ダンジョンで青春するのは間違っているだろうか⁈ 作:きなこ兎
ダンジョン7階層…
僕たちはキラーアントの群れに取り囲まれていた…
以下回想
1階層で下級冒険者の基本の戦い方をネロに見本をみせていた
ダンジョンには二匹のゴブリンが50メートル先の角から現れた
僕は常に一対一になるようにとステイタスを活かし
1匹のゴブリンに疾走する、右手でナイフを持ち握る
10メートル手前くらいで僕に気付きゴブリン2匹は
「ギャーーーギャーーー⁉︎」と騒いでいるが
僕に近いゴブリンの首を狩り、頭と胴を切り離す…
もう1匹が唖然としてるうちに、半身で相手の間合いにはいる
ゴブリンは右手を上げて振り下ろすも僕はそれを余裕を持ってさばく
カウンターで銀閃を相手の左肩の下から斜め上に切り裂く
「ネロ、だいたいこんな感じだよ、」
ニコっと僕は笑い、続けて説明する。
「1階層のモンスターはゴブリンとコボルトしかほとんどでないから囲まれなきゃ直ぐ片付く、それでこのモンスターが落とした魔石のカケラを巾着にいれて後でギルドで換金する感じかな!」
「わかった、とりあえずモンスターを倒して、魔石をゲットすればいいんだなっ!次は俺が行くぜ」とノリノリなネロ
「ネロ、油断しないで、気をつけてよ」っと少し先輩風をふかしてしまった僕はその後自分を殴ってやりたくなった…
僕がコボルトの群れを発見した直後後方から黒い風が突き抜けていった…ネロだ、ぼくは視線でネロを追う
ネロはコボルトの群れの中心に右手をつき両脚を上に持っていき開くと右手を軸に独楽のようにまわった…
4匹のコボルトの群れはネロの蹴りに粉砕されて
血と灰が降った…
僕は僕より強い人になんてアドバイスをしてるだ⁉︎っと心の中で叫び、少し羞恥心に駆られた…
「ベル、俺はベルより早くモンスターと戦った外じゃデカイやつともやった事もあるし、対人武術なんかもずっとやってたんだぜ?」と僕の肩を叩いてニコっと笑うネロ
悔しいけど、村でも同じ年の友達がいたらきっとこんな風だったんだろうと嬉しくもあった!
「それにベルは戦い方を教えてくれる師もいないのにちゃんとやれてる、動体視力がまずいいし、センスもある!すぐに強くなるよ⁉︎」
などなど話しながら僕らはエイナさんとの約束を忘れ
昆虫採集に夢中になる子供のようにダンジョンの下へ下へと
降りていってしまった…
そして今はキラーアントの大群が僕らを取り囲んでいる…
まず僕のナイフはキラーアントに弾かれる、思いっきり斬ったはいいがキラーアントを瀕死状態にしてしまった…そしてネロもボロの安全靴じゃキラーアントを一掃できず…
50匹には迫ろうかという数のキラーアントが狭いルーム中心にいる僕たちを取り囲んでいる…
「ベル、いちかばちか俺の魔法を使う!多分どっかに移動できる技だと思う、血とかはよく分からんが自分と常に繋がってる門を開く」
詠唱
『私は否定する、私を縛る全ての事柄を
私は否定する、私の心の在り方を
全てを座標を示す私の分身よ、想いを喰らい門を開けよ!』
【空間放浪者】
詠唱が終わると同時にネロは僕の手を引いた…
意識はしっかりとしてるはず…だけどネロも僕の隣にいる…
身体も無事だしもうキラーアントも目の前にはいない
「「ここどこだ!」」僕とネロはハモった!!
景色は見渡す限り金色の草
空を見れば赤や青の月のようなものが輝いていて
耳を澄ますと川の流れるような音も聞こえる
「天国じゃないよね⁉︎」僕は慌てた…
「いや、死んでないはず?いや、いや魔法でどこか飛んだ?」
ネロも慌てた…
「やぁ!2人とも少し落ち着いて!」
突然目の前に仮面の少年が現れた?年はさほど変わらないように見えるがやたらと声色は落ちついた大人のような声をしていた
僕とネロは後ろに飛び退いて臨戦態勢にはいる
「僕はきみたちの敵じゃないよ、ベルくんにネロくん2人をここに呼んだのは僕だからね!」と仮面の少年は戯けてるようにみせた。
僕は仮面の少年に言葉を不思議と信じられた…
「お前は、俺なのか??」ネロが突然口に出した言葉に僕は驚愕した
そういえば声が似ている…仮面の少年の方が落ち着いた口調だけど確かに似てる。
「さすが僕だね、察しが良すぎて怖いくらいだ!」
僕はまだ状況が飲み込めていない、ネロの方をみても、状況の整理はついてないようだ。
「はじめまして、ベル・クラネルとネロ・レモリア。僕は未来から来た。この魔法は常時解放できるゲートがあるけどその行き先を僕がここにした、まぁたくさん話したいことがあるんだけど、僕のことは、レムスと呼んでくれ!じゃないとネロが2人でややこしいでしょ?」と
レムスさんは笑った!
僕とネロが時間に取り残さらたように動けずにいると、レムスさんは会話を続けた…
「んー僕がなぜ、2人をここに呼んだのかをまず話すよ?単刀直入にいうと未来の僕は死んだ!僕のスキルは把握してる?
【運命反逆者】つまりは事象の否定!僕は死ぬ直前にそれを否定しようとした…けど身体の方は死んだ。魂だけが残り僕は今ここにいる。
今きみたちの時間軸からするとあと1年とちょっとでベルくんも僕も死ぬ!」
絶句した…意味がわからな過ぎている…
「僕はきみたちに強くなってもらわなきゃならない。
特にベル・クラネル…きみにはね、きみは信じなられないかもしれないけど1年とちょっとでレベル7都市最強の冒険者に並ぶ、そしてラストヒーローと呼ばれるきみが死ぬ出来事が起こる!1年で少なくてもレベル8、欲を言えばそれ以上強くなってもらわないと困る…
そしてネロくんをはじめきみの仲間には少なくてもレベル6〜7にはなってもらわないと足手まといにしかならない…」
「待ってください、突然のことで僕は…」
「ってかそれ話しがやば過ぎて未来の俺だからって信じられないぞ?」
………
「んーーまぁそうだよね?でも起きるよ!今は何が起きるかは言えない、きみたちにまだ覚悟がないからね!とりあえず2人がレベル2になったら話すよ。それまでに本物の英雄になる覚悟をしておいてほしい。」
レムスさんが仮面を捨てて僕に近づく、確かにネロだ!
ネロはもう諦めたように現実を受け入れはじめている顔つきになってきている…
レムスさん表情は微笑んでらように見えるけどライトブルーの瞳の奥は憂いを帯びているように僕には見えた…
「ベル、また会えて嬉しいぜ!」レムスさんは泣いてた…
僕は言葉はでなくてもなぜだかレムスさんから目を逸らしてはいけない気がして真っ直ぐレムスさんを見つめた…
いったいどんな事があれば1年とちょっとで隣にいるネロがこんな表情でこんな言葉で話すようになるんだろう…
僕は考えても考えても答えは出さずにいた。
「ベル、ステイタスを見せててくれないか?」
僕は頷いて、防具やインナーを脱いで背中を向けた
レムスさんは僕のステイタスを見て、手で触れた
「ありがとう、久しぶりに見たよ!僕の知っている未来のきみの力を
起こすきっかけを作った…あとはヘスティア様が見つけてくれる。」
「なぁーレムス?ってか俺、一つ聞いていいか?俺はなんでベルを守れなかった?」とネロは聞いた…
「ベルくんは英雄になるんだぜ?自分でもすぐ分かると思うけど足りないんだ…全てが、成長の速度が違う。まぁそれは俺のスキルのせいもあるけど…ベルもまた特別なスキルがある、ネロ、お前はもっと強くなれ、今の俺よりずっと強くなってくれ、じゃないとまた失うぞ?ネロはもうあんな思いをしないでくれ、そしてさせないでやってほしい。」
ネロは黙って頷いた
「ネロ、きみの魔法は常にここに通じてる魔法じゃない!ネロの血を座標に動ける瞬間移動みたいな魔法だよ。きみは特別な魔法を持ってるきみ自身の位置から血がある場所なら瞬間時に移動できるから正直誰よりも早い、レベルの概念なんかないほどに…常に開いてるゲートはホームと繋げばいい、きみが意識すれば空間の歪みができる、きみや仲間や物も瞬時にホームに飛ばせる。この場所は僕がきみと繋いでおくから、きみたちがレベル2になったらおいで!その時は全てを話すよ!またね、ベルくん、そして僕。」
後ろの空間が歪んだ
「そこからでれるよ。てかネロくん、今日きみはじめてダンジョンきたんだよね?」
ネロはそうだけど?と返事をした。
「んーこのあとロキファミリアと会うけど、フィンさんにだけはやらかす前に一言よろしくね、まぁ殺されないように…っあと、ベルくんに気を使って手加減もやめなね?ベルくんの成長の邪魔になる。あの蟻の群れくらいすぐ倒せるでしょ?」
ネロは黙って頷いて歪んだ空間に飛び込んだ
僕もレムスさんに一礼してネロの後を追った…