この素晴らしい世界にも英雄を!   作:都筑 綴

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ひぐらしがなく頃ですね…


見知らぬ天井

 

眠って目を覚ましたら全てが夢で部屋のベッドにいるのではないか、ほんの少しだけそんな期待をしていた。

が、しかしやはりというかなんというか目覚めたのは馬小屋だった。

「知らない天井だ。」なんてお決まりネタをやりながら

辺りを見渡した。

外はまだ日の出前、恐らく四時くらいだろう。

隣をみるとめぐみんが気持ちよさそうに寝息を立てている。

昨日は散々な目にあった←こいつのせい

俺は考え事をするときやテンパっているとき独り言が出る癖がある。

昨日の騒動の理由はそれだろう。

 

「まさか、あれだけであんなに怒るなんてな…。」

全く気にしていなかったし聞くことも忘れていたが、めぐみんって何歳なんだ?見た目的には六年生くらいだと思うがあの怒りようをみるにもっと上なのか?話し方とかも大人っぽかったしな。

それは置いといて…だ、さすがに今起きるのはちょっと早い気がするが二度寝するとしても中途半端だ。

 

横に寝ているめぐみんに目をやる

 

「むぅ〜?ん〜」

 

起こすわけにはいかない。

さて、どうするか…

1.ぬくぬく二度寝

2.割り切って起きる

3.めぐみんを起こす

こうなるとやはり起きるしかないような気がする。

 

俺は物音を立てないよう起き上がり、馬小屋の戸を開け外へと出た。

外はまだ暗く、草木すらも眠っているように感じる。

 

「んーー!」

 

両手を組んで大きく伸びをした。

早起きをしたのはいつぶりだろうか。

せっかくだから何かしたいものだが…

そこで俺はあることに気づいた。

そう転生特典についてだ。

俺の転生特典はゲーム内アバターに変身できると言うもの。

めぐみんを助ける時、一瞬なれた気がするがよく覚えていないのだ。

幸い周りに人もいない。

 

「試してみっか。」

 

俺は左の拳を地面につけしゃがんだ。

 

「バーン・アップ」

 

慣れ親しんだその起動句とともに俺の身体は青白く燃え上がる。

炎が晴れると俺の姿は変わっていた。

パーカーにジーパンだった俺の服は青ベースのレザーアーマーへ

姿を変えられると言うことはもしかしたら…

 

「顕現せよ!レーヴァテイン!!」

 

その言葉とともに俺の左手には愛剣が握られていた。

元いた世界でやろうものなら確実に厨二病扱いされるだろうが

この世界なら大丈夫だろう。

しかしここまで来るとどこまでできるか気になってきたな。

まずは剣技《ソードファンクション》・・・からかな。

 

腰を少し落とし剣を弓引くように下げて、

 

「スピアポイント!」

 

言葉とともに剣が炎に包まれ槍のように鋭くなった。

その勢いに後押しされるかのように近くの木へと撃ち込んだ。

 

「せやぁ!」

 

轟音とともに木が吹っ飛んだ。

予想以上の威力だった。

 

ヤベェ、めっちゃテンション上がってきた。

 

が、次の瞬間視線を感じ後ろを振り向く。

すると、今の轟音で目覚めたであろうめぐみんが

目を輝かせていたのであった。

お、落ち着くんだ俺。まずは素数を数えるんだ。

うろたえるんじゃあない。こんなことで俺はうろたえない。

2.3.5.7.11.13.19...ふぅ、さてどうするか…。

 

とりあえずはコレを解こう

 

「バーン・アウト」

 

炎がだんだんと弱まっていき、俺の姿は元のパーカージーパンへと

戻っていった。

 

めぐみんの目の輝きは何故か一層ましていた。

なんか言わなきゃまずいよな

 

「あのな、めぐみん…これは、そのだな…」

 

ダメだ何も思いつかない。

 

「やっぱりヒイロはすごい人なのですね!さっきのはなんていう魔法なんですか?すっごい魔力を感じたのですよ!!」

 

どうやら理解はされてないようだ。

いや、初見でわかる方がすごいのだが…。

 

「えーと、だな簡単に説明すると俺の故郷で代々伝わる魔法でな、

誰にも真似できないんだぜ?」

 

まぁ、こんなもんだろう。

少々罪悪感は残るが話していいことかがわからないからな。

 

「そんな…紅魔族随一の天才の私が知らない魔法があっただなんて。

教えてくれたお礼に私の爆裂魔法をお見せしょう!!!ついてきてくださいヒイロ。」

 

そういうが早いかめぐみんは馬小屋へとダッシュし、

驚異のスピードで戻ってきた。

どうやら着替えて杖を持ってしたようだ。

 

「いきましょう!」

 

そういうとめぐみんは俺の手を掴み駆け出したのだった。




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