姉がラスボスらしいので腹パンを目指す事にした!   作:緑化

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一話 最終目標は姉に腹パンだ!

「私の名はフィーネ。終わりの名を持つ者だ」

 

 

「脱ぎ散らかした服を洗濯機に入れてこい、この痴女が」

 

 

皆さん、おはこんばんは。いきなり適当な挨拶ですまない。

 

しかし聞いて欲しい。ウチの姉が二日ぶりに仕事から帰ってきたと思ったらリビングに入るなり服をキャストオフしながら堂々と厨二病宣言してきやがった。

 

前々から少し頭の中がマッドな科学者だとは思っていたが厨二病まで合併発症しやがったようだ。

 

未だによく分からない事を力説する痴女姉のケツを蹴り飛ばしバスルームへ放り込み脱ぎ散らかした服を痴女へ投げ付ける。

 

何がルル・アメルじゃ、何がカストディアンじゃ、単語が不明すぎるわボケェ。最近やった二重人格の主人公が黒いロボに乗って戦うゲーム並みに意味不明だわ。名作でしたけどね!

 

 

 

「んじゃ、何か? アンタは俺の姉貴の中で眠っていた遺伝子がアウフバカだかの身体に悪そうな電波を受信して目覚めましたと?」

 

 

あの後、風呂上がり下着姿半裸痴女が俺お手製チャーハンをカッカッと食いながら練りに練られた設定を懇切丁寧に説明してきた。

 

正直、覚えるどころか聴くのも面倒でソシャゲしてました

 

 

 

「アウフバッヘン波形よ。色々と説明を省いたせいからしら、理解の仕方に悪意を感じるわね」

 

 

「そりゃそうだろ、初恋引きずりすぎの粘着女。ガチフラれしてんのに何百年も逆恨みしてんなや」

 

 

俺の言葉にがふっ!?と半裸痴女が大ダメージを受けた。

 

まったくこれだから法螺貝みたいな髪型してる半裸姉には困る

 

 

「法螺貝じゃないわよ! 斬新なヘアースタイルでしょう!」

 

 

「キレんのそこかよ? ってか素で心読むなや。んで、俺に何をさせたくてそんなベラベラ身の上話なんぞした?」

 

 

「ふふっ、流石は私の弟ね。実はね「断る」まだ何も言ってもないでしょうが!?」

 

 

「テンプレはやっとくべきかなと…「それじゃ改めて…」いや断るっての」

 

 

「え!?」

 

 

 

何でそんな驚いた顔してんの、この半裸痴女姉?

 

普通に考えれば断るだろ。いきなり私は転生した人間です何て言いだした奴のお願いなんてヤバいに決まってる。

 

そう思っていたら半裸痴女姉は我に返ったらしくテーブルの上に小さめのジェラルミンケースを置いた

 

 

「これをアメリカのとある研究機関に運んでもらうわ。その後はそこで行われる研究データを私に横流ししなさい」

 

 

「なにを勝手に話し始めてんの? 断るって言ったじゃん? しかもアメリカ? は? 頭、だいじょ…ああ、電波でダメになってましたね」

 

 

やれやれと溜息を吐いて俺は食器を洗うべく立ち上がろうとして、全身に電流が流れて膝から床に崩れ堕ちた。

 

なんだ? なんで急に身体から力が抜けて……おい、バカ姉、そのスタンガンはなんだ?

 

しかもそれ暴徒鎮圧用に使われるガンタイプじゃねぇか、おいこら?

そんなもんを実弟に使いやがったのか?

 

薄れていく意識の中で最後にみたのはクッソむかつく笑顔の半裸痴女だった。

 

次に会ったら岩塩投げ付けて成仏させてやる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…なんで俺は此処にいるのかな?」

 

 

 

次に目を覚ましたらアメリカのどっかの空港でした。

 

右を向けば明らかにヤバい黒服の外人、左を向けばナイフを舌なめずりして怪我をしたアホな外人。

 

気分的には左の外人が右よりヤバい件。

 

ズルズルと引き摺られながら空港のロビーへと足を踏み入れた俺を待っていたのは二人の女性だった。

 

一人は女性ともう一人は同い年ぐらいの少女

 

 

 

「貴方が運び人ですね? ようこそアメリカへ。私の名前はナスターシャ・セルゲイヴナ・トルスタヤと言います。これから宜しくお願いしますね。こっちはマリア、マリア・カデンツァヴナ・イヴと言います。マリア、挨拶して」

 

 

「はいマム。初めまして私はマリア・カデンツァヴナ・イヴよ……これが日本式の挨拶だと聞いていたのだけどなにか間違ったかしら? 」

 

 

宜しくと差し出された手とマリアと名乗った少女の顔を何度も見比べていたら困ったような顔をされたので間違ってはいないけど少し待ってくれと彼女に伝えてからナスターシャへと向き直る

 

 

「ええっとナスターシャさん。姉と連絡が取りたいんですが」

 

 

それならとナスターシャから携帯電話を借りてすぐさまバカ姉の電番をコール。数度コール音がして姉が出た

 

 

『はいはーい、アナタの自慢の出来るおねぇちゃんこと櫻井…』

 

 

『岩塩投げ付けてからの腹パン確定』

 

 

一にもニにも言いたい事を伝えて電話の奥から『ひぃ!』と姉の小さな悲鳴を耳にしながら通話を切りマリアへと右手を差し出す。

 

こちらの意図が分からないのかマリアは困ったようにナスターシャと俺の顔を行ったり来たりと見比べている

 

 

 

「さっきの続き。せっかく日本式の挨拶をしてれたんだからキチンと答えるよ」

 

 

その言葉の意味を理解したマリアは柔らかく笑うと彼の右手を自分の右手で握る

 

 

「改めてましてマリア・カデンツァヴナ・イヴよ。貴方の名は?」

 

 

「亮介、櫻井亮介って……こっちだと亮介・櫻井って言った方がわかりやすい?」

 

 

「櫻井って……もしかして…」

 

 

名字から関連性を察したらしいマリアに亮介は肩を竦めて笑うとこう答えた

 

 

 

──了子・櫻井 腹立つことに俺の姉貴だ

 

 

 

これから俺はどうなるのか分からんがとにかく出来る事をやっていこう。

 

最終目標はクソ姉に腹パンだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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