「これがヒイロのDホイールかあ・・・。」
「マトリクス機能・・・トライアクセラーと暗証番号のダブルキー・・・。ぜいたくすぎる。」
トオルとミサキはペントハウスの車庫に置かれているヒイロのDホイールを見ていた。
トオルに限っては勝手にテンキーをいじったりしている始末だ。
ちなみにこの日は休日で、龍亞と龍可は遊星のところへ遊びに行っている。
「(頼むから・・・勝手にいじらないでくれ・・・。)」
「あ・・・・。そうだ。ミサキはまだヒイロとデュエルしてないよな?今からやったらどうだ!?」
「・・・。そうね。トオルよりはマシかも。」
「・・・。」
トオルがミサキの言葉を聞いた瞬間、真っ白になった。
これはほかのクラスメートから聞いたことだが、トオルはミサキに一度もデュエルで勝ったことがないという。
「さ・・・早く始める。」
ミサキはピンク色で雷のマークがついたDホイール『エレキッス』に搭乗した。
「ああ・・・。(トオルはしばらくしたら元に戻るだろう。)」
ヒイロもトライチェイサーに搭乗し、デュエルの準備を始めた。」
「《スピード・ワールドⅡ》か・・・。」
ヒイロは新しくDホイーラーに支給されたカードを見た。
WRGPの開催が決まった後、世界各国の要人が集まって3VS3のライディングデュエルを想定した新たな《スピード・ワールド》の効果について協議をした。
その結果、完成したのが《スピード・ワールドⅡ》だ。
これにより、ダメージによるスピードカウンターの低下がなくなり、3つの特殊効果が追加された。
1つはスピードカウンターを4つ取り除き、相手に800ポイントのダメージを与える効果。
1つはスピードカウンターを7つ取り除き、デッキからカードを1枚ドローする効果。
最後の一つはスピードカウンターを10個取り除き、フィールド上のカードを1枚破壊する効果だ。
しかし、それらの効果は1ターンに1度しか発動できず、発動の際には自分の手札のスピードスペルを1枚、相手に見せなければならない。
そのため、更にスピードカウンターの重要性が増し、ライフが800ポイント以下がデッドラインとなった。
また、ダイダロスブリッジはWRGP開催が決定したことに合わせて、ライディングデュエル用のレーンの増築を行い、自由にライディングデュエルをすることができるようになった。
「よし・・・いくぞ。」
「あなたの本気・・・見せて。」
ヒイロ達は第6レーンでライディングデュエルを行うことになった。
「「デュエル!!」」
ヒイロ
手札5
ライフ4000
ミサキ
手札5
ライフ4000
「俺の先攻。」
ヒイロ
手札5→6
「《幻獣王ガゼル》を攻撃表示で召喚。」
幻獣王ガゼル レベル4 攻撃1500
「カードを2枚伏せ、ターンエンド。」
ヒイロ
手札6→3
ライフ4000
場 幻獣王ガゼル レベル4 攻撃1500
伏せカード2
ミサキ
手札5
ライフ4000
「私のターン。ドロー。」
ミサキ
手札5→6
SPC0→1
ヒイロ
SPC0→1
「手札から《エレキングコブラ》を攻撃表示で召喚。」
エレキングコブラ レベル4 攻撃1000
「攻撃力1000・・・?まさか・・・。」
「そう。このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。《エレキングコブラ》。エレキ・バイト。」
《エレキングコブラ》は《幻獣王ガゼル》をすり抜けてヒイロにかみついた。
「ぐ・・・。」
ヒイロ
ライフ4000→3000
「《エレキングコブラ》がダイレクトアタックで相手にダメージを与えたとき、デッキからエレキモンスター1体を手札に加える。」
ミサキはデッキから《エレキンギョ》を手札に加えた。
「ち・・・。罠カード発動。《幻獣の苦痛》。俺がダイレクトアタックでダメージを受けたとき、デッキからレベル4以下の幻獣を特殊召喚する。来い。《幻獣スパークラムウ》。」
ヒイロの場に全身に電気をまとった牛の角を持つ老人が現れた。
幻獣の苦痛
通常罠カード
自分が直接攻撃で戦闘ダメージを受けたときに発動できる。
自分のデッキから「幻獣」と名のつくレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。
幻獣スパークラムウ
レベル2 攻撃1200 守備200 チューナー 光属性 獣戦士族
1ターンに1度、自分の手札から「幻獣」と名のつくモンスター1体を墓地へ送ることで、このカードのレベルを墓地へ送ったモンスターのレベルと同じにする。
「ふうん・・・。カードを1枚伏せて、ターン終了。」
ヒイロ
手札3
ライフ3000
SPC1
場 幻獣王ガゼル レベル4 攻撃1500
幻獣スパークラムウ レベル2 守備200(チューナー)
伏せカード1
ミサキ
手札6→5(うち一枚は《エレキンギョ》)
ライフ4000
SPC1
場 エレキングコブラ レベル4 攻撃1000
伏せカード1
「(いきなり1000ポイントライフを失った・・・・。これが後で痛手にならなければいいが・・・。)俺のターン。」
ヒイロ
手札3→4
SPC1→2
ミサキ
SPC1→2
「《幻獣クロスウィング》を召喚。」
幻獣クロスウィング レベル4 攻撃1300
「レベル4の《幻獣クロスウィング》に、レベル2の《幻獣スパークラムウ》をチューニング。シンクロ召喚。《幻獣巨人タイタン》。」
幻獣巨人タイタン レベル6 攻撃2200
「ふうん・・・。」
ミサキは《エレキングコブラ》の攻撃力を超えるモンスターが現れたにもかかわらず、冷めた表情だった。
「《幻獣巨人タイタン》の効果。このカードのシンクロ召喚に成功した時、手札から幻獣を特殊召喚する。来い。《幻獣ロックリザード》。」
幻獣ロックリザード レベル7 攻撃2200
「更に、《幻獣巨人タイタン》の攻撃力はこのカードの効果で特殊召喚した幻獣の元々の攻撃力の半分の数値分アップする。」
幻獣巨人タイタン レベル6 攻撃2200→3300
「更に、《幻獣クロスウィング》が墓地に存在するとき、俺の場の幻獣の攻撃力が300ポイントアップする。」
幻獣王ガゼル レベル4 攻撃1500→1800
幻獣巨人タイタン レベル6 攻撃3300→3600
幻獣ロックリザード レベル7 攻撃2200→2500
「バトル!《幻獣王ガゼル》で《エレキングコブラ》を攻撃。」
《幻獣王ガゼル》は猛スピードで突っ込み、《エレキングコブラ》を爪で切り裂こうとした、しかし、《エレキングコブラ》の背中に天使の翼が生え、返り討ちにした。
「しまった・・・!!」
「《オネスト》の効果。私の場の光属性モンスターが戦闘を行う時、このカードを墓地へ送ることで、そのモンスターの攻撃力は戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分アップする。」
エレキングコブラ レベル4 攻撃1000→2800
ヒイロ
ライフ3000→2000
ミサキ
手札5→4(うち一枚は《エレキンギョ》)
「《幻獣巨人タイタン》で《エレキングコブラ》を攻撃。大地の咆哮。」
《幻獣巨人タイタン》は両拳を道路にたたきつけようとしたが、突然、周囲から鎖が現れ、拘束されてしまった。
「罠カード発動。《闇の呪縛》。相手モンスター1体の攻撃力を700ポイントダウンさせ、攻撃と表示形式の変更を封じる。」
幻獣巨人タイタン レベル6 攻撃3300→2600
「く・・・・。カードを1枚伏せ、ターンエンド。《幻獣巨人タイタン》は俺のターンのエンドフェイズごとに、攻撃力が500ポイントダウンする。」
ヒイロ
手札4→2
ライフ2000
SPC2
場 幻獣巨人タイタン(《闇の呪縛》の対象) レベル6 攻撃2600→2100
幻獣ロックリザード レベル7 攻撃2500
伏せカード2
ミサキ
手札4(うち1枚は《エレキンギョ》)
ライフ4000
SPC2
場 エレキングコブラ レベル4 攻撃2800→1000
闇の呪縛(永続罠)
「どうしたの・・・?あなたの力・・・その程度?」
「・・・。(ミサキの手札にはレベル2のチューナーモンスター《エレキンギョ》。次のターンにシンクロモンスターを召喚してくる。だが・・・もしそれも直接攻撃する能力があるとしたら・・・。)」
ヒイロは先ほど伏せたカードをじっと見た。
一方、ペントハウスでは・・・。
「ただいまー!あれ?トオル?どうしたの?」
帰宅した龍亞は真っ白になっているトオルを指でつついた。
「・・!!る・・・龍亞!!」
トオルはつつかれたことでようやく正気に戻った。
「どうしたの?真っ白になってたよ。」
「ええっと・・・。ヒイロとミサキのライディングデュエルを見ようと・・・ってあれ?ヒイロとミサキは・・・・まさか・・・!!!」
トオルはジャンク屋で購入したパーツで組み立てた灰色の無骨なDホイール『スクラップランナー』に搭乗し、猛スピードでダイダロスブリッジへ向かった。
「うわ!!すごいスピード・・・。」
「(あいつら・・・俺を置いていきやがって・・・・。)ヒイロとミサキのバカヤローーーーー!!!」
トオルの声は夕日を背景にむなしく響いた。
ヒイロとミサキのデュエル開始です!
ミサキにいいようにやられているヒイロ・・・・何か秘策があるのか・・・?
感想待ってます!