ヒイロ達の出発の準備はすでに完了していた。
しかし、一時間たってもトオルは現れない。
「本当に奴が来るのか?これ以上待てんぞ。」
「トオルなら来るはずだ。だが、あいつにも事情がある。たとえ、来ないとしても、俺はあいつの考えを尊重する。うん・・・?」
遠くから、一台のDホイールが近づいてきた。
「あれは・・・スクラップランナー・・・。」
「トオル!!来てくれたのか!!」
「・・・。」
トオルは何も言わずにスクラップランナーから降りた。
「ヒイロ・・・ジャック・・・クロウ・・・。」
「・・・。」
ヒイロ達はトオルの次の言葉を待った。
「俺はまだ怖い・・・。あの町が・・・あいつらの欲望が・・・。」
「・・・。」
「でも・・・あんな奴らに仲間を奪われるのはもっと怖い!!力を貸す!いや!!」
トオルは頭を下げた。
「俺に力を貸させてくれ!!」
「トオル・・・。」
ヒイロはトオルの目前まで移動した。
「行くぞ。遊星たちが待っている。」
「・・・。ああ!!」
「遅いぞ!トオル。さっさと俺たちをならず者どもの街へ案内しろ!」
「分かった!ついてきてくれ!!」
トオルを先頭に、ヒイロ達はクラッシュタウンに向けて出発した。
ヒイロ達はその道中で、クラッシュタウンの状況についての詳細をトオルから説明を受けた。
サテライトを越え、半日経つと、そこは荒野だった。
「このまままっすぐ行けば、クラッシュタウンだ!!」
「鉱山はどの方向だ?」
「東にあるぞ!」
「なら俺は鉱山へ向かう。そこに遊星たちがいる可能性がある。」
「おいおい。一人で大丈夫なのかよ!?」
「俺を信じろ。」
ヒイロはトライチェイサーのスピードを最大にし、鉱山へ向かった。
「俺たちは町の方へ向かうぞ!」
「ああ・・・。だが、どうやら先にこいつらの相手をしなきゃならねえみてえだ。」
クロウが言うように、周囲にはマーカーつきの男たちがトオル達を追いかけていた。
「あいつらはマルコム・ファミリーの奴らだ!侵入者と鉱山からの脱走者の処理を目的としてるんだ!!」
「ふん!!ならば奴らを蹴散らし、町へ向かうぞ!」
「おう!」
「ああ!」
「「「ライディングデュエル!!アクセラレーション!!」」」
一方、ヒイロも鉱山の見張りと交戦していた。
「《幻獣ブレイブグリフォン》で《火縄光線銃士》を攻撃。トルネード・ドロップ!」
「うわあああ!!」
見張り
ライフ500→0
火縄光線銃士
レベル4 攻撃1600 守備800 効果 炎属性 戦士族
自分フィールド上に存在するこのカードが攻撃表示の場合に、 自分フィールド上に「火縄光線銃士」が召喚・反転召喚・特殊召喚した時、 相手ライフに800ポイントダメージを与える。
「この程度で俺を止めることはできないぞ。うん・・・?」
ヒイロは2つの人影を確認し、近づいた。
そこには遊星と鬼柳がいた。
「遊星!鬼柳!そこにいたか・・・。」
「ヒイロ!なぜここに!?」
「お前が遅いから、トオルの案内でここに来た。」
ヒイロは2人のそばでトライチェイサーを降りた。
「それにしても・・・かなりのイメチェンだな・・・。」
ヒイロは鬼柳の姿をじっと見た。
かなり長くなった髪、ぼろぼろのコート、首にぶら下げたハーモニカ。
「俺は自分の死に場所を求めるあまり・・・。」
鬼柳は西の方向に指をさした。
そこにはクラッシュタウン固有の拳銃型デュエルディスクがたくさん地面に刺さっていた。
「墓標か?」
「ああ・・・。俺がデュエルで倒した奴らのな。そいつらはこの鉱山の中で・・・。」
「そうか・・・。」
ヒイロはこれ以上聞くのをやめた。
「これからどうするんだ?」
「俺はニコとウェストを助けに行く。」
「誰だ?その二人は・・・。」
「俺たちを助けてくれた幼い姉弟だ。あいつらはマルコムの弟、ロットンにさらわれた。あいつはおそらく、クラッシュタウンに戻っている。」
「ロットン・・・。」
ヒイロはトオルから聞いた話を思い出した。
ロットンはマルコムをも上回る実力を誇るデュエリストで、勝つためなら手段を択ばない卑怯者だ。
「俺は生きなければならない。ニコとウェスト・・・そしてこんな俺を見捨てないでくれる奴らのためにもな。」
「鬼柳・・・。ジャックとクロウ、トオルがクラッシュタウンに向かっている。」
「トオル・・・?」
「ヒイロの新しい仲間だ。」
遊星は鬼柳にトオルについて説明した。
「ジャックとクロウも来てくれたのか・・・・。最高だぜ!!チーム・サティスファクションの復活だ!!」
鬼柳はようやく元の戻ったのを見て、ヒイロはわずかに微笑んだ。
「お前たちは急いで町へ向かえ。」
「ああ。だが、お前はどうするんだ?ヒイロ。」
「俺は鉱山の中にいる奴らを解放する。」
「一人で大丈夫か?」
「セキュリティに連絡した。少し時間がかかるかもしれないが、なんとかなるだろう。」
「・・・。分かった。無理はするな。」
「ヒイロ!!街で会おうぜ!」
遊星と鬼柳は遊星号に乗り、町へ向かった。
「(まあ・・・それ以外にも目的はあるがな・・・。)」
ヒイロは正面入口から鉱山に侵入した。
鉱山内の監督室では、褐色の肌をした大男が労働者の監視をしていた。
「お・・・。こいつの動きが悪いな・・・。」
大男は魔法カード《電磁拘束具》を発動した。
すると、動きが悪くなっていた奴隷の首に着いた拘束具に電気が走り、彼は苦しみ始めた。
そして、大男はマイクで奴隷たちに警告した。
「お前ら!!こいつのようになりたくなけりゃあもっとダインを掘りやがれ!!」
奴隷たちは恐怖に突き動かされ、限界に近い体を休ませることなく掘り続けた。
「にしても、あいつらは何をしてんだ・・・?」
大男は監視カメラの映像を不審に思った。
この時間にはもう交代の見張りが来るはずだが、未だに来る気配がない。
「あいつら何やって・・・?」
「セ・・・セルーガさん・・・。」
「おい!!どうした!?」
大男、セルーガは通信機から男の苦しそうな声を聞こえ、返事をした。
「し・・侵入者がそこへ・・・・ぎゃあ!!」
通信機から殴る音が聞こえた後、雑音だけが流れるようになった。
「おい・・!どうした!返事をしろ!おい!!」
「返事ならおれが聞くが。」
「何!?」
セルーガは扉の方向へ目を向けると、そこにはヒイロがいた。
「何者だ!てめえ!」
「ただの通りすがりだ。お前の友達に案内してもらった。」
監督室の外には気絶した見張りの山ができていた。
「あとはここの機械を破壊すれば、奴隷たちは自由の身だな。」
「させるかよ!!」
セルーガは電磁銃を撃ったが、ヒイロは回避し、それを蹴り飛ばした。
「ち・・・ちくしょう!!」
「デュエリストなら、これで勝負すればいいだろう。」
ヒイロはデュエルディスクを展開させた。
「ちぃ!こうなりゃあ徹底的に叩き潰してやる!」
セルーガは銃型デュエルディスクを展開した。
「「デュエル!!」」
ヒイロ
手札5
ライフ4000
セルーガ
手札5
ライフ4000
クラッシュタウン編がいきなり佳境へ!!
ヒイロは単独で奴隷たちの解放へ向かう。
はたしてチーム・サティスファクションの運命は・・・?
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