提督。それは異世界から来た高校生   作:屋守 竜

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提督の言葉使いがところどころ乱れています。ご了承ください。


記憶の茶会 榛名編

「 提督!こんにちはデース!」

 

発音が逐一英語っぽい、長い茶髪を翻して飛び

 

付いてきたのは、高速戦艦金剛だった。

 

「 はじめまして、金剛、榛名。」

 

「 水臭い挨拶はなしデース!さぁ提督も

 

一緒にティータイムデース!」

 

金剛は俺の軍服をグイグイと引っ張る。

 

さすがは戦艦。凄まじい力だな。

 

「 提督もどうですか?」

 

今回の目的、榛名は灰がかった腰に届く程の

 

長髪に、優しさと可愛さを滲ませる顔立ち、

 

そして柔らかな言葉遣いと、理想の嫁を絵に描いた

 

ような娘だった。金剛とは姉妹だが、タイプは

 

まるで違うみたいだ。

 

「 もとよりそのつもりだったんだ。

 

ちょっと話がしたいと思ってね」

 

「 自分から職務の合間を縫って来られるなんて…

 

提督は優しいのですね」

 

「 君達との情報交換も大切かと思って 」

 

「 提督ぅ、早くするデース!

 

榛名、今日は3人分用意するネー!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「提督ぅ、ティーのお味はいかがデスカ?」

 

早くも三杯目を注ごうとポットに手を伸ばす

 

金剛。どんだけ飲むんだよ……

 

「 うん、悪くないな。他の茶じゃ出ない香りが

 

なんというか、楽しいな!」

 

金剛の顔が花が咲くように明るくなる。

 

「 気に入ってもらって嬉しいデース!」

 

「 金剛お姉様ったら、提督とお茶会ってなって、

 

急いでいちばん高い茶葉を取りに行ったんです

 

よ。」

 

榛名はくすりと笑いながら、少しイタズラな笑み

 

を金剛へと向ける。

 

「 榛名っっっ!それは言わない約束ネー!」

 

「 そうだったのか……気を使わせてごめんな……」

 

お手洗いと言っていたから、まさか茶葉を変えに

 

行ったとは思わなかった。いい娘やな……

 

そろそろ本題を言い出さないと……

 

茶会も酣だしな………

 

「 榛名と金剛はさ……なんか悩みとかあるか?」

 

「 急にどうしたデース?」

 

「 いやな、あんまりこういうことを言うのは

 

無神経だと思うんだけど……君達はあの頃の

 

艦の魂を持っているってことは、つまりだな……

 

「 みんなそれぞれ、一度"最後"を経験している、

 

ということですよね」

 

言い出しにくく思っていた所をずばっと言ったの

 

は榛名だった。榛名の表情は先程より柔らかく、

 

しかしながら寂寥を漂わせている。

 

「 まぁそういう事……本当に 無神経で

 

すみません」

 

「 榛名は大丈夫です。提督は私達を指揮する上で、

 

そこまで気にかけて下さっているのですね。」

 

「 前の提督はそうじゃなかった?」

 

「 ええ。前の提督はこの鎮守府を再建して、

 

すぐ昇進なさいましたから」

 

「 そうだったのか。道理で引き継ぎの資料も

 

少ないわけだ。」

 

この鎮守府は5ヶ月前に再建されたらしいから

 

割とすぐだったんだな。ポストだったんだろう。

 

「 すみません、私達の悩み、でしたよね。

 

榛名は大丈夫です。特にありません。ただ……

 

早く霧島と比叡お姉様に会いたいぐらいです。

 

私の最後は、他の娘に比べれば、そんなに

 

悲しいものではありませんでしたし。

 

最期まで戦えましたから。」

 

そう言って榛名は空を見上げる。その目には

 

あの時の敵機が映っているのだろうか。

 

それとも最期まで一緒に戦った乗組員か。

 

俺には分からなかった。

 




今回もありがとうございます。見て下さった皆様方に感謝を。
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