遊戯王5D’s もう一人のデュエリスト   作:ナタタク

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第七十一話 願望

「はあ・・・。」

休み時間、龍可はため息をついていた。

「龍可、ため息はもうこれで10回目だよ。俺にまでため息がうつっちゃうよー。」

「ごめん・・・龍亞・・・はあ・・・。」

龍可は龍亞に謝罪しながらも、これで通算11回目のため息をついた。

「もしかして・・・ヒイロのことで悩んでるの?」

龍亞の発言の瞬間、龍可は目をそらし、沈黙した。

図星だった。

龍可はヒイロの布団の中に入り込んだあの夜からずっと、ヒイロとあまり会話ができずにいた。

今日の朝食の時も、龍亞と話してばかりで、ヒイロとは一切会話しなかった。

「何か悩み事?」

「あ・・・マリア先生・・・。」

龍亞と龍可のクラスの担任であるマリアが龍可の今の状態を見かねて、話を聞こうとした。

すると、スライは急に立ち上がって、龍亞の腕をつかんだ。

「龍亞。お前は俺と一緒に来い。」

「え・・・!?お・・おい!スライ!!」

「うるせえな。」

スライはそのまま龍亞をどこかへ連れて行ってしまった。

「(ありがとう・・・スライ・・・。)あ・・・あの・・・マリア先生・・・。」

「何?龍可ちゃん。」

マリアは龍可と目線の高さが同じになるように屈んだ。

「相談したいことがあるんです・・・。」

 

「好きな人ねえ・・・。」

マリアは龍可の話を聞いて、少し困った顔をした。

「私・・・どうしたらいいのか分からないんです・・・。」

「そうね・・・。でも・・・うらやましいわ。龍可ちゃんが。」

「え・・・?」

龍可はマリアの言葉に驚いた。

「だって、誰かを好きになるのって、素敵なことなのよ。私はまだそういう経験がないの。」

「そうなんですか・・・。」

「龍可ちゃん。今の想いをその好きな人に正直に伝えてみたら?」

「え・・・??」

「だって、告白しないうちにその人が他の誰かが好きになったらどうするの?」

「それはそうですけど・・・。」

龍可の表情は少しだけ暗くなった。

告白して、もしヒイロが断ったらどうしようかという思いでいっぱいだったからだ。

「そうだ!!ちょっと待っててね。」

マリアは急に声を上げ、教室から出て行った。

「え・・・??」

龍可はわけがわからないまま、その場で待つことになった。

そして、放送が流れた。

「(小等部龍可さん、高等部のヒイロ・リオニスさん、至急、第一デュエルリングに来てください。)」

「え・・・!?その声・・・マリア先生・・・。」

龍可は目を丸くしながら、放送を聞いた。

そして、マリアが戻ってきた。

「さあ、好きな人が待っているわよ。」

「え・・・でも・・・。」

「大丈夫よ。・・・実はね、この前その人から龍可ちゃんの話を聞いたことがあるの。」

「エ・・・!ヒイロから!?」

「うん。あなたのことを話しているときの彼の瞳、すごく優しそうだったわよ。じゃあ、私は職員室へ行くからね。」

それだけ言うと、マリアは教室を出た。

「ヒイロ・・・。・・・待ってて!」

龍可は立ち上がり、デュエルディスクとデッキを持って、第一デュエルリングへ向かった。

「龍可ちゃん・・・頑張ってね。」

マリアは物陰から静かに龍可へエールを送った。

 

「来たか・・・。」

「ヒイロ。ごめんね。遅くなって・・・。」

龍可が第一デュエルリングに到着すると、もうすでにヒイロがそこで待っていた。

「別にかまわないが・・・それより、マリア先生は・・・?」

「ええっと・・・マリア先生は・・・来ないわ。」

「来ない・・・?」

ヒイロは首をかしげた。

「ね・・・ねえ・・ヒイロ・・・。」

龍可は顔を赤くしながら、ヒイロを見た。

「・・・?」

「わ・・・私と・・・デュエルをして!!」

「デュエル・・・・?」

「うん・・・デュエル・・・。(わ・・・私、何を言ってるの!!?)」

「分かった。ここでやることはそれぐらいだしな。」

ヒイロはデュエルディスクを展開した。

「うん・・・。(こうなったら、デュエルの後で告白を・・・。)」

「「デュエル!!」」

 

ヒイロ

手札5

ライフ4000

 

龍可

手札5

ライフ4000

 

「俺の先攻・・・ドロー。」

 

ヒイロ

手札5→6

 

「手札から、《Eガンナー》を召喚。」

 

Eガンナー レベル4 攻撃1900

 

「更に、手札から装備魔法《EWトリガーマグナム》を《Eガンナー》に装備、これで《Eガンナー》の攻撃力は1000ポイントアップし、貫通効果を得る。さらに、《Eガンナー》は装備カードを装備しているとき、攻撃したモンスターをダメージ計算終了後、破壊する。」

 

Eガンナー レベル4 攻撃1900→2900

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンド。」

 

ヒイロ

手札6→3

ライフ4000

場 Eガンナー(《EWトリガーマグナム》装備) レベル4 攻撃2900

  伏せカード1

 

龍可

手札5

ライフ4000

場 なし

 

「(いきなり攻撃力2900なんて・・・手加減なしね・・・。)私のターン!ドロー!」

 

龍可

手札5→6

 

「《ラーニング・エルフ》を守備表示で召喚!」

龍可の場に、眼鏡をかけ、大きな本を持った妖精が現れた。

 

ラーニング・エルフ

レベル3 攻撃1400 守備1500 効果 光属性 天使族

このカードが破壊され、墓地へ送られたとき、デッキからカードを1枚ドローする。

 

「更に、手札から装備魔法《フェアリーシールド》を《ラーニング・エルフ》に装備!」

《ラーニング・エルフ》は神木で作られた幻想的な盾が装備した。

 

フェアリーシールド

装備魔法カード

このカードはレベル4以下の光属性にのみ装備可能。

装備モンスターの表示形式は守備表示となり、守備力はそのモンスターの元々の守備力の2倍となる。

また、装備モンスターとこのカードを墓地へ送ることで、エクストラデッキ・墓地から「エンシェント・フェアリー・ドラゴン」を1体、自分フィールド上に特殊召喚することができる。

この効果はこのカードを発動したターン、使用できない。

 

ラーニング・エルフ レベル3 守備1500→3000

 

「(いきなり守備力3000のモンスターか・・・。だが、《Eガンナー》の効果があれば、強引に突破できる。)」

「私はカードを2枚伏せて、ターンエンド!(ヒイロ・・・こうなったら、デュエルであなたに私の本当の想いをぶつけるわ・・・。)」

 

ヒイロ

手札3

ライフ4000

場 Eガンナー(《EWトリガーマグナム》装備) レベル4 攻撃2900

  伏せカード1

 

龍可

手札6→2

ライフ4000

場 ラーニング・エルフ(《フェアリーシールド》装備) レベル3 守備3000

  伏せカード2




かなり強引ですが、ヒイロVS龍可のデュエル開始です!
ちなみに龍可のデッキは天使族・獣族・植物族が混合したデッキです。(主流は天使族)
はたして、このデュエルの結末は・・・。
感想待ってます!
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