俺、踏み台転生者にされました   作:サクサクフェイはや幻想入り

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2018.11.5 指摘のあったところを、修正しました。 ご指摘ありがとうございます


第九十九話 第二ラウンド

動きは相変わらずワンパターンである物の

 

「チッ」

 

()()なってきている。 いや、学習してきていると言ったほうが正しいか。 被弾はしていないし、最初から一歩も動いていないがそれも時間の問題だろう。 一個でだめならふた二個、二個でだめなら三個。 同時に襲てくるシューターも魔力にものを言わせ増えてきているし。 まぁ、そっちはガラクタの操作だろうし、消費魔力は激しいが俺もシューターを使えば済む話だ。 雑種の方は相変わらず向かってくるが、デコピンで吹き飛ばされても起き上がるのが速くなってきた。 まぁ、プロテクションを展開しているのもあるんだろうが。 さっきから一発で割れないことも多くなってきてるし

 

「届いたぁ!!」

 

「腕掴んだくらいで調子こくな」

 

すぐに振り払い、掴まれていないほうの手で殴りつける。 プロテクションは簡単に割れ、雑種の顎をとらえる。 綺麗な入り方をしたから脳震盪を起こしているはずだが、飛んでるから関係ないか? いや、視線が定まってないようだが。 追撃を与えようか迷っていると、叫び出す雑種。 なんというか、うるさくて哀れな奴だ

 

「なんで!なんでなんで何で!!」

 

「うるさいやつだなぁ......」

 

「うるさいのはお前だ!偉そうに、僕のこと見下して!なんでお前に勝てないんだ!!」

 

飛ぶスピードは落ちた代わりに、シューターの数が増えた。 流石にアレを全部ナイフで捌くのは時間がかかりすぎる。 二十は超えるシューターを相手に、俺が作り出したシューターは五個。 シューターの解析など、とうの昔に終わっている。 ならそれに見合った魔力で作れば、魔力消費は最小限で済む。 チートがないと俺の魔力は低いのだ。 シューターを高速で射出し、雑種のガラクタが作ったシューターをことごとく打ち抜いていく。 だが、厄介なのがシューターを撃ち抜いても、その倍以上をすぐに作られることだ。 いや、本当に厄介すぎるんだけど。 雑種はもう目と鼻の先だ

 

「ペイル」

 

「お任せくださいマスター」

 

俺はシューターをさらに二つ増やし、操作をペイルに任せる。 その間に、俺は雑種の迎撃だ。 剣で斬りかかってくるが、大ぶりなそれを最小限の動きで避け、蹴りをいれる。 プロテクションを砕いた感触があったが、どうにも蹴った感触が重かった。 そのせいか、雑種の距離を離すことができずすぐに切りかかられる。 今度は横に薙ぐような攻撃を、身をかがめることによって避け、鳩尾に拳を叩き込む。 またもプロテクションを砕いた感触はあったが、最初のように吹き飛ばない。 まぁ、鳩尾を殴ったのだ苦しそうではあるのだが。 何で殴った感触が重いのかはわからないが、何かしているのは間違いない。 飛行魔法をいじくって、自分を重くしているとか、か? どっちにしろ、攻撃のスパンが短くなっている。 シューターも周りに飛んでるし、うざったい

 

「ああああああああ!!」

 

「・・・・・・ッ!!」

 

いい加減暑苦しかったので、突きを剣の腹を殴ることで軌道をそらし、勢い余って体勢を崩したところに身体強化を全力でかけ、腹に膝蹴り。 そして浮き上がった体をつかみ、海に思いっきり投げ込んだ。 着水した瞬間、かなりの水柱が経ったが本気で投げたのだ時間が稼げないと困る

 

「悪かったな、シューターのほうを任せて、ペイル」

 

「いえ、これくらいなんてことはありません」

 

状況を確認しつつ、ペイルをねぎらう。 雑種は上がってくる様子がないが、まさか気絶したか? それで海に投げ込んだのは流石に危ないので、クロノに連絡を取ろうとしたがそれは杞憂だったようだ

 

「ぷあぁ!!はぁ、はぁ......」

 

勢いよく海から上がってきた雑種は、酸素を求めながらも俺を睨みつけていた。 最初から変わらず睨みつけているが、そこだけは称賛に値するよ、いやホントに。 でもねぇ

 

「それで、まだ続けるのか?」

 

「・・・・・・」

 

「返答なしか...... 何度も言うように、弱い者いじめはしたくないんだが? お前の実力なんかたかが知れてるし、これ以上は無駄だと思うんだが?」

 

「・・・・・・」

 

これにも返答なし。 これは気絶させて、強制的に終わらせるしかないかなー、なんて思っていると、雑種が口を開いた

 

「・・・・・・お前のあの記憶が本当だったとして、何故神様を殺す必要があったんだ」

 

「はぁ? 見たならわかるだろ? 殺さなきゃ、俺が殺されてた。 ヤラレル前にヤッタ、それだけの話だよ」

 

「話し合う気はなかったのか!」

 

「え? お前本当に頭大丈夫か?」

 

話し合う気はなかったのかって、(アレ)自体が話し合う気がなかったのに、どうやって話し合いをするのだろうか? 話し合う気が合ったのなら、そもそもこんな状況になってはいなかったと追うのだが? まさか、デコピンのし過ぎで頭おかしくなったか?

 

「大体サーヴァント達も、サーヴァント達だ!」

 

「あ?」

 

「お前がこうなったのも、サーヴァント達が止めなかったからだろ!? あんな小さいころから血反吐を吐く特訓なんて、普通は止めるはずだ!!」

 

「・・・・・・」

 

コイツ、今なんつった? 俺がこうなったのは、サーヴァント達のせいだと? アイツ等は何時でも、俺を止めていた。 それを聞かなかったのは俺で、アイツ等は何も悪くない。 いつでも差し伸べられていた手を、取らなかったのは俺で、アイツ等は何時も説得しようとしていた。 それを、言うに事欠いて、アイツ等が悪い? ギャーギャー雑種がわめいているが、どうでもいいか......

 

「だから!「もういい、黙れよ」ッ!?」

 

雑種がこちらを見て驚いた顔をしているが、どうでもいい。 いや、最早雑種と呼ぶのもおこがましい。道の端に落ちている石ころ(あんなもの)

 

「おい、お前の言っていた通り、本気を出してやるよ......」

 

「ど、どこに!」

 

相手が俺を探しているが、おかしいものだ。 俺はすぐ後ろに居るというのに

 

「死ぬんじゃないぞ?」

 

「っ!? ぐぁっ!?」

 

後ろから、思いっきり背を蹴り上げる。 それを追うように、王の財宝から追尾式の宝具を射出する。 ガラクタのほうがシューターで対応しようとしているが、追加の王の財宝で生み出された瞬間に撃ち落とす。 なんとか対応している相手だが

 

「そっちばっかり気にしていていいのか?」

 

「な、なんで!?」

 

俺が自分の背に居るのを見ると、恐怖で顔が引きつっていた。 なんでも何も、気配を消すのは大得意だ。 そもそも、気配察知に敏感じゃない、一つのことにしか対応できない、そんな奴の背後くらい簡単に取れる。 王の財宝からハンマーを取り出し、振り下ろす。 腕でガードしたようだが、折れた感触があった。 そのまま水に着水するが、すぐに這い上がってきたようだ。 まぁ、関係ないけどな?

 

「呪相、氷天」

 

相手の周りの海を凍らせれば、そんなものは関係ない。 ちょうど、足が上がりきっていなかったようだ。 その場に縫い付けることができたので、ゆっくりと降りていき氷でできた地面に着地する。 外野がうるさくなってきているが、俺の耳には届かない。 相手はシューターを飛ばしてくるが、大多数は王の財宝で撃ち落とし、少数は刀で切り刻みながら一歩ずつ相手に近づいていく。 泣きわめいているようだが、最早気にしない。 だって、石ころなんて気にしても無駄だから。 設置型のバインド等もガラクタが仕掛けたようだが、そんなものは一瞬で破壊し、相手の目の前まで来た

 

「ペイル、カートリッジロード」

 

空の薬莢が排出され、それがカランコロンと音を立てる。 俺はペイルを掲げる

 

「お前は俺の家族を悪く言った、死ぬ準備は出来てるんだろう?」

 

「やめて、殺さないで!!」

 

「まぁ、お前が何を言っても、どうでもいいんだけどな?」

 

「やめて!やめてください!お願いします!!なんでもしますからぁ!!」

 

「・・・・・・」

 

俺は剣を振り下ろそうとして

 

「やめて理樹君!!」

 

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