ストライクウィッチーズ~神風のウィッチ~ 作:疾風海軍陸戦隊
「は・・・・・春佳ちゃぁーん!!」
目の前にいたのはさっきまで、一緒に話をしていた仲間。しかし今はがれきの下敷きとなりそこから血が流れている。
私のせいだ・・・・私をかばって春佳ちゃんは・・・・
「春佳っ!くそっ!この瓦礫重いな!宮藤、リーネ!!手伝ってくれ!!」
「は、はい!」
「・・・・・」
「宮藤っ!しっかりしろ!春佳を死なせる気か!!」
「っ!! は、はい!」
シャーリーに言われて宮藤は2人のところに行き、
「せーのでどかすぞ!行くぞ!せーのっ!」
3人は使い魔を発動させて春佳を下敷きにしている自動車ぐらいの大きさの瓦礫を持ち上げようとする。そして三人の力で何とか瓦礫をどけることができたのだが・・・
「春佳っ!」
「ひ、酷い怪我・・・・・」
それは一目で大丈夫じゃないとわかるほどの酷い怪我だた。体は傷だらけで息はあるが空気が漏れている。おそらく肺も傷ついたのだろう。その姿はとても目も当てらたものではない。
「春佳!しっかりしろっ!春佳!!」
「春佳ちゃん!芳佳ちゃん!」
「うん。わかってる。」
そう言って芳佳は春佳のそばに近づき、両手を彼女の体に当て、そして治癒魔法をかけた。
「大丈夫だよ。春佳ちゃん。必ず、助けるから!!」
そう言い、宮藤は治癒魔法をかけ続ける。すると・・・
『こちら坂本!シャーリー!リーネ!宮藤!春佳!応答しろ!!』
トラックに積んであった無線から坂本少佐の声が聞こえた。シャーリーはその無線を取り
「こちら、シャーリー。」
『シャーリーか!みんなは無事か!』
「私は無事だ。だけど。春佳ががれきの下敷きになって重傷だ!」
『何っ!?春佳が!』
「今、宮藤が治癒魔法をかけているけど。今ネウロイが・・」
『わかってる!今向かっている最中だが小型機が私たちの行方を邪魔して近づけない!何とか持ちこたえてくれ!』
「わ、わかった!・・・・・・宮藤!春佳を頼む!」
「わかりました」
「リーネ。行くぞ!」
「はい!」
そう言い、シャーリーとリーネはトラックに積んであったストライカーユニットを履き、シャーリーはM1918BAR。リーネはボーイズMk.I対装甲ライフルを手に取った。
「芳佳ちゃん。春佳ちゃんのことをお願いね!」
そう言い二人は空に上がり街を攻撃する中型ネウロイへと向かった。宮藤もリーネとともに行きたかったが、今は春佳の怪我を直すのが先決だった。
「春佳ちゃん・・・・」
「うっ・・・・・」
宮藤の治癒魔法が効いてきたのか、春佳の意識が微かに戻る。そして春佳は目を薄く開けて
「・・・・・・お姉・・・・ちゃん?」
「え?」
まだ意識がもうろうとしているのか春佳は宮藤の顔を虚ろな目で見て宮藤を『姉』と呼んだ。そのことに宮藤は驚く
(もしかして、私を誰かと勘違いしている?)
どうやら春佳は今目の前にいる宮藤を自分のいた世界の姉宮藤芳佳が自分を迎えに来たと思っているのだ。
「お姉ちゃん・・・・・迎えに来てくれたの?私・・・・・異世界でお姉ちゃんにあったんだよ」
「・・・・・・」
「お姉ちゃん・・・・ごめんね。私だけ生き残ちゃって・・・・お姉ちゃんや他のみんなが死んじゃったのに・・・・本当にごめんね」
春佳はそう言う。芳佳は優しく手を取り
「春佳ちゃん・・・・辛かったね・・・・・でも、もう苦しまなくていいんだよ。頑張ったんだね春佳ちゃん」
と、芳佳は春佳の頭をやさしくなでる
「・・・・ありがとう・・・・お姉ちゃん・・・」
芳佳の言葉を聞いて安心したのか春佳は気を失う。
「・・・・・・春佳ちゃん」
芳佳は気づいた。なぜ、春佳の名字が自分と同じなのか、なぜ私と顔が少し似ているのか。そして、初めて会った時、他人とは思えなかったのか。さっきの言葉でわかった。
そして、宮藤は春佳の治療を終えると、芳佳は春佳を安全な街の裏道へと運び、そして・・・
「春佳ちゃん。私、みんなを守るため行ってくるからね」
そう言い宮藤は春佳に微笑み、トラックの方へと向かうのであった。
「・・・・・・あれ?私は確か。宮藤さんをかばって瓦礫の下敷きになって・・・」
そう、私は確かにネウロイの攻撃で崩れた建物の瓦礫から芳佳をかばって下敷きになったはず・・・・でも今自分の目の前に広がるのは真っ暗な空間。そうなれば考えられることは一つ。
「そっか・・・・ここはあの世・・・・・・私は死んだのね」
そう、あの瓦礫の下敷きになって無事なはずはない。そう自分は死んだのだ。そうとしか考えられなかった。でも悪い気分ではなかった。なぜなら誰かを守るために死んだんだ。だから、少しだけ胸を張ってあの世に行ける。そう思ったのだ。
だが・・・・
『違うわよ。春佳』
「っ!?誰!」
急に誰かの声が聞こえるが、周りを見ても誰もいない。しかし・・・
『ここよ。ここ』
そう声が聞こえた瞬間。春佳の前に数人の少女が現れた。
「・・・・・・
春佳の目の前に現れたのはかつて一緒に釜の飯を食べ、ともに特攻隊として出撃した戦友たちだった。
「あ、あの・・・・みんな・・・・・本当にごめんなさい!」
春佳は戦友たちに土下座をしながら謝る。
「・・・・・・・」
「本当にごめんなさい!私だけ生き残って!!本当にごめんなさい!」
涙を流しながら死んだ仲間に謝る春佳。しかし・・・・・
『春佳。もういいよ』
「・・・・え?」
仲間たちの言葉に春佳は思わず顔をあげると仲間たちは微笑んでいた。
『私たちはあなたのことちっとも恨んでいないよ』
「で、でも!みんな数年しか生きられなかったのに、私だけ!」
『何、行ってるんだよ春佳。そんなこと私たちは気にしないって』
「で、でも・・・・」
『人間はいつか死ぬ。それが早いか遅いか。ただそれだけだよ。だから春佳が生き残っても私たちはあなたを恨んだりしないわ」
『それにさ。私たち春佳がそんなしょぼくれた姿なんて見たくないよ』
『そうだよ。せっかく生き延びた命なんだから、私たちの分まで生きてもらわないと私たちも浮かばれないよ』
「み、みんな・・・・・・・」
『ほら、早くみんなのとこに行きなよ。私たちは気長に待ってるから』
と、戦友たちは春佳の背中を押す。
「みんな・・・・また会える?」
春佳がそう言うと戦友たちは微笑み
『ええ、たとえ見えなくても聞こえなくても、私たちはいつも見守っているからね。さあ、早く行ってあげて』
「うん。じゃあ、みんな・・・・またね」
春佳はそういうと、真っ暗な暗闇空間がひかり、春佳はその光に包まれるのだった。
「ここは・・・・」
春佳は目を覚ますと、そこは先ほど自分がいた街だった。
「あれ?・・・・傷が治ってる」
先ほどまで重傷だったがその傷はふさがっていた。
「宮藤さん‥‥ありがとう」
ドゴォーン!!
「っ!?」
空の上から爆音が聞こえる。春佳が空を見上げるとそこにはネウロイと戦うみんながいた。
「・・・・私・・・・行かなくちゃ!」
そう言い春佳は行くべき場所へと向かうべくトラックに向かうのだった。生まれ変わったこの命を仲間を守るために春佳は今、新たな仲間がいる空へと向かうために・・・・・
さて、春佳は死んだ戦友と会い、そしてその死を乗り越え今飛び立とうとしました。
次回も楽しみにしてくださいね。
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ではまた、ごきげんよう!