ストライクウィッチーズ~神風のウィッチ~ 作:疾風海軍陸戦隊
春佳がこの世界に来て三か月たったが、いまだに彼女は501のウィッチたちと溶け込めず、いまだに溝ができていた。
ある日のこと出撃命令が出た時にて、小型ネウロイを全部倒し基地に向かって帰る最中
「また小型ネウロイですの?いい加減飽きてきましたわ」
「そうですねー・・・ずっとこんなんですしね。春佳ちゃんが来る前からこうなんです」
「・・・そうなのですか?」
「もう、三ヶ月になりますよ。どう思います?」
「・・・そうですね、そろそろ強いのが来るかもしれないと思います。地震みたいに」
「前兆ってことですか・・・嫌な感じですわね」
坂本少佐の訓練のおかげで小型機相手ぐらいは戦えるようになっていた。向こうではただ飛び方や、急降下の練習をしただけで空中戦の訓練は一切行われていなかった。そう私は初めから特攻のためだけに訓練を受けていたんだ。もともと私は学校の先生になるべく教員学校で勉学に入っていたのだが、大東亜戦争が始まり、ミッドウェーの敗戦後、ウィッチの人員不足のため徴兵免除になっていた魔法力のある女学生が戦場に駆り出されることになった。いわゆる学徒出陣ってやつよ。それで私はウィッチになるべく霞ケ浦航空訓練所に入った。その訓練の時はまさに地獄だった。何かあるたびにウィッチの教官に殴られたんだよな。どんなことをしても怒鳴られたり殴られたり、毎晩、涙で枕を濡らしていた。それでもお姉ちゃんから送られてくる手紙が唯一の楽しみであり、希望でそれを読むたびに毎日の辛さも薄れていた。
だが、そのお姉ちゃんもマリアナの戦いでリベリオン軍の攻撃で死んだ。
それを聞いた時の私は絶望し、そしてお姉ちゃんを殺したリベリオン軍を憎むようになっていた。そうまさに「鬼畜利米里遠」という感じになっていた。そして気が付いていたら特攻隊に志願したんだっけな・・・・・
「春佳ちゃん。どうしたの?そんな怖い顔をして・・・」
リーネが心配そうに訊く。
「え?あ、大丈夫です。リネットさん」
「気分が悪いのでしたら無理はしないでくださいね」
「そうだよ。春佳ちゃん。」
と、リネットさん、ペリーヌさん、そしてお姉ちゃ・・・・宮藤さんの三人は心配してそういう。よく一緒に出撃するこの三人は、今のところ一番打ち解けている人たちだ。よく話しかけてくれている。まだぎこちない感じだけど。
「大丈夫です。ご心配なく・・・」
と、私は笑った。だがこれは作り笑い。三人に無理な心配はさせたくなかったのだ。
この世界に来ていまだに疑問がある。それは「なぜ私だけが生き残ってこの世界にしまったのか」という疑問だった。なぜほかのみんなは死んだのに自分だけこの世界に来てしまったのか。その気持ちが自分の胸を秘めつけるのだった。
基地
「よくやったな、みんな。特に春佳。最近上達してきたみたいじゃないか。良かったな」
坂本少佐は三人が基地に帰るとねぎらいの言葉をかける。
「・・・ありがとうございます」
「ん?どうした春佳?あまり嬉しそうじゃないな」
元気のない声に坂本少佐は心配そうに言う。
「あ、い、いえ。大丈夫です。あ、あの・・・・私は部屋に戻ってもいいですか?」
坂本少佐に尋ねる。
「あ、ああ・・・食事の時間になったら呼びに行くぞ」
「わかりました。では」
そういい、少佐に敬礼をしてここを離れようとしたが・・・・
「ちょっと待て、春佳」
と、バルクホルン大尉に止められた。
「・・・・・・なんですか、大尉?」
「確かにお前の飛行の腕はよくなった。だが、今のお前の飛び方は危険だ。この前の戦闘の時も命を落とすような戦い方だったぞ!お前このままだといずれ死んでしまうぞ!!」
そう、バルクホルンの言ったと通り、春佳の飛び方は一歩間違えば死んでしまうような飛び方だった。シールドを張らず敵に接近し機銃を撃つ。まるで死に急ぐかのように・・・・
「・・・・・かまいません。」
「え?」
「・・・・・別に死んでも構いません」
「なっ!?」
春佳の言葉にバルクホルンは絶句する。それはこの場にいた全員も同じだ。
「私はもともと死ぬために訓練を受けました。他の戦友たちが死んだのに自分だけのうのうと生きているのが辛いんです。ですから私の命なんて使い捨ての駒でいいんですよ大尉」
「!?」
「は、春佳さん!?」
「なっ・・・」
「春佳ちゃん!そんなこと言っちゃダメだよ!」
あまりの発言にミーナたちは絶句し、芳佳は春佳に注意するが・・・・
「・・・・・すみません」
春佳は光を失った目でそう一言いうと、その部屋から出て行ったのだった。
「・・・・・春佳ちゃん・・・」
春佳が出て行ったあと、その場にいたみんなの空気が重くなっていた。
「何であいつ、そんなに命を無駄にしようとするのかな?なあ、サーニャ?」
「うん。それにしても私少し心配です」
「私もおんなじ気もちだよ。春佳、最近、以前にもまして表情が硬くなってるし」
サーニャとエイラ、ハルトマンが心配声で言う。
「・・・なかなか、向こうから打ち解けてくれないな」
「そうね・・・私達だけが一方的に彼女のことを受け入れてもしょうがないのよね・・・」
「なあ、中佐。春佳はなんであんなことを言ったんだ?何か知ってるんだろ?」
「そ、それは・・・・」
シャーリーがミーナに訊く。シャーリーも春佳によく話しかけているが、目も合わしてくれずいっつもスルーされているのだ。シャーリーは春佳のことが心配なのだ。
ミーナは悩んだ。彼女のことを話すべきか、すると・・・
「シャーリー。確かに私とミーナ、バルクホルンは春佳の過去のことを知っている。だが、私たちは言えない。どうしても知りたいんなら、あいつ自身に訊くことだ。シャーリー」
坂本少佐がシャーリーに言った。確かに三人は彼女の過去ことを聞いている。だがそれは自分たちが言うのではなく春佳本人に聞くべきだっとシャーリーに言った。
「そ、そうか・・・・確かにそうだよな。」
確かにそういうことは他人ではなく本人から直接に訊くのが礼儀だ。シャーリーはそう思い、春佳の部屋に行くのだった。
「ここか・・・・」
シャーリーは春佳の部屋の前につきノックをしようとすると・・・・・
「ひっく・・・うぐ・・・・・」
部屋の中から鳴き声がするのだ。
「(春佳?・・・・)」
シャリーはノックをするのの止めその場に立ち止まるすると部屋の中から・・・
「な、なんで・・・・私だけ生き残ってしまったの?何で死なせてくれないのよ・・・・」
と春佳の涙声が聞こえる。
「(春佳・・・・・・)」
シャーリーは春佳の部屋に行くのを止めその場を去る。今はとても訊ける状態じゃないと判断したからだ。
「(あいつの過去にいったい何があったんだよ・・・・・)」
そう思うシャーリーだった。
春佳side
私は、ブリーフィングルームから出ていき自分の部屋に入りそして、ベットに横になり、泣いた。ここに来てからの毎日、私はずっと絶望しっぱなしだった。
生きているのが辛い。そう思った。自決しようとしたときがあったが、その時、ナイフを持った手が震えて結局することができなかった。「私は臆病者だ」そう思った。だから自分は靖国に行けず、この世界に来てしまったのかそう思ってしまう。まるで死んだ戦友たちが「お前みたいな臆病者は一生、そこで野垂れ死ね」そういう風に感じていた。
実際特攻に行く前、一度ストライカーの不調で基地に戻った時がある。
その時は仲間のウィッチや上官に『なぜ、生きて戻ってきた!ほかの戦友たちが死にに行っているのにお前がなぜ戻ってきた!』『この臆病者っ!!」などと言われた。
本当に何で私だけこの世界に来てしまったのだろう・・・・・
翌日、談話室で、少佐たちがブルタニアの街で補給調達をすることになった。その補給調達としていくことになったのは・・・・・
「シャーリーと、春佳それに宮藤とリーネ。お前たち4人には補給調達に行ってもらう」
そう、坂本さんに言われるのだった・・・・・・・
「え?‥‥‥‥シャーリーさんたちと?」
今日はここまでです。次回は春佳が自分の悩みや気持ちそして過去を3人に話します。
次回もお楽しみに!!