切り裂きジャック(猫耳尻尾付)でダンジョンに行くのは間違いか?   作:ユーベル

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ジャック・ザ・キャット
切り裂き事件後のそれぞれの独白


とあるノームの独白

 

あの猫人(キャットピープル)の嬢ちゃんに会ったのは大雨が降っていた日の事だったな。

頭の天辺から足元まで真っ黒いローブを着込んでいるもんだからびっくりしたもんだ。

それよりも驚いたのは背の低さだな。

何せぱっと見小人族(パルウム)だからな。

だが、店に入った直後にフードを取ったもんだから小人族と言うのは間違いで猫人だと言うのが分かった。

それでも幼すぎたから歳聞いたらまだ4歳って言うじゃねえか。

そんなガキがどうしたのかと思ったら、「手に入れた武器を売りたい」と言いやがった。

んで、その武器を見てまた驚いた。

何せそいつは、最近(・・)死んだばかりのレベル5(・・・・)が愛用していたやつだからだ。

「どうやって手に入れた」と、俺が聞いたらあっさりと、「犯罪者だから殺して手に入れただけだけど?」って言いやがった。

そこで俺は「嬢ちゃんのレベルは?」と聞いたら「レベル?ああ、神の恩恵(ファルナ)の事?そんなの持ってないよ。レベル0」なんて返ってきやがった。

規格外だろ。

そう思った俺は何にも悪くねえ。

「それ以外でも売る物が有るなら出してくれ」と言ったらここ2ヶ月で死んだ犯罪者(・・・)の遺品がゴロゴロ出てきやがった。

そこで俺は「嬢ちゃんが最近噂になっている『切り裂き事件』の一員か?」って聞いた。

そしたら、何て言い返してきたと思う?

「一員じゃなくて、実行も計画も全てわたし一人だけだけど」だとさ。

顎が外れるとはよく言ったもんだよ。

その時ものすごい間抜けな顔をしていたらしくてな、嬢ちゃんに笑われちまった。

犯罪者の事をどう思っているのか聞いてみたら「社会のゴミクズ、生きる価値無し無駄飯喰らい」なんだとさ。

ま、俺は根っからの商人だ。

金になるなら何でもいいさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある神の独白

 

ここ最近私の眷属(子ども達)が無惨な姿で見つかっている。

念のため数人で動かしているがまったく意味をなさない。

我々闇派閥(イルヴィス)を嘲笑うかのように全滅されている。

そして、人目に着きやすい場所にさらされている。

しかも徹底して確実に殺られているため、情報が何も集まらない状態だ。

唯一解っていることは、『黒ずくめのガキ』と言うことだけ。

この情報は、偶然その場面を見てしまった一般人から知り得たものだ。

小人族と言うこともあり得るが、その情報を教えてくれた一般人曰く、「小人族の冒険者の身のこなしじゃない」とのこと。

お礼に金をやって返したがな。

クソ。

また眷属が殺られた。

しかし、手際が良すぎる。

一体何者だ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アストレアファミリア団員の独白

 

ここのところ奇妙な殺人事件が立て続けに起こっている。

幸いにも一般人には被害が出ていない。

それは喜ばしい事だ。

何故なら、死んでいるのは悪人だけなのだから。

ダイダロス通りが消滅した時も犯罪を犯したことの無い人々だけ無事だったのだから。

何者かは知らないが都市の治安が善くなってきている。

出来れば我ファミリアに入団してもらいたいものだな。

治安が善くなる事は、アストレア様も喜んでいらっしゃる。

彼の者がどのような御仁なのか一度でいいから会ってみたいものだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘックシ!

誰か噂したかな?

まいっか。

今日も今日とて犯罪者を狩るだけだから。

ゴミ掃除と食費が稼げて一石二鳥だね。

あふ…………

ねむくなっちゃった…………

おやすみなさい…………

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