・!?でも、どうやって!!?」
「私が媒介となりましょう。」
《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》は龍亞とヒイロの間に立ち、左手でヒイロの、右手で龍亞の右腕に触れた。
すると。龍亞の右腕に赤い円状の痣が現れた。
「うわあ・・・。」
「あとは・・・願うだけです。強い願いに痣は答えます。」
龍亞は右腕の痣を見て、過去に自分がシグナーだと思っていた時のことを思い出した。
たしかに、今《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》が自分の中に眠っていたシグナーの力を呼び覚ましてくれた。
だが、ヒイロを蘇らせるためにそれを捨てなければならない。
「(でも・・・決めたんだ!たとえシグナーじゃなくても、龍可は俺が守るって・・・!!)ヒイロ!!ヒイロは龍可にとってすごく大切な人なんだ!だから、戻ってきて!!」
龍亞はヒイロの復活を心の底から願った。
「龍亞・・・。」
龍可は、両手を握り、静かに祈った。
「お願い・・・ヒイロ・・・帰ってきて。私・・・まだ、ヒイロに告白できてない・・・。」
「ここは・・・どこだ・・・・?」
ヒイロは真っ暗な空間の中で立っていた。
「おい。まだここに来るの、早いんじゃねーの?」
「・・・あ・・・。」
その声は、ゼーマンの城で、《猿将軍ドグマ》に追い詰められた際に聞こえた声と同じだった。
そして、ヒイロの前に一人の男が現れた。
身長はジャックよりもわずかに大きく、ハリネズミのような黒髪の男が現れる。
その姿は7年前から変わっていなかった。
「ルカス・・・。」
ヒイロは7年前に失った友であり、育ての親であった男の名を呼んだ。
「まったく・・・無茶しやがって・・・。」
「お前も・・・人のことは言えないだろう・・・。」
ヒイロはルカスとの日々を思い出しながら言った。
ヒイロは3歳の時に両親を失い、ルカスに拾われた。
ルカスはヒイロのデュエルや、生き方、そして夢を持つことを教えた。
だが、ヒイロが8歳の時にルカスはデュエルギャングの襲撃からヒイロを守って命を落とした。
「ちぇ・・・言い返せなくなったじゃねえか。だがよ、お前にはまだ未練があるんじゃねえのか?」
「未練・・・。」
ヒイロは目を閉じ、やり残したことを思い出す。
ダークシグナーとの戦いを終わらせる ダイダロスブリッジを完成させるなどやり残したことが次々と頭に浮かぶ。
そして、声が聞こえた。
「ヒイロ!!戻ってきてよ!!」
「ヒイロ・・・私はまだ・・・ヒイロにお礼ができてない・・・。」
「龍亞・・・龍可・・・。」
「おやおや。未練ありまくりじゃねえか。冥界の王ならほっとけないダークシグナー候補者だな。」
「ルカス・・・。」
ヒイロは少し怖い目でルカスを見た。
「冗談だって。怖ええなあ。ほら、右腕を見ろよ。」
「なに・・・?」
ヒイロは右腕を見た。
右腕に痣が現れ、赤い石のようなものが埋め込まれる。
そして、その石を中心に心臓の痣が形成される。
「命の石・・か・・・。じゃあな。アル・・・いや。ヒイロ。次にお前と会えるのはずっと先だな。」
それだけ言うと、ルカスの姿が闇の中に消えて行った。
「おい・・・ルカス!!どこへ・・うわ!!」
右腕の痣と赤い石からまぶしい光があふれ出し、ヒイロを包み込んだ。
久しぶりの投稿です!!
また駄文になったなあ・・・。
感想待ってます!!