WRGP予選当日、天気は良好で、Cブロック用スタジアムの観客席は一杯だった。
「ええっと・・・どこが私の席なのかな・・・?」
そこで、龍可はなぜか指定席のチケットを持って、自分の席を探していた。
「龍可ちゃんじゃねえか?遊星たちのところに行ってたんじゃないのか?」
「え・・・?」
後ろから声が聞こえたため、振り返るとそこには牛尾がいた。
「牛尾さん!な・・・なんでここに!?」
「セキュリティとしてここで警備をしてんだ。龍可ちゃんこそ、どうした?スタジアムを間違えたのか?」
「そ・・そうじゃないんです・・・。そうじゃ・・・。」
龍可は顔を赤くていると、MCが映像に現れた。
「(ついに始まったーーー!!ワールドライディングデュエルグランプリ!世界中からDホイーラー達がネオ童実野シティに集結!!今から白熱のライディングデュエルが始まるぞーーー!!)」
「始まるな。龍可ちゃん、席まで案内するぜ。」
「ありがとうございます!牛尾さん。」
牛尾は龍可からチケットを受け取り、彼女を席まで案内した。
「もしかして、ヒイロを応援に来たのか?」
「!!」
龍可はまた顔を真っ赤にした。
「(まずはCブロック!!チーム・トライウィンズとチーム・ペガサスミニオンのデュエルだあ!!!)」
「チーム・トライウィンズ?それがヒイロのチームの名前か?」
「・・・・。」
「こりゃあ・・・重傷だな。」
牛尾は仕方なく、あまりの恥ずかしさに気絶した龍可が気が付くまでそばにいることにした。
「くぅーーー!!夢じゃねえ!夢じゃねえよな!!俺たちは今!WRGPに!!!」
「うるさい。」
トオルの腹部にミサキのひじがめり込んだ。
「これはあくまで予選だ。浮かれるのなら、まずは予選を通過してからにしろ。」
「へいへい。じゃ、セカンドホイーラーはミサキ。ラストはヒイロな。」
「任された。」
「ヘマをするなよ。」
トオルは若干心を痛めながらスタート地点へ向かった。
スタート地点には真っ黒な車体で、かなりシンプルな構造のDホイールと、派手なジャケットを着た逆立った金髪の男がすでに待っていた。
「よお。俺はリッチー・マーセッド。いいデュエルをしようぜ!」
「おう!俺はトオル。絶対負けねえからな!」
トオルもスタートラインに立った。
「(両者がスタートラインに立った!さあ、勝利の女神がほほ笑むのはダークホース、チーム・トライウィンズか?それとも、デュエルモンスターズの父、ペガサスの息子、チーム・ペガサスミニオンか!?さあ・・・・ライディングデュエル!!)」
「「アクセラレーション!!」」
2台のDホイールは同時に発進した。
Dブーストを起動したトオルとリッチーのDホイールは拮抗した。
「第1コーナーは俺のものだ!」
「悪いな!俺も負けられねえ理由があるんだよ!!」
リッチーは一気に加速させた。
「は・・・速い!!Dブーストで加速しても無理かよ!?」
リッチーは大差をつけて第1コーナーを取った。
「(おっとー!!先攻はアメリカNリーグで天馬夜行とチャンピオン争いを演じているリッチー・マーセッド!!熟練のそのスピードは圧倒的だー!)」
リッチー
手札5
ライフ4000
トオル
手札5
ライフ4000
「くそ…!!先手を取られちまった!!」
Dブーストは稼働限界を迎え、リミッターによって強制停止した。
「行くぜ!俺のターン!ドロー!」
リッチー
手札5→6
「俺は《ツイン・ガンファイター》を召喚!」
リッチーの場に2丁の銃を装備した荒々しいガンマンが現れた。
ツイン・ガンファイター レベル4 攻撃1600
「カードを2枚伏せて、ターンエンド!」
リッチー
手札6→3
ライフ4000
SPC0
場 ツイン・ガンファイター レベル4 攻撃1600
伏せカード2
トオル
手札5
ライフ4000
SPC0
場 なし
「攻撃力1600なら、簡単に突破できるぜ!俺のターン!ドロー!」
トオル
手札5→6
SPC0→1
リッチー
SPC0→1
「俺の場にモンスターが存在しないとき、こいつは手札から特殊召喚できる!《フォトン・スラッシャー》を特殊召喚!」
トオルの場に光の粒子で構成された戦士が現れた。
フォトン・スラッシャー レベル4 攻撃2000
「更に、《スクラップ・ビースト》を召喚!」
スクラップ・ビースト レベル4 攻撃1600(チューナー)
「《フォトン・スラッシャー》と《スクラップ・ビースト》のレベルは4・・・。」
「来るな。トオルのエースカードが。」
「行くぜ!レベル4の《フォトン・スラッシャー》に、レベル4の《スクラップ・ビースト》をチューニング!くず鉄よ!今こそ破壊龍となり、俺に力を貸してくれ!!シンクロ召喚!《スクラップ・ドラゴン》!」
スクラップ・ドラゴン レベル8 攻撃2800
「(おっとー!いきなり攻撃力2800の《スクラップ・ドラゴン》が現れたーーー!)」
「《スクラップ・ドラゴン》のシンクロ召喚に成功したか・・・。」
「でも、見て。彼の顔。」
ヒイロとミサキは余裕の表情を浮かべるリッチーを不審に思った。
「バトル!《スクラップ・ドラゴン》で《ツイン・ガンファイター》を攻撃!スクラップ・トルネード!!」
《スクラップ・ドラゴン》が放った旋風が《ツイン・ガンファイター》を飲み込もうとしていた。
「甘えぜ!罠カード発動!《奇策》!手札のモンスター1体を捨て、捨てたモンスターの元々の攻撃力分フィールド上のモンスター1体の攻撃力をダウンさせる。俺は《ピースメーカー・バントライン》を捨てる!《ピースメーカー・バントライン》の攻撃力は2000!よって、《スクラップ・ドラゴン》の攻撃力は2000ポイントダウンする!」
「マジかよ!?」
《スクラップ・ドラゴン》の背後に銃身の非常に長い銃を装備したワイルドな服装をしている保安官が現れ、動力部に向かって銃を撃った。
動力部を撃たれた《スクラップ・ドラゴン》の旋風は弱体化してしまった。
スクラップ・ドラゴン 攻撃2800→800
「さあ!反撃しろ!《ツイン・ガンファイター》!ダブルファイア!」
《ツイン・ガンファイター》は2丁の銃を同時に撃ち、一発は《スクラップ・ドラゴン》に命中し、もう一発はトオルの胸に命中した。
「うああ!!ま・・・まさかこいつの効果は・・・。」
トオル
ライフ4000→3200→2600
「ああ。《ツイン・ガンファイター》は戦闘で相手モンスターを破壊するたびに、相手に600ポイントのダメージを与える。つまり、こいつのもう一つの銃口は常にお前の胸に向けられているってことだ!」
《ツイン・ガンファイター》は弾の交換をしている際も、トオルに常に銃口を向けていた。
ツイン・ガンファイター
レベル4 攻撃1600 守備1000 効果 地属性 戦士族
このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、相手に600ポイントのダメージを与える。
「だが、俺の《スクラップ・ドラゴン》はただでは倒れねえ!こいつが相手によって破壊されて墓地へ送られたとき、墓地からシンクロモンスター以外のスクラップモンスター1体を特殊召喚するぜ!《スクラップ・ビースト》を特殊召喚!」
スクラップ・ビースト レベル4 攻撃1600(チューナー)
「トオル。油断しすぎ。」
「ああ。だが、先ほどのダメージで目が覚めたはずだ。」
先程、もしトオルがカードを1枚伏せ、《スクラップ・ドラゴン》のカード効果で油断せずに《ツイン・ガンファイター》を破壊していれば、少なくともこのターンに大きなダメージを受けず、更にリッチーの場にモンスターを残させるようなことは無かった。
「(くそ・・・。何やってんだよ俺は!!)俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド!」
リッチー
手札3
ライフ4000
SPC1
場 ツイン・ガンファイター レベル4 攻撃1600
伏せカード1
トオル
手札6→3
ライフ2600
SPC1
場 スクラップ・ビースト レベル4 攻撃1600(チューナー)
伏せカード1
「行くぜ!俺のターン。ドロー!」
リッチー
手札3→4
SPC1→2
トオル
SPC1→2
「手札から《X-セイバーエアベルン》を召喚!」
リッチーの場に両腕の鉤爪を装備したライオン型モンスターが現れた。
X-セイバーエアベルン レベル3 攻撃1600(チューナー)
「レベル4の《ツイン・ガンファイター》に、レベル3の《X-セイバーエアベルン》をチューニング。シンクロ召喚!《マスケット・ジョン》!」
リッチーの場に白い帽子と赤いスカーフ、そしてマスケット銃が特徴的な保安官が現れた。
マスケット・ジョン レベル7 攻撃2400
「こいつのシンクロ召喚に成功した時、俺の墓地に存在するシンクロ素材以外のレベル4以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚する。俺は墓地から《ピースメーカー・バントライン》を特殊召喚!」
ピースメーカー・バントライン レベル4 攻撃2000
マスケット・ジョン
レベル7 攻撃2400 守備1900 シンクロ 地属性 戦士族
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードのシンクロ召喚に成功した時、自分の墓地に存在するシンクロ素材以外のレベル4以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚する。
「バトル!《マスケット・ジョン》で《スクラップ・ビースト》を攻撃!マスケット・シュート!」
「このターン、《マスケット・ジョン》と《ピースメーカー・バントライン》の攻撃を通せばトオルの負けだ。どうする・・・・トオル・・・。」
《マスケット・ジョン》は愛用のマスケット銃に銃弾を入れ、《スクラップ・ビースト》に向かって発射した。
「罠カード発動!《バイバイダメージ》!こいつは俺の場のモンスターが1体のみで、そのモンスターが攻撃対象となったとき、その戦闘で俺のモンスターは破壊されず、ダメージを倍返しする!」
「何!?」
《スクラップ・ビースト》は銃弾を受けたものの、それで破損した右前脚をパージし、それをリッチーに投げつけた。
「ぐああ!!やりやがったな・・・。」
トオル
ライフ2600→1800
リッチー
ライフ4000→2400
バイバイダメージ
通常罠カード
自分フィールド上のモンスターが1体のみで、そのモンスターが攻撃対象に選択されたときに発動できる。
そのモンスターの戦闘による破壊を無効にし、ダメージステップ終了時に相手ライフにその戦闘で自分が受けたダメージの倍の数値分のダメージを与える。
「だが、《ピースメーカー・バントライン》の攻撃が残ってるぜ!」
《ピースメーカー・バントライン》はその銃身の長い銃で《スクラップ・ビースト》の急所を狙い撃った。
「うわあ!!」
トオル
ライフ1800→1400
「《ピースメーカー・バントライン》は攻撃をした後、ダメージ計算終了時に弾の装填のために守備表示になる。」
《ピースメーカー・バントライン》は座った状態で弾の装填を開始した。
ピースメーカー・バントライン レベル4 攻撃2000→守備0
ピースメーカー・バントライン
レベル4 攻撃2000 守備0 効果 地属性 戦士族
このカードは攻撃した場合、ダメージステップ終了時に守備表示になる。
「更にカードを1枚伏せ、ターンエンド。」
リッチー
手札4→2
ライフ2400
SPC2
場 ピースメーカー・バントライン レベル4 守備0
マスケット・ジョン レベル7 攻撃2400
伏せカード2
トオル
手札3
ライフ1400
SPC2
場 なし
「(くそ!もうライフがない。あそこで油断していなければ・・・・。)俺のターン!ドロー!」
トオル
手札3→4
SPC2→3
リッチー
SPC2→3
トオルはドローしたカードを確認した。
「来た!!もうこいつにかけるしかねえ!俺はカードを1枚伏せ、手札から《スクラップ・キマイラ》を召喚!」
トオルの場にガラクタで作られたキメラが現れた。
スクラップ・キマイラ レベル4 攻撃1700
「こいつの召喚に成功した時、墓地のスクラップチューナー1体を特殊召喚できる。俺は《スクラップ・ビースト》を特殊召喚!」
《スクラップ・キマイラ》はガラクタ置き場から《スクラップ・ビースト》を回収し、応急修理した。
スクラップ・ビースト レベル4 攻撃1600(チューナー)
「レベル4の《スクラップ・キマイラ》に、レベル4の《スクラップ・ビースト》をチューニング!シンクロ召喚!《スクラップ・ウォリアー》!」
トオルの場にガラクタでできた《ジャック・ウォリアー》そっくりなロボットが現れた。
スクラップ・ウォリアー レベル8 攻撃2300
「こんな状況でシンクロ召喚だと・・・。すげえな。」
「《スクラップ・ウォリアー》の効果発動!こいつのシンクロ召喚に成功した時、俺の墓地に存在するシンクロモンスター以外のスクラップモンスター1体を特殊召喚できる。俺は《スクラップ・キマイラ》を特殊召喚!」
《スクラップ・ウォリアー》は《スクラップ・キマイラ》の残骸を回収し、修繕した。
スクラップ・キマイラ レベル4 攻撃1700
「そして、その時に特殊召喚したスクラップモンスターの攻撃力の半分の数値分攻撃力がアップする!」
《スクラップ・キマイラ》は《スクラップ・ウォリアー》にエネルギーを供給し、パワーアップさせた。
スクラップ・ウォリアー レベル8 攻撃2300→3150
スクラップ・ウォリアー
レベル8 攻撃2300 守備1300 シンクロ 地属性 戦士族
「スクラップ」と名のつくチューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードのシンクロ召喚に成功した時、自分の墓地からシンクロモンスター以外の「スクラップ」と名のつくモンスター1体を特殊召喚する。
このカードの攻撃力はこの効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力の半分の数値分アップする。
「攻撃力3150!?」
「更にこいつは俺の場にスクラップシンクロモンスターが存在するとき、手札から特殊召喚できる!《スクラップ・サテライト》を特殊召喚!」
トオルの場の上空にビーム砲が付いた人工衛星が現れた。
スクラップ・サテライト レベル1 攻撃?
「このカードの攻撃力は特殊召喚されたときに俺の場に表側表示で存在するスクラップモンスターの数×800ポイントになる。俺のフィールドには3体のスクラップモンスターがいる!」
《スクラップ・サテライト》は2体にスクラップモンスターからパーツの一部を受け取り、ビーム砲を改造した。
スクラップ・サテライト レベル1 攻撃?→2400
スクラップ・サテライト
レベル1 攻撃? 守備0 効果 地属性 機械族
このカードは通常召喚できない。
自分フィールド上に「スクラップ」と名のつくシンクロモンスターが存在するとき、手札から特殊召喚できる。
このカードの攻撃力は特殊召喚されたときに自分フィールド上に存在する「スクラップ」と名のつくモンスターの数×800ポイントになる。
「スクラップ・サテライト」は自分フィールド上に1体しか存在できない。
「(この伏せカードを使えば、あいつの場のモンスターを全滅できる。だが、ここはデプレに見せ場を譲ってやるか。)」
リッチーはにやっとしながら伏せカードを見た。
「バトル!《スクラップ・ウォリアー》で《マスケット・ジョン》を攻撃!スクラップ・ナックル!」
《スクラップ・ウォリアー》は右腕部分に内蔵されたブースターを展開し、《マスケット・ジョン》に攻撃した。
しかし、攻撃は《マスケット・ジョン》ではなく、リッチーに命中し、マスケット銃の銃弾がトオルの胸を貫いていた。
「・・・・!?」
リッチー
手札2
ライフ2400→0
SPC3
場 ピースメーカー・バントライン レベル4 守備0
マスケット・ジョン レベル7 攻撃2400
???(通常罠)
伏せカード
トオル
手札4→0
ライフ1400→0
SPC3
場 スクラップ・ウォリアー レベル8 攻撃3150
スクラップ・キマイラ レベル4 攻撃1700
スクラップ・サテライト 攻撃2400
伏せカード1
チーム・トライウィンズとチーム・ペガサスミニオンとのデュエル開始!そして、いきなりリッチーとトオルのライフが0に・・・!?
一体なぜ?
感想待ってます!