「マジ・・・かよ・・・。」
トオルは驚きながら自分とリッチーの0になったライフポイントの表示を見た。
そして、リッチーの場には1枚の罠カードが表側表示になっていた。
「罠カード《掠める弾丸》の効果だ。相手モンスターが俺の場のモンスターを攻撃するとき、その攻撃を無効にし、俺はお前の攻撃モンスターの、お前は攻撃対象となった俺のモンスターの攻撃力分のダメージを受ける。」
攻撃モンスターである《スクラップ・ウォリアー》の攻撃力は3150で、攻撃対象となった《マスケット・ジョン》の攻撃力は2400。
よって、トオルは2400、リッチーは3150のダメージを受けた。
掠める弾丸
通常罠カード
自分フィールド上のモンスターが相手モンスターに攻撃されるときに発動できる。
その攻撃を無効にし、自分は攻撃モンスターの、相手は攻撃対象のモンスターの攻撃力分のダメージをそれぞれ受ける。
ライフが0になった両者は、各チームのピットへ移動した。
チーム・ペガサスミニオンのピットでは、リッチーのものと同じ形だが、基調としている色が紫になっているDホイールと、黒髪で、黒いライディングスーツを着用している男がすでに待機していた。
「デプレ。作戦通り、2体のモンスターと罠カードを温存し、ファーストホイーラーを倒してきたぜ!」
「上出来だ。後は任せろ。」
デプレはリッチーの場のカードを引き継ぎ、発進した。
チーム・トライウィンズのピッドでは、ミサキがすでに準備を終えていた。
「すまねえミサキ!後は任せたぜ!」
トオルはミサキの場のカードを渡した。
「任された。」
ミサキはカードの配置を済ませると、発進した。
そんな中、ヒイロは一人、デプレの行為を疑問に思っていた。
「(なんだか妙だな・・・。リッチーの場にはもう1枚罠カードがあった。あれは相手の攻撃に対応する罠カードではないのか?)」
「(両チームのファーストホイーラーが同時に倒れ、セカンドホイーラーが彼らから託された思いを胸に疾走するーーー!!チーム・トライウィンズのセカンドホイーラーは天才メカニックのミサキ!それに対してチーム・ペガサスミニオンは変な笑い声にはご用心!?リオデジャネイロ・デュエルカーニバル優勝者デプレ・スコットーーー!!)」
ミサキのエレキッスが、デプレのDホイールに追従する形になった。
「「デュエル!!」」
「「あいつら・・・何もしゃべらないのかよ・・・。」」
トオルとリッチーは自分の仲間の無口さにいつものこととはいえ、苦笑した。
デプレ
手札5
ライフ4000
SPC3
場 ピースメーカー・バントライン レベル4 守備0
マスケット・ジョン レベル7 攻撃2400
伏せカード
ミサキ
手札5
ライフ4000
SPC3
場 スクラップ・ウォリアー レベル8 攻撃3150
スクラップ・キマイラ レベル4 攻撃1700
スクラップ・サテライト 攻撃2400
伏せカード1
「オレのターン・・・ドロー・・・。」
デプレ
手札5→6
SPC3→4
ミサキ
SPC3→4
「オレは《マスケット・ジョン》と《ピースメーカー・バントライン》をリリースし、貪欲なる宇宙生命体《グリード・クエーサー》召喚。」
デプレの場に腹部に巨大な口がついている白い不気味な宇宙生命体が現れた。
グリード・クエーサー レベル7 攻撃?
「攻撃力が決まっていない・・・?」
「このカードの攻撃力と守備力はこのカードのレベル×300ポイントとなる。今のこのカードのレベルは7、よって攻撃力・守備力は2100だ・・・。」
グリード・クエーサー レベル7 攻撃2100
「《スクラップ・ウォリアー》の攻撃力は3150・・・。倒すには不十分。」
「どうかな?バトル。《グリード・クエーサー》で《スクラップ・キマイラ》を攻撃。」
《グリード・クエーサー》の腹部が開き、そこから大量の触手が現れて、《スクラップ・キマイラ》を捕獲し、そのまま捕食した。
その一部始終をトオルとヒイロはピットから見ていた。
「《スクラップ・キマイラ》を捕食した・・・??」
「うげえ・・・ものすごくえげつねえ攻撃・・・・。」
トオルは気持ち悪くなったらしく、トイレへ向かった。
「《グリード・クエーサー》はこのカードが戦闘で破壊した相手モンスターを捕食し、そのレベルを奪う。」
「《スクラップ・キマイラ》のレベルは4・・・まさか。」
「そうだ。《グリード・クエーサー》のレベルは4上昇し、更に攻撃力・守備力が増大する。」
捕食し終えた《グリード・クエーサー》は捕食による快感と、更なる食欲から能力値を増やした。
グリード・クエーサー レベル7→11 攻撃2100→3300
「そして・・・オレはカードを2枚伏せ、ターンエンド。」
デプレ
手札6→3
ライフ4000
SPC4
場 グリード・クエーサー レベル11 攻撃3300
伏せカード3
ミサキ
手札5
ライフ4000
SPC4
場 スクラップ・ウォリアー レベル8 攻撃3150
スクラップ・サテライト レベル1 攻撃2400
伏せカード1
「(《グリード・クエーサー》・・・。早く破壊しないと・・・。)私のターン。ドロー。」
ミサキ
手札5→6
SPC4→5
デプレ
SPC4→5
ミサキはドローしたカードを確認した。
「(このカードなら!!)私は手札から《エレキジ》を召喚。」
ミサキの場に派手な色合いのキジが現れた。
エレキジ レベル4 攻撃1000
「攻撃力1000・・・?私を舐めているのか?」
「別に。《エレキジ》は相手プレイヤーにダイレクトアタックができて、さらにそれでダメージを与えたとき、相手の表側表示モンスター1体をエンドフェイズまで除外する。《エレキジ》でダイレクトアタック。」
《エレキジ》は《グリード・クエーサー》をすり抜け、デプレにダイレクトアタックしようとした。
「よっしゃ!!これで《グリード・クエーサー》を除外すれば、一斉攻撃でミサキの勝ちだ!!」
トオルは勝利を確信した。
「甘いな。罠カード発動。《攻撃の無力化》。」
デプレは前のターンに伏せた罠カードを発動した。
《エレキジ》の目の前に次元の渦が現れ、そのモンスターをミサキの場に戻した。
「かわされた・・・。カードを1枚伏せて、《スクラップ・ウォリアー》と《スクラップ・サテライト》を守備表示に変更。ターンエンド・・・。」
「永続罠カード発動。《コズミック・スペース》。」
《コズミック・スペース》発動の瞬間、ミサキとでデプレの場のすべてのモンスターの頭上にそのモンスターのレベルと同じ数の星が現れた。
「なんなの?その罠カード。」
「《コズミック・スペース》は宇宙空間・・・。お互いのターンのエンドフェイズごとにフィールド上のすべてのモンスターのレベルが1つ減り、レベルが0になったモンスターは墓地へ送られる。宇宙空間では長生きできないということだ・・・。」
「レベル0で破壊・・・?ということは!?」
「そうだ。貴様の場の《スクラップ・サテライト》は墓地へ送られる。」
《スクラップ・サテライト》の星が消え、それと同時にそのモンスターは消滅していしまった。
コズミック・スペース
永続罠カード
お互いのターンのエンドフェイズごとのフィールド上に表側表示で存在するモンスターのレベルが1つ下がる。(この効果でレベル1のモンスターのレベルが1つ下がる場合、レベル0として扱う。)
このカードが発動している限り、レベルが0になったモンスターは墓地へ送られる。
デプレ
手札3
ライフ4000
SPC5
場 グリード・クエーサー レベル11→10 攻撃3300→3000
コズミック・スペース(永続罠)
伏せカード1
ミサキ
手札6→4
ライフ4000
SPC5
場 エレキジ レベル4→3 攻撃1000
スクラップ・ウォリアー レベル8→7 攻撃3150→1300
伏せカード2
「《コズミック・スペース》・・・。低レベルモンスターの多いミサキにはネックになるな・・・。」
「だが、これで《グリード・クエーサー》の能力値が下がる。そいつにとってはあまり役に立たないカードだ。なぜ発動した・・・・?」
「オレのターン。ドロー。」
デプレ
手札3→4
SPC5→6
ミサキ
SPC5→6
「オレは手札から《リラ・ザ・ギバー》を召喚。」
デプレの場に腹部の真っ暗な空間に4つの星を持つ宇宙生命体が現れた。
リラ・ザ・ギバー レベル4 攻撃1800
「このカードは《コズミック・スペース》発動中、こいつのレベルをオレの場の他のモンスターに分け与える効果を持つ。私は《リラ・ザ・ギバー》のレベルを3つ《グリード・クエーサー》に与える。」
《リラ・ザ・ギバー》は腹部にためていた星のうちの3つを《グリード・クエーサー》に与えた。
リラ・ザ・ギバー レベル4→1 攻撃1800
グリード・クエーサー レベル10→13 攻撃3000→3900
リラ・ザ・ギバー
レベル4 攻撃1800 守備1500 効果 闇属性 悪魔族
自分フィールド上に「コズミック・スペース」が表側表示で存在し、このカードのレベルが2以上の時、1ターンに1度、このカードのレベルを任意の数値分減らし、自分フィールド上のモンスター1体を選択して発動する。
選択したモンスターのレベルをこのカードから減らしたレベルと同じ数値だけ上げる。
「また《グリード・クエーサー》のレベルが上がった!?」
「行くぞ。《グリード・クエーサー》。《スクラップ・ウォリアー》を捕食しろ。」
《グリード・クエーサー》の腹部の触手が《スクラップ・ウォリアー》を捕獲しようとした。
「罠カード発動。《シンクロ・ゲイザー》。私の場のシンクロモンスター1体をリリースして、相手フィールド上のすべてのモンスターを守備表示に変更させる。」
《スクラップ・ウォリアー》の体からまぶしい光がはなたれ、デプレの場のモンスターたちがひるみ、守備表示となった。
グリード・クェーサー レベル13 攻撃3900→守備3900
リラ・ザ・ギバー レベル1 攻撃1800→守備1500
「更に、その効果で表示形式が変更されたモンスター1体につき、300ポイントのダメージを与える。」
《スクラップ・ウォリアー》は光を放ちながらデプレに特攻し、消滅した。
「ぐう・・・。」
デプレ
ライフ4000→3400
シンクロ・ゲイザー
通常罠カード
自分フィールド上のシンクロモンスター1体をリリースして発動する。
相手フィールド上のすべてのモンスターの表示形式を守備表示にする。
その後、その効果で表示形式が変更されたモンスターの数×300ポイントのダメージを相手ライフに与える。
「ならば、手札から《SP―ハイスピード・クラッシュ》を発動。スピードカウンターが2つ以上あるとき、場のカード1枚と、俺の場のカード1枚を破壊する。《リラ・ザ・ギバー》と《エレキジ》を破壊する。」
《リラ・ザ・ギバー》は《エレキジ》に突撃し、両者は消滅した。
SP(スピードスペル)-ハイスピード・クラッシュ
通常魔法カード
自分用スピードカウンターが2つ以上ある場合に発動する事ができる。
フィールド上に存在するカード1枚と、 自分フィールド上に存在するカード1枚を破壊する。
「カードを1枚伏せ、ターンエンド。くく・・・さあ・・・反撃して来い。ク・・・ギ・・・・ギャ・・・ギャギャハハハハ!」
「(こりゃ、デプレの必勝パターンだな。相手のモンスターを倒しつつ攻撃力を上げる。いつの間に勝ってるんだよな。それにしても・・・あいつ、いい加減笑い方変だと思わねえのかな?)」
リッチーは余裕な表情でデプレとミサキのデュエルを見たが、彼のへんな笑い方に興ざめた。
デプレ
手札4→1
ライフ3400
SPC6
場 グリード・クエーサー レベル13→12 守備3900→3600
コズミック・スペース(永続罠)
伏せカード2
ミサキ
手札4
ライフ4000
SPC6
場 伏せカード1
「(せめて・・・あのモンスターだけでも。)私のターン。ドロー。」
ミサキ
手札4→5
SPC6→7
デプレ
SPC6→7
「罠カード発動《エレキーパー》。墓地のレベル4以下のエレキモンスター1体を特殊召喚する。私は《エレキジ》を特殊召喚。」
エレキジ レベル4 攻撃1000
「更に、手札から《エレキネズミ》を召喚。」
エレキネズミ レベル4 攻撃100(チューナー)
「レベル4の《エレキジ》に、レベル4の《エレキネズミ》をチューニング。シンクロ召喚。《エレキテルドラグーン》。」
エレキテルドラグーン レベル8 攻撃2000
《エレキタリス》の効果によって、《エレキテルドラグーン》は《エレキキツネザル》を装備した。
「たかが攻撃力2000のモンスターか・・・。攻撃力3600の《グリード・クエーサー》には勝てない。」
「甘く見すぎ。このカードはダイレクトアタックすることができる。その時、攻撃力はダメージステップの間だけ300ポイント下がるけど。エレキテル・バースト。」
《エレキテルドラグーン》はデプレに向かって電撃波を放った。
「ぐう・・・。」
デプレ
ライフ3400→1700
「更に、このカードが戦闘で相手ライフにダメージを与えたとき、相手フィールド上のカード1枚を破壊する。」
《エレキテルドラグーン》の電撃波が《グリード・クエーサー》を飲み込もうとした。
「うかつだ。罠カード発動。《暴食される宇宙》。オレの場の《グリード・クエーサー》がフィールド上のカードを破壊する効果を受けるとき、その効果を無効にし、相手に《グリード・クエーサー》レベル×200ポイントのダメージを与える。」
「しまった!!」
《グリード・クエーサー》は電撃を飲み込み、ミサキに向かって発射した。
「きゃあ!!」
ミサキ
ライフ4000→1600
暴食される宇宙
カウンター罠カード
自分ぢーる土壌に表側表示で存在する「グリード・クエーサー」が「フィールド上のカードを破壊する効果」を持つ魔法・罠・効果モンスターの効果の対象となったときに発動する。
その効果を無効にし、相手に「グリード・クエーサー」のレベル×200ポイントのダメージを与える。
「カードを2枚伏せ、ターンエンド。」
デプレ
手札1
ライフ1700
SPC7
場 グリード・クエーサー レベル12→11 守備3600→3300
コズミック・スペース(永続罠)
伏せカード1
ミサキ
手札5→1
ライフ1600
SPC7
場 エレキテルドラグーン レベル8→7 攻撃2000
伏せカード2
「(これでミサキとデプレのライフが互角!だが、《グリード・クエーサー》の攻撃力は3300!そして、《エレキテルドラグーン》には直接攻撃できる効果と、戦闘ダメージを与えたとき、相手フィールド上のカード1枚を破壊する効果を持つ!!さあ、勝利の女神がどちらに微笑むのかー!?)」
MCのハイテンションな声がスタジアムに響き渡った。
ミサキVSデプレのデュエルは拮抗!
はたして勝つのはどっちだ!?
それにしても、5D’sのMCってすごくタフですね。
感想待ってます!