遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第四十八話 真意

「地縛神が出やがったか・・・。」

クロウは高台から《地縛神Ccapac Apu》の姿を見た。

その大きさはボマーが召喚した《地縛神Chacu Challhua》とは比べ物にならず、とてつもない威圧感を遠くからでも感じられた。

「遊星・・・大丈夫かな・・・?」

「大丈夫だ。遊星は勝つ。だが・・・。」

ヒイロはこれ以上のことを言うのをやめた。

なぜなら、このデュエルで遊星が勝っても、鬼柳を救うことができないからだ。

ゴドウィンは言っていた。

ダークシグナーはもともと死者が冥界の神によって復活した存在。

救うことは不可能だと・・・。

「ヒイロ・・・。」

「(遊星・・・せめて鬼柳を安らかに眠らせてやってくれ・・・。)」

 

遊星

手札2

ライフ500

SPC2

場 伏せカード3

 

鬼柳

手札0

ライフ1100

SPC3

場 地縛神Ccapac Apu レベル10 攻撃3000

  伏せカード1

 

「俺のターン!」

 

遊星

手札2→3

SPC2→3

 

鬼柳

SOC3→4

 

「永続罠!《鎮守の煌画》!これでお前は《地縛神Ccapac Apu》への攻撃が可能になる!!」

「く・・・これでは鬼柳自身を攻撃できない・・・。」

遊星は手札を見た。

「このカードは相手フィールドにのみモンスターが存在するとき、手札から特殊召喚できる!出でよ!《ダブル・デルタ・ウォリアー》!」

 

ダブル・デルタ・ウォリアー

レベル6 攻撃0 守備2300 効果 戦士族 地属性

相手フィールド上にモンスターが存在し、 自分フィールド上にモンスターが存在しない場合、 このカードは手札から特殊召喚する事ができる。 このカードをシンクロ素材とする場合、 このターン自分は攻撃宣言をする事ができない。

 

「そして、手札から《ニトロ・シンクロン》を召喚!」

 

ニトロ・シンクロン レベル2 攻撃300

 

「レベル6の《ダブル・デルタ・ウォリアー》にレベル2の《ニトロ・シンクロン》をチューニング!集いし願いが新たに輝く星となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ、《スターダスト・ドラゴン》!」

遊星の場に出現した《スターダスト・ドラゴン》は、遊星の強い思いを体現しているかのようにその身を輝かせていた。

 

スターダスト・ドラゴン レベル8 攻撃2500

 

「来やがったなあ!!《スターダスト・ドラゴン》!!さあ、早く俺の《地縛神Ccapac Apu》に攻撃しろよ!!返り討ちにしてやるからよお!!」

「《ダブル・デルタ・ウォリアー》の効果で、このターン、《スターダスト・ドラゴン》は攻撃できない・・・。ターンエンド。」

 

遊星

手札3→1

ライフ500

SPC3

場 スターダスト・ドラゴン レベル8 攻撃2500

  伏せカード3

 

鬼柳

手札0

ライフ1100

SPC4

場 地縛神Ccapac Apu レベル10 攻撃3000

  鎮守の煌画(永続罠)

 

「俺のターン!!」

 

鬼柳

手札0→1

SPC4→5

 

遊星

SPC3→4

 

「さあ遊星!!苦しむ姿を見せてくれよなあ!!!《地縛神Ccapac Apu》でダイレクトアタック!!」

《地縛神Ccapac Apu》は手のひらで遊星を潰そうとした。

手のひらが近づくにつれて、振動が大きくなった。

「罠発動!!《シンクロ・バリアー》!!」

《スターダスト・ドラゴン》は自らの肉体を光の障壁に変換し、遊星を《地縛神Ccapac Apu》の攻撃から守り、消滅した。

「《シンクロ・バリアー》は俺の場のシンクロモンスター1体をリリースし、このターン、俺が受けるすべてのダメージを0にする。」

「ちっ・・・・。」

鬼柳は舌打ちしながら1枚だけになった手札を見た。

そして、すぐに笑みを浮かべながらそのカードに手をかけた。

「カードを1枚伏せ、ターンエンド!!」

 

遊星

手札1

ライフ500

SPC4

場 伏せカード2

 

鬼柳

手札1→0

ライフ1100

SPC5

場 地縛神Ccapac Apu レベル10 攻撃3000

  鎮守の煌画(永続罠)

  伏せカード1

 

「俺のターン!」

 

遊星

手札1→2

SPC4→5

 

鬼柳

SPC5→6

 

「手札から《SP-エンジェル・バトン》発動!自分のスピードカウンターを4つ取り除き、デッキからカードを2枚ドローし、手札を1枚墓地へ送る!」

遊星はカードを2枚ドローし、確認した。

「!!このカードは・・・・。」

遊星は目を閉じて、ひいたカードのうちの1枚を墓地へ送った。

 

遊星

手札2→3→2

SPC4→0

 

「ドローしたカードのうち1枚は《リトル・ランナー》!このカードはカード効果で手札に加わったとき、手札から特殊召喚できる!」

遊星の場に運動靴をはいたヒヨコ型のモンスターが現れ、かわいらしく走り始めた。

 

リトル・ランナー

レベル1 攻撃100 守備100 効果 風属性 鳥獣族

このカードは魔法・罠・効果モンスターの効果でデッキから手札に加わった場合、手札から特殊召喚できる。

自分フィールド上に《ロードランナー》が表側表示で存在している状態でこのカードの特殊召喚に成功した時、相手フィールド上のカードを1枚破壊することができる。

 

「罠カード発動!《地縛神からの脅迫》!これでお前の場のモンスターはこのターン攻撃表示となり、攻撃しなければならない!!」

《地縛神Ccapac Apu》のオーラがより強力なものになり、《リトル・ランナー》は震えながら遊星を見た。

 

地縛神の脅迫

通常罠

自分フィールド上に「地縛神」と名のつくモンスターが表側表示で存在している状態で相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚した時に発動できる。

このターン、相手フィールド上に存在するモンスターはすべて攻撃表示となり、可能な限り攻撃しなければならない。

 

《地縛神Ccapac Apu》のオーラが強力になったことにより、地面が揺れ始めた。

「な・・・なんだ・・・!?」

さすがの鬼柳も何かがおかしいと感じ始めたが、すでに遅かった。

地縛神のオーラに反応して地上絵を形成する炎の勢いが増し、鬼柳をも飲み込もうとし始めた。

鬼柳はなんとか逃れようとするが、地縛神に一番近いところにいるためか、揺れが激しく、次第にギガントLの制御が利かなくなる。

「うわああ!!バカな・・・!こんなことが・・・!」

「鬼柳!!」

遊星は危険を顧みずに鬼柳に接近し、必死に手を伸ばした。

「遊星・・・・?」

鬼柳はチーム・ノンセキュリティとの戦いのときのことを思い出した。

その時、鬼柳は必死に遊星を助けようとしていた。

「俺は間違っていた!!あの時俺は、一人犠牲になることで、お前を救えると思いあがっていた!!だが、違う!仲間を救うのは仲間の結束!その思いだ!!」

遊星の声に反応するかのように、遊星と龍可とヒイロの痣が光り始めた。

「遊星・・・。」

「遊星の思いを感じるわ・・・。」

ヒイロと龍可は遊星の思いを痣から感じ取り、地上絵を見た。

「おそらく・・・ジャックたちも・・・。」

 

荒野を一人疾走しているジャックは右腕の痣を見た。

「これは・・・。・・・。遊星!!鬼柳!!」

ジャックは遠くで戦う二人の仲間の名を大声で呼んだ。

 

深影の車両に乗って移動するアキも同じだった。

「遊星の思いを感じる・・・。」

 

遊星の痣の光は徐々にその輝きを増していく。

「ジャックもクロウもヒイロも思いは同じだ!そして、新しい仲間が俺たちを後押ししてくれる!この戦いはお前たちを倒すためのものじゃない!!お前を・・・仲間をダークシグナーから救うためだ!!」

「遊星・・・今更何を・・・!!」

鬼柳は目を閉じて必死に目を背けようとした。

分かってしまったのだ。

遊星の思いは本物だということを・・・そして、その思いはあの時も同じだったことを・・・。

そんな中でも炎は鬼柳を飲み込もうとした。

そして、遊星の思いむなしく、鬼柳は炎に包まれる。

「うわあああ!!」

「鬼柳ーーーー!!」

遊星の痣の輝きがさらに増していった。

そして、それはヒイロ達の痣にも異変を起こした。

 

「え・・・・?」

「何・・・!?」

突然、ヒイロと龍可の痣が消えた。

そして、命の石がヒイロの右腕から分離して、空中に移動した。

「なんだよ・・・こりゃあ・・・。」

「うわあ・・・。」

「何が起ころうとしてんだよ・・・。」

空中に浮かんだ命の石の周囲にジャック アキ 龍可 ヒイロの痣、そして、ドラゴンヘッドが現れ、それが石に吸収され、一筋の赤い光線となって遊星に向かって放たれた。

 

「これは・・・!!」

遊星は自分に向かって放たれる赤い光線を見た。

光線は遊星の背中に当たり、それと同時に遊星の背中に赤き龍の紋章が描かれる。

「俺たちの思いが集い・・・完成していく・・・?あ・・・。」

遊星のデッキトップに光に包まれたカードが現れた。

「これは・・・・?・・・。手札から《SP-リベンジ・スピーダー》を発動!俺のスピードカウンターが1つ以下の時、俺の墓地に存在するシンクロモンスター1体をエクストラデッキに戻し、その後、デッキからカードを1枚ドローする!」

遊星は墓地から《ジャンク・アーチャー》をエクストラデッキに戻し、光に包まれたカードをドローした!

「これは・・・そうか!!このカードが俺たちの思いをのせて、奇跡へとつなぐカード!このカードで鬼柳を救って見せる!」

遊星は《救世龍ーセイヴァー・ドラゴン》を見た。

 

SP-リベンジ・スピーダー

通常魔法カード

自分のスピードカウンターが1つ以下の時に発動できる。

自分の墓地に存在するシンクロモンスター1体をエクストラデッキに戻し、デッキからカードを1枚ドローする。

 

「罠カード発動!《コズミック・リターン》!俺の場のセットされた魔法・罠カード1枚を墓地へ送り、墓地からレベル8以下のドラゴン族シンクロモンスター1体を特殊召喚する!」

遊星は伏せカード《リミッター・ブレイク》を墓地へ送り、《スターダスト・ドラゴン》を場に置いた。

 

コズミック・リターン

通常罠カード

自分の場にセットされている魔法・罠カード1枚を墓地へ送ることで発動できる。

自分の墓地に存在するレベル6以上のドラゴン族シンクロモンスター1体を選択して表側攻撃表示で特殊召喚する。

この効果で特殊召喚されたモンスターは攻撃できず、自分のターンのエンドフェイズ時に破壊される。

 

「そして、《リミッター・ブレイク》が墓地へ送られたとき、《スピード・ウォリアー》を特殊召喚する!」

遊星の場に特殊な戦闘スーツを着たモンスターが現れる。

 

スターダスト・ドラゴン レベル8 攻撃2500(攻撃不可)

スピード・ウォリアー レベル2 攻撃900

 

「そして、《救世龍ーセイヴァー・ドラゴン》を召喚!」

遊星の場に赤き龍の化身が現れる。

 

救世龍ーセイヴァー・ドラゴン レベル1 攻撃0

 

「レベル8の《スターダスト・ドラゴン》とレベル1の《リトル・ランナー》に、レベル1の《セイヴァー・ドラゴン》をチューニング!!集いし星の輝きが、新たな奇跡を照らし出す。光さす道となれ!シンクロ召喚!光来せよ、《セイヴァー・スター・ドラゴン》!」

遊星は召喚された《セイヴァー・スター・ドラゴン》と一体化した。

 

セイヴァー・スター・ドラゴン レベル10 攻撃3800

 

「《セイヴァー・スター・ドラゴン》の効果!相手モンスター1体の効果を無効にし、エンドフェイズまでその効果を得る!サブリメイション・ドレイン!!」

《地縛神Ccapac Apu》の肉体から無数の光の球があふれ出す。

あふれ出した光は、《セイヴァー・スター・ドラゴン》の力となり、《地縛神Ccapac Apu》は力を失った。

「《セイヴァー・スター・ドラゴン》で《地縛神Ccapac Apu》を攻撃!シューティング・ブラスター・ソニック!!」

《セイヴァー・スター・ドラゴン》は遊星の思いを乗せて、《地縛神Ccapac Apu》に突撃し、その胴体を貫いた。

《地縛神Ccapac Apu》の胴体にできた穴からとらわれた魂が解放され、魂を失った《地縛神Ccapac Apu》はそのままその肉体を崩壊して果てた。

そして、その肉体は炎の中にいる鬼柳に向かって倒れていく。

「うわああああ!!」

「鬼柳ーーーー!!」

遊星は《セイヴァー・スター・ドラゴン》の力を借りて、鬼柳をぎりぎりのところで救出した。

だが、鬼柳の体はもはや限界寸前だった。

「しっかりしろ!鬼柳!俺は仲間を見捨てない!今度こそお前を救って見せる!」

「遊星・・・。」

鬼柳の目は徐々に元の色に戻っていった。

「《地縛神Ccapac Apu》は・・・破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える・・・。だから・・・俺は合計3800ポイントのダメージを受ける・・・。」

「鬼柳・・・・。」

 

鬼柳

ライフ1100→0

 

「遊星・・・俺はあの時・・・冥界の神にもう一つ願い事をしたんだ・・・。チーム・サティスファクションのラストデュエルをやりたいって・・・憎み切れなかった・・・お前を・・・。」

「鬼柳・・・。」

遊星は必死に目を閉じ、首を横に振った。

「かっこ悪いよな・・・こんなんじゃあ・・・満足できねえぜ・・・。」

鬼柳はそれだけ言うと、灰化してしまった。

「・・・鬼柳・・・・。」

 

デュエルは終わり、地上絵が消えた。

そして、《地縛神Ccapac Apu》にとらわれた人々も戻ってきた。

しかし、遊星の心は晴れなかった。

「鬼柳・・・お前は俺の仲間だ・・・。俺は・・・お前のためにも・・・・絶対にダークシグナーを倒す!!」

遊星は拳を握りしめた。

その拳は、遊星の涙でぬれていた。

「鬼柳ーーーー!!」

遊星は涙を流しながら今は亡き仲間の名を呼んだ。




かなり無理な展開になりましたが、遊星の勝利で終わりました!
さて・・・ここからどうするかは考え中です。
感想待ってます!
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