遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第六十四話 氷上

「アイススケート?」

ヒイロは車庫でトライチェイサーの整備をしながら、龍可の話を聞いた。

「うん。遊星とアキさんが前にやってたの?ターンバックの練習になるからって。」

「・・・。そうだったな・・・。ついに十六夜もDホイーラーに・・・。」

アキはDホイール窃盗団の事件の少し前にDホイールの免許を取得した。

遊星たちがアキを全力でバックアップし、アキの黒薔薇をモチーフとしたDホイール『ブラッディ―・キッス』は遊星 ジャック クロウが力を合わせて作ったもので、現時点では遊星たちのDホイールの中で性能は一番いい。

「それでね・・・ヒイロ・・・。お願いがあるの。」

「・・・?なんだ?」

ヒイロは一旦手を休めて、龍可に目を向けた。

「ええっと・・・その・・・。」

龍可は顔を徐々に赤くしていく。

「・・・?」

「あ・・・・明日、一緒にアイススケートしにいかない!?」

龍可は顔を真っ赤にしながら大声で言った。

「(言った・・・言っちゃった・・・・!!)」

龍可はあまりの恥ずかしさに手で顔を隠した。

「いいぞ。」

「え・・・・?」

「後で時間を教えてくれ。」

ヒイロはそれだけ言うと、工具箱を持ってペントハウスに戻っていった。

「・・・・・。やった!!!」

龍可は普段は見せないくらいの飛び切りの笑顔で喜んだ。

 

そして、翌日の昼・・・。

「・・・・。」

今日の龍可はかなり不機嫌だった。

なぜなら・・・。

「うわあ!!ヒイロ!止めてーーー!!」

「ったく・・・あまり勢いをつけるな。」

ヒイロは猛スピードで滑る龍亞を追いかけた。

これでお分かりだろう。

龍可はヒイロと2人でアイススケートを楽しみたかったが、そこに龍亞が駄々をこねてついてくることになったしまった。

「(龍亞のバカ・・・。)」

龍可はさびしく一人で滑った。

「・・・。」

ヒイロは龍亞に600円を渡した。

「え・・・?ヒイロ、このお金は?」

「ここの2階にカードショップがある。そこで好きなカードを買っていいぞ。」

「・・・。うん!!ありがとう!ヒイロ!!」

龍亞は嬉しそうにスケートシューズを返し、2階へ行った。

「龍可。一緒に滑るぞ。」

「え・・・?」

龍可はヒイロに目を向けた。

幸運にも、今ここにいるのはヒイロだけになっていた。

「うん!!!」

龍可は先ほどの不機嫌さが嘘だったかのような飛び切りの笑顔をヒイロに見せた。

 

「ヒイロ!!ちょっと速いよ・・・。」

「ああ・・・済まない。少し加減する。それにしても、龍可も上手だな。」

「私も遊星とアキさんと一緒に滑ったから。」

「そうか。だが、調子に乗ってけがをしないようにな。」

ヒイロと龍可はしばらく2人きりのスケートを楽しんだ。

時には並走し、時には先に行くヒイロを龍可が追いかけ、時には2人一緒に後ろ向きで滑り・・・。

「(ああ・・・。このままずっとヒイロと一緒に滑りたいなあ・・・。)」

龍可はまるで夢を見ているかのような心地良さを感じていた。

だが、それは二人で手をつないで滑っているときに、空気の読めない男によって破壊された。

「オーイ!!ヒイロ!!龍可!すっごいレアカード手に入ったよー!!」

龍亞がカードを持った状態でヒイロに向かって滑ってきた。

「お・・・おい!!そんなにスピードを出したら・・・。」

「え・・・う・・・うわああ!!」

「え・・・?きゃあ!!」

龍亞は浮かれすぎていて、かなりのスピードで滑っていた。

その状態でヒイロにぶつかり、ヒイロはバランスを崩してしまった。

そして、手をつないでいた龍可も巻き添えとなり、仲良く転倒してしまった。

「痛た・・・あ・・・!!」

「・・・・!!」

ヒイロと龍可は互いに顔を真っ赤にしていた。

今の二人の状態はヒイロが龍可を押し倒しているような形で、更に互いに唇を重ねあっていた。

「す・・・済まない!?けがはないか・・・・?」

ヒイロは顔を真っ赤にしたままゆっくり立ち上がり、龍可を立たせた。

「うん・・・。大丈夫・・・・。」

龍可は先ほどのことを思い出し、顔から湯気が出そうになっていた。

「え・・・ええっと・・・俺、お邪魔虫みたいだからまた2階へ・・・。」

「龍亞・・・。」

龍可はにっこりとしながら龍亞の肩をつかんだ。

「え・・・?な・・・・何・・・?」

龍亞は龍可の笑顔がかなり不気味に思えたため、おびえていた。

「帰ったら、試したいコンボがあるから・・・付き合って・・・。」

「は・・・はい・・・・。」

「(龍亞・・・。おとなしく2階でデッキ強化をしていればよかったな・・・。)」

 

その日の夜・・・。

「はあ・・・龍亞のせいで台無しよ・・・。」

龍可はパジャマ姿で自分の部屋にいた。

龍可は帰宅後、龍亞とデュエルした。

結果は全戦全勝で、いずれも1ターンキルだった。

「でも・・・。」

龍可は顔をほんのり赤くしながら自分の唇に触れた。

今日は事故同前ではあるが、ヒイロと初めてキスをした。

「ヒイロの真っ赤になった顔・・・可愛かったなあ・・・。」

龍可は嬉しそうに微笑みながら《クリボン》の抱き枕を抱いて眠った。

 

「ふう・・・。」

一方、ヒイロも自室で今日のことを思い出していた。

「そういえば・・・・誰かとキスをするのは初めてだったな・・・。」

だが、ヒイロは同時にある悩みを抱えていた。

自分と龍可の関係についてだ。

「(俺は《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》によって龍可を守ることを義務付けられた・・・。あいつとの関係は仲間・・・。それ以上でもそれ以下でもないはずだ・・・。だが・・・。)」

ヒイロは自分の胸に触れた。

「(なんだ・・・?この妙な気持は・・・?)」

ヒイロはその感情の意味が全く理解できず、その夜を寝ずに過ごした。




今回はアイススケート場をネタにしてみました・・・。
かなりの駄文です。
次回はいよいよあいつの登場か?
感想待ってます!
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