こんなの常識外れだ!でもそれが「テイルズ学園」   作:シラハネ

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突然、2週間近くも連絡なしに消えてしまいすいませんでした。
車校の合宿も無事に終わったので、復帰です!


第10話

波瀾万丈の中間テストも終わり、いつもと変わらない1年3組の教室。

主人公、ロイドはクラスの友達と話している。

 

「なあジュード、今回はちょっと特別な回なんだぜ」

「どういうこと?」

 

ジュードは意味が分からずロイドに問い掛ける。

 

「何と!今回はこの物語が記念すべき10回目を迎えたんだ!」

「へー、それはよかったね」

 

ロイドのテンションは高めだが、ジュードはそうでもない。むしろ低い。

 

「何だよ、もっと喜べよ」

「だって、僕が登場したのは連載から4話目だし、僕の登場回数はまだ5回もないし、

主人公だからレギュラーかと思ったらそうでもなかったし、

前回は秀才キャラで登場かと思ったら出番なかったし、

それどころか新しいキャラが出てくる上に出番はなかったし、何が嬉しいの?」

「……悪かった」

 

ジュードの怒涛の文句にロイドは謝るしかなかった。

そんな感じで話していると、朝のHRの時間になり担任のジェイド先生が入って来る。

因みにロイドはHR開始までジュードの愚痴をずっと聞かされていた。

 

「おはようございます皆さん。今日はめでたい日ですね」

「どういうことだよジェイド先生」

 

ロイドはジェイド先生の言った意味が分からず尋ねる。

 

「嫌ですね~。この学パロの連載が10回目を迎えたって、

最初に自分で言っていたじゃないですか」

「(何で知ってるんだ……?)」

 

本当に何で知っているのだろか。謎である。

 

「ジュードも今日はめでたい日と思いませんか?」

「(何で今回に限ってジュードに振るんだよ!いつもならルークとかその辺だろ!)」

 

ロイドは心の中で突っ込む。

さっきまでその話題についてのジュードの愚痴を聞いていたのだ。

もう一度聞くのは懲り懲りなのだ。しかし、ロイドの予想とジュードの答えは違った。

 

「そうですね。今日はとてもめでたい日だと思います。

10回目という記念を迎えることが出来てとても嬉しいです」

「(えー!?俺の時と答えが真逆じゃねえか!

ジェイド先生が相手だからっていい子ぶってんじゃねえ!)」

 

ロイド、盛大に突っ込む。声に出さないのは彼なりのクラスへの気遣いだろう。

 

「さて、今回は10回記念です。というわけで……」

「いうわけで?」

「しり取りでもしましょうか」

『何でっ!?』

 

クラス一同、一気に突っ込む。

 

「ノリです♪」

「じゃあ仕方ないね」

「何で納得してんだよシンク!」

「反論しても無駄だから」

「……そうだな」

 

シンクの返答にロイドは返す言葉がないようだ。何も言い返せない。

 

「ではアッシュからどうぞ。最初は何でも構いませんよ」

「……なぜ俺なんだ?」

「出番いりませんか?」

 

アッシュは僅かに笑みを浮かべる。

最近、出番はなかったのでみすみす機会を棄てるようなことはしない。

 

「……ナタリアァ!!」

「アブソリュート!」

 

アッシュの開始の言葉にジェイド先生が即答する。しっかりと術を唱えて。

この術でアッシュは凍りつく。

 

「アッシュ!?」

「次は誰ですか?」

 

誰もジェイド先生の行動に突っ込まない。

それを今回は突っ込み担当のロイドが見過ごすはずがない。

 

「何で皆平然としてるんだよ!いきなり術使われて何とも思わないのかよ!

確かにちょっと煩かったけど!」

「落ち着けロイド、今に始まったことじゃないだろ」

 

ガイの言葉にロイドは学園での過去を振り返る。

いきなり術をやられたり、秘奥義を受けたり……。

そんなことを思い出した。

 

「(今さらだけど、とんでもない学園生活だな……)」

「本当に今さらですね」

「人の心を読むな」

 

ロイドはジェイド先生に冷たく答える。

そんなやり取りをしてる中、チェスターが真剣に答えを考えていた。

 

「……屠龍!」

 

無数の追尾する矢をチェスターはジェイド先生に放つ。

 

「くっ……!やりますねチェスター」

「(何でしり取りがバトルっぽくなってるんだ?)」

 

おそらくクラス全員がロイドと同じことを思っただろうが、答えは誰も知らない。

 

「ウィンドカッター!」

「タービュランス!」

「スラストファング!」

 

ミラ、ジェイド先生、カイルがそれぞれに風属性の術を唱える。

それでも、しり取りの形は守っている。教室中を風が飛び交う。

 

「グラビティ!」

 

さすがにイラッときたのか、シンクも参戦する。教室全体に術がかかる。

 

「アンタたち……!」

「いい加減にしなさいよね!」

 

ずっと傍観していたが限界がきたのだろう。アーチェとリタがブチ切れる。

そしてどさくさに紛れてジェイド先生も詠唱を始める。

 

「「「インディグネイション!!」」」

「何でアンタまで被害者ぶって術唱えてんだー!これはアンタから始まった騒ぎだー!」

 

ロイドの叫びも虚しく教室に3発の神の雷が落とされる。

なぜ教室が壊れないかは謎だ。

 

「さて、しり取りも終わりましたし何をしましょうか」

「授業はしないのか?」

「10回記念なので学園長が授業なしと決めました」

 

さすがはピオニー学園長といったところだろうか。娯楽に関しては抜かりがない。

 

「つまり、自由に過ごしていいってこと?」

「ええ。他の生徒に迷惑がないようにしていれば問題ありません」

 

カノンノの問いに対するジェイド先生の答えを聞いて、

ゼロス、ロニ、チェスターが立ち上がる。

 

「それなら~、俺様は他のクラスのハニーと楽しく過ごしてくるぜ~」

「俺は新しい出会いを探しに行ってくる」

「付き添いで俺も行くぜ」

 

色々と言葉を並べているが、3人とも目的は同じ。そう、ナンパである。

それをジェイド先生が黙って見過ごすわけがない。

 

「スプラッシュ!」

「「「ぐふっ!!」」」

 

強力な水流がスケベ3人衆を襲う。

 

「他のクラスに迷惑をかけないように、と言いましたが?」

「学園一の美男子が行くんだぜ?迷惑になるわけがないでしょーよ」

「……フッ」

「鼻で笑うなっつーの!」

「豪火よ!焔の檻にて焼き尽くせ!イグニー……」

「俺様が悪かったです」

 

ゼロスを恐怖政治で押さえ込んだジェイド先生。流石である。

 

「ゼロスが駄目なら俺が行く!ゼロスには及ばないが、俺も中々の色男だ!問題ねえ!」

「フラレマンが何を言うのやら……」

「げはっ!」

『(吐血した!?)』

 

クラス一同、一気に突っ込む。

それほどまでにロニはショックだったようだ。

 

「それなら俺が!」

「デコハゲは引っ込んでいなさい」

「「誰がデコハゲだコラァ!」」

 

いつの間にか氷から治ったアッシュもチェスターと一緒に怒る。

 

「俺たちのはファッションだ!」

「そうだ!この髪形はな、髪が目にがかからないって利点があるんだよ!」

「髪を切ればいいでしょう」

「「俺はロングがいいんだ!」」

 

チェスターとアッシュは猛反発する。最後は綺麗にハモる。

 

「デコハゲデコハゲ煩い!」

「「1回しか言ってねーよ!」」

 

アーチェの文句に2人はまたもや綺麗にハモって答える。

 

「とにかく!さっきの発言は取り消してもらうぜ」

「嫌だって言うなら力ずくで謝らせてやる」

「私に喧嘩を売りますか。廊下に出なさい」

「後悔すんじゃねーぞ」

 

そう言ってから3人は廊下に出ていく。

 

「「ぎゃあぁぁ!!」」

『ええっ!?早過ぎでしょ!』

 

廊下に出て行って10秒後に2人の悲鳴が聞こえたのだ。驚くのも無理はない。

そしてジェイド先生は涼しい表情で戻って来る。

 

「……先生、あの2人は?」

「入って来て下さい」

 

呼びかけの跡、2人はすぐに教室に入って来る。

 

「2人とも、何か私に言うことがありませんか?」

「「本っ当にすいませんでした」」

「こんなに綺麗な土下座初めて見た!」

 

2人のとてつもなく綺麗な土下座にカノンノは突っ込む。

 

「自由って案外することないよね」

「そうですね。こういう時って逆にしたいことが浮かばないですよね」

「ねー」

 

レイア、エリーゼ、ティポがそれぞれ意見を言う。

 

「ふむ……特別に化学の講義でもしましょうか?」

『お断りします』

 

ジェイド先生の提案はクラス一同、一斉に却下する。

何が起こるか皆無なため、危険性は非常に高いからだ。

 

「では……」

 

ピンポンパンポーン

 

「天雷槍!」

『何やってんの!?』

「私の話の邪魔をするとは放送もいい度胸をしていますね」

『(放送に悪意はないだろ)』

「器物損壊になるんじゃないの~?」

 

放送が鳴った瞬間、ジェイド先生はスピーカーに技を使ったのだ。

その行動にパスカルが疑問を持つ。

 

「壊れませんから大丈夫ですよ。パスカルもやってみますか?」

「それじゃあ……」

「止めなさい!」

 

術を使おうとしたパスカルをリタが止める。その直後、スピーカーから音声が流れる。

 

「相変わらず無茶苦茶やってんな~、ジェイド」

「それでこその私ですから」

『(何でそれを誇る!?)』

 

クラスの心の突っ込みが聴こえる訳がなく、ピオニー学園長は話を再開する。

 

「まあいい、学年全員今すぐ体育館に集合な」

「また何か思い付いたのですね?」

「まあな。じゃ、早く集まれよ」

 

そう言い終わると放送が切れる。

 

「体育館に移動しましょうか。何が起こるんでしょうね~」

『(嫌な予感しかしねえ……)』

 

生徒達は不安に思いながら体育館に向かう。そして体育館。

 

「皆さん、お疲れ様です」

 

体育館に入ると、新任教師のローエンが挨拶をする。

 

「しかし、お前らも大変だよな」

「どういうこと、アルヴィン?」

「また学園長の気まぐれに付き合わされるってことさ」

 

アルヴィンの返答を聞いてジュードは肩を落とす。

この学園で最も恐ろしいのは学園長の気まぐれだからだ。

 

「済まない。俺達も全力で反対したんだが……」

「あまり気を落とすな、兄さん」

「そうだぜ。学園長の気まぐれには反対してもほぼ無意味だからな」

「本当に色んな意味ですごい学園だな……」

 

ルドガーとロイドに励まされたユリウス、彼はテイルズ学園の凄さを改めて思い知った。

すると、教頭のリーガルが舞台袖から出て来る。

 

「突然集合してもらって済まない。まずは整列してくれ」

 

リーガルが話し終えると生徒達は1列に並ぶ。

 

「では学園長、お願いします」

「おう、まずは生徒会書記のフレン、前に出てくれ」

「分かりました」

 

ピオニー学園長に呼ばれ、フレンは舞台に上がる。

 

「学園長、何で僕を?」

「司会、任せた」

「えっ……?こういうのは会長や副会長がするのでは?」

 

フレンが慌てていると、

着席している生徒の中から2人が立ち上がりフレンに向かって声を出す。

 

「しっかりやれよ、フレン」

「任せたぜ~」

 

そう、副会長のユーリと会長のリッドだ。

 

「会長と副会長もああ言ってるぜ」

「しかし……」

「よく考えろ。あの2人が今まで真面目に仕事をしたことがあったか?」

「仕事してるかどうかはアンタにも尋ねたいな、ピオニー学園長」

 

ユーリの突っ込みをフレンはスルーして考え出す。

2人ともピオニー学園長同様、仕事はほとんどしていない。

 

「司会をやります」

「よし、いい返事だ」

 

そう言ってからピオニー学園長はフレンに紙を手渡す。

その紙を見てフレンの表情が固まる。

 

「学園長、司会必要ないんじゃ……?」

「ああ。必要ないが形は大事だからな」

『(ドンマイ、フレン)』

 

さすがにその場にいた生徒全員がフレンに同情した。

 

「形が大事という理由だけでわざわざ呼び出さないで下さい!」

「わかったわかった。そんじゃ戻ってもいいぞ」

「えっ……?」

「司会は必要ないんだろ?」

 

ピオニー学園長にフレンは何も言い返せずトボトボと並んでいた場所に戻る。

しかし、ピオニー学園長は特に悪びれる様子もなく話を始める。

 

「さてと、突然だが1週間後は文化祭を行う」

『……は?』

 

生徒たちは耳を疑う。当然の反応だ。

 

「学園長、質問してもいいですか?」

「おう、司会を辞めさせられたフレン、何だ?」

「(誰のせいだと……)文化祭のことなんて初めて聞いたんですが」

「今初めて言ったから当然だろ」

 

ピオニー学園長はあたかも当然のように答える。

一瞬硬直したフレンだが、すぐに戻り質問を続ける。

 

「文化祭のこと、いつ決めたのですか?」

「つい1時間前だ」

『はあぁぁ!?』

「今日から午後と放課後は文化祭の準備な。それじゃ頑張れよ~」

 

今度の返答には生徒全員が信じられないという返しをする。

しかし、ピオニー学園長は全く気にせず舞台袖に戻って行った。

 

「会長!こんな無茶苦茶なこと許してもいいんですか!」

「そうだな~……」

 

リッドは少し考えてから舞台に上がる。

 

「えっと……突然のことで皆戸惑ってるだろうけど、まあ盛り上げていこうぜ」

「会長!ユーリ、君も何か言ったらどうなんだ」

 

リッドでは話にならないと思ったのかフレンはユーリに話を振る。

 

「リッド、会長と副会長が反対したら何か変わるか?」

「何も変わらないぜ。反対しても無駄だから頑張っていこうぜ」

 

ユーリはリッド同様、文化祭を行うことに反対ではないようだ。

と言うより、反対しても無意味なことを理解しているようだ。

 

「ユーリ!」

「文句あんならいきなり文化祭を決めた学園長に言えよ?」

「皆、頑張っていこうか」

『(諦めた!?)』

 

フレンも諦めたので反抗する生徒はいなくなった。

反抗していたのはフレンだけだったのだが。

 

「そう来なくっちゃな。教頭、解散してもいいよな?」

「うむ。すぐに準備を始めてくれ」

 

ユーリの問いにリーガルが答え、生徒達は解散する。

そして体育館から全員がいなくなり、リッドも教室に戻ろうとすると2人の生徒が近づく。

 

「どうしたんだよ。ファラにキール」

「珍しいよね。リッドがやる気を出すなんて」

「ああ。普段は仕事を怠けてばかりなのにな」

 

ファラとキールは皮肉混じりにリッドに話し掛ける。因みに3人は幼少の時からの仲だ。

 

「授業も午後は無くなるし、文化祭の準備で生徒会の仕事も無くなって一石二鳥だからな」

「そういうこと……」

「リッドらしいな」

 

理由を聞いたファラとキールは呆れ果てる。

リッドが体育館を出ようとすると、フレンが走って来る。

 

「会長、仕事ですよ」

「いや、仕事なんてないだろ?」

「何言ってるんですか。各クラスの出し物の承認をしたり、

文化祭の下準備をしたり、他にもたくさんありますよ」

 

フレンの返答を聞いた瞬間、リッドは硬直する。

 

「リッド、頑張ってね」

「会長は大変だな」

「行きますよ、会長。今日からしっかり働いてもらいますよ」

 

フレンはそう言ってリッドを引きずりながら歩きだす。

 

「ちょっ、フレン、自分で歩くから引きずら……

待てっ、階段くらいは歩かせ……ぐふっ、げほぉ」

 

引きずられて行くリッドをファラとキールは呆れながら見ていた。

こうして、ピオニー学園長の気まぐれによる文化祭が始まった。

 




Δファラ・エルステッド
2年5組の生徒で、リッド、キールとは幼少からの仲。
困っている人を放っておけない優しい性格。料理が得意。

Δキール・ツァイベル
2年5組の生徒。ファラとリッドは幼馴染。少し融通が利かない性格。
勉学は学園でもトップクラスだが、運動は大の苦手。

ロイド「10回目を迎えたのに、誰1人変わってないな」

ルーク「変わったら逆に怖い気もするけどな」

ロイド「それもそうだな」

ルーク「文化祭か……」

ロイド「何だよルーク、不安そうだな」

ルーク「何か嫌な予感がするんだよ」

シンク「ロイド、これを作者から預かってきたから読んで」←紙を渡す

ロイド「えっと……。ルークは文化祭で苦労人になるから、覚悟しといてね♪」

ルーク「ちょっと作者と話でもしてくる。この場は任せた」

ロイド「行っちまったよ。……あ、作者の悲鳴が聞こえる。ま、いいか」

シンク「次回もよろしくね(……やっと言えた)」
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